2016年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2016/07/25 《最終回・感謝》
 本日で議員任期が終了し、参議院全国区での初当選から足掛け40年に渡った国政活動に終止符を打つ。知事選落選後の浪人中であった1997年から本日まで、「新たな出発」と銘打って、故・須藤立巳さんの献身的な協力で1日も休まずホームページの更新を続けてきた。ショートコメントは2001年5月から毎週月・木に、政策秘書の湯川憲比古秘書と江田洋一秘書の起案を、私の言葉で書き綴ってきた。今後は、岡山では弁護士として、東京では公益財団法人日中友好会館会長としての活動が中心となる。活動日誌は多少頻度を落とし、フェイスブックとともに更新を続ける。長年のご愛顧に心より感謝し、皆さんの益々のご活躍を祈念する。


2016/07/21 《議員生活の終焉》
 1977年7月に参議院議員に初当選し、83年から4期の衆議院議員を経て、98年に参議院に復帰して、足掛け40年の議員生活が終わる。最近の18年は、旧会館608号と宿舎601号を票数の「363697」で使った。2007年から09年までは議長室と議長公邸が加わったが、公邸宿泊はわずかに5泊。10年7月に面積約2倍の新会館1204号室に移り、11年1月には法務大臣室が、同年3月の大震災を経て6月には環境大臣室も加わった。参院選後の7月12日から始めた引っ越し作業の目処も着き、まもなく官物パソコンが閉鎖、明日午後はコピー機等も引き渡して議員会館から退出。24日午後には住み慣れた議員宿舎を後にする。思い出に溢れた自室には、寂寥感すらない。


2016/07/18 《海の日に思う》
 国民の祝日「海の日」は、1995年の祝日法改正と翌年の施行でスタートし、2001年のハッピーマンデー制度の導入により、三連休化した。海の恩恵に感謝し、海洋国である日本の繁栄を願う日だ。法改正当時、私は衆院内閣委の野党筆頭理事で、戦前の海軍記念日の復活だとの批判もあったが、戦後改革によりその懸念は払拭されたと判断して、委員長提案の起草者の一人となり、参院文教委員会の質疑にも答弁に出向いた。海についてはさらに、昨年末に成立した瀬戸内法改正案にも発議者として加わった。瀬戸内海にきれいな海は戻ったが、豊かな海は戻っていない。国際社会は、海をめぐり荒れ模様だ。海洋国としての日本の関わり方が問われる。


2016/07/14 《ハンセン病療養所訪問》
 全国13の厚労省直属・国立ハンセン病療養所は、主に医療機関と入所者のコミュニティーで構成され、現在では入所者の平均年齢が80歳を超え、将来構想が最大の課題だ。私は地元岡山に長島愛生園と邑久光明園があり、この問題解決は父・三郎と親子二代のライフワークの一つだ。01年の違憲国賠訴訟で、熊本地裁は国会の立法不作為責任を認める原告勝訴判決を下し、関係者の皆さんの渾身の努力で小泉首相に控訴断念を決断させた。私は、国賠訴訟支援の議懇会長を務めて入所者に寄り添い、多くの療養所を訪問してきたが、議員任期も残り10日あまりとなり、今週末にも青森県と宮城県の2園を訪問する。さあ、ラストスパートだ。


2016/07/11 《民主主義の再建を》
 参院選は、32の改選1人区全てで野党が候補を統一して共闘し、11勝して現職大臣2人を落選に追い込んだ。野党共闘は成果を上げたと言える。しかし、改憲勢力が無所属を加えて77議席を得て非改選と合わせ165議席となり、衆院に続き参院でも発議に必要な全議席の三分の二を超え、憲法の危機となった。私の地元では、後継の黒石さんが敗れ、岡山県選出の7国会議員は全て自民党となった。議員として最後の大仕事を果せず、痛恨の極みだ。民進党県連所属の難波奨二さんが、比例区で前回より得票を伸ばして当選したのは、光っている。5割をやっと超える低投票率は民主主義の危機と言え、憲法12条の国民の不断の努力が強く求められる。


2016/07/07 《改憲派3分の2で良いのか?》
 参院選最終盤で、新聞各紙は「改憲4党が3分の2に迫る」と予測する。改憲案発議が可能となる衆参の勢力構図が、憲法施行後で初めて現実味を帯びてきた。しかし与党は、選挙中は「アベノミクスの是非を問う」の1点張りで、憲法改正の争点化を意識的に避けている。世論調査では改憲勢力の3分の2確保に反対は49.6%で、賛成の31.5%を大きく上回る。何よりも、改憲は行政権が旗を振るものではなく、国民と一緒に議論しながら取り組むものだ。岡山選挙区で自民候補を猛追している黒石健太郎候補は、無党派ではリードしている。投票率が5割を切ると言われるが、何よりも有権者が投票所に足を運び、民主主義・立憲主義の危機回避のために、選挙権を行使して欲しい。


2016/07/04 《テロと良識の府》
 バングラデシュのダッカ、イラクのバグダッドと、「イスラム国」によると思われる首都でのテロが相次ぎ、多数が死亡する惨事となった。ダッカでは日本人7人の死亡が確認された。イギリスのEU離脱で、日本も世界も冷戦後の国際秩序の大きな歴史的転換点に立っている。21世紀を「テロの世紀」にしないために、日本国憲法の理念に添い、国連を中心に恒久平和を目指す努力を一層強めることが求められるが、憲法改正を目論む安倍政権にこうした人類的視野に立った判断ができるとは到底思えない。改憲勢力3分の2を参議院でも許してしまうと、日本がテロに巻き込まれるリスクは一層高まる。参議院は「良識の府」であり、長期的な課題に高い識見を発揮することが求められる。


2016/06/30 《未来への責任》
 昨年の国勢調査速報で、すべての都道府県で65歳以上の高齢者の割合が15歳未満の「子ども」の割合を上回り、高齢者は4人に1人以上となった。 高齢化率は世界で最も高い水準で、逆に15歳未満の割合は最低水準だ。4年前の野田内閣時代に民・自・公3党は「社会保障と税の一体改革」で高齢者も含めた幅広い人がみんなで負担する消費税の増税を財源にして社会保障を安定させることで合意したが、「痛み」を伴う改革は有権者受けが悪いので、安倍政権は再度にわたり、今回は2年半も消費増税を先延ばしにした。自らの経済失政には素知らぬ顔で、つけは若い世代に回される。私の後継・黒石健太郎候補は、短期目線でない、未来に責任を持つ政治に取り組むことを宣言して、この選挙戦を戦っている。


2016/06/27 《友好会館会長再任》
 参院選はいよいよ中盤戦に入る。安倍首相率いる改憲勢力の3分の2獲得は、何としても阻止しなければならない。その選挙戦の最中に本日、公益財団法人日中友好会館の定時評議員会と臨時理事会が開かれ、出席した。評議員会では昨年度の事業報告等が了承され、理事会では新役員が選任された。新理事長には元日航常務取締役で現友好会館常務理事の荒井克之さんが就任し、会長の私と副会長で元中国大使の宮本雄二さんが再任された。会館は、これまでの青少年交流や文化交流の事業に加え、新たに植林緑化交流事業にも取り組むこととなる。私の会長任期は2年間で、東京での中心的活動となる。新旧役員懇談会で感謝状贈呈などをして、とんぼ返りで明日から岡山の参院選に戻る。


2016/06/23 《いよいよ始まる!》
 英国のEU残留か離脱かを問う国民投票が始まった。下院議員の殺害事件まであったが、直前調査でも賛否拮抗だ。日本の参院選は、沖縄の「慰霊の日」への配慮で公示が一日前倒しされ、昨日から始まった。平和主義を掲げる憲法と共に歩んだ戦後史をご破算にするのか、一層の継続と前進を目指すのかが問われ、民進党岡田代表は第一声で「まず、3分の2の議席をとらせないこと。取らせば必ず憲法改正を仕掛けてくる。集団的自衛権の行使を限定なく行う道に踏み込んではならない」と述べた。地元岡山では、私の後継の民進党公認・野党統一の黒石健太郎候補が堂々と出発した。私が守ってきた非自民の議席を死守する大切な戦いだ。期日前も本日から始まった。必ず、「投票所に行こう」。


2016/06/20 《対話と寛容》
 EU残留派の女性下院議員が、「英国最優先(Britain First)」を呼号する過激派により殺害され、民主主義の基本的精神である多様性に対する寛容が、その母国ともいえる英国で揺らいでいる。1970年、家族とオックスフォード大学に留学中の体験を思い出した。EC加盟の大議論のころ、南東部の保守地盤で民宿に泊まり、ご主人と話した。「自分は反対だが、国民が大いに議論し、最終的に比較多数で加盟実現するのが良い」と言うのに、びっくりした。相手の立場を認め、お互いに相手の意見に影響され合いながら議論し、落着点を探す。全くの庶民の言葉だった。参院選公示直前とはいえ、安倍首相の議論の仕方に、この態度が微塵も見られないことは残念だ。


2016/06/16 《東京の嵐・公示迫る》
 舛添都知事のカネの問題は、1か月揺れ続けて知事辞職という形で決着した。猪瀬氏に続いて、二代続けて「政治とカネ」で都知事が辞職したことは、政治の劣化そのもので、支えた与党の責任は重大だ。既に都民の関心は後継候補のようだが、1週間後には参院選が公示される。民進党は昨日、参院選の公約「国民との約束」を発表した。所得・資産の再分配と経済成長を両立させる経済政策へ転換し、安保関連法廃止と憲法9条改正反対を明示し、未来志向の憲法を国民とともに構想する。本日は安住民進党国対委員長と志位共産党委員長が「おかやまいっぽん」社民党らとともに、雨の中、黒石健太郎支援の約1000人の大街頭演説会を行った。結果を必ず出す。


2016/06/13 《活動加速・5区擁立》
 ペルー大統領選は、41歳のケイコ・フジモリ候補と77歳のクチンスキー元首相が得票差0.24ポイントという大接戦を演じたが、初の女性で父娘2代の日系大統領誕生は幻に終わった。参院岡山選挙区の黒石健太郎予定候補は11日、昼は共産党の市田忠義元書記局長を迎えた2000人集会を、夜は民進党の枝野幸男幹事長と連合本部の逢見直人事務局長を迎えた総決起集会を、いずれも大成功させた。本日は、岡田克也党代表が岡山入りし、推薦をもらった商店会との懇談や市民団体等との語る会など、新分野に支援の輪を広げる。空白区だった衆院5区に、黒石さんと同じ32歳で弁護士の加藤高明さんの公認上申も内定し、体制整備を加速している。


2016/06/09 《まさかの坂》
 予期せぬことが起きるものだ。ペルー大統領選の決戦投票はまさかの大接戦で、最後までもつれている。米大統領選の候補選びは、共和党は本命のブッシュ氏が早々に撤退し、異常な言動のトランプ氏が指名を得た。民主党も大本命のクリントン女史が高齢のサンダース氏相手に大苦戦を強いられ、薄氷を踏む様相で米国初の主要政党の女性候補にこぎ着けた。しかし、いつもの大統領選の高揚感はなく、マスコミ調査では「好感が持てない」と見る人がいずれも5割を超え、嫌悪度の低さを競う有り様だ。日本でも、舛添東京都知事が政治資金流用疑惑で、まさかの坂を転げ落ちている。着実に確実に、真っ当な道を歩みたいものだ。


2016/06/06 《火ぶたは切られた》
 参院選の日程は、6月22日公示、7月10日投開票と決定した。参院選の選挙期間は通例17日間だが、公示日から17日間遡った6月23日が沖縄戦の「慰霊の日」となるため、1日前倒しした。沖縄への配慮だろうが、昨日の沖縄県議選では、米軍基地問題で政府と対立する翁長知事の支持勢力が大勝した。昨日は地元岡山でも、民進党・連合岡山共催の岡山決起集会と1区総決起集会が相次いで開催され、黒石予定候補は素晴らしいプレゼンで参加者を唸らせた。本日から私も街宣カーに乗って街に出る。昨日は馬淵民進党筆頭副幹事長、11日は枝野幹事長、13日は岡田代表が、最重点選挙区として岡山入りし、全党挙げて必勝の決意で駒を進める。


2016/06/02 《政治の劣化》
 昨日の国会閉会で、私の国会内活動が終了した。取材で心境を聞かれ、「平常心是道」と答えたが、最後の本会議場を出るときには、感慨を覚えた。取材と来客ラッシュをこなし、参院選に向けて勢いをつけて新幹線に飛び乗ったが、その間に安倍首相は記者会見を開いて消費増税再延期を正式表明した。その理由は、詭弁以外の何物でもない。サミットではリーマン前に似ると言っておき、今回は一転してリーマン級を否定し、「世界経済リスク」への対処のために、前回とは異なる「新しい判断」だという。2年半後の延長幅だと、ご自身の総裁任期も次の統一地方選や参院選も超える。自己中心の口先政治は、政治の品格を貶め劣化を加速する。


2016/05/30 《最後の本会議》
 会期は残り3日。オバマ米大統領の広島訪問は、長く「民主党非核議連」で働きかけてきたことで、子どもの未来に触れたオバマ・スピーチは感動的だった。対して安倍首相の言葉は、その薄さが際立った。安倍首相はサミットで、「世界経済はリーマン前に似ている」との景気認識を示して財政出動の強化を呼びかけ、来年4月の消費増税を2年半再延期するための舞台に仕立て上げた。実はアベノミクスの失敗を自認して白旗をあげたのに、サミットの政治利用によりこれを粉飾したもので、質が悪く日本のかじ取りを任せられない。野党は参院選を前に、共同して堂々と内閣不信任案を提出する。最終日の6月1日が、私の最後の本会議になる。


2016/05/26 《山を越える》
 本日から伊勢志摩サミット開幕。日本では8年ぶりのG7だ。オバマ・アメリカ大統領の現職として初の広島訪問が続く。国会は6月1日の閉会に向けて、野党共同の「内閣不信任案」提出が検討されている。私としては二つの懸案が解決できた。一昨日の衆議院本会議で、私が法相として法制審議会に諮問した刑訴法改正案が、ヘイト規制法案とともに、衆議院本会議で可決・成立し、その瞬間を参議院議員傍聴席で傍聴した。昨日の参議院本会議では、平和構築と世界連邦探求の決議案が全会一致で可決し、岸田外相の所信表明が行われた。参議院議長時代にも出来なかったもので、翌日ではサミットのため間に合わなかった。ギリギリのタイミングで山を超えた。因みに「越山」は田中元首相の号だ。


2016/05/23 《「志」動》
 父・三郎の命日と私の誕生日が重なった昨日、昼食休憩無しで、地元岡山で弾丸企画を敢行した。8時前から始動し、10時30分から県北の「美作地区五月会総会」を開催し、南下して13時から江田憲司代表代行を迎えた民進党岡山県連結党大会に飛び込んで顧問に就任。14時から「江田五月会総決起集会」を行い、河原昭文五月会会長が黒石健太郎後援会会長に就くサプライズに続いて江田五月株の譲渡(寄付)も行った。最大の目玉は講談師・神田紅さんによる「黒石健太郎物語」の初上演。健太郎青年を先頭に「志」と刻まれた黒い石を握りしめた老若男女が、一丸となって安倍政治を打ち負かすという痛快話だ。その後、書作を仕上げて記者懇で口角泡を飛ばし、上京。さあ「志」動の時が来た。


2016/05/19 《山場を迎える》
 本日は様々な分野で山場を迎えた。午前中、公益財団法人日中友好会館の臨時評議員会が開かれ、次期の評議員・理事・監事が選任された。私も引き続き理事に選ばれ、2年間にわたり会館運営に当たる。また、午後は参議院法務委員会で、私が法相の時に法制審議会に諮問した初の「取調べの全過程可視化」を法制化する刑訴法改正案の採決が行われ、賛成多数で可決された。また、恒久平和と世界連邦の理念の実現を目指す参議院本会議決議が、大きく前に進んだ。衆議院で10年前に実現しながら、私の参院議長の時にも出来なかったものだ。残会期は10日余となった。最後まで気を抜かず、いずれも確実に仕上げたい。


2016/05/16 《江田三郎を偲ぶ会》
 5月22日は、父・三郎の命日で私の誕生日。毎年この時期に、父とゆかりのあった方々が「偲ぶ会」を開催してくれる。存命中の最も若い取り巻きだった山田高君が事務担当だが、彼も68歳になった。この1年間にも、初代連合会長の山岸章さんや飛鳥田社会党委員長の懐刀だった舩橋成幸さんらが他界した。今回からは参加者の年齢にも配慮し、昼間の開催にしたところ、25名もの多数の参加を得た。皆さんが「政治の劣化」を嘆き、「政治にロマンを!」と鼓舞された。今回が、私の現役議員としての最後だが、新たに山口二郎法政大教授なども参加してくれた。来年は没後40年の節目。年に1度の貴重な機会を、これからも大切にしたい。


2016/05/12 《三菱自動車と地域社会》
 三菱自動車の燃費不正問題が、地元岡山を直撃している。倉敷市にある水島製作所は、軽自動車ラインが年間生産量の6割を占め、現在約1300人が自宅待機している。自動車産業は、完成車メーカーを頂点に、下請け、孫請けと重層的に部品メーカーで作る“ピラミッド構造”で、県内の自動車関連産業の従業員数は約1万4千人。取引先は、倉敷、総社、笠岡などを中心に約200社に上り、問題が地域社会や地域経済に与える影響は甚大だ。民進党岡山県連は昨日、緊急対策本部を立ち上げ、雇用調整助成金の要件緩和等の取り組みを開始した。地域が受ける打撃を最小化し、無辜の民を守るために税金の使途を決めるのは、政治の役割だ。


2016/05/09 《最終国会最終盤》
 私が現職議員として臨む最終国会も、最終盤に差し掛かった。安倍首相は伊勢志摩サミットの地ならし狙いで、欧・ロを歴訪したが、財政出動を巡るG7の意見相違は埋められなかった。私が委員を務める参院決算委員会は本日、6時間の准総括質疑をし、23日に質疑を終える。同じく法務委員会は明日と12日の質疑で、ヘイト規制と刑訴法案に目処を付ける。政府・与党は、TPPと残業代ゼロ法案の先送りなど、逃げ腰の抱きつき作戦で、国会論戦は盛り上がらない。熊本地震対応の補正予算案と衆院の公選法改正案の成立は必要だが、18日に行われる党首討論では、野党は大対決を仕掛ける迫力が必要な時だ。気迫を持って、最終戦に臨む。


2016/05/05 《子ども数・連続減少》
 米大統領選の共和党候補は、対立候補二人の撤退でトランプ氏の指名確実となった。「ビックリポン」だが、国民の不満や憎悪を煽って政治の活力源にする手法には、危うさを感じる。民主党クリントン氏はどうするか。「こどもの日」を前に総務省が発表した人口推計では、15歳未満の子ども数は過去最低を更新し、昨年より15万人減の1605万人で、35年連続の減少。増加は東京都だけだ。人口中の子どもの割合は、沖縄県の17.4%が最高で、地元岡山県は13.2%で全国12位と健闘だが、約2千人減少した。二日連続で県下の中山間地や離島を回ったが、廃屋の増加と子どもの減少は顕著だ。本日は久し振りに休養し、英気を養って連休後半に備える。


2016/05/02 《残り1か月の攻防》
 私の現職議員としての会期も残り30日となり、日々全力を尽くしている。連休の谷間の本日も参議院本会議を開き、一人親家庭の経済的自立を支援する児童扶養手当増額の改正法案を可決、成立とし、続いて決算委員会で文科省と厚労省の省庁別審査を行った。大幅会期延長は見込めず、下旬には伊勢志摩サミットがあるので、法案処理の絞り込みが始まった。TPPはすでに断念し、私が所属する法務委員会では、ヘイトスピーチ規制法案と「取調べ可視化」を初めて法制化する刑訴法改正案が最終局面を迎えた。駆け引きでなく、合意形成の努力が望まれる。最高裁で違憲判決が出た民法の女性の待婚期間規定の見直しも、立法府として放置は許されない。


2016/04/28 《大型連休の過ごし方》
 明日から最長で10日間、ゴールデンウィークとなる。熊本地震が続く中、新幹線や高速道路が次々と開通し、懸命の復旧活動が続いている中で、全国から救援物資が届き、災害ボランティアで駆けつける人も多いと聞く。国会は6月1日の会期末まで残り1か月で、案件山積の参議院は自然休会とはならず、2日には定例通り本会議と決算委員会が開かれる。その他は地元岡山で、参院選本番中に行けない地域や島々を、黒石健太郎選挙区予定候補と共に回り、30日午前には比例区の民進党岡山県連重点予定候補の難波奨二さんとともに、出身地の美星・成羽地区で街宣を行う。人々が多く集まるスポットや行事も多い。二人の素晴らしい政治家としての人間力を確認していただく良い機会としたい。


2016/04/25 《さあ、これからだ!》
 民進党結成後、初の国政選挙となった衆院補選は、京都3区は民進党公認の泉候補が圧勝したが、与野党一騎打ちの北海道5区では無所属野党統一候補の池田さんが、厚い与党系組織の壁に阻まれた。しかしこの善戦により、野党候補一本化こそが「自民1強」に立ち向かう効果策だと明確になった。私の後継者・黒石健太郎予定候補は、江田憲司民進党代表代行を迎え、300名近くで立ち見も出て本部事務所開きを行った。懐かしい支援者の顔も多く、本人の決意表明も素晴らしく、熱気に溢れた。直後に商店街での街宣をし、続けて県連常任幹事会、拡大選対会議を開いて取組を進め、同日の自民党女性候補の事務所開きを圧倒した。21日には市民団体「おかやまいっぽん」の努力で、民進・共産・社民の野党三党一本化も発表された。さあ、スタートボタンは押された。


2016/04/21 《序章が始まる》
 熊本地震が収束せず拡大傾向の中、安倍政治終幕の序章が始まったようだ。用意周到に衆参同日選の段取りを整えてきていたが、アベノミクス失敗との見方の中、遂に決定打のTPPが衆院での継続審査に追い込まれた。これは解散断念を意味し、延長も断念する様だ。「策士、策に溺れる」となるか、24日投開票の衆院北海道5区と京都3区の補選が、決定的に重要となった。札幌市厚別区と江別・千歳・恵庭・北広島・石狩の各市では、自民の政治家三代目候補に対し野党連合の市民派女性候補が大激戦を繰り広げている。ぜひ皆で、この地域の知人友人に声を掛けて欲しい。地元岡山では、私の後継者・黒石健太郎予定候補の事務所開きを、同じ24日16時から岡山シンフォニーホールで、江田憲司民進党代表代行を迎えて開催し、17時から表町商店街を歩いて、参院選序章の幕を開ける。大勢の参加を希望する。


2016/04/18 《地震と原発》
 まず、今回の大地震に被災された皆さまに、心からご冥福をお祈りし、お見舞いを申し上げる。民進党は、政府の取組みへの全面協力を決めた。事態は深刻で、地盤の揺らぎは収まらずに断層に沿って移動し、他の断層への刺激も懸念される。特に、地震活動が南西側に拡大していることは、要注意だ。辿った先には、唯一稼働中の川内原発がある。また大分県でも他の断層に由来する余震が頻発し、その先には再稼働手続き中の伊方原発がある。原子力規制庁による緊急時情報発表は、立地道県で震度6弱以上、立地市町村で震度5弱以上の場合とし、今なお「異常情報はない」で通しているが、前例のない範囲拡大事態に対し、従来通りの対応を繰り返すのでは、安全・安心は夢物語だ。


2016/04/14 《天下分け目の補選》
 参院選の前哨戦となる衆院北海道5区、京都3区の補選が告示された。「民進党」にとって最初の国政選挙で、結果はダブル選挙の行方に直結する。京都3区は自民議員が女性問題で辞職したためで、自民は悪影響を恐れて不戦敗を選んだ。前回比例復活だった民進の若手中堅候補は、比例復活の議席を返上し、おおさか、こころ、諸派の3人の女性候補等を相手に、選挙区当選を目指す。北海道5区は、自民の派閥領袖後継娘婿候補に対し野党連合の市民派女性候補が、「市民がひとつにつながれば、政治は変えられる」を合い言葉に一騎打ちを挑み、私も先日現地入りした。どちらも共産党は野党支援に徹する。歴史的補選で、完勝したい。


2016/04/11 《女性参政権70年》
 1946年4月10日に、女性が総選挙で初めて参政権を行使し、39人の女性議員が誕生した。以来70年が経過したが、前回の総選挙で当選した女性議員は45人で、微増に過ぎない。衆院の女性議員比率は9.5%、列国議会同盟(IPU)の下院では191ヵ国中156位、経済協力開発機構(OECD)加盟34ヵ国では最下位だ。ミャンマーでは昨秋の総選挙で、9.9%の女性議員が誕生している。私は「政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟」の顧問で、議連のクオータ制法案も纏まったが、立法の進捗は緩慢だ。これに痺れを切らした多くの市民団体が「Qの会」の赤松良子代表を先頭に、3月8日の国際女性デーから猛然と行動を始めた。クオータ制は必要だ。


2016/04/07 《ガソリン代経費》
 政治資金で支出するガソリン代が注目されており、私の場合を調べてみた。選挙区は約7000平方キロで、4ないし5名の秘書が各1台、他に私の地元活動に1台を使用し、13年が147万円強、14年が159万円強、15年が121万円強を支出している。報道によれば、選挙区が約1000平方キロの安倍首相事務所は毎年約500万円、470平方キロの馳文科相事務所は2ないし300万円、わずか40平方キロの菅官房長官事務所は200万円前後だという。山尾志桜里民進党政調会長の場合、230万円で地球5周分だと疑惑視されているが、これは12年分だけで、他は毎年80余万円だ。特定の年の突出と特定の元秘書の在職時期とが重なり、理由は容易に推測できる。脚下照顧が大切だ。


2016/04/04 《なお残るハンセン病問題》
 「らい予防法」廃止から4月1日で20年が経過した。国による苛烈な強制隔離政策の差別被害は、元患者はもとより家族・親族にも及ぶ。20年の除斥期間経過で賠償請求権が消滅する前の3月29日までに、家族ら計568人が国家賠償訴訟を起こした。最高裁は、患者の裁判が裁判所外の隔離施設など「特別法廷」で開かれた問題の検証作業を進め、大詰めに来ている。ハンセン病を理由とする特別法廷申請は、特効薬が開発された後も却下例はなく、有識者委員会では、差別的措置であって、憲法による法の下の平等や裁判の公開の保障に反する疑いも指摘されている。「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会」の任務はまだ終わっていない。


2016/03/31 《ヘイトスピーチ規制法》
 法務省は、ヘイトスピーチの実態調査を行い結果を発表した。ヘイトデモなど1152件を確認し、デモの動画72件の調査でも、「日本から出ていけ」「皆殺しにせよ」などの差別的・脅迫的な言葉が1803回確認された。「ヘイトスピーチは許されない」ことは、昨年の通常国会で自・公・民・維の4党で確認されたが、野党提出の規制法案は店晒しだ。しかし、先日の参議院法務委員会の参考人質疑で、状況は一変した。早期の法制定を求める当事者の悲痛な訴えが立法府を動かし、本日は同委員会の視察に私も参加して、川崎市桜本地区で実情調査を行い、地域の皆さんの前で、委員長と与野党理事が早期の法制定を約束した。後退は出来ない。


2016/03/28 《「民進党」始まる。》
 父・江田三郎が、新しい政党で政権交代を目指し、単騎で社会党を離党して40年目初日の昨日、国民とともに進む「民進党」がスタートした。20年間の民主党の経験と反省に立って、衆参議員156人で政権交代政治の第2幕を開幕させた。私には最後の所属政党となる。新役員には、若手から当選2回の山尾志桜里衆議院議員が政調会長に抜擢された。まず来月の北海道5区と京都3区の衆院補選の勝利に、さらに夏の参院選と次期総選挙に、全力で取り組む。地元岡山では、1区の高井崇志さんとの心会わせも済み、空白区にも民進党公認候補を立てて反転攻勢をかける。民進党所属の黒石健太郎参議院議員の実現が、私の最終最大の責務だ。


2016/03/24 《ベルギー同時テロ》
 ベルギーの首都ブリュッセルが、過激派組織ISのテロの標的となった。空港とEU本部に近い地下鉄駅で起きた同時テロで、負傷者約300人、死者は31人と発表されており、日本人被害者も1人は重傷だ。「ISと戦う有志国連合に参加する国の首都」を攻撃したと犯行声明を出した。民間人を対象とする無差別テロで、到底許されない。ベルギーでは先日、昨年11月のパリ同時多発テロ実行犯の容疑者らが拘束され、国内外で安堵が広がった矢先だった。テロ対策は、「市民の自由」と「治安の強化」の狭間で揺れ動き、コスト問題で立ち往生している。国際社会の連帯により、貧困問題などテロ発生原因を根源から絶たねばならない。


2016/03/21 《補選1か月、本選3か月》
 夏の参院本選に向け、野党連携が加速してきた。改選1人区で30候補を擁立していた共産党が、すでに9選挙区で取り下げ、岡山を含む11選挙区でも一本化協議が行われている。4月24日投開票で衆院補選が行われる北海道5区、京都3区でも、共産党は候補を擁立しない。昨日、安保関連法廃止を掲げる「市民連合」は、北海道5区で野党統一候補の池田真紀さんの推薦を決めた。地元岡山でも、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求めるおかやまいっぽんの会(おかやまいっぽん)」が各党に働きかけており、民主党と共産党は実務者レベルで協議を始めた。丁寧な対応の積み重ねで、「黒石健太郎」への野党候補一本化を実現したい。


2016/03/17 《「民進党」へ》
 民主党と維新の党の合流による新党結党大会まで、10日となった。新党名は、岡田・松野両党首が出席した「新党協議会」で、世論調査結果を参考にして「民進党」と合意され、昨日の民主党両院議員懇談会で了承された。民主党執行部は合流に向け丁寧な手続きを踏んでおり、本日も両院懇を開いて「綱領」と「規約」につき活発な議論を続ける。新党名が決まった以上、これまでの民主党の悪いところは改め、良いところはしっかりと引き継いで、「古い上着よさようなら!」と前向きに元気よく颯爽と進んで行きたい。野党勢力結集によって自民一強に立ち向かい、衆議院空白区に「民進党」ならではの新たな公認候補の擁立にも努力したい。


2016/03/14 《形式主義の犠牲者》
 中学3年の男子生徒が、「1年時の非行歴」という誤情報に基づき進路指導を受けたあと、自殺した。担任教諭の面談は、5回とも廊下での立ち話で、記録は残っていない。「どうせ言っても先生は聞いてくれない」と、生徒は絶望していた。14歳未満は刑事責任能力が無く、触法行為も心を育てる貴重な経験となしうる。学校の措置は、自校の評価と問題生徒を嫌う高校への配慮だろうが、形式主義の極みだ。建物の外観を大切にするだけで、中にいる人間が消えている。卒業式では、同級生が生徒の両親に千羽鶴を渡し、彼の名前が呼ばれると、クラス全員で「はい」と返事をした。この生徒たちの純粋な気持ちに、学校はどう応えるのか。


2016/03/10 《震災と再稼働》
 明日で東日本大震災から5年。今なお困難な日々を送っている被災者の皆さんに、あらためてお見舞いを申し上げる。福島原発事故の原因究明もまだ道半ばなのに、安倍政権は原発再稼働を次々と進めている。さらに、40年を超える老朽原発の再稼働も認め、再稼働の際の免震施設の建設約束を反故にしたり、規制委の審査に合格した高浜4号機が再稼働直前にトラブルを起こしたり、看過できない事態が続発している。昨日、大津地裁は高浜原発3、4号機の運転差止めの仮処分を決定した。効率より安全、経済より命を優先し、人格権に基づき住民を守るという司法判断は重い。前政権時代の2030年代原発ゼロの大方針を、現政権も厳守すべきだ。


2016/03/07 《残り100日》
 今夏の参院選公示日を6月23日と想定すると、残りは100余日しかない。岡山県選挙区で私の後継者の黒石健太郎さんは、寸暇を惜しんで懸命の活動中だ。昨日、民主党岡山県連緊急拡大常任幹事会を開いて、民主と維新の合流につき、一般党員の皆さんらのご意見を聞き、続いて黒石選対本部の拡大会議を開いて、各種取り組みを確認した。3月27日に合流新党の結党大会が予定されており、現在の「民主党」名義の文書配布等は急がなければならない。私の後継者としての黒石さんの浸透度も、全県の江田五月会員に対してさえも充分ではなく、これからの私の日程を黒石選挙最優先とする。総選挙の空白区対策を含め、残り100日の活用が何より大切だ。


2016/03/03 《驚きの展開》
 米大統領選の候補者選びでは、共和党が大波乱だ。政治経歴のない大富豪のトランプ氏が、3連勝に続き「スーパーチューズデー」でも11州の内7州を制し圧勝した。既成の政治家不信の中で刺激的言動やしがらみのなさが大受けしており、他にクルーズ、ルビオ両氏も残ったために、対抗馬の一本化調整も出来ず泥沼状態だ。民主党は、クリントン前国務長官が好敵手サンダース上院議員を押さえ、着実に勝利を重ねている。しかし、共和党の混迷が逆に話題をさらい、本選勝利もあり得るという。ことは米国大統領であり、国際社会が不安定な中で、閉塞感と政治不信が扇動者の無責任で制御不能の暴走を引き起こすと、日本も無関係ではいられない。


2016/02/29 《年の蘊蓄》
 今年は、通常は4年に1度の「閏年」で、本日はその「閏日」。グレゴリオ暦では1年の日数が365.2422日なので、365日とのずれを調整する為、西暦の年が100で割り切れ、かつ400で割りきれない年は、閏日のない平年とするため、閏年は400年に97回となる。「閏日」生まれの人の年齢は、「年齢計算ニ関スル法律」により、誕生日前日の終了時で加齢するため、平年・閏年を問わず、毎年2月28日午後12時に加齢される。原則4年に1度の閏年には、台湾総統選とアメリカ大統領選が行われる。台湾では蔡英文氏が大差で当選して初の女性総統で政権交代となり、アメリカでも民主・共和両党 の候補者選びは大波乱の様相だ。今夏の3年毎の参院選でも、政治の大転換を果たしたい。


2016/02/25 《民・維合流》
 昨日の民主党臨時常任幹事会で、岡田克也代表から民・維合流に付き提案があり、挙手採決により了承された。民主党を存続政党とし、民主議員の多くは離党し、維新は解党し、その他の議員らとともに合流する方式で、党名やロゴ、綱領も刷新し、勢力拡大を図る。98年の新・民主党結党時に取られた方式で、知事選落選後に無所属で参院選を目指していた私も躊躇なく参加した。私は77年の初当選以来、一貫して政権交代を目指し、社民連時代の社会・民社との二分統一会派など試行を続け、15年かけて野党大結集で93年の細川連立政権に漕ぎ着けた。民・維の合流と共産党の新方針で、野党連携に弾みがついてきた。賽は投げられ、前進あるのみだ。


2016/02/22 《日中議員会議》
 日中議員会議は2006年に、私の前任の扇千景参議院議長と呉邦国全人代常務委員長との合意で設置された両議会間の定期交流メカニズムで、毎年1回交互に開催する取り決めだが、4年間の中断を挟んで久し振りに第6回目が北京で開催され、訪中した。日本側団長は自民党の溝手顕正さんで、私は副団長だ。前回は私が団長を務めて日本で開催し、最終日は京都迎賓館で印象深い送別懇談会を行った。今回は再開自体が重視されたが、日中関係のほか、北朝鮮を含むアジア情勢、経済・防災協力や人的・文化交流など、多分野で有意義な意見交換をし、中国序列3位の張徳江全人代常務委員長とも会見し、議会間交流の重要性を確認する会議となった。


2016/02/18 《失言オンパレード》
 高市早苗総務相の電波停止命令発言、島尻安伊子国務相の「はぼまい」騒動、丸川珠代環境相の「科学的根拠もない」発言と、安倍内閣の女性閣僚に失言が続く中、昨日の参院憲法審査会では、自民党の丸山和也議員が仰天発言した。短時間の内に、日本を米国の51番目の州になぞらえ、オバマ大統領について「米国は黒人が大統領になっている。これは奴隷ですよ。はっきり言って。」と人種差別的発言をした。参院法務委員会では「人種差別撤廃施策推進法案」の審議が予定されており、丸山議員は自民党法務部会長でもあり、不適切極まりない発言だ。甘利明大臣の辞職、宮崎謙介議員の議員辞職等々、自民党の緊張感の欠如は顕著だ。


2016/02/15 《五月会会長》
 地元・岡山での最後の「江田五月会新春パーティー」は、500人を超える参加者で大盛況だった。地元後援会の企画で、初代会長は岡山弁護士会重鎮の河原太郎さんで、現在は2代目をご子息の河原昭文弁護士が務めている。中学以来同じ学び舎で育った竹馬の友で、岡弁会長や日弁連副会長を歴任したリベラル派だ。私の選挙の際は法廷日程を入れず、候補者の私が不在の時も含め、選挙カーの全行程でマイクを握り応援してくれた。昨日のパーティー打ち上げの際には、私との約40年間の政治行動を振り返り、万感の思いを吐露してくれた。最後の挨拶とスタッフ全員で行った「フレーフレー江田!」「ガンバレガンバレ黒石!!」は、生涯忘れることはない。河原君、本当に有難う。


2016/02/11 《生・黒石》
 参議院岡山選挙区の私の後継者「黒石健太郎」さんは、出馬の遅れを懸命に挽回しようと、県内を走り回っている。毎朝、県内のどこかで、民主党の各級議員と一緒に朝街宣を行い、さらに私が参院議長就任時に封印した岡山駅前の月曜朝の「おはよう730」も、引き継いでくれた。私と蓮舫さんとの3連ポスター「引き継ぐ」も完成し、これから県内に張り巡らせる。明後14日(日)12時30分からホテルグランヴィア岡山で、岡田克也民主党代表を迎えて「黒石健太郎決起集会」を、さらに14時から同じ場所で「江田五月会新春パーティー」を開催し、続いて黒石・岡田・江田のシンポジウムも行う。生の黒石さんを直接見て、その決意に触れて欲しい。


2016/02/08 《53年ぶりの黒字》
 中国の正月、春節を迎え、中国人観光客が多数来日して各地で「爆買い」している。財務省発表の2015国際収支速報によれば、海外から日本を訪れた旅行者と、海外に出かけた日本人旅行者のお金の出入りを示す「旅行収支」は1兆1217億円の黒字で、1962年以来53年ぶりに黒字となった。訪日客の増加と日本での活発な消費が要因で、投資で外貨を稼いできた日本経済に、観光という新しい分野が加わり、産業構造が変化してきた。6年前の参院選で私は、「江田五月の21世紀ビジョン」の経済政策に、生活の基礎である農林水産業とともに、環境、観光、健康という新分野の活性化を掲げた。観光は、人口減の日本経済に、新たな成長の可能性をもたらすはずだ。


2016/02/04 《ハンセン病と脳脊髄液》
 私は初当選以来、ハンセン病対策議員懇談会の会員で、さらに国賠訴訟支援の議員懇談会を立ち上げ、民主党の脳脊髄液減少症議連にも関わり、今はそれぞれの顧問だが、昨日は嬉しい報告に接した。国立ハンセン病療養所は概ね僻地にあり、所長や職員の確保に苦労しているが、厚労省にも努力していただき、期間業務職員の採用や昇給の改善と指定職の待遇改善が図られ、さらに懸案だった離島の船員の確保についても進展があった。また、脳脊髄液減少症の画期的な治療法である「ブラッドパッチ療法」に、医療保険適用の道が開けた。いずれも当事者の皆さんの悲願で、政治の光を求めている人たちにこれからもしっかりと寄り添って行きたい。


2016/02/01 《いよいよ本格発進》
 2月に入った。ミャンマーでは昨秋の劇的な総選挙を受けて新議会が召集され、来月の新政権発足に向けて、大統領の選出手続きに入る。アメリカでは大統領候補者選びの幕開けとなるアイオワ州の党員集会が開かれ、民主・共和両党とも大接戦の様相だ。民主党参議院岡山県選挙区の黒石健太郎予定候補は、元旦の内輪の決意表明から1か月が経過し、1月15日の岡山県連の擁立決定、翌日の記者会見と初の街頭演説、19日の党本部の公認決定、28日の連合岡山の推薦決定、30日の党大会でのお披露目と、順調に滑り出した。いよいよ本日、第1回黒石健太郎選対会議を開催し本格始動する。出遅れており、知名度アップが最大の課題だ。乞うポスター掲示!!


2016/01/28 《挑発より機知》
 本日の参院本会議でも、安倍首相はひたすら常套句で、自讃と挑発の答弁を繰り返した。しかし新年会では、政治家の機知に富んだスピーチに出会う。昨日も、地域名が冠につく政党の幹事長が、「サッポロビールは札幌だけでなく、全国で飲まれています」と自党を紹介した。民主党の枝野幹事長は、「政治の話をするとややこしいので、スポーツの話をします。正月に箱根駅伝を見ていると、青学が終始ダントツのトップでした。初めは面白かったが、やはり一強では次第に興味が薄れました。頑張って一強を倒し、国民にとって面白くします」と、政権交代への決意を述べた。私は後継候補の黒石健太郎さんを、「備前焼に例えれば、水田から掘り起こしたばかりの粘土です。素晴らしい素材を、皆さんと一緒にしっかり練り上げ、成型し、焼き上げます」と紹介している。そのこころは、以心伝心と確信する。


2016/01/25 《挑発する首相》
 今年の政府四演説は、突然浮上した甘利大臣の金銭疑惑の影響で、衆参ともに本会議の開会が遅れ、冒頭から波乱の幕開けとなった。安倍首相が施政方針演説で、冒頭と結びの2度にわたり、「批判だけに明け暮れ、対案を示さず、後はどうにかなるという態度」と、野党を強烈に批判・挑発したのには驚いた。国会は論戦の場であり、与野党で意見の相違があるのは、おかしくない。政府の方針を精査し、問題点を国民に明らかにするのは、野党の責務だ。その上で、修正や対案の努力をする。常に批判と反対ばかりの野党は、今はない。政府の代表者が常に常套句の野党批判を繰り返し、私情のままに批判者に歯を剥くのは、誠に不見識で、これでは甲論乙駁による成果は期待できない。


2016/01/21 《盛者必衰の理?》
 安倍首相の高い支持率の出発点は、アベノミクスによる「株高・円安」だったが、今年に入って「株安・円高」が止まらない。小幅反発で始まった今日の株価も、終値は16,017円まで下がり、アベノリスクの様相だ。安倍首相は、口を開けば民主党政権批判を繰り返し、都合の良い数字ばかり上げて自らの成果を誇るが、質疑でも相手のいうことに耳を傾ける姿勢は微塵もなく、議論の成果を期待できない。通貨価値は国際情勢の中で決まるものだし、株価を基準に政策評価するのも正しくない。甘利大臣関係で突如浮上した疑惑は、あっせん利得、詐欺、政治資金規正法違反等に発展する虞が濃く、TPP担当の重要閣僚だけに、奢る平家の始まりかも知れない。


2016/01/18 《集大成へ》
 懸案の参院選岡山県選挙区の民主党公認候補に、32歳で新進気鋭の黒石健太郎さんが決まることとなり、私の後継である黒石さんと私とで、共同記者会見を行った。1977年に父の壮絶な憤死を受けて参院議員になり、衆参ともに4期を務め、現任期末には後期高齢者入りし、政治歴も40年目となる。一貫して「政権交代」と「市民政治」の実現を目指したが、時は流れ人は代わる。余力のある内に、若い世代に「江田イズム」を引き継ぎ、新時代の扉を開く。残任期の半年間は、政治活動の集大成のために全力投球し、何より黒石当選で地元岡山県での民主党の議席を死守する。長期にわたるご支援に感謝し、一層のご指導とご協力をお願いする。


2016/01/14 《刑法犯戦後最少》
 警察庁によると、昨年1年間の刑法犯は前年比9.3%減の109万9048件で、42年ぶりに戦後最少を更新した。殺人や強盗などの凶悪犯が5618件で12.9%減ったほか、全体の70%余りを占める空き巣や車上狙いなどの窃盗が10%、ピークだった平成14年より66%も減ったことが、大きな要因だ。喜ばしいが、振り込め詐欺やサイバー犯罪など新種の増加と、ストーカーやDV、幼児虐待や老々介護など「心に起因する」犯罪が増えているのが気になる。生活は支えあいで、犯罪の入口で捜査機関が行う生活支援や、受刑者に対して行う再犯防止支援の重要性が増している。あらゆる差別をなくし、子どもと生活を最優先にした社会的包摂の構築は、まさに政治の責任だ。


2016/01/11 《新しく若々しく》
 平成27年1月1日現在で満20歳の人口は、男性65万人、女性61万人の126万人で、前年比5万人の増だ。我々の未来は新成人の皆さんの双肩にかかっており、心から期待しお祝いを申し上げる。今夏の参院選から18歳選挙権制度が始まる見込みで、約240万人が新たに有権者に加わる。しかし「被選挙権年齢」は、参院議員と都道府県知事が30歳以上、その他の議員と首長が25歳以上のままだ。若者の政治参加を促すために、民主党は被選挙権年齢の引下げの検討を始める。民主党は、世の中を新しく変え、前に進めていく政党だ。私は今年、いよいよ満75歳の後期高齢者になる。新時代への扉を開くため、必ず新しい世代にバトンタッチする覚悟だ。


2016/01/07 《北朝鮮核実験》
 国会冒頭の代表質問は、北朝鮮の核実験に直撃された。水爆かどうかは不明だが、4度目の核実験で、国連安保理決議に明白に違反しており、世界平和に挑戦する行為であって、断じて容認できない。わが国は国連安保理の理事国として、米、韓、中、ロなど国際社会と協調・連携しながら、北朝鮮の暴走を阻止するために役割を発揮していくべきだ。北と密接な関係にある中国は、両国関係改善のため昨秋、党幹部を平壌に派遣したが、事前通報もない暴挙にどう対応するのかも注目したい。ISの拡散、フランスでの無差別テロ、イランとサウジの国交断交など、世界中に危険な火種が拡大している。憎しみの連鎖を断てるか、人間の叡智が問われる。


2016/01/04 《通常国会召集》
 謹賀新年。昨年の通常国会は9月27日まで245日という超長期とし、秋には野党の一致した召集要求を一顧だにせず、憲法無視が続いた。今年の第190通常国会は本日召集されたが、一月召集となった平成4年以降で最も早い召集で、極めて異例だ。本日は衆参両院で、首相の外交報告と麻生財務相の財政演説が行われ、6日衆院、7日参院で代表質問が行われる。民主党は維新の党との野党協力を決定し、既に衆院では統一会派を組んだ。補正予算、本予算の他に、ばらまき軽減税率の問題点とTPP大筋合意の中身が大きな争点。伊勢志摩サミット後、国会閉会と同時にいよいよ参院選で、地元の私の後継候補選定もいよいよ大詰め。本年もご支援を乞う。


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