中国硬筆書法協会主催「大書法芸術作品展開幕式」祝辞を掲載しました。

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皆さん、你好。私は、日本からやってまいりました第27代参議院議長で元参議院議員の江田五月です。
この度、中国硬筆書法協会の海外栄誉顧問に就任させていただきました。よろしくお願いします。

まず何より、大書法芸術作品(北京)展がこのように盛大に開催されたことを、心からお祝い申し上げま
す。このような晴れがましい機会にお招きいただき、こんなに嬉しいことはありません。

また今回はご一緒出来ませんでしたが、同じく海外栄誉顧問に就任された日本の第81代首相の村山富市
さんからも、皆さまにくれぐれも宜しくという伝言を預かってきました。大韓民国からは李寿成元国務
総理はじめ多くの方々がご参加ですが、今回は日本からも、私を含め4名が参加させていただきました。
私にとっては初めての参加で、誠に名誉なことであり、この連帯活動を今後も繋げていく覚悟を新たに
しています。

私が硬筆書法協会とご縁ができたのは、今回もご一緒している日本を代表する篆刻家の師村妙石さんが、
仲介役を務めてくれたものです。昨年11月に、張華慶主席他幹部の皆さんが、師村さんのご案内で、日中
友好7団体の一つで私が会長を務めている日中友好会館の会長室をお訪ねいただいたときからです。その
時、中国の「硬筆」は、日本とは違い、文字を基調とする芸術表現全体を指すものだということを、初め
て知りました。日本ではどうしても、「硬筆」というと毛筆に対するペン習字となってしまいます。まさ
に「ところ変われば品変わる」ですね。

日本も中国も韓国も、お互いに引っ越すことのできない隣国同士です。お隣同士というものは、何かと色
々な問題が発生するもので、対等の国同士で何も問題がないという方が不思議です。そのことに一々神経
を尖らせても、それぞれの国民にとって良いことはありません。逆に、問題が起きた時には、それは私た
ちの仲をより良く固めるために天が与えた試験問題だという程度に受け止め、解決策を探ればよいのです。
国境を越えた人々の間に、お互いの生活や文化などの交流があれば、これが基礎になって、必ず解決策が
見つかるはずです。

日本と中国と韓国は、同じ文字を使用する世界でも類のない漢字文化を育んで来ました。漢字は表意文字
ですから文字自体に意味があり、書道芸術も他の文字文化にない独自の文化です。世界中を探しても、こ
のような共通の文化を持っている国民同士の関係というのはそうありません。今回のような多国間の書道
展は、私たちの東アジアにとって、世界のなかでも類のない意義あるものです。

私が初めて書道の練習を始めたのは、10歳のころでした。近くの書道塾に通い始めたのですが、先生が最
初に私にしたことは、3枚の書を見せて、「どれが一番好きかね」と尋ねたことでした。私が選んだのは、
欧陽洵の九成宮禮泉銘でした。それ以来、私の書道の目標はずっと中国の古典でした。と言っても私の書
道は、本当に片手間に過ぎないのですが。

その中国で、今回のような国境を越えた意欲的な取り組みが行われていることに、心からの敬意を表しま
す。中国硬筆書法協会の活動が今後とも益々発展することと、多国間にまたがる「大書法芸術作品展」が
今後一層盛大に広がることを心より祈念し、また私たちも微力ですが精一杯の協力をお約束して、私のご
挨拶といたします。本日は誠におめでとうございます。謝々。

2018.4.21