2011年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2011/12/29 《激動の1年》

今年は、私の政治家人生の中でも最も激動の続いた、まさに疾風怒濤の年だった。1月の党大会の実行委員長に始まり、菅内閣大逆風の中での法務大臣就任3月11日には東日本大震災と原発事故が発生し、その対応に追われて4月の統一地方選応援はゼロ。6月にはまさかの環境大臣の兼職。9月の野田内閣誕生に伴い、やっと閣僚を離れて党最高顧問へ復帰。名刺の肩書も何度も変わった。残念なのは、まだ政権交代の具体的成果が国民に伝わっていないことだが、ここは動揺せず臍下丹田に力を込めて乗り切るときだ。皆さん、よいお年を!


2011/12/26 《環境省予算5倍》

24日に来年度予算が閣議決定された。環境省予算が5倍増の1兆712億円となったのが注目される。主な要因は、瓦礫処理など復興関連の8258億円と来年4月発足の原子力安全庁(仮称)の504億円だ。さらに同庁の組織概要が発表された。定員総数は485人で、総括部門のほか「国際・技術基盤関係」、「審査・検査関係」、「危機管理関係」の3ユニットで構成され、22の検査官事務所など地方の体制も強化される。環境省の役割がどんどん重くなっている。私が環境相として関わったものも多く、効率的な予算活用に努めていきたい。


2011/12/22 《大学院講義》

9月16日から始めた法政大学大学院政治学研究科での私の講義が、明日の15回目で1クールを終える。「野田政権の使命」「震災復興と原発事故収束」「二院制の意義と現実」「選挙制度改革」「政治家の日常と課題」「国際社会と日本」「市民の政治参加」「憲法論議」など、現場で直面する課題を取り上げ、辻元清美議員の特別講義もあり、国会見学受講生との飲み会も行った。簡単に引き受けたがなかなか大変で、対話形式が実現しなかったことなど忸怩たる思いが残る。試験に代わるレポートにどんな反応が返ってくるか楽しみだ。


2011/12/19 《原発ステップ2達成》

3月11日の発災以来、水素爆発、核燃料メルトダウン、キセノン検出など、不安定な状態が続いた福島第一原発が、安定的管理状態になったことが確認された。しかし、不測の暴走可能性が無くなっただけで、これからが長丁場だ。住民の安全や除染、帰還、放射性がれきの処理など、最終的な廃炉まで課題山積で、気を許してはいけない。緊急時の対応や廃炉を含めた原子力関連技術の維持開発など、原子力安全庁に課せられる任務と責任は非常に重い。短期間だったとはいえ、環境行政に携わった者として、しっかり支援していきたい。


2011/12/15 《除染ガイドライン》

私の環境大臣当時に制定された放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針では、原発事故の汚染状況重点調査地域に指定された市町村は、追加被爆線量が年間1mSV以下となるように除染を進めることとしている。そこで環境省は、除染の方法や除去土壌の保管・運搬方法につき、具体的で平易に説明した除染関係ガイドラインを策定して公表している。除染は大変な作業で、私のところにも多くの皆さんから具体的提案が寄せられている。しっかりと手順を踏み知見を重ねることで、一日も早い生活環境の回復を果たしたい。


2011/12/12 《「絆」》

日本漢字能力検定協会は本日、今年の世相を一文字で表現する漢字を、「絆」と発表した。応募総数は過去最高の49万6997票だった。私は東日本大震災に関連して、野田内閣発足直後にホームページに、「この未曾有の苦難を乗り越えたとき、私たちは必ず新しい絆に結ばれた希望の新時代の扉を開くことができる」と書き、発災直後にも同趣旨のことを書いた。今年は、大自然の何気ない営みにより想像を絶する犠牲者が発生し、人間の思い上がりの脆弱さと人をつなぎ合わせる「絆」の大切さを思い知らされた。頭を垂れ、新しい時代を始めよう。


2011/12/08 《太平洋戦争70年》

真珠湾攻撃に始まる太平洋戦争勃発から、本日でちょうど70年が経過した。先行する日中戦争以来、日本国民だけでなくアジア各国をはじめ世界中に膨大な数の犠牲者を出した。私たちは敗戦後、戦争を放棄した新憲法のもとで、高い経済成長を遂げて豊かさを享受してきたが、70年を経て転換期を迎えている。国内でも消費増税をはじめ待ったなしの課題が山積し、国際社会との関係でもTPPや近隣諸国との領土問題などを抱えている。かつての偏狭なナショナリズムとは縁を切り、新しい世界秩序の構築と向き合った前向きの議論をしたい。


2011/12/05 《復興庁設置法案》

専任の閣僚1人、副大臣2人を置く復興庁設置法案の修正案が、民・自・公で合意された。閣僚数は現在の17人から1人増員となる。明日の衆院委員会での質疑も決まった。今国会中の成立を目指したい。6月に復興基本法ができて松本前環境大臣が専任の復興対策担当大臣になった際、私が法務大臣との兼任で環境大臣になったのは、この増員が認められなかったことによる。兼職は本当に大変だった。今回も政務官3人の増員は認められなかったが、復興庁が復興施策の司令塔として存分に仕事が発揮できるよう、みんなで協力していきたい。


2011/12/01 《師走突入》

本日から激動の師走に入った。今年は、1月の法務大臣就任、3月の東日本大震災と原発事故、6月の環境大臣兼務、9月の野田内閣発足と、息つく暇もなかったが、これからも大童だ。臨時国会は9日が会期末だが、郵政改革法案、公務員給与削減法案や復興庁設置法案など、多数の重要案件がをめぐって駆け引きが続いている。原発の冷温停止、社会保障財源の為の消費税論議、TPP交渉参加、野田首相の中国訪問など、重要な課題も山積している。年末恒例の新党騒ぎも聞こえるが、浮き足立つことなく、落ち着いて腰を据えた対応が必要だ。


2011/11/28 《地方からの衝撃》

大阪の府知事と市長のタブル選挙は、大阪都構想を掲げた地域政党「大阪維新の会」の圧勝に終わった。投票率も前回を大幅に上回り、多くの無党派層が生活への閉塞感や欲求不満の中で、「現状打破」「スピード感」というイメージを選択した。都構想実現の道筋は不透明だが、その主張は地方の切実な声だ。完敗に終わった民主党、自民党などの国政政党は、今回の衝撃的な結果を深刻に受け止め、地方に沸き上がった地域主権を求める声を率直に受け止める必要がある。国と地方の関係を考える好機到来だ。


2011/11/24 《一泊二日の訪中》

昨年に続き、日中友好会館会長の役割で「2011日本青少年訪中代表団第2陣」の総団長として北京に来た。今夜は約500名の日本の高校生・青年と共に、廬雍政全青連副主席主催歓迎レセプションに臨み、明朝は帰国という強行軍だ。合間に唐家セン(王偏に旋)中日友好協会名誉顧問や陸昊共青団第一書記と会見。野田首相訪中の調整も始まった。来年は国交正常化40周年だ。一衣帯水の両国青年たちが、「未来」と「希望」にむけて相互理解を深めることが、今こそ東アジアの平和と安定にとって重要だ。


2011/11/21 《提言型政策仕分け》

行政の無駄の洗い出しのための「提言型政策仕分け」が始まった。4日間で農業、外交、原子力・エネルギー、社会保障など計10分野25項目を取り上げる。個別事業の必要性を検討した従来の「事業仕分け」と異なり、国の政策や制度の問題点を洗い出し、改革の方向性を政府に提言する。議論だけで法的拘束力がないとか、役所寄りの発言が強調されるなどの批判もあるが、公開の場でのガチンコ審議は自民政権時にはなく、公開性と公平性を重要視する民主党政権ならではの方法だ。批判も良いが、大切なのは提言をどう生かすかだ。


2011/11/17 《ブータン国王演説》

本日、国賓として訪日中のブータン国ジグミ・ケサル国王陛下の国会演説が行われた。新婚の両陛下歓迎もあって衆議院本会議場は満席となり、陛下の大震災へのお見舞いなどわが国に対する心のこもった愛着の言葉に、満場が感動に包まれた。私は議長時代の2009年9月に、ティンレイ首相の表敬を受け、本年9月にもペンジョール上院議長と晩餐をともにした。経済成長偏重でなく、「国民総幸福量」を尺度として、伝統的価値や自然環境を大切にしながら民主化を進め、国民の約97%が「幸せ」と答える幸福の国ブータンに注目したい。


2011/11/14 《第29代参議院議長ら》

本日の本会議で、故西岡武夫前参院議長に黙祷を捧げた後、まず、かつて岡山県連副代表を務めたはたともこさんが新議員として紹介され、次いで後任議長に平田健二さんが満票で選出された。平田さんは、私が議員会長の時に国対委員長として、さらに議長の時に幹事長として、手堅い手腕で支えてくれた。「ねじれ国会」の中、待ったなしの参院選挙制度改革などで、大いにリーダーシップを発揮されるよう願っている。また、私が法務大臣の時に副大臣として支えてくれた小川敏夫さんが、新幹事長に就いた。ご活躍を心から期待する。


2011/11/10 《都道府県の幸福度》

法政大学が「47都道府県の幸福度に関する研究結果」を発表した。特徴的なのは、経済力や生産力ではなく、「生活・家族部門」「労働・企業部門」「安全・安心部門」「医療・健康部門」に分類された40の指標で評価した点。充実した子育て環境などで高評価の福井県がトップで、大阪府が刑法犯認知数の多さなどで最下位となった。わが岡山県は真ん中の24位。生活保護者が戦争直後を超える205万人となった今、幸福度を高める地域づくりが大切だ。


2011/11/07 《西岡議長を悼む》

本日長崎市で、急逝された西岡参議院議長の告別式に参列した。早めに着き永子夫人らご遺族に挨拶し、ご生前そのままの端正なご尊顔を拝ませていただいた。会葬者はまさに多士済々で、新自由クラブ時代の皆さんの顔も見え、長いご厚誼の日々が脳裏を駆けめぐった。尾辻参院副議長の弔辞はご自身の心情が溢れ、代読された野田首相の弔辞は最近の会話に触れ思いがこもっていた。自民党の重鎮も多数駆けつけ、故人を偲んだ。一貫して政治改革に一身を捧げ、議会の子としてねじれ国会の戦場に斃れた西岡議長の遺志を無にしてはならない。


2011/11/03 《キセノン検出》

福島原発2号機で2日、キセノンが検出されたことに衝撃を受けた。半減期の短い核分裂生成物であり、最近核燃料で臨界が発生した可能性があった。東電によると、キュリウムの自発核分裂とのことだが、事故収束の道はまだ平坦ではないと痛感した。瓦礫の広域処理がやっと始まったが、受け入れを表明した自治体の多くが翻意してしまった。全国民が被災地に心を寄せるには、厳密で信頼性の高いモニタリング、徹底した情報公開と丁寧な説明が不可欠だ。


2011/10/31 《除染の工程表》

原発事故に伴う放射性物質除染の基本方針が示された。来年1月に本格的除染を開始し、3年程度仮置き場で保管し、その後24年度内に選定する中間貯蔵施設へ搬入した上、30年以内に福島県外で最終処分を完了する。福島県と県内各自治体に、地域住民の理解を得ながら安全で一元的・集中的な管理を行なうという、困難だが重要な任務をお願いする。国は、放射性物質の分離・濃縮技術等の研究開発を急ぎ、一刻も早い最終処分を果たす責務がある。


2011/10/27 《遂に人口減》

2010国勢調査の確定値によると、日本の人口は5年前に比べ約37万人、0.3%減少し、1億2535万余人となった。本格的人口減少が始まった。男性は0.5%、女性は0.1%の減少だが、逆に外国人居住者は5.9%増えて165万人弱で、中国籍が初めて韓国・朝鮮籍を上回った。また2011「世界人口白書」によると、世界の人口は今月末に70億人に達するとの予測だ。高齢化と人口格差は地球規模の課題であり、若者の雇用、資源の保全、食料の確保、教育の向上など持続性への課題は多い。


2011/10/24 《外国人観光客》

政府観光局によると、今年度上半期の訪日外国人旅行者数は、前年同期比40.4%減の273万余人で過去最低。大震災と原発事故に加え、円高も痛い。それでも直近では、震災直後の73%減、4月の62.5%減に比べると、戻りつつある。政府は成長戦略の一つとして観光を掲げ、訪日外国人3000万人を目指しており、中国人の個人観光ビザ緩和策も効果が出ている。外国人旅行者は、元気な日本の復活を待っている。


2011/10/20 《臨時国会召集》

本日、第179回国会が召集され、会期は12月9日までの51日間となった。震災復興を柱とする第3次補正予算案審議が中心で、野田内閣の閣僚が初めて各委員会での所信表明と質疑を行い、その後に予算案提出に伴い首相所信演説等が行われる見通しだ。私は法務と政倫審の委員に加え、今日の本会議で「憲法審査会」の委員となった。4年前の国民投票法制定で衆・参両院に設置されたが、立ち上がるまでに時間がかかった。着実な審議に心がけたい。


2011/10/17 《反格差デモ地球一周》

米ニューヨークから世界に波及した「格差是正」デモは、韓、比、豪、欧各地や南米の新興国にも拡大し、一斉行動となって地球を一周した。私の学生時代には、60年安保に続いて仏のカルティエ・ラタンや韓国など学生運動が一定の広がりを見せた。当時は、民主主義や議会政治をめぐる行動だったが、今回は「親より貧しい世代」の不満という、より現実的な課題をテーマとしている。国際経済の安定化など、各国政府が共同対処しなければ収拾がつかない。


2011/10/13 《政治犯恩赦》

ミャンマー政府は、大統領の恩赦により、6359人の釈放を始めた。2000人以上といわれる政治犯も、相当数含まれる模様だ。昨年11月の20年ぶりの総選挙を経て、今年3月の民政移管後、新政権はスー・チーさんとの対話促進や少数民族武装勢力への停戦の呼びかけ、メディア規制の緩和などの改革姿勢を次々に打ち出している。しかし昨年の総選挙に対しても、「公正・公平で開かれた選挙」というのは見せ掛けに過ぎなかったとの批判が強い。今回の政治犯釈放に、国際社会が注目している。「見せ掛け」は到底許されない。


2011/10/10 《平和賞は3女性》

今年のノーベル平和賞は、アフリカ初の民選女性大統領であるリベリアのサーリーフさん、同国平和活動家のボウィーさんと中東イエメンの民主活動家カルマンさんで、みな女性だ。委員会は受賞理由で、民主主義と平和の実現は、女性があらゆる分野で男性と同じ機会を得なければ達成できないと指摘。04年の受賞者でケニアの故マータイさんなど、中東・アフリカでは女性が命がけで活動している。掛け声だけの「女性の地位向上」は、国際社会に通じない。


2011/10/06 《海外派遣》

国会が閉会となり、国会議員の海外視察が続いているが、震災復興財源の捻出に苦労している時期なので、不謹慎だの批判報道が続いている。国庫による物見遊山が許されないことは当然だが、視察の重要性は否定出来ない。参議院は予算措置を講じた正式な海外派遣として、(1)ODA調査 (2)国際会議出席 (3)議会間交流 (4)重要事項調査を認めている。私も議長時代に2度、各会派代表とともに海外出張をし、要人と会談して議会間交流をした。各国要人の来日もあり、日本外交の幅を広げている。海外視察の内容を吟味して、判断して欲しい。


2011/10/03 《国環研》

北極圏のオゾン層の破壊が進み、南極のオゾンホールに匹敵する規模になっていることが、国立環境研究所(国環研)など国際的研究グループの調査で初めて確認された。国環研は、1974年に国立公害研究所として発足し、現在は環境省所管の独立行政法人で、250名ほどの職員により、環境の保全や良好な環境の創出に関する調査、研究や知識の普及に取り組んでいる。東日本大震災でも、「震災対応ネットワーク」を立ち上げ、放射性物質の拡散についてもシミュレーションを行い、ホームページで公開している。今後の活躍を期待している。


2011/09/29 《原発事故調査》

福島原発事故の原因解明につき、政府が設置した第三者機関「事故調査・検証委員会」に加え、有識者による事故調査委員会と国会議員による協議会が、国会に設置されることになった。参考人招致も可能で、質疑は公開が基本となる。私が2005年1月の代表質問で、原発の大津波被害の懸念を質問した際、当時の小泉首相は「対策は万全」との答弁だったが、自信満々があだとなった。いずれの機関も責任追及だけでなく、政策決定過程の検証などをしっかり行い、原発に不可避の危険性の認識を世界に広めていきたい。


2011/09/26 《頑張れ緒方さん》

国連難民高等弁務官として大きな業績を上げた緒方貞子さんが、国際協力機構(JICA)の理事長として、3期目を務めることが決まった。「現場主義」を徹底して海外事務所の増設やアフリカ諸国への援助を積極的に行い、JICAの存在を国際社会に大きくアピールし、84歳という年齢を感じさせない大活躍だ。東日本大震災への多くの開発途上国からの支援は、JICAの活動が評価されているからだ。今後もお元気で「人間の安全保障」と「Inclusive and Dynamic Development」を進められることを期待する。


2011/09/22 《サイバー攻撃》

日本の大企業を狙ったサイバー攻撃が、相次いで明るみに出た。いずれも防衛産業の中核を担う企業が標的だ。また、人事院や内閣府が運営する政府機関のサイトも、閲覧困難になる状況が発生した。情報技術の発展に伴うサイバー犯罪の増加に対処するため、先の通常国会では衆参法務委員会で時間をかけてサイバー法案を審議し、新たにウィルス作成罪を設け、証拠収集等の手続き面でも国内法整備を進めた。国境を超えた攻撃に即応するには、国際的な対策が必要で、平成16年に国会承認されたサイバー犯罪条約の締結を急ぎたい。


2011/09/19 《高齢者3000万人目前》

今週は祝日が重なり、本日は「敬老の日」。65歳以上の人口は2980万人で、昨年同時期より24万人増加し、総人口に占める割合は23.3%で、ともに過去最高を更新した。65歳以上を高齢者と呼ぶことに疑問も感じる。男女別の傾向では、女性の長寿が顕著であり、就業率ではいずれも緩やかな上昇傾向を示す。歯の状態悪化が低栄養と要介護のきっかけになるという調査もある。私も70歳。自分の事と受け止めたい。


2011/09/15 《客員教授》

明16日から毎週金曜日の夜、法政大学大学院の政治学研究科で15回連続の講義を受け持つ。学識があるわけではなく、向こう見ずの感無しとしないが、政治の現場からの問題意識をもとに、現実の政治過程の中で生じた具体的なテーマを素材として、受講者との対話や議論を中心に行ってみたい。若い人たちが政治をどのように感じているか、さらに私の意見にどう反論してくるかを楽しみにしている。人数制限はあるが聴講可能なので、希望者は私の事務所までご連絡下さい。


2011/09/12 《事務所新体制》

月初から、東京・岡山双方の事務所体制を補強した。東京では、今週末から始める大学院での講義の対応もあり、NPO法人「市民がつくる政策調査会」役員の唐笠一雄さんを政策スタッフにお願いした。岡山では、次期総選挙の支援強化のため、元地元スタッフの森安章文さんに復帰願った。明日から臨時国会だが、大臣交代など波乱の幕開けの様相だ。私の所属委員会は「法務委員会」と「政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会」の予定。最高顧問を含め、課題に丁寧に取り組んで行きたい。


2011/09/08 《最高顧問始動》

今回の民主党役員人事で、最高顧問の厚みが増し、羽田孜さん、鳩山由紀夫さん、菅直人さんの元首相3人と元代表の岡田克也さん、元衆院副議長の渡部恒三さん、元財務大臣の藤井裕久さんに加えて、私も元参院議長として復帰した。本日は早速、最初の仕事として福岡へ飛び、基幹労連定期大会で党を代表して挨拶し、新政権への支援をお願いした。全国に選挙支援用の檄ビラも配布される。議長と閣僚の就任期間中、党務に携われなかったが、微力ながら全力を尽くしたい。


2011/09/05 《新内閣本格始動》

組閣から週末をはさんで、各省政務三役の顔ぶれも固まった。党と参院会派の役員と衆参の委員長らの人事も決まり、新体制でのキックオフとなった。私は、平岡秀夫法務大臣と細野豪志環境大臣に、それぞれ大臣執務室で引き継ぎを済ませ、日弁連への挨拶や宮中などでの退任記帳も終えた。各世論調査でも新内閣への期待は高い。民主党政権のラストチャンスを、逃してはならない。もちろん私も、民主党最高顧問として全力で支える。


2011/09/01 《防災訓練・閣僚編》 

菅内閣は総辞職し、野田佳彦さんが国会で首班指名されたが、野田さんが任命されるまでは菅内閣が職務を執行する。そこで防災の日の本日、法務大臣兼環境大臣として政府の防災訓練に参加した。朝7時の閣僚安否確認に始まり、徒歩で官邸に集合し、第1回緊急災害対策本部会議で被害状況を確認し基本方針を決定。さらに第2回会議で、物資の調達・運搬や帰宅困難者対策等も行った。災害大国なので、備えは常に十分に保ちたい。


2011/08/29 《野田新代表選出》 

5人乱立の民主党代表選挙は、両院議員総会での決選投票の結果、野田佳彦さんが215票対177票と海江田万里さんを逆転して新代表に選出された。国会の指名選挙で、第95代、62人目の首相となる。政権交代からちょうど2年。最初はハードランディングで課題も残ったが、第2フェーズは野田さん持ち前の安定感で、政権交代の成果が上がることを期待している。私も野田首相誕生の責任者の一人として、最大限協力していく。


2011/08/25 《福島復興再生》

現行の法体系は、放射性物質が原子力施設外に飛散する事態を想定しておらず、法の空白となっている。しかし、福島原発事故が現実に生じたため、この事態への緊急的な措置として、国会最終盤で、明日にも放射性瓦礫処理法案が議員立法として成立する見込みとなった。27日に福島市で開かれる「原子力災害からの福島復興再生協議会」に、私も環境相として参加し、除染等に対する国の責任と人の派遣を直接伝える。


2011/08/22 《代表選》

民主党代表選が、29日実施とほぼ固まった。30日には、新代表が次期首相に選出される見込みだ。特例公債法案と再生可能エネルギー法案が26日までに成立し、菅首相が辞意表明することが前提で、放射性瓦礫法案も成立の見込み。候補者乱立で混戦模様だが、大震災の復興、戦後最高の円高など、国難状況の下で行われることを忘れてはならない。菅政権は「社会保障と税の一体改革」「復興基本方針」「原発依存の低減」を内閣の方針として決定してきた。次期政権は、政官業癒着の古い政治から完全脱却し、これらをさらに発展させることが必要だ。政権交代への国民の期待を萎ませてはならない。


2011/08/18 《スポーツの夏・岡山》

第93回全国高校野球甲子園大会で、地元の関西(かんぜい)高校が初のベスト4入りした。快挙に向けて、頑張れ。また本日、なでしこジャパンが国民栄誉賞を受賞し、来週には地元美作市で、ロンドンオリンピック予選の事前合宿“なでしこキャンプ”を行う。北京オリンピックの際の合宿と同じ場所で、選手たちにも大変好評だった。猛暑の中、フェアプレーで汗を流し全力投球する若者たちを、永田町も見習わなければならない。


2011/08/15 《終戦記念日》 

昨年は地元で初盆のお参りだったが、今年は議長時代と同様、千鳥ケ淵戦没者墓苑に献花した後、政府主催の全国戦没者追悼式に国務大臣として参列し、約310万人の戦没者のご冥福を祈り平和を誓った。ご遺族の高齢化と世代交代も進み、戦後生まれの参列者は過去最多となった。菅首相と全閣僚は、昨年に続き靖国参拝を見送った。戦後66年で東日本大震災の未曾有の被害があり、改めてこの夏、人の命につき思索を深めたい。


2011/08/11 《環境大臣視察》

大臣兼務では現場事情に疎くなるとの懸念を払拭するため、週末から3日連続で視察に出かけた。土曜日は、5年に一度の大臣参加の「富士山環境美化クリーン作戦」に参加し、生物多様性センターを訪問。日曜日は、鳥取県で環境省後援のミュージカルで舞台挨拶し、山陰海岸国立公園を訪問。月曜日は、都内で生グリーン電力を購入している次世代オフィス「エコッツェリア」を訪ね、知的照明や輻射熱利用の空調などを見た。自治体の皆さんとの有意義な意見交換もできた。原子力安全庁設置の件も山場だ。猛暑に負けずにしっかり働く。


2011/08/08 《可視化勉強会》 

本日、被疑者取調べの可視化につき、中野国家公安委員長への説明を経て、法務省内勉強会の取りまとめを発表した。「国内調査」「国外調査」「取りまとめ」「実現に向けて」「取組方針」の5分野で構成され、法務省として可視化制度の実現へ不退転の方針を示し、法相の一般的指揮権に基づき、検事総長に直接に指示を行った。法制審議会特別部会での充実した審議により、早期の答申と制度の実現を期待している。


2011/08/04 《人権救済機関》

人権擁護推進審議会の答申から10年。法案が内閣や民主党から提出されたが、挫折の連続だった。政権交代の後、昨年の法務省政務三役の中間報告や民主党をはじめ多方面のご意見を受けて、新たに基本方針をとりまとめた。法務省の外局ではあるが、政府からの独立性を有し中立公正が担保された3条機関とし、救済手続き等を定める。報道機関を対象とする措置や調査に関する罰則は設けない。いよいよ具体的な制度設計に入る。


2011/08/01 《放射能汚染現場視察》

防護服を着用して、全4時間30分の行程で警戒区域を視察した。総被曝線量は51μSvで、胸部X線撮影1回分ほどだった。警戒区域内では、ごく僅かしか線量が検出されないところもあり、地域ごとの汚染状況を把握して除染や瓦礫処理をすれば、帰宅可能な地域も少なくないと思えた。原発構内では、バスの中の測定で480μSv/hのところもあり、凄惨な崩壊現場での作業員の努力には脱帽するほかない。今後の政府の責任は重大だ。


2011/07/28 《放射能汚染》

現在の法体系では、原発事故で放射性物質が施設外に飛散する事態は想定されておらず、汚染された環境や廃棄物の対策には法律がない。しかし、国民の安全・安心の確保や避難住民の帰宅のためにも、汚染の早期除去に手をこまねいていることはできない。私も近々、原発20キロ圏内の状況の視察も予定している。緊急の議員立法に向けた政党レベルでの協議もある。本日衆議院で、廃棄物処理代行法案の審議も始まった。環境省としても最大限の協力と努力をしていく。


2011/07/25 《2次補正成立》

被災者の二重ローン対策と生活再建支援制度の拡充、原発事故賠償支援や放射能対策等を盛り込んだ約2兆円の2次補正予算が成立した。放射線モニタリング強化のための環境省経費も入っている。国会では公債特例法案や再生可能エネルギー法案等が、これから焦点となる。法務省では可視化の省内勉強会の取りまとめが、環境省では放射性物質により汚染された廃棄物や土壌への対応が、喫緊の課題だ。夏バテの暇はない。


2011/07/21 《災害廃棄物処理》

土日に環境大臣として被災3県で、災害廃棄物の懸命の処理状況を視察した。発生量は推計2000万トン以上と膨大で、行方不明者の捜索などの困難な状況の中で撤去作業が進んだ。沿岸自治体では昨日までに、約42%の廃棄物が仮置場に搬入され、8月末までにはほぼすべての自治体で、居住地の近くからの撤去はほぼ達成できる見込みだ。これから最終処分に向けて国の役割が重要となり、法案も提出した。広域処理の調整、契約や技術面での支援、補助金の概算払いなど、環境省職員を現地に常駐させている。エンジンフル回転だ。


2011/07/18 《なでしこジャパン》

被災地視察の疲れが吹き飛んだ。なでしこジャパンが、日本代表チーム結成から30年で、アジア勢初の世界一となった。先行され追いつきの大接戦で延長戦も耐え、PK戦を制した。被災地からも、喜びの声が上がっている。岡山湯郷ベルの宮間あや選手が、同点の1ゴール、延長同点に繋がるコーナーキック、さらにPK戦1番手として大活躍だった。地元でも大歓声が上がったが、やはりチームプレーこそが勝利の原動力だ。


2011/07/14 《絶滅危惧種》 

環境省は野生生物保護のため、絶滅危惧種を把握し保全への理解を広めようと、レッドリストを作成・公表して生息状況等をまとめたレッドデータブックを刊行している。豊富な固有種で世界自然遺産に指定された小笠原のほか、尖閣諸島にも24種の絶滅危惧種があり、その内10種は固有種だ。ここはわが国固有の領土だが、調査や保全活動にはさまざまな障害がある。地球規模での生物多様性保全のために、英知が求められる。


2011/07/11 《震災4か月》

本日で東日本大震災発災から満4ヶ月だが、まだ行方不明者は5500人弱に上る。ご遺体を確認できない被災者につき、簡素化された死亡届手続きが始まっており、様々な思いを乗り越えて家族の悲運を受容する苦渋の届出が、被災3県で約2000件提出された。大量の災害廃棄物の処理を、国が市町村に代行して迅速に進める法案も、8日に閣議決定された。生活現場の近くからの瓦礫の搬出を、民間委託などで8月末をめどに完了させたい。今週末は環境大臣として、被災3県に出掛けて現場をしっかり見てくる予定だ。


2011/07/07 《熱中症予防》

福島第一原発事故と原発稼働抑制により、全国的に節電が求められ、あおりで熱中症が多発している。そこで官民が共同で、熱中症予防を呼びかける国民運動「熱中症予防声かけプロジェクト」が始まり、私も環境大臣として賛同人に加わった。根性と我慢だけでは暑さは乗り切れない。「温度に気をくばろう」「飲み物を持ち歩こう」「休息をとろう」「栄養をとろう」「声をかけ合おう」とのゆとりと気遣いの輪を広げ、「ひと涼みしよう」という地域社会の絆を結んで、「節電の夏」を涼しく楽しもう。


2011/07/04 《社明運動》

社会を明るくする運動」は、更生保護関係者と市民との連携で犯罪や非行の防止や立ち直り支援を目指す全国運動だ。先日の街頭活動でご一緒した谷村新司さんは、大震災被災地へも「花の種プロジェクト」を展開し、本日、法務省に政務三役を訪ねて懇談した。法務省も映画「幸福の黄色いハンカチ」に因み、出所者などに温かい社会を目指す「黄色い羽根」運動を展開中だ。過ちを犯した人にも居場所や出番のある社会を作りたい。


2011/06/30 《環境大臣兼務》 

青天の霹靂で、環境大臣も務めることとなった。前任の松本龍さんは、難航したCOP10を驚異的な粘りでまとめた手腕を、復興担当大臣として発揮されると確信する。法務では、懸案の刑事司法特別部会がスタートした。環境では、放射能汚染のおそれもある災害廃棄物の迅速な処理が喫緊の課題だ。兼務を懸念する向きもあるが、二足の草鞋ではなく、綿密な日程調整で法務・環境両行政に三人分の仕事をしたい。


2011/06/27 《モーニング》 

春の各種定例行事が大震災で延期され、今月に集中している。会同だけでも、刑事施設長、法務局長等、少年院長、保護観察所長等と、目白押しだった。今週は、省内での叙勲伝達式や宮中での新大使信任状捧呈式侍立と、4日もモーニング着用行事が続く。いずれも型どおりだが、現場のご苦労や永年のご努力が形式に凝集しているので、緊張する。復興対策本部が設置され、若干の内閣人事もあり、ますます険しい登り坂だ。


2011/06/23 《国会延長》 

通常国会の会期は大揺れの挙句、最終日夕方になってやっと8月31日までの70日間延長と決まった。反対会派自民党からは造反や欠席が出た。参議院審議の波乱を考慮に入れた日数で、延長国会も緊張の連続となる。菅首相は震災対応と自然エネルギーに焦点を合わせ、燃え尽きるまで全力投球する覚悟だ。私も法相として、震災対応のほか刑事司法、法曹養成、ハーグ条約、個人通報、人権機関などの課題を着実に前進させたい。


2011/06/20 《復興基本法成立》 

復興の基本理念、復興庁、復興債、復興特区を盛り込んだ復興基本法が、本日の参院本会議で可決、成立した。「相互扶助と連帯の精神に基づいて、被災者への支援その他の助け合いに努める」との国民の努力義務もある。阪神淡路と比べて今回は、規模も未曾有のうえ政治状況も複雑で、100日余を要した。強い絆に結ばれた新しい社会創造の覚悟を、国も地方も、議員、行政、企業、国民すべてが共有し、新しい歴史を始めるときだ。


2011/06/16 《法務委大車輪》

22日の会期末に向けて、衆参の法務委員会審議が急ピッチだ。昨日は衆院法務委で大震災に伴う相続放棄に係る民法特例法案の質疑と採決が行われ、本日昼の本会議で可決された後、直ちに午後からの参院法務委で審議、採決された。被災地のみなさんの願いに応えた議員立法だ。参院法務委は午前中、サイバー犯罪条約に沿った国際社会共同の取り組みを視野に入れ、コンピューターウイルス犯罪等に対処するサイバー法案を可決した。明日の本会議で可決、成立の見込みだ。しかし、来週の予測は誰にも立たない。


2011/06/13 《県連大会》 

11日(土)に、第16回民主党岡山県連定期大会が約200名の参加で開催された。黙祷で始まり、逆風の中で踏み留まった地方選挙の総括や、若い世代に責任を引き継ぐ方向での役員改選を行った。私はベテラン2人とともに顧問に就任し、大会後の挨拶で、今は菅首相自身の決断が大切なので、周辺が退陣時期や後継につき発言して混乱を招くことは慎むべきだと強調した。今こそ、県連一丸となった支援で、政権交代を定着させたい。


2011/06/09 《人権機関》 

民主党のPTから本日、人権救済機関設置の具体的で積極的な提案を受けた。党の正式な要請だ。主な内容は、三条委員会として法務省に設置、人権擁護委員を地方参政権者に限定、調査拒否への制裁やメディア規制は設けない、5年後見直しなどだ。民主党のマニフェスト事項で、パリ原則にも則っている。ハーグ条約、個人通報とともに、「国を開く」ための法相の責務だ。内閣提出法案作成を見据え、しっかり受け止めたい。


2011/06/06 《法制審議会》 

本日の法制審議会総会で、二つの重要課題の検討を託した。まず5月18日に諮問した新しい刑事司法制度の検討で,そのため「新時代の刑事司法制度特別部会」が設置された。多様な分野の有識者にお願いして、明日、部会メンバーを公表する。次に先日閣議了解したハーグ条約締結の準備のため、必要となる子の返還の裁判手続等の諮問で、専門的、技術的な観点から検討される。政局喧しい中だが、早期で着実な検討をお願いする。


2011/06/02 《激震を越えて》

菅内閣不信任案は、152対293と大差で否決された。直前の代議士会で菅首相は、大震災の復旧復興に最大限の努力をすること、民主党を決して壊さないこと、政権を自民党に戻さないことを基本に行動することを約束し、震災対応にめどがついた段階で、若い世代に責任を引き継ぐと表明した。大山鳴動の結果は、ねずみ一匹ではない。退路を断って歴史を前に進める決意の表明を、最大限生かさなければならない。


2011/05/30 《親権停止》 

児童虐待は、09年度の死者が67人に上り、児童相談所の相談件数も全国で4万4千件を超え、過去最多となった。2回の防止法改正のほか、不適切な親権の行使から子どもを守るため、親権を最長で2年間停止する制度の新設や未成年後見制度の一層の活用を盛り込んだ民法と児童福祉法の改正が、衆参ともに委員会も本会議も全会一致で成立した。親権が「子の利益」のためにあることを明示したが、親の意識改革が急務だ。


2011/05/26 《法曹養成フォーラム》 

法曹養成制度改革は司法制度改革の目玉の一つだが、ロースクールの質の低下が言われ志望者が減少している。そこで昨日、改革の進捗状況に照らして司法修習の経費負担のあり方を含め制度を見直すため、佐々木毅教授を座長に「法曹の養成に関するフォーラム」がスタートした。官房長官、財務相、法相、文科相のほか、職域拡大も視野に入れるため、総務相、経産相も関わる。「法の支配」の徹底のため、活発な議論を期待する。


2011/05/23 《裁判員制度3年目へ》 

画期的な刑事裁判への国民参加制度が、創設3年目に入った。本年3月で、裁判員候補者17万7794人から辞退者などを除く、8万2586人が呼び出され、約8割の6万6203人が選任手続きに応じ、1万1889人が裁判員に選任され、被告人2060人に判決が言い渡された。取り調べの一部録音・録画も3296件で実施され、そのDVDの証拠採用もあった。法務省内の「裁判員制度に関する検討会」でも、より良い制度へとしっかりと議論したい。


2011/05/19 《ハーグ条約へ前進》

国際結婚の破綻などに際し、相手の承認を得ないで子どもを国外に連れ出した場合の国際ルールとして、「ハーグ条約」がある。本日、私も参加して関係閣僚会議が開かれ、中央当局を外務省に設置し、その任務や返還拒否事由について法律案を作成することに合意し、わが国の加盟準備に向けて大きく前進することとなった。明日の閣議で正式決定を行う。法務省は、関係各省の協力を得て、国内担保法の取りまとめにあたる。


2011/05/16 《国会フル回転》 

終盤国会審議が大車輪に入った。本日は、衆議院予算委員会で震災対策と原発問題等の集中審議、参議院決算委員会で決算審査、さらに参議院行政監視委員会で一般調査で、私も答弁要求されたが、やりくりできず、行政監視は小川副大臣に答弁をお願いした。福島地検検事正の異動も本日付だ。マスコミ各社の世論調査では、浜岡原発停止要請が評価され、内閣支持率が多少上がった。連日、緊張が続く。


2011/05/12 《原発事故賠償》

東日本大震災から2か月。死者1万5千人、行方不明者9千8百人にのぼり、避難所生活もまだ12万人。あらためて心よりお見舞いを申し上げる。東京電力による原子力損害賠償の仕組みの議論が大詰めだ。本日の関係閣僚会合で、農林漁業への仮払いが決まった。原賠法の無過失、一元化、無制限という原則に基づく東電の責任に関し、政府の関与方法が論点。第三者委員会による東電の経営スリム化の監視も必要。被災者支援のため、東電の破綻は許されない。


2011/05/09 《終盤国会に突入》

大型連休は、前半は補正予算の成立で、後半は浜岡原発の全炉停止要請で、あっというまに終了した。福島第一原発の工程表も、1号機建屋が完全開放されるなど、少しずつだが進展している。本日より6月22日の会期末に向けて、通常国会の終盤に突入。法務省所管法案では、衆議院では非訟事件手続法等3法案、参議院では親権一時停止等の民法等改正案につき、早速審議が待っている。さらにハーグ条約の取り組み、新しい刑事司法制度検討の場の立ち上げ、法曹養成制度のフォーラムの立ち上げ、個人通報制度等、重要課題山積だ。


2011/05/05 《情報発信》

ビン・ラディン容疑者の遺体の写真や映像の公開を巡るオバマ政権の対応をみていると、改めて情報発信の難しさを感じる。わが国でも、福島第一原発事故の情報発信に対し、国会でも国民の間でも、議論百出だ。東京電力による安定化に向けた工程表につき、その実現自体にも、その後の居住可能性にも、確かさに疑問が寄せられる。不確実な中でも一定の見通しを示さないと、誰も将来の展望を描けない。悩ましい課題だ。


2011/05/02 《補正予算成立》

東日本大震災の復旧費を中心にした4兆153億円の本年度第1次補正予算は、衆参とも休日返上で審議され、本日の参院本会議で可決・成立した。いろいろ厳しい質疑はあったが、結果的には、新潟中越地震対策の補正予算以来、約6年ぶりの全会一致となった。財源には国会議員歳費減額による22億円も含まれ、私も先月から歳費中の50万円と国務大臣俸給10%の15万300円の合計65万300円の国庫返納を行っている。明日からの三日間は国会審議はない。久しぶりに休養し、連休後に備えて充電したい。


2011/04/28 《連休返上国会》 

東日本大震災発生からちょうど四十九日。あらためてご冥福を祈りお見舞いを申し上げる。今朝の閣議で、明日から4日まで米・独・セネガル等を歴訪する松本外相につき、私が臨時代理を務めることとなった。午後の閣議で、当面の復旧費用を盛り込んだ4兆円余の第一次補正予算案とその財源法案を決定し、今夕から審議開始。大型連休中も両院で予算委員会や本会議で審議・採決を行い、2日成立の見通しで、責任重大だ。


2011/04/25 《緊急メッセージ》 

原発事故の後、福島県からの避難者に対するホテルの宿泊拒否、ガソリンの給油拒否、学校でのいじめなどを耳にするので、「根拠のない思い込みや偏見で差別することは人権侵害につながる」との緊急メッセージを法務省のホームページ(HP)に載せ、放射能の影響に関する放射線医学総合研究所のHPや避難所などの生活に関する人権教育啓発推進センターのHPにもリンクを張った。人権相談ダイヤル(0570-003-110)もある。


2011/04/21 《警戒区域指定》

福島第1原発から20キロ圏内の避難区域を、法的に立入りを禁じる「警戒区域」に指定することとなった。菅首相が自ら足を運び現地の意見を聞いて、最終決断した。家畜の世話や貴重品などのため区域に帰る人が増加する一方、空き巣などの防犯対策に考慮する必要が生じた。対象地域の皆さんのご協力には、心から感謝するばかりだ。一時帰宅についても、確かな体制での準備を開始している。「想定外」を想定し、万が一の油断で不測の事態を招かないよう、全国民が心を一つにして事態を乗り切る信頼関係の構築が求められている。


2011/04/18 《国際支援感謝決議》 

参議院は15日の本会議で、東日本大震災での国際社会の支援に感謝する決議を全会一致で採択した。これまで135の国と地域、39の国際機関とNGOから支援表明があった。決議では、救助隊派遣や医療支援、原発事故に関する専門家派遣などに対し、「迅速かつ心温まる支援の手」に謝意し、「国際社会との協調・協力」で復興を進めると宣言した。原発事故の教訓を国際社会と共有し事故防止に役立てることも、重要な責任だ。


2011/04/14 《委員会と答弁レク》

新年度に入り、国会は委員会審議が本格化している。今週は、衆参の法務委員会が4日連続開会で、質疑時間は合計10時間超となり、検察改革や可視化のほか法案審査も進んだ。質疑に先立ち、答弁レクといって答弁ぶりを各局と打合せ、必要に応じ他省との協議も行う。早朝6時から始めるなど、公務の合間を縫って合計8時間となる。来週も、予算や決算の委員会も含めフルに入る。真正面から丁寧に答えるよう心掛けている。


2011/04/11 《震災1ヶ月》 

本日で東日本大震災から1ヶ月。閣僚、法務省職員、江田事務所職員は皆、それぞれの場所で黙祷を捧げた。土、日にかけて気仙沼と一関に入って被害状況の凄まじさを実感し、被災を免れた法務局のデータ等を使って今月中に流失戸籍を再製する決意を表明した。昨日の統一地方選前半では、江田五月会推薦の当選者は、県議は8名で1名増、市議は7名で横ばい。微増だが、新旧交代で若手や女性の躍進が目立ち、嬉しい。


2011/04/07 《弁護士魂》 

「弁護士の就職難」が言われる中、こんな弁護士がいた。弁護士過疎地での活動を志願した佐藤文行さん(32歳)は、日弁連が支援する「釜石ひまわり基金法律事務所」で活動中に被災して事務所を失った。しかしめげずに、ブルーシートで囲った「無料法律相談室」を立ち上げ、3年間の任期を全うする覚悟だ。親切な相談で、被災者に笑顔が戻っているとの報道がうれしい。私もこの週末、被災地の実態調査に入る。


2011/04/04 《統一地方選・踏ん張れ》

岡山県議選と政令市になって初めての岡山市議議選が、10日の投票日に向けて同時進行中だ。私の後援会「江田五月会」は民主党系候補を中心に、県議15名、市議11名を推薦しているが、私自身は、政府の震災対応で地元入りは叶わない。今週末も震災地域の法務局などを視察の予定で、不在者投票の手続きに入った。妻、河原会長、事務所スタッフと候補者全員の「踏ん張り」に期待している。がんばろう、五月会!


2011/03/31 《在り方会議・座長提言》

昨年11月10日の第1回会合以来15回の会合と国内・海外実情視察を重ねていただき、本日、千葉景子座長より幅広い観点から「検察の在り方検討会議」の座長提言をいただいた。国民が安全・安心に暮らせる社会の構築のため、失われた検察に対する国民の信頼回復は急務だ。千葉座長をはじめとする委員のご努力に心から感謝する。ボールは受け取った。検察を預かる法務大臣としていよいよ正念場だ。


2011/03/28 《瓦礫撤去指針》 

惨状を呈する被災現場の復旧のための緊急措置として、小川敏夫法務副大臣を座長とする検討会議が指針を取りまとめた。大津波に流されて、建物が崩壊して他人に所有権がある土地に散乱している。この瓦礫は、建物の形が残っていても、元の所有者に所有権がある動産だが、両所有者とも早く撤去したいというのが合理的な意思だと考えられ、この意思に沿って可能な限り速やかな作業ができるようにした。但し、他人にとっては無価値物でも、被災本人にとっては思い出が詰まっているものもあり、行政サービスとしてはその思いも大切にしたい。


2011/03/24 《がんばろう日本》 

関東大震災の翌年に始まった選抜高校野球が、東日本大震災の惨事の中でスタートした。開会式で選手宣誓をした野山慎介君は、阪神大震災の年に生まれた地元岡山選出の創志学園の主将だ。「人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えられると信じております。私たちに今できることは、この大会を精一杯、元気を出して戦うことです」。必死に踏ん張っている被災者のために、がんばろう!日本。明日のために。


2011/03/21 《震災から10日》 

震災から10日が経過した。判明している死亡者は8千名を超え、行方不明者は1万2千名以上、35万名の方が避難生活を余儀なくされている。原発災害は、自衛隊、消防など各方面の文字通り命懸けの取り組みでぎりぎりのところで踏ん張っているが、まだ予断をゆるさない。そろそろ直後の緊張感が解け、目の前の惨状に絶望して将来への不安が増大してくる頃だ。被災者の受け入れが、自治体でも個人でも急拡大している。みんなで励まし合い、各自が自分のできる行動を見極め実行した先に、必ず新しい日本の希望が見えてくる。


2011/03/17 《英知を結集》 

巨大な地震と津波の被害状況と原子力災害の切迫状況は、まだまだ現在進行形だ。温かい心を持ちながら、感情に走らず冷静な判断で対処することが何より大切だ。原発事象の鎮静化、孤立した被災者の救援と物資の確実な供給が急がれる。何より国民が、オールジャパンによる支え合いの精神で、被災者に心を寄せ救援に力を向けてくれており、勇気づけられる。本日から国会も、動きが始まった。与野党を超えた英断を期待する。


2011/03/14 《強い絆で結ぼう》 

地域社会を破壊し尽くした自然の猛威に対し、政府は全閣僚で、緊急災害、原子力災害と電力需給緊急の3対策本部を立ち上げ、孤立した生存被災者の救助をはじめ救援に全力を挙げている。今朝は法務省災害対策本部で、私から全力対応を指示した。国民と政府、自治体が一体となって対応すれば、必ず私たちには危機を乗り越える底力があると確信する。その先に、より強い絆に結ばれた新しい社会が見えてくるはずだ。


2011/03/10 《雨降って地を固める》

沖縄県民を「ごまかしとゆすりの名人」などと愚弄した米国務省のケビン・メア日本部長が更迭され、ただちにデミング元駐日主席公使が後任に任命された。迅速な対応だ。就任直後の松本剛明新外相も、日米同盟基軸にはいささかの変更もないと明言し、堂々と対応している。高橋千秋新副大臣は、行動派で農業政策に明るい。新しい体制で、TPPやハーグ条約などの日本外交の懸案解決に向け、大活躍することを期待する。


2011/03/07 《親権停止》

父母による児童虐待を防止するため、民法等改正案を閣議決定した。親の親権行使が「子の利益を害するとき」には、家庭裁判所が親権を最長2年間停止できる制度を新設することなどを内容とし、子ども本人も申し立てられる。現在の民法には、親権を奪う「喪失」の制度の定めはあるが、親子が決定的に断絶となるおそれがある。親権停止は私の「21世紀ビジョン」にも掲げた「チルドレン・ファースト」に係る法案でもあり、一日も早い成立を願っている。


2011/03/03 《自殺対策強化月間》 

警察庁の2010年自殺統計によれば、総数は3万1690人で昨年より3.5%減ったが、13年連続で3万人を超えた。「就職失敗」は2割多い424人で大学生は2倍と、「超氷河期」を反映している。「負債」は改正貸金業法の完全施行を背景に減少した。3月は強化月間であり、法務省は「法的トラブル」による自殺の防止のため、FAQや相談窓口リンク集など「法テラスホームページ」を充実させた。社会の包摂力強化も政治の役割だ。


2011/02/28 《入試問題ネット流出》 

4大学で入試中に問題内容が相次いでネットに流出し、直ちに多くの回答がネットに寄せられるという、前代未聞の事件が発生した。試験の厳正さを根幹から揺るがす行為で、刑事事件に発展する可能性も出ている。キーワードは「携帯」と「ネット掲示板」で、光に隠れた影の部分が現れたと言え、従来の対応では未然に防ぐことは不可能なネット時代の新しい事態だ。「何でもあり」では公共財は保持できない。


2011/02/24 《世界大激動》

北アフリカでの政権崩壊が、各国に波及しつつある。平和的民主的展開が望ましいが、リビアでは相当数の人命が失われている。ニュージーランドでは直下型地震で多くの犠牲者が出ており、政府は要請前から準備して、即座に70名超の専門家による国際緊急援助隊を派遣した 。今後の邦人保護や資源確保のためにも、日本が国を開いて、国際社会のパックス・ジャスティス・アンド・エクイティのため、積極的役割を果たしたい。


2011/02/21 《「道の駅」が人気》 

「道の駅」が静かな人気で、本年度中にも1000か所に達する。54%が「見かけると必ず立ち寄る」、24%が「事前に調べてから出掛ける」というアンケートもある。地元岡山の「久米の里」は、満足度ランキングで昨年、中国地区第1位となった。支配人だった金田さんが、エプロン姿の「御用聞き」として民主党公認で県議選に挑戦する。私の秘書だった現職の木下さんとともに、県北での大活躍を期待している。


2011/02/17 《障がい者と司法》

現在の障害者基本法には,民・刑事手続に関する規定がない。しかし,例えば知的障害者の場合、黙秘権の意味を理解できずに迎合的な供述をしたり、成年後見を悪用されて財産を失ったりしてはならない。障がい者も実質的に平等な司法手続の利用が保障されるようにするのは当然で、法務行政の分野でも障がい者権利条約に沿った開国のため、基本法改正の検討作業を進めなければならない。


2011/02/14 《国会初答弁》 

法務大臣に就任してちょうど1ヶ月の本日、国会での法相初答弁の機会が来た。衆議院の予算委審議は現在まで10回行われ、目前まで答弁が迫った場面もあったが、結局指名されず、参議院が重視する決算委員会審議が初答弁となった。入札により登記事項証明事務の委託を受けた民間事業者で、本店所在地などの記載に過誤がある場合につき、法務省の対処の仕方を質問された。今後とも、真摯な答弁に努めたい。


2011/02/10 《法相の宮中参内》 

参議院議長は新年祝賀の儀に始まり皇室関係行事が目白押しだったが、法務大臣も、任命時の認証式、就任・退任の宮家挨拶、検事総長、次長検事、検事長、最高裁判事、高裁長官等の認証官任命式侍立など、結構ある。昨日は皇居で、天皇陛下に札幌高裁長官任命につき内奏してご下問もいただき、続いて任命式に侍立した。陛下は、近く精密検査をお受けになると聞いていたが、大変お元気そうで安心した。


2011/02/07 《「地方の反乱」》 

愛知県トリプル選挙で、政治団体「減税日本」公認の河村たかしさんが、圧倒的知名度と抜群の発想力で有権者を引き付け、国政政党への不満の受け皿として「首長新党」が存在感を見せ付けた。河村政治の危うさを指摘して、民主推薦候補らを応援した私を含め、地域の有権者が投票で示した結果を正面から受け止めたい。国会審議を虚から実へと変え、国会を結論の出せる場にすることは、与野党双方に鋭く問われた課題だ。


2011/02/03 《基本的質疑終わる》 

全大臣出席による衆議院予算員会の基本的質疑は、初日から空転の荒れ模様で緊張の連続だったが、4日間、計22時間30分の審議を終了した。私にも、元気な日本復活特別枠に入っている国選弁護経費の適否と知的障害者への取調べ可視化の早期実現について質問通告があったが、答弁に至らなかった。今後は、財務大臣と要求大臣が出席する一般質疑となるが、引き続き身を律し誠実な対応に努めていきたい。


2011/01/31 《民主党・若い力》

大臣就任後も、時間を割いて地方を回っている。土曜日には名古屋で、激戦中の知事選と市長選の応援に入り、日曜日には福岡市で、4月の統一地方選に挑む若者たちの応援に入った。県議選早良区の仁戸田(にえだ)元氣君が31歳、市議選早良区の松本一郎君は28歳、同西区の斉藤哲也君は27歳だ。地元の岡山でも、県議選笠岡市の萱野哲也君は31歳、岡山市議選北区の松田浩典君は31歳、森下泰成君は30歳、橋本有人君は27歳、同中区の高橋雄大君は29歳だ。若者の無気力を嘆く前に、彼らの政治への挑戦を応援しよう。


2011/01/27 《ハーグ条約の検討》

国際結婚が破綻した場合の子の取り扱いを定めたハーグ条約は、すでに80か国以上が加盟している。フランス上院は25日、早期批准を日本に促す決議案を、与野党の賛成多数で可決した。菅首相からも私の法相就任時に、検討を進めるよう指示があった。国境を越える人の移動を国際ルールで処理することも、国を開くことだ。「チルドレン・ファースト」という国連決議も視野に入れて、積極的に調整を進めたい。


2011/01/24 《第177通常国会開会》 

本日、通常国会が召集された。第177回で会期は6月22日までの150日間だ。早速、衆参の 本会議で菅首相の施政方針演説など政府4演説が行なわれ、私も閣僚としてひな壇に登壇した。細川内閣以来、17年ぶりだ。首相演説は、具体性に富むと同時に、「居場所と出番」や「社会的包摂」など心に響く言葉も盛り込まれた。両院議員総会でも不退転の決意が漲っており、「ねじれ国会」で緊張感一杯のスタートだ 。


2011/01/20 《公開への第一歩》

一昨年の政権交代に伴って、政治主導に実効性を持たせるため、各省に、大臣、副大臣と大臣政務官が協議する場として、「政務三役会議」が導入された。開催の仕方は各省まちまちで、法務省はこれまで日程も公表しなかったが、本日、私が就任して最初の政務三役会議を開き、開催を定例化し、事務次官と官房長もメンバーとし、秘書課長と政務秘書官をオブザーバー参加させることとした。次回から頭撮り取材も認め、終了後は副大臣が記者にブリーフする。オープンな議論を心掛けていきたい。


2011/01/17 《法務大臣始動》 

14日早朝、菅直人首相から法務大臣就任を指示された。菅さんにも私にも、議長経験者の起用には迷いがあったが、重大局面での覚悟の指示と理解して引き受けた。議長経験者の入閣は、衆議院では5例あるが、参議院では初めてとのこと。早速昨日、全閣僚による集中討議を行い、本日は仙谷前大臣からの引き継ぎ、在京検察四者の表敬、職員への訓示、挨拶まわりと続いた。国民目線の温かい法務行政を進めたい。


2011/01/13 《新生民主党へ》

本日は民主党定期大会が開催され、私は実行委員長を務めた。2000人を超える参加者で、改めて政権党としての責任の重さを感じた。菅直人首相は、民主党政権1年半の成果を例に挙げながら、世界の大きな変化に対応し日本の危機を乗り越えていくため、私たち自身が自信を持ってこの国を内から改革して行こうと、元気に決意表明をした。ただちに党役員人事と内閣改造に着手し、24日開会予定の通常国会や自治体選挙に備えることとなる。この大会を契機に、新生民主党に向けて、全員一丸となったスタートにしたい。


2011/01/10 《新成人過去最少・1%割れ》

今年の新成人は約124万人で、前年より約3万人減り4年連続で過去最少を更新した。総人口に占める割合は0.97%で、初めて1%を割った。最多だった70年調査の246万人から半減だ。2010年の人口動態統計では、日本在住の日本人は、出生数は微増したが、死亡数が高齢化により過去最多の119万人強となったため、自然減が12万3000人となる見通しで、人口減少に歯止めがかからない。新卒大学生の就職率が60%を割りそうなのも心配。子どもの育ちと学びに投資し、人間力を高める政治の取り組みが急務だ。


2011/01/06 《弁護士過疎解消》

民事紛争処理は弁護士の重要な責務であり、紛争当事者双方の相談には乗れないから、2人以上の弁護士の存在は、地域の「法の支配」に不可欠だ。今月、岡山県新見市で若手弁護士が事務所を開設し、全国に253ヶ所ある地方裁判所と同支部のうち、やっと弁護士1名以下の「ゼロワン地域」が本州では解消される。英断に心から拍手を送る。過疎解消のため公設事務所の開設などが進んでいるが、まだまだ大都市偏重は著しい。若手法曹には、「就職先がない」などと泣き言を言わず、使命感を持って新しい地域や分野に飛び込んで欲しい。


2011/01/03 《謹賀新年》

いよいよ2011年が始まった。辛卯だが、いつまでも辛抱ばかりしてはいられない。本年も変わらぬご支援を願う。今年の初仕事は、例年と違い、首相公邸での年賀会となった。閣僚、同僚議員や家族、地方議員、マスコミ有志らが集い、菅直人首相も「自分らしさをしっかり出していきたい」と元気一杯。今朝は母校の書道部で書き初めを行い、「如意」と揮毫。午後ははわが家で年賀会を開き、今春の自治体選挙に臨む候補予定者や支援のみなさんと一緒に、必勝を誓いあった。閉塞感を打ち破り、「ゆるぎない情熱」で参加民主主義の前進に邁進したい。


江田五月のショートコメント 2011年 戻るホーム主張目次