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8月23日、事務所、日韓関係

デスクワーク

秋雨前線がしつこく居座り、はっきりしない天気が夕方まで続きました。決してそのせいではないのですが、何となく風邪気分が抜けず、その上日韓関係の混迷をはじめとする国際関係の不透明さもあり、夕方まで自宅でもそもそしていました。

15時半過ぎに出て法律事務所に入り、18時半ころまでデスクワークをしました。夏季休暇は終わっているので、そろそろ動き始めなければと思いながら、ぐずぐずしてしまいました。

私の安全保障観は、極めて甘く曖昧であることは自覚しながら、一分の隙も無い鉄の団結というのはあまり好きになれません。そういう論理は却って危険なのではないかと思ってしまいます。敵対する双方がそういう論理で対決すると、必ず敵のどこかに隙を見つけ出すでしょう。それを防ごうとすると、際限なき対立の激化になります。だから例えばスパイなどは、敵対する双方が時々交渉して捕獲したスパイの交換をするくらいの対立関係でちょうどいいのだと思ってしまいます。

今回のGSOMIA破棄にしても、発端が徴用問題の扱いにあることは忘れてはいけませんが、破棄で日韓間の、さらに日米韓間の、軍事的連携関係に隙間が開くとすれば、軍事とは違う哲学や論理でその隙間を活用する知恵がないものでしょうか。テレビに出てくる論者の強面解説はその程度でよいとしても、現実に事態を動かしている人々の中には、鉄の団結論理を超越した哲学や知恵を持つ人がいてほしいと願うばかりです。

今一番大切なことは、発生したばかりの病変部分の熱を取って包み込み、これを小さな塊に封じ込めることです。それが出来るのは軍事でも外交でも、国家でさえもありません。両国の市民だけが出来ることです。民間のあらゆる場面での交流を、今こそ活発化させるべきだと思います。国家はその邪魔をしてはいけません。