2007年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2007/12/31  《「希望」へ》

福田首相が中国で、魯迅の言葉を引いて「希望」を語った。同じ言葉を、私の父・江田三郎は「もともと地上に道はない。みんなが歩けば道になる」と言い換えた。来年の国会は、早々から荒れ模様だが、「偽」を一掃して「信」と「真」を取り戻すため、「ねじれ」を活かす知恵をみんなで見つけ出し、「希望」に向かって職責を果たしたい。

皆さんにはこの1年大変お世話になりました。ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。


2007/12/27 《警官「備忘録」》

最高裁第3小法廷が決定で、警察官の取り調べメモの証拠開示を命じた高裁決定を支持した。メモの公文書性を認め、さらに検察官の手元になくても開示対象になると判断した。私が先日読んだ「刑事も人間、犯人も人間」(山本謹也著)のように、捜査官の人間力で被疑者を自白させることが、捜査の要諦だというのが現場感覚だろう。しかし、すべての捜査官にこの能力を求めることは不可能だ。裁判員裁判を控え、可視化を含む捜査の透明化が必要であり、最高裁のリーダーシップが注目される。


 
山本孝史さん

2007/12/24 《山本孝史さんを悼む》

勇気と真実の政治家、山本孝史参議院議員が逝去された。交通遺児育英会で活躍中に、細川元首相に誘われて衆議院議員となり、参議院に移ってからは、一番困難な時に民主党参議院幹事長を務めた。地位や名誉に無頓着な根っからの市民政治家で政策マンだった。がん患者であることを本会議の演壇で告白し、自らの命を削りながら執念で「がん対策基本法」と「自殺対策基本法」を成立させた。心からご冥福を祈り、遺志を継ぐことを誓う。


2007/12/20 《韓国・政権交代》

韓国の次期大統領は、「経済再生には政権交代」と訴えた李明博氏が他候補を大差で破り、10年ぶりの保守政権誕生が決まった。1970年に英国で、労働党から保守党への政権交代が起き、私は現地で経験したが、淀みを一掃する爽やかさは共通している。李氏は記者会見で、北朝鮮の核廃棄を繰り返し呼びかけ、6者協議への協力も表明した。東アジアの平和と発展に向け、新大統領がリーダーシップを発揮するよう期待する。


2007/12/17 《銃社会到来の危険》

改正銃刀法が先月成立し、条件外使用の罰則を強化したばかりだが、今年は銃を使用した事件が、長崎市長射殺など既に50件以上も発生している。暴力団絡みの闇社会の銃が大半だが、所持を許可された銃による事件や事故も昨今目立ってきた。銃所持の一般的禁止の強化と禁止解除の個別化の徹底のため、許可条件の厳格化や管理体制のチェック強化など抜本的な対策が必要だ。


2007/12/13 《世相は「偽」》

世相を漢字で表す「今年の漢字」に、「偽」が選ばれた。実に応募総数の18%を占め、2位以下も「食」、「嘘」、「疑」と続いている。西欧の「罪の文化」に対し、日本は「恥の文化」だといわれるが、今や「恥」や「罪」の意識で支えられた倫理観の崩壊や社会の品質劣化は顕著だ。しかし、清水寺での森清範貫主の揮毫は、墨痕淋漓として偽ではなく、「偽」が選ばれたこと自体は、健全な市民意識が機能したともいえる。最大の責任は政治にある。


2007/12/10 《「もったいない」のすすめ》

遺失物法が約50年ぶりに改正され、本日施行された。年間1000万点以上ある落し物の保管期間を3ヶ月に短縮し、情報を都道府県単位でまとめ、インターネットで公開する。個人情報保護の配慮から、携帯電話やPC・カード類は、拾得者への所有権移転は認めず、廃棄する。動物等は対象外とし、都道府県の動物愛護センターなどが引き取る。改正を機に「もったいない」を進め、安易に新品に買い換えるとか、成長したペットを捨てるといった無責任行為は慎み、忘れ物を見付けたら届け出よう。


2007/12/06 《学力と教育現場》

経済協力開発機構(OECD)が昨年実施した国際的な学習到達度調査の結果に対し、文科省は、わが国の子どもの学力が「世界のトップレベルとはいえない」との表現を使い、厳しい現状認識を示したが、それだけでは何の対応策も見えてこない。教育現場の皆さんからは、「子どもたちと接する時間があまりにも取れない」との悲痛な声が、私のところにも多数寄せられている。教育予算は何より大切であり、一番大切なことを疎かにすると、国が滅びる。


2007/12/03 《ICC裁判官》

集団殺害、人道犯罪、戦争犯罪の3類型を犯した個人を裁く国際刑事裁判所(ICC)の裁判官補欠選挙(欠員3名)が30日行われ、斎賀富美子・人権担当大使がトップで選出された(定員18名)。日本は今年10月、105番目と参加が遅れたが、拠出金額は最大で、初の本格的な人的貢献となる。いっそうの機能強化や侵略犯罪への管轄拡大など、今後の課題も多い。斎賀さんに司法経験がないことへの懸念もあるが、国としてもしっかりと支え、国際人権問題のリーダーの一人として活躍されることを期待する。


2007/11/29 《中国残留邦人》

昨日の参議院本会議で、国民年金の満額支給など、中国残留孤児の支援強化の法改正が、全会一致で可決、成立した。私自身も中国からの引揚者であり、代表質問などでも度々この問題を取り上げてきた。ほぼ同年齢で、おなじ運命に置かれた可能性もあり、他人事とは思えない。言葉の問題等もあって、これからも大変な労苦を強いられる。速やかで円滑な適用を期待している。


2007/11/26 《オーストラリアの新たな選択》

オーストラリア総選挙は24日投開票され、野党の労働党が下院の過半数を遙かに超える議席を獲得し、11年ぶりに政権を奪回した。争点は、京都議定書の早期批准やイラクからの一部撤兵だった。ブレア前英首相・小泉前首相とともに、ブッシュ米大統領の「盟友三羽烏」といわれた現職のハワード首相も、「アジアからの移民が多すぎる」などの問題発言が響き、落選した。国際世論の新しい動きに、注目したい。


2007/11/22 《難民支援と東方落語》

今野家東師匠こと参議院議員の今野東さんが家元となって、「東北に『東方落語』あり」を目指し、東北弁の落語プロジェクトが進められている。大阪の「上方落語」、東京の「江戸落語」の向こうを張った意気込みだ。軽妙な方言を駆使し、まことに楽しい。私の地元の都窪郡早島町でも公演され、人気を博している。毎年11月22日には「難民支援チャリティー寄席」を開催し、私もこれから出掛ける。益々のご隆盛を祈念している。


2007/11/19 《地球温暖化》

ノーベル平和賞に輝いた国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は17日、最悪のシナリオとして、今世紀末に地球の平均気温が6.4度上昇するとの報告書を、6年ぶりにまとめた。最小限に食い止めるには、世界の二酸化炭素排出量を2050年には半減させる必要があり、この20〜30年の取り組みが極めて重要との認識だ。来年は洞爺湖サミットがある。ゴア元副大統領らが主導し私も関わってきた世界規模の環境議員連盟「グローブ・インターナショナル」の会合も、日本で開催される。人類の将来がかっている。


2007/11/15 《国会同意人事》

昨日の参議院本会議で、内閣が同意を求めた28人の任命のうち、3人が否決され不同意となった。日銀総裁をはじめ35機関の232人が、内閣の任命に国会の同意が必要で、しかも一般の法案と違い、衆議院での再議決は認められていない。3人の人選は白紙に戻った。56年振りのことだ。このように立法府と行政府が緊張する場面は、これからしばしば起きるだろう。行き過ぎは良くないが、弛緩状態からの覚醒には、刺激的なことも必要だ。


2007/11/12 《地元体制の強化》

来週、民主党岡山県連の定期大会が開かれ、私の参議院議長による政党活動自粛に伴い、これまでの「常任顧問」退任が決まる。しかし、地元活動はおろそかに出来ない。そこで昨日、地元後援会「江田五月会」の幹事会を開き、新たに幹事長職を新設し、岡山市議・前副議長の羽場頼三郎さんの就任を決めた。津村県連代表や姫井参議院議員からも状況報告があり、さらに12月16日に岡山市で開かれるパーティーへの取り組みも要請した。課題山積だ。


2007/11/08 《「雨降って地固まる」》

民主党の小沢代表辞意問題は、続投で決着した。菅、輿石両代表代行と鳩山幹事長は、慰留に向けて、見るからに心血を注いで全党の意見をまとめ、心を込めて小沢代表を説得した。小沢代表も「恥をしのび」という表現まで使いながら、これを受け入れた。まさに「人間力」の結集で、地の固まった新たな出発を期待する。今日は、会期の35日間延長の申しれを受けた。国会審議はますます緊張感を高めてくる。腰を据えて対応していきたい。


2007/11/05 《小沢民主党代表辞意》

民主党の小沢代表の辞意表明は、あまりに唐突でびっくりしている。2回の党首会談で、自衛隊の海外活動に明確な国連決議の枠をはめることが合意されたのなら、政府・与党の路線を大修正するもので、評価できる。しかし、この政策転換の実現と大連立は位相の異なる課題で、別個に論ずべきだ。先週は、民主党提出法案第1号として、年金保険料流用禁止法案が参議院で可決した。「参議院改革協議会」の設置も合意され、選挙制度改革の協議も進める。参院選で示された民意は、前進している。


2007/11/01 《ICTYからICCへ》

DVDで「カルラのリスト」を見た。ICTY(旧ユーゴ国際刑事法廷)の国連検察官の活動を追跡したドキュメンタリーで、一歩ずつ戦争犯罪人を追いつめるが、まだ道半ばだ。彼女の手法は、鉄の意志と情報開示と説明・説得だ。この法廷は終わったが、ICC(国際刑事裁判所)が生まれ、今年10月には日本も参加した。「テロとの戦い」のためには、カルラのような活動を充実・強化し、人道犯罪などを許さない国際的安全保障体制を整備することが重要だ。「正義と衡平による平和(Pax Justice and Equity)」を目指したい。


2007/10/29 《CAPIC・刑務所作業製品》

昨日、岡山刑務所の中国地区矯正展(CAPIC展)を訪れ、備前焼のぐい飲みを買い求めた。懲役刑の受刑者は、全国74の刑事施設内の工場で、職員の指導を受けて作業に従事する。禁固刑でも志願できる。プログラムは社会復帰に備えた組織的なものだ。印刷、洋裁など一般の受注発掘には苦労しているが、工芸品ほか地域の伝統技術の伝承などに特化すれば、将来の可能性があるかも知れない。売り上げの一部は犯罪被害者支援に向けられる。全国の刑務所の常設展示場のほか、インターネット注文も可能だ。ご高覧を。


2007/10/25 《品質劣化−2》

国管理の国道橋を国交省が点検したところ、約4割が「速やかな補修が必要」と判明。70年代の高度成長期に造られた「経済設計」タイプ等に問題が多かった。自治体管理の橋は、定期点検の義務がないからか、8割の市区町村が点検していない。ビルの耐震偽装も根絶されていない。財政最優先で安全を疎かにすると、取り返しのつかない陥穽が待っている。


2007/10/22 《品質劣化》

昨今のニュースでは、隠蔽・偽装・改ざんの文字が毎日のように躍る。海上自衛隊では、補給艦の給油量の誤りを「データ入力ミス」とし、判明後も長く報告しなかった。厚生労働省では、薬害肝炎患者リストを放置していた。エイズ問題と同じ構図で、教訓は何も生かされていない。食品を扱う民間会社でも、偽装・改ざん問題が続出している。ばれた者だけが損するのでは、社会の品質劣化というしっぺ返しが必ず来る。


2007/10/18 《「新・あつい壁」》

昨日、中山節夫監督の映画「新・あつい壁」を見た。ハンセン病の差別と偏見で歪められた裁判で死刑判決が確定し、社会問題化の兆しが見えた矢先に執行してしまった55年前の事件が素材だ。昨今の格差拡大などで劣化した日本社会の「抑圧される者ほど差別する」という風潮にも、厳しい警鐘をならしている。私が会長を務めていた「ハンセン病問題の最終解決を進める議員懇談会」も制作賛同した。是非とも多くの皆さんに見ていただきたい。
問合せ先:映画センター全国連絡会議 Tel.03-3818-6690


2007/10/15 《国会議員秘書》

本日は、「民主党秘書研修プログラム」開講式で、記念講演を行った。国会議員には、政策秘書・第一秘書・第二秘書と3人の公設秘書がつく。議長はこれに加えて、「議長の秘書事務を掌る参事」として、政務担当と事務担当の2人の議長秘書がつく。議長が申出て事務総長が任免するもので、副議長も同じだ。参議院議長は、公設秘書の身分証明書の発行者でもある。秘書なくしては、十分な議員活動はできない。秘書の皆さんも、日常の研鑽に励んでいただきたいし、要望にも応えて行きたい。


2007/10/11 《江田三郎没後30年・生誕100年》

今年は、父の没後30年、生誕100年の節目の年だ。父の命日の5月22日は私の誕生日で、父の誕生日の7月29日は先の参院選の投開票日だった。父とゆかりの皆さんが明日、1年間の準備を経て、記念の集いを開催してくれる。併せて記念出版「政治家の人間力」も、北岡和義さんの責任編集で完成した。明日は浅沼稲次郎さんが凶刃に倒れた日でもある。先人の努力を無にせず、父子2代の政治活動の総仕上げに取りかかる決意だ。


2007/10/08 《法テラス業務開始1年》

日本司法支援センター(愛称・法テラス)が、業務開始から1年を経過した。「2割司法」といわれる貧弱な司法の改革のため、日常生活で法的トラブルを抱えた市民が、手軽に司法サービスにアクセスできるよう、創設されたものだ。過疎地弁護士は徐々に増えているが、法制度や相談先などの情報提供は、見込んでいた100万件を下回る、約37万件実施に留まった。私も深く関わったので、今月中にも中野のコールセンター(0570-078374)を訪ねてみたい。


2007/10/04 《沖縄戦と教科書》

沖縄戦での住民の集団自決につき、教科書の検定意見のあり方が問われている。地元では11万人の大集会が開かれ、昨日は仲井眞県知事、中里県議会議長、地元出身国会議員をはじめ超党派の皆さんが、その決議を携えて上京され、私もお会いした。沖縄戦の悲惨さは、実際に経験したお年寄りから語り継がれており、住民の皆さんにとっては疑いない事実だ。その記述に意図的な消去や訂正を行うと、歴史を歪曲し戦争を美化する動きと捉えられる。自決直前に大田実中将が打電した「沖縄県民斯ク戦ヘリ。県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」との言葉を、しっかりと噛みしめたい。


2007/10/01 《法の日》

本日は「法の日」だ。法を尊重し、法によって基本的人権や社会秩序を確立する態度を、社会全体に行き渡らせたい。「2割司法」という言葉がある。司法的解決に適する紛争のうち2割しか、法曹が関与せず、残りは暴力団や地域ボスなどによる解決か、泣き寝入りだという。身近で充実した司法の実現には、法曹人口の増加が不可欠。新しい法曹養成制度で、多様な分野から人材を登用し、法曹の質を変え、国民のニーズに対応しようとする努力が始まっている。裁判員制度の実施も近づいてきた。法曹自身が決断した自己改革の努力を、後退させてはならない。


2007/09/27 《ミャンマー(ビルマ)情勢の緊迫化》

軍事政権に反発する僧侶や市民らに、軍の治安部隊は武力鎮圧を開始し、死傷者が発生した。国連安保理は緊急の非公式会合を開いて、リペール議長が情勢を懸念し政府に自制を求めると述べ、潘事務総長は特使の緊急派遣を発表した。国民が選挙で議員を選んでいるのに、超長期にわたって議会を召集しようとせず、抗議に武力鎮圧で臨む軍事政権に対しては、議会を代表するものとして、私も強い懸念を抱かざるをえない。これこそ国際社会が一致して、解決を強く働きかけるべき課題だ。


2007/09/24 《福田自民党のスタート》

昨日の自民党総裁選の福田康夫さん選出は、予想どおりだった。麻生太郎さんが意外な善戦で、隠れ麻生の多さが注目される。本日の福田人事は、伊吹幹事長、谷垣政調会長のほか、二階総務会長と古賀選対委員長はもたついた。いずれも派閥領袖の起用だ。明日は首班指名選挙で、衆参の結論が異なることが予想される。「ねじれ国会」で頻回開催となる両院協議会の初開催で、いよいよ本格論戦の幕開けだ。気を引き締めて臨みたい。安部首相にはご自愛を祈る。


2007/09/20 《大相撲と外国人力士》

昨日の大相撲秋場所は、決まり手のはたきこみが続出し、横綱以外の2敗力士が姿を消し、女性客の珍事まであって、大荒れだった。夜、友人に誘われて、モンゴル力士育成の草分け、大島部屋のちゃんこ場を訪ねた。旭天鵬をはじめ皆さん礼儀正しく、日本語も本当に上手だ。ブルガリア出身の琴欧洲らも活躍している。朝青龍の一件で外国人力士の振る舞いが槍玉に挙がるが、伝統分野の国際化には、その分野のしきたりも国際化することが欠かせず、国技も例外ではないと思う。


2007/09/17 《国会休会の無駄》

自民党総裁選の舌戦が始まり、報道は新聞もテレビも、総裁選に完全占拠されている。こんな時にバタバタしても仕方がないと、民主党は既定方針どおり、政策活動や地元まわり。いずれにせよ、国会は開店休業で、今週は事実上の休会が続く。これまで与野党対決で国会が空転したときに、必ず聞こえる「税金の無駄使い」との非難が、不思議なことに聞こえない。与党の党内事情なら無駄でないという理屈は、ないと思うが。


2007/09/13 《安倍首相崩壊》

昨日、安倍首相が唐突に、「総理の職を辞する」と表明した。衆参本会議での所信表明を受け、国民の負託を受けた与野党議員が代表質問をする直前という、前代未聞で驚天動地のタイミングだ。辞任会見での説明は、責任転嫁と論理矛盾に満ち、国会と国民のことは忘却のかなたで、そのうえ今日は突然の入院。次の議長の仕事は首班指名選挙の主宰となった。行政府の危機のときだけに、立法府と国民が毅然として対処し、真の局面転換で、首相の崩壊が国の危機になることを防がなければならない。


2007/09/10 《ご夕餐》

議長は皇室会議の議員だ。先週木曜日に、天皇皇后両陛下のご夕餐に招かれ、私たち夫婦と山東副議長と5人で、おいしい料理と和やかな会話を楽しんだ。皇居の深奥は、文字どおり草むした質実さで、華美の対極だ。悠仁親王ご誕生日のお祝いを申し上げると、両陛下も会話が自然に進むように配慮され、途切れることなくゆったりした時が流れた。象徴天皇制を政治利用することなく、民主主義の国民統合の役割が十分に果たせるよう、努力していきたい。


2007/09/06 《民主党役員人事決まる》

臨時国会の召集日が9月10日と決まった。民主党も役員改選を行い、全容を整えつつある。新たに参議院から、代表代行に輿石東さん、政調会長に直嶋正行さんが任命され、「次の内閣(NC)」にも20人のうち参議院議員が8人起用された。いずれも実力者ばかりだ。台風9号に負けない大型台風が、国会を襲おうとしている。先の参議院選挙で示された民意を生かし、論戦の成果が上がるように職責を果たしたい。

参考:民主党役員名簿「次の内閣」 閣僚名簿


2007/09/03 《議長外交始まる》

9月に入り、各国の元首・大使等の日程が目白押しだ。今朝は晴海で、チリの帆船「エスメラルダ号」寄港を記念する式典にチリ大統領のバチェレ女史と参加し、午後は議長応接室に女史を迎えた。さらにルイス=カバーニャス駐日メキシコ大使の表敬を受けた。今週は他に、カレ東ティモール担当国連事務総長特別代表、カザフスタン大使、ポルトガル大使と続く。しっかりと対応していきたい。


2007/08/30 《民主主義5原則》

本日、日本記者クラブで講演した。私としては三度目だが、参議院議長の講演は斎藤十朗さん以来二人目だそうだ。「ねじれ国会」のメリットを引き出すための要諦として、(1)情報の共有、(2)議論の公開、(3)相互の浸透、(4)多数決原理、(5)少数意見の尊重という民主主義五原則を中心に話した。私の持論だ。揮毫集を見ると、前回の私の登場は細川政権樹立直前の93年6月で、その時の揮毫は「大夢」。今回は「移山」とした。

参考:日本記者クラブでの講演速記録PDFファイル


2007/08/27 《夏期合宿》

仲間の議員達と小樽で、先の北海道知事選挙で惜敗した荒井聰さんの激励会を兼ねて合宿をした。麻田元道副知事からは「北海道100年構想と有機農業」、山口北大教授からは「とるべき政権戦略」について講演いただいた。どちらも示唆に富み、大変勉強になった。おりしも安倍改造内閣が成立。いよいよ秋の臨時国会に備えて準備の時が迫って来た。責任重大だ。


2007/08/23 《参院選総括》

参院選の総括が行われている。自民党では、政府・与党の「危機管理能力」の欠如が指摘された。安倍首相続投には、どう対処するのか。公明党は、安倍政権の政策の誤りとした。連立はどうするのか。いずれも、言行不一致の感がある。私が本部長を務める姫井由美子選対本部は本日、総括会議を行い、解散した。幸運の積み重ねによる好結果で、実体は伴っていない。45万超の有権者の期待に応えるための体制整備が急務だ。


2007/08/20 《公平・公正らしさ》

参議院議長に就任して初めて、恒例の岡山駅前演説をした。地元の民主党県連の企画で、私は、それ以前から数えると、20数年続けたことになる。今日は、参院選とその後の議長選出から滑り出しまでの報告なので、これまでの続きだ。しかし今後は、議長の職務遂行上の公平・公正・中立の要請との兼ね合いが問題となる。偏らない姿勢は、実質上だけでなく外見上も保たなければならない。「らしさ」の大切さは裁判官に通じるところがあり、会派離脱もそのためだ。他方で、有権者への発信も大切にしたい。悩ましいところだ。


2007/08/16  《束の間の夏休み》

今年は年初から、統一自治体選挙・参議院選挙と走りっぱなしだった。参議院議長就任後のガイダンスも一段落し、本日から3日程夏休みを取る。といっても豪華別荘はなく、妻や子、孫とゆっくり過ごせれば御の字だ。地元に帰れば、TV出演や各種会合も入る。政治家の宿命か、それともただの貧乏性か。


200708/13 《「お国入り」・警備》

議長就任後、初の地元入りをした。国会には所管の組織はないので、地元入りは困難ではないが、一番の変化は警備だ。東京から警護官が随行し、あわせて地元県警の警備課の皆さんの警護がある。ご苦労だが、政治家が被害に遭う事件も起きており、警備不要とはいかないようだ。例年どおり初盆まわりや同期会に出席し、あわせて両親の墓前に議長就任の報告をした。大勢の支持者の方がご一緒してくれた。有権者との距離が開いてはいけない。


2007/08/09 《平和の誓い新たに》

参議院議長としての最初の地方公務出張は、長崎の平和公園での平和祈念式典への参加となった。献花の後、原爆投下の11時2分に黙祷しながら、この瞬間に起きた惨劇に思いを馳せ、胸に込み上げるものがあった。国内では原爆投下の「しょうがない」発言や核兵器保有の可能性ヘの言及があり、国際的には核拡散ヘの動きが顕著になっている。今こそ、世界で唯一の被爆国として、被爆体験を決して風化させず、核廃絶をめざす不断の努力が必要だと、決意を新たにした。


2007/08/06 《新しい参議院が始まる》

明日、参院選後初の臨時国会が召集され、本格的な与野党逆転の参議院で、新しい正副議長が選出される。今夕、私の所属する民主党・新緑風会の議員総会が、新参議院議員姫井由美子さんも参加して開催された。輿石議員会長が再任され、幹事長に平田健二さん、国対委員長には簗瀬進さんが指名され、私が第27代参議院議長候補として推薦いただいた。これまで経験したことのない「ねじれ国会」の妙味をどう発揮するかが問われる。


2007/08/02 《参議院議員姫井由美子始動》

姫井さんが、東京での議員活動を開始した。皮切りは、岡山県の県政懇談会への出席。唯一の県議出身の県選出議員として、県から国への重点要望を聞いた。その後、民主党本部、会派事務局、民主党・国民新党及び友好議員の会館事務所の挨拶まわりを精力的にこなした。明日には議員会館の部屋番号が決まり、7日には第167回臨時国会が召集される。451,185票の付託に応える活動が始まった。


2007/07/30 《岡山から政治構造を変える》

参院選は、「自民惨敗、民主第一党」(山陽新聞)という歴史的な結果となった。地元の姫井由美子候補は堂々と、自民党参議院幹事長の片山虎之助氏を破った。岡山県選出の7名の国会議員は、民主4名、自民2名、無所属1名となり、「保守王国」は国政では消え去った。この過程で、何人かの首長が自民支援で動き、地方政治の課題も鮮明になって来た。根強い中央利権にぶら下がる一党支配構造を、地元から根絶したい。


2007/07/26 《陣痛の苦しみ》

参院選の投票箱が閉まるまで、残り3日となった。岡山選挙区は、空前の大激戦となっており、一分の隙も見せられない。民主公認の女性候補は演説会で、自身の出産経験になぞらえて、まさに陣痛の極みに血管が破れるまで力む必要を訴えている。新しい生命が、すぐそこで誕生を待っているのだ。27日14時に「湯原ふれあいセンター」で、18時30分に「岡山市立福浜小学校」で、小沢代表と田中眞紀子さんが檄を飛ばす。みんな投票に行こう。


2007/07/23 《「檻の虎」は恐くない》

参院選は、投票日まで1週間を切った。岡山選挙区は大激戦だ。自民の超大物候補は、民主の女性候補に追い詰められ、死にもの狂いだ。選挙区内に留まり、各種団体を締め上げる北風戦法を開始した。陣営内に閉じこもる大物は、恐くない。民主候補は、市民一人ひとりが草の根で一声運動を広げる太陽戦法で対抗。決してひるまず、果敢に攻めて行く。


2007/07/19 《参院選中盤・胸突き八丁》

参院選も8日目となり、中盤戦に突入した。マスコミでも、岡山は「激しく競る」との報道だ。しかし大物現職相手では、まだまだ知名度が足りない。小沢代表からも「緩めば負ける。必死で戦え」と檄が飛んだ。22日(日)13時にJR岡山駅前広場で、蓮舫参院議員と高木連合会長とを迎え、街頭大演説会を行う。総力戦に突入だ。何としても勝ちたい。


2007/07/16 《台風一過、総力戦へ》

大型の台風4号がやっと去ったら、新潟・長野で震度6強の大地震。被災者の皆さまに、心からお見舞いを申し上げる。与党は早速、災害対策を選挙に利用したいようだが、許されないことだ。地元岡山では、民主党の女性候補が元気一杯だ。初日の小沢代表に続き、岡田副代表、菅代表代行ほか、連日、若手、ベテラン、女性議員が応援に駆けつけている。有権者の反応も予想以上だ。総力戦で、早く相手に追いつきたい。


2007/07/12 《「姫の虎退治」始まる》

第21回参議院通常選挙が今日公示された。政権交代がかかった選挙となり、安部首相と小沢民主党代表が、命運を賭けて激突する。小沢党首の第一声は、異例中の異例で、私の地元・岡山県となった。雷雲と靄で、新庄村には行けなかったが、「私のすべてをこの選挙にかける」と訴える並々ならぬ決意が、県南から全国に発信された。自民党の心臓部にいる「虎」に、総力を挙げて切り込み、はっきりとした成果を出したい。投票日まで全力を尽す。


2007/07/09 《安倍首相の論法》

参院選直前となり、各党首の舌戦が激化して来たが、安倍首相の論戦術に不快感が高まっている。マニュアルに沿って出来合いの主張を長々と述べ、論点をすり替えはぐらかす。赤城農相の「政治団体」の事務所費問題では、首相が農相に代って延々と弁解する不自然さだ。政治資金規正法の与党案を得意気に解説し、政治団体も適用対象とする野党案と比べ、与党案は「資金管理団体」しか対象にしていない欠陥を指摘されると、不遡及原則に逃げ込む。底の浅さは、有権者に見透かされている。


2007/07/05 《国会閉会・夏の陣へ》

本日で通常国会が閉会。12日間の延長は何だったのか。結局、ほとんどの法案は6月中に与党の強行採決で成立し、7月は、超党派合意のDV法を最終日に仕上げたほかは、何の実質審議もなかった。その上、4日の衆院決算行政監視委員会は、民主党の仙谷委員長が開会を宣して与党の出席を促したが、与党の欠席戦術で流会という異常事態となった。佐田、松岡、久間と、9ヶ月で3人の大臣がハイペースで交代というも、極めて異例だ。いよいよ、安倍内閣打倒の夏の陣に突入だ。


2007/07/02 《7月参院選で安倍政権NO!を》

いよいよ7月。国民不在の会期延長で1週間延びた参院選は来週に公示だ。昨日の21世紀臨調主催の安倍・小沢の党首討論会でも、最大の論点はやはり「年金問題」だった。そんな折、またまた閣僚の失言が飛び出した。核兵器廃絶に率先して取り組むべきわが国の、しかも安全保障の要の久間防衛相が、原爆投下を「しょうがないと思っている」と語った。日本の核廃絶への熱意に疑問を抱かせるものだ。不適切大臣を適切に処置できない安倍首相は"NO MORE!”だ。


2007/06/28 《米議会が突きつけた疑問符》

米下院外交委員会は、従軍慰安婦問題をめぐり、日本政府に公式謝罪を求めた決議案を、超党派で圧倒的多数で可決。来月には本会議で採択の見通しという。村山談話や河野談話は、国の公式の「歴史認識」なのに、安倍内閣は「女性の人権」への感度が鈍く、安倍首相も塩崎官房長官も「他国のこと」とにべもない。疑問符を突き付けるのは、米国だけではなかろう。二十一世紀を担う資格はない。


2007/06/25 《定率減税廃止・給与明細》

本日25日は給料日。ぜひ給与明細をよく見て欲しい。天引き額の増加にびっくりするはずだ。所得税に続いて、住民税の定率減税がついに全廃され、他の負担にも連動するから、連続パンチだ。景気回復が理由だというが、企業の減税はそのままで、お陰をこうむっていない個人だけが負担増だ。年間10万円も増える人もいる。小泉・安倍の冷たい政治がここに極まった。参議院選挙で、弱者いじめの安倍強権政治に止めを刺そう。


2007/06/21 《民主主義5原則と多数派の横暴》

民主主義は手続であり、(1)情報共有、(2)公開討論、(3)相互浸透、(4)多数決原理、(5)少数意見尊重の5原則が必要だ。ところが国会の最終局面で、多数派の横暴が顕著になってきた。衆議院では、少数野党所属の懲罰委員長を排除して懲罰が発動された。「懲罰では多数派の抑制が必要」と自民有力議員も言うほど。参議院では、本会議での趣旨説明や討論に対し発言時間制限が付された。野党に議事妨害の気配すらないのに。いずれも多数与党の数の力であり、首相官邸の指図だ。民主主義が窒息しつつある


2007/06/18 《終盤国会−延長の狙い》

会期末を迎え、与野党の攻防が最終局面に突入した。片山参院幹事長は、野党が内閣不信任案提出なら延長必至と言うが、責任転嫁そのものだ。参議院は衆議院と異なり、今国会で強行採決は一度もない。安倍首相が、別称「天下りバンク法案」と呼ばれる国家公務員法改正案を強引に参議院に送り込んだときから、延長必至だった。首相の真意は何か。無理難題を参議院に押しつけ12日間延長させ、参院選を1週間延ばして年金批判を薄めようという目論見か。それともダブル選挙か。悪だくみを許してはならない。


2007/06/14 《ザル法に対案》

今度は政治資金規正法改正案の強行採決だ。衆議院本会議で可決された与党案は、典型的なザル法で、「政治とカネ」問題の解決とはほど遠い。また、今国会で問題にされた伊吹文相や故・松岡前農水相の疑惑解明も出来ない。安倍政治には、倫理観のかけらもなく、国民は怒りを増幅させるしかない。参議院では明朝にも、私も提出者になって、抜け道のない民主党の対案をぶつける。


2007/06/11 《年金記録管理義務》

今日の参議院決算委員会で、民主党の大塚耕平さんの追及の結果、社会保険庁が衆議院に対し、「年金受給権は、(中略)保険料納付金額は支給要件ではなく、保険料納付金額についてすべてを管理する必要がないため、データとして保有していない。」と回答していることが判明した。その理由は、公的年金が賦課方式で、各年度毎に、保険料総額から支給総額をまかなえれば良いためのようだ。これでは記録管理が杜撰になるのは当たり前。ところが国民には、保険料納付の証明のため、領収書等の提出を求める扱いを続けてきた。どういう神経をしているのか。理解不能だ。


2007/06/07 《安倍覇道政治》

23日の会期末を睨んで、国会は風雲急を告げてきた。「信なくば立たず」が政治の王道だが、安倍首相の政治にはそのかけらもない。道理を忘れて松岡前農水相をかばい、自殺に追い込んだ。国民投票法案、年金関連法案の強行採決に続き、参議院審議の展望もないのに、公務員改革法案の衆議院通過を図った。劣勢を挽回するためだけの、ためにする強行策だ。会期延長だけでなく、同時選挙なら衆議院で減っても参議院の多数は維持出来ると、解散も考えているかもしれない。首相の覇道を許してはならない。


2007/06/04 《脱北者と人権》

屋根もない小船で、4人の脱北家族が青森県に漂着した。生活苦が理由だという。「北朝鮮人権侵害対処法」の「脱北者保護及び支援に関し、施策を講ずる」との主旨に照らし、北朝鮮に送還せず、本人たちの希望に沿った人道的対処をしなければならない。政府の方針に、ほっとしている。しかし、安倍首相が誇らし気に人権を口にするのを聞いて、改めて人権理解の底の浅さを知った。多くの外国人が、日本で人権救済を求め、拒否されている。脱北者は今後、さらに増える。対策を急がなければならない。


2007/05/31 《「泥沼に泥縄」の年金特措法案》

泥沼化してきた年金記録問題に蓋をするため、安倍首相と与党は、泥縄式の煙幕法案の強行採決を繰り返している。2億件のデータの整理に10年掛けて取り組み、処理困難で残ったのが、問題の5千万件のデータだ。いくら首相の鶴の一声でも、あの社会保険庁に、1年で処理できるとは思えない。時効撤廃はおためごかしだ。「100年安心」の大法螺に対する国民の不信は、深まるばかりだ。支持率急落に焦って目先きを繕う姿勢は、見苦しい。年金一元化も被害者救済も、民主党提出の法案で、ぜひ実現したい。


2007/05/28 《安倍内閣の危機》

松岡農水相が自殺した。気の毒だが、光熱水費や献金疑惑など「政治とカネ」問題の責任を取ったことにはならず、安倍首相の任命・解任責任が強く問われることになった。最新のマスコミ世論調査では、内閣支持率は10%以上急落した。4月の回復傾向は瞬時に終わった。民主党は、政党支持率ではまだ自民党に及ばないが、参院選で勝って欲しい政党では、選挙区でも比例代表区でも自民党を上回ったとの調査もある。宙に浮いた年金納付記録につき、どたばた対策に大童だが、これでは年金不安は解消されない。安倍政権は危機だ。


2007/05/24 《行方不明になった年金》

約5000万件の年金保険料納付記録が、宙に浮いている。基礎年金導入時の手続きミスで、該当者不明となったものだ。社会保険庁は、死亡者が多いこと等を理由に、申し立てがあれば調査するとの待ちの姿勢だった。指摘がなければ知らぬ顔で通そうというわけだ。野党の徹底追及と国民の怒りで、やっと与党も思い腰を上げ、調査と時効延長に取り組むというが、年金制度の陥穿はこれに留まらない。民主党の年金改革案の実現がなければ、国民生活の安心は図られない。


2007/05/21 《「教育改革」の北風と太陽》

今日の参議院本会議から、内閣提出の教育3法案と民主党提出の4法案の論戦が始まった。いじめ自殺や不登校など、学校教育の現場は課題を抱えている。与党は、その原因を教師や現場に求め、免許更新や文科省指示などの「北風政策」で現場を締め上げる。一部の不適格教師にかこつけて、教職員全体に鞭を入れる政策では、教育はさらに悪くなる。民主党は、教師や現場のやる気を応援するため、教育予算や教職員数の増加や分権で現場にゆとりを作る「太陽政策」で対処する。教員養成課程を改め、専門性を高める。


2007/05/17 《政令市と財政危機》

地元岡山市の財政危機打開の悪戦苦闘振りが、NHK特集で放映された。民間出身の高谷市長がパブリックコメントも募集し、2100に及ぶ事業の総点検と抜本的見直しに取り組んだ。しかし、政令指定都市を目指した性急な合併の際の合意など、事務事業削減への障害が多く、ほとんど前に進まない。例えば前市長が作った「三丁目劇場」の廃止は、補助金返還を要するという行政の仕組みのため、実現できない。単なる個別事業の見直しだけでなく、真の地域主権に向けた制度改革が不可欠だ。


2007/05/14 《試練を乗り越え》

東ティモール第2代大統領に、ノーベル平和賞のラモス・ホルタさんが選出された。決戦投票での逆転で、圧勝だった。彼とは、東ティモール独立運動支援の旧友だ。敗れた最大政党フレテリンのルオロ党首も「独立と統一を維持できる大統領になることを願う」と祝意を示し、懸念した混乱は生じなかった。6月には議会選挙の予定だ。東ティモール議員連盟会長として、これまでの大試練をプラスに生かすよう、議会間交流で支援を強めていきたい。


2007/05/10 《自殺対策》

自殺者数が、98年から9年連続で3万人を超えそうだ。人口比では、米国の約2倍、英国の約3倍という。「景気回復」でも減少しないのは、常に競争を煽るストレス社会に原因がありそうだ。引退すると人生目標がなくなるのも問題。中学生の4人に1人が鬱状態というのも深刻。「ゆとり見直し」や「再チャレンジ」では解決できない。策定中の大綱案では、対症療法的なことでなく、根本的な原因究明に取り組み、「いのちの電話」や「チャイルドライン」などの民間活動を支援をすることが大切だ。


2007/05/07 《安倍首相の強硬姿勢》

今日から後半国会。衆議院ではイラク特措法改正案、参議院では憲法改正手続法案が緊迫しており、衆議院の教育関連法案、参議院の少年法改正案も次第に緊張を増している。連休前の衆議院法務委員会では、少年法改正案については修正協議に入ったところで、更生保護法案については民主党が賛成の余地を残したままで、相次いで問答無用で強行採決された。あえて官邸の強硬姿勢を強調したいがための策としか、考えられない。夏の参院選こそが、牙も角も爪も剥き出しにした安倍首相を諌める絶好のチャンスだ。


2007/05/03 《日本国憲法・満60歳》

本日、日本国憲法は還暦を迎えた。最近のマスコミの調査でも、さまざまな理由で改正を容認する意見が多い。しかし、9条改正には警戒感が強い。戦後の平和と繁栄を考えれば、自然な反応だ。国会は、国民投票法案をめぐって、紛糾している。対決法案でなかったはずなのに、安倍首相の「戦後レジームからの脱却を」の一言で、合意の努力が水泡に帰した。政権のご都合主義や政治家の巧妙心は、憲法論議では許されない。


2007/04/30 《今年のGW》

地元岡山のゴールデンウィークは、天気の良さもあって、各地でのイベントが大盛況。昨日は私も、参院選の選挙区予定候補の姫井ゆみ子さんと一緒に、イベントまわりをした。四月の各種選挙の疲れを癒す暇はない。有権者の支持を得る要素はいろいろあり、政策やイメージも大切だが、選挙区選挙では「身近か」の要素は欠かせず、労を惜しんではならない。私の休日は今日だけで、明日から姫井さんと共に、中山間地の街宣を開始する。見かけたら、声援をよろしく。


2007/04/26 《死刑判決・死刑制度》

最近毎日のように死刑判決が出されている。いずれも法定の最高刑に値する凶悪犯罪で、酌量事情も被害感情の慰謝もなければ、他の選択肢はない。しかし、志布志事件のような捜査ミスのほか、富山事件のように明確な自白事件で冤罪のケースもある。人は間違いを犯すことを織り込んで、制度を作らなければならない。死刑は執行されると回復できない。しかも生命に終わりが来ることからは、誰も逃れることが出来ない。欠陥の多い死刑制度で、国家が無用な殺人を犯すことは、何としても回避できる制度としたい。


2007/04/23 《後半統一選挙》

参院補選は、福島の民主候補は圧勝、沖縄の野党系候補は惜敗で、1勝1敗となった。沖縄は追い上げただけに、残念。地元岡山県の統一市議選では、現有3議席に対し、公認5人のうち4人と推薦2人ともが当選した。連合系候補も全員当選で、先の県議選と合わせ着実に基盤を築いた。連合とタイアップした候補は無敵で、この勢いを夏の参院「ひめいゆみ子」選挙に繋げて必勝を期す。

>>統一国政補選及び統一地方選挙終了を受けて(幹事長談話)
>>岡山市議会議員選挙開票結果


2007/04/19 《銃社会・闇の論理》

日米で銃による衝撃的な事件が発生した。バージニア工科大学では、乱射で学生ら32人が死亡。社会に恐怖があるときほど、銃が売れるそうだ。ブッシュ大統領は、銃を持つ権利の擁護派だ。日本では長崎市長が、選挙戦の最中に事務所前で銃殺された。安倍首相は「真相究明を望む」とそっけない。「何でもあり」を煽るかの政治の姿が、社会倫理を衰退させ、歪んだ闇社会の論理を蔓延させる。政治の責任は重大だ。


2007/04/16 《憲法改正手続き》

本日から参議院で、憲法改正手続きの与党案審議が始まった。民主党案は、限定的に国政の重要課題も対象に含め、民主主義の活性化を図るものだが、与党との最大の違いは憲法改正に対する態度だ。民主党はこれまで、党派を越えて大きな合意を模索して来たが、年初に安倍首相が突然、憲法を争点にして参院選を闘うと、党派性を剥き出しにしてきた。与党発議者は参院本会議で、「参院は衆院の足りないところを審議すればよい」と言い出す始末だ。憲法を政治上の思惑の道具にしてはならない。


2007/04/12 《「風吹けども山は動かず」》

温家宝首相の国会演説を聞いた。2000年にわたる日中関係を、阿倍仲麻呂や鑑真和上の往来から説き起こし、周恩来や魯迅の日本留学経験にも触れ、両国民友好の土台は「泰山や富士山のように決して動揺しない」と結んだ。日本の常任理事国入りを念頭に置いた発言もあったが、その前提として、近代における「50年あまりの痛ましい不幸な歴史」に対し、「日本側が態度の表明と約束を実際の行動で示す」ことを求めている。来年は北京オリンピック、2010年には上海万博も予定されている。過去を鏡とし、21世紀にふさわしい日中関係を作っていきたい。


2007/04/09 《統一地方選前半終わる》

統一地方選の前半で、民主党系候補は首長選では苦戦したが、道府県議選では着実に勢力を拡大した。地元岡山では、5人の公認候補は全員が新人だったが、4人が当選し、現有議席を倍増した。岡山市の女性候補は2万2千票を超える圧勝。津山市では最年少の31歳候補が初議席獲得。支援した候補も、連合系の4人と市民系の1人が当選した。この勢いを後半戦に持ち込み、天王山の参院選勝利に結び付けたい。開票が進む東ティモール大統領選も、注目される。

>>岡山県議会議員選挙開票結果


2007/04/05 《参院補選・新CM、始まる》

本日、参院福島、沖縄両選挙区の統一補選が告示された。投開票は22日。いずれも野党系参院議員の知事選転出によるもので、夏の参院選での与野党逆転実現に大きく影響する。民主党は必勝を期して、国民生活の劣化に焦点を当て「生活維新」を訴える新しいCMも流し始めた。沖縄知事選の雪辱を果たして福島ともども2勝し、政権奪りに弾みをつけたい。


2007/04/02 《女性候補》

今回の道府県議選の女性候補は367人で、前回より16人減った。民主党は53人で、新人女性候補支援制度もあり、前回より20人多くなった。「政治は生活」で、生活の現実を一番良く知っているのは女性だ。男性の意識改革のためにも、女性の進出は欠かせない。地元の岡山県でも、民主公認2人を先頭に、女性が頑張っており、全力で応援する。


2007/03/29 《日切れ》

年度末処理を要する案件を「日切れ」と呼ぶ。そのための参議院本会議が、1日繰り上げて本日開かれ、次回は4月11日の予定だ。そんな慌ただしい中で、珍事が発生した。内閣提出の雇用保険法改正案につき、厚労省が、本日予定されていた委員会審査を待たずに、本日の可決・成立を予告する文書を配布した。著しい国会軽視で、柳沢厚労相らの陳謝にもかかわらず委員会審査は行われず、処理は来年度に持ち越しとなった。国会は法律をつくる機械ではない。「日切れ扱い」だからといって、粗雑なことをしてはだめだ。明日から県議会議員選挙。成果を出したい。


2007/03/26 《応援に汗をかくこと》

民主主義の政治活動の原点は、有権者と具体的に繋がった信頼関係だと思っている。私の地元・岡山県の統一地方選挙では、県議選と岡山市議選に、いずれも5人ずつの民主党公認候補を擁立する。県議選は全員新人で2人は女性、市議選も2人は新人だ。他に友好関係のある候補者もいる。いよいよ準備活動の大詰めで、私たち夫婦と事務所スタッフが総動員で、支援者の皆さんへの協力依頼に回っている。つくづく思うのは、日常の忙しさにかまけて、ずいぶんご無沙汰してしまっていることだ。選挙の応援に汗をかくことで、皆さんとの関係をリフレッシュしたい。


2007/03/22 《原発事故と自治体》

志賀原発の臨界事故隠し発覚から、1週間たった。この間に、他の4原発でも制御棒トラブルが見つかった。国民生活の安全・安心に関わる重大問題で、科技庁長官経験者としては、信じられない事態だ。国の検査官と現場との相互不信が原因との指摘もある。経産省原子力安全・保安院の独立や自治体の関与の強化も、検討する必要がある。本日から統一自治体選挙が始まり、最北の北海道で初日を迎えた。


2007/03/19 《衆院選の目玉候補に実刑判決》

堀江貴文被告は、懲役2年6月の実刑判決だった。裁判所は、「企業経営者には高い倫理と順法精神が求められる。利益のみを追求し、法を無視することが許されない」と、断罪した。裁判迅速化を目指した公判前整理手続きが適用され、初公判から半年でのスピード判決だ。自民党は彼を「構造改革の寵児」として、選挙に利用した。次は国民が、自民党を裁かなければならない。


2007/03/15 《統一地方選挙近づく》

一週間後の22日から、統一地方選挙が始まる。都知事選に臨む浅野史郎さんは、旧知の信頼する友人。北海道知事選に臨む荒井聰さんは国政の同志で、本日、衆議院議員の辞職願いを提出し、退路を断った。マニフェスト作り、東京での最後の座談会のコーディネーター役、出陣式への参加など、私も最大限の協力をするつもりだ。全国から、地方主権のため、声掛け運動を始めよう。


2007/03/12 《呆れた大臣》

松岡利勝農水大臣は、日本の恥だ。不明朗な巨額事務所費問題、パーティー代不記載問題に引き続き、弁解不能の「光熱水費」問題が露見。すべて政治資金収支報告書に関わるずさんな金の処理で、問題が発覚するごとに、「適切だ」と不適切な繰り返しに終始するのみ。世界が見ており、こんな大臣では今後の農産物外交交渉など心許ない。なのに安倍首相は、任命責任など素知らぬ顔だ。先ずは偽証罪のある証人喚問で説明を求める。虚偽記載の共犯としての刑事責任も控えている。


2007/03/08 《国民投票法案》

憲法改正等国民投票法案の与党案は、対象を憲法改正に限定するのに対し、民主党案は、その他の国政上の重要問題も含める。問題はそこではなく、与党の憲法に対する姿勢に有る。安倍首相が夏の参院選で、参院でも3分の2を取って、与党だけで憲法改正をするというのなら、妄想に近い。憲法改正は、国会議員の大多数の叡智を結集して合意を得るよう、謙虚で真摯な努力がなければ出来ない。敢えて参院選の争点作りのためのパフォーマンスをするのなら、憲法改正自体が不可能になる。憲法をおもちゃにしてはならない。


2007/03/05 《舞台は参議院に移った》

07年度予算案が与党の強行採決により、3日の未明に参議院に送られた。衆議院での争点の一つに、政治資金の事務所費問題があった。事務所の経常経費は一括計上で、個別の内容の報告は不要のため、闇の支出に使われている可能性があるのだ。民主党の小沢代表は、自身の詳細を公表したにもかかわらず、与党は、疑惑で引責辞任した佐田前大臣の参考人招致を拒否し、松岡、伊吹両大臣も納得できる説明をしない。参議院は良識の府として、先ずは法改正の前提として、事務所経費の詳細公表による透明化を実現したい。


2007/03/01 《異例づくめの暖冬》

今日から3月。春の弥生のあけぼのに、四方の山辺を見渡せば、ついに東京都心では雪を見ることがないままだった。東北各地でも、観測史上初めて、最高気温が氷点下になる真冬日がゼロの地点が続出している。その影響で、雪解け水の不足が心配され、春の魚が冬に大量に水揚げされるなど、大異変が起きている。ゴアさんの「不都合な真実」ではないが、「鈍感力」と気取っている場合ではない。


2007/02/26 《閣僚の人権感覚》

塩崎官房長官が、「閣僚は発言に責任を持て」と注意喚起した。柳沢発言、久間発言に続いて、伊吹文科相の発言を念頭に置いたものだ。日本のことを「大和民族がずっと統治してきた極めて同質的な国」と多民族国家である米国との違いを強調し、さらに「人権だけを食べ過ぎれば日本社会は『人権メタボリック症候群』になる」と発言した。人権感覚のかけらも感じられない。自民党には河野談話の部分修正の動きもある。米下院では、レーガン政権による日系被収容者への謝罪等の例を挙げ、慰安婦問題をめぐる対日非難決議案が提出されている。安倍政権はどう裁くつもりか。


2007/02/22 《都知事選》

告示まで一月と迫った東京都知事選の候補者選びが、大詰だ。現職の石原さんは、自民党を袖にした。建築家の黒川さんが、現職の傲慢さを批判して出馬表明。民主党は、来週の都連パーティーに向けて、最終選考段階だ。党内には、知名度の高さから、菅直人さんを押す声もあるが、その論理にデータはない。政権交代で格差是正と生活維新をめざす民主党にとって、リベラル勢力の雄をここで手放すと、トロイカ体制の一脚を失うことになり、党が鼎の軽重を問われる。乃公はいないか。正念場だ。


2007/02/19 《東京マラソン》

銀座通りが人の行進で埋まった。私の記憶では、60年安保以来だ。示威行進も良いが、スポーツも大きな感動を生む。日本ではじめての大規模都市型「第1回東京マラソン」は、とりわけ地元岡山県にとって感動的な大会となった。岡山市出身で五輪2大会連続メダリストの有森裕子さんが、途中転倒の危機を跳ね除け、見事に12回目の完走を果たし5位でラストランを飾った。初マラソンで初優勝した新谷仁美さんも、総社市出身。超弩級の存在感のある女性二人の将来に、注目していきたい。


2007/02/15 《官僚知事の功罪》

地元で、長野士郎さんのお別れの会に参列した。岡山県知事を6期務めた。最初は革新系統一候補として保守系現職との一騎打ちを制し、「地方自治の神様」との異名をとり斬新なアイディア満載だったが、期を重ねるうちに天上人となり、8000億もの累積債務を作った。多彩な参列者の中には、大物官僚に夢を託して奮闘し、最後は裏切られた思いだった人も多い。歴史を繰り返してはならない。


2007/02/12 《イラク特措法をどうする?》

世界中でブッシュ大統領のイラク戦争政策への批判が高まっている中、またも日本政府は腰が定まらない。空自のイラク輸送活動の根拠であるイラク特措法の延長幅につき、官邸は批判に鑑み1年に留めるよう主張していたが、外務・防衛両省主張の2年延長に押し切られそうだ。来年秋の米国大統領選挙への配慮だという。イラク戦争の大義はないことが判明しており、ここはけじめが必要。民主党は特措法の廃止法案を今国会に提出する。


2007/02/08 《新型インフルエンザ》

今回の強病原性鳥インフルエンザについては、国内の食用品は安全なので風評被害を起こしてはならない。しかし、ヒトに感染する新型インフルエンザウィルスの出現可能性に目をつぶってはならない。過去のものと違い、全身の多臓器不全で致死率も高い強毒性の重症疾患で、一気に世界中に広がるパンデミックのおそれもあるという。地域では、肝心の医療機関が対応能力を失うと、危機に陥る。鳥被害発生地での消毒や養鶏農家支援に加え、社会的安全保障として危機管理の発想で対応に落ち度がないように、国も自治体も万全を尽くしたい。


2007/02/05 《1勝1敗、無党派の期待》

昨日のプレ統一地方選は、北九州市長選は野党の北橋さんが勝利し、愛知県知事選は野党の石田さんが惜敗ながら現職に肉薄した。投票率が大幅に上がり、無党派の票が野党に流れた。柳沢発言の影響は明らかだ。恥を知らない与党に対し、6日の野党党首会談の協議は極めて重要。私の地元企画には1000人もが参加し、政権交代実現の期待が頂点に達している。責任重大だ。


2007/02/01 《「女性は産む機械」発言で、日本を「恥ずかしい国」にさせるのか?》

少子化担当大臣でもある柳沢厚労相の女性観がこれでは、関連予算の性格も押して知るべしだ。そもそも安倍首相自身が、家庭も社会も男女で営むものという男女共同参画の意識に乏しく、「女性は家庭へ」論者だ。日本を「美しい国」から「恥ずかしい国」に変えて良いのか、補正予算審議の前に、有権者に聞いてみたい。ただ今、愛知県知事応援のため新幹線車中。明日は北九州市長選の応援だ。


2007/01/29 《岡山県で鳥インフルエンザ》

残念だが、高梁市で発生した採卵鶏の死亡原因は、H5亜型の高病原性鳥インフルエンザと発表された。県は家畜伝染病予防法に基づき、約1万2000羽を殺処分し、半径10キロ以内の18農場(総数約95万羽)の鶏や鶏卵の移動を禁止した。民主党県連は、県議で農水委員の姫井ゆみ子さんを本部長とする対策本部を設置し、風評被害の防止や養鶏農家等の生活支援に直ちに取り組む。


2007/01/25 《第166通常国会開会》

本日通常国会が召集された。会期は6月23日までの150日間で、その直後に7月5日公示、22日投票で参議院通常選挙が行われる見通しだ。天下分け目のたたかいで、安倍自民党は憲法と教育を、民主党は格差是正を掲げて臨む。しかし、連日のごとく政治とカネの不始末が報道されている。泥沼合戦に持ち込み政策論争から国民の目を逸らすのは、自民党の常套手段だ。これを避けるには、民主党が率先して説明責任を果たさなければならない。民主党が問われている。


2007/01/22 《宮崎県知事選の衝撃》

宮崎県知事選は、知名度抜群の元タレント候補に、大物官僚候補が大差をつけられ、若手官僚二世候補は自公推薦でも歯も立たなかった。有権者は、絶望的な県政状況に直面し、過去に決別して未来の可能性を選択したのだ。民主党は、候補者すら擁立できない事態を直視し、市民の勇気を政治のエネルギーにしなければならない。


2007/01/18 《対決構造、固まる》

民主党と自民党の党大会が、どちらも参院選総決起大会の形で終了した。だが安倍内閣は、「残業代ゼロ法」「官邸機能強化法」「自衛隊派遣恒久法」「共謀罪」等々、国民に評判の悪い法案を早々と断念。金利も結局は据え置き。自民党は、既存の利権組織のてこ入れで、選挙を乗り切る先祖帰りだ。岡山の熊代氏は国民新党比例区が決まり、野党の一翼で自民党を揺さぶる。民主党岡山の参院選勝利が、日本の信頼回復の第一歩となる。


2007/01/15 《格差是正法案》

本日と明日の民主党定期大会のスローガンは、「'07政治決戦に勝利し、生活維新実現」だ。小泉・安倍政治は、情報化や国際化など時代の流れに乗った部分とこれに乗れない部分との格差を大きく広げ、国民の生活不安を極大化させた。民主党は、25日から始まる通常国会を「格差是正国会」と位置づけ、生活支援の緊急措置をどんどん法案として提案し、参院選ではその実現を訴える。民主党政治を国民に見えるものにしていきたい。


2007/01/11 《散々の鏡開き》

本日は鏡開きだが、政界の話題は今年もカネ問題で始まった。政治資金収支報告の不適切処理問題が閣僚にまで拡大しているが、政府は無関心を決め込んでいる。国民に範を示すべき政治家がこれでは、この国の将来が心許ない。因みに私の資金管理団体「全国江田五月会」も、主たる事務所は議員会館にあるが、過去5年度分の事務所費は合計3,691,351円で、年平均738,270円だった。主に電話代や国会レポートの郵送代だ。

全国江田五月会収支報告 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年


2007/01/08 《18歳成年制・作陽万歳》

本日は成人の日。祝日法では「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日だ。年齢を加えるに従い、新成人への期待が大きくなる。民法4条により20歳で成年とされ、少年法の適用がなくなり、飲酒、喫煙と選挙権が認められる。しかし同法753条では婚姻者は成年とみなされ、憲法改正投票は18歳からが大勢だ。ここを手始めにすべて18歳成年制としたい。成人の日は全国高校サッカー選手権大会で、地元津山の作陽高校が堂々の準優勝。こころから健闘を称えたい。


2007/01/04 《2007年始動》

今年の活動が本格化した。書初めはずばり「亥」。核も刻も生命力そのもので、夏には思いっ切り弾けさせる。姫井、高竹両参議院予定候補は、元旦から街頭演説、本日は私と一緒に年頭の記者会見。明朝は4時から一緒に初セリに参加し、威勢の良いスタートを切る。


2007/01/01 《謹賀新年・猪突猛進》

今年は選挙の年。12年に1度の、統一地方選挙と参院選が重なる亥年だ。国民にとっては生活破壊や信頼感喪失からの脱却のため、民主党にとっては政権交代のため、後のない正念場だ。3年後の私自身の改選も睨まなければならない。岡山では、70代亥男に40代亥女が激突する。猪突猛進あるのみ。乞うご支援。


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〜2001/06/14 政策秘書のショートコメント


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