2009年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2009/07/02 《決算警告決議》

参議院は、決算とODAの審議を特に重視する旨を、全会派で確認している。昨日の本会議で、平成19年度決算につき、野党3党などの反対で97対131で是認しない旨を決し、内閣に対する警告決議を同数で可決した。2年連続の不承認だ。警告決議は、検査報告で法令違反を指摘された件数・金額がともに過去最悪となったことを指摘し、年金記録問題などにつき政府に善処を求めた。これまでは、決算を是認して全会一致で警告を決議するのが例であったが、今回は、決算を是認せずに多数決で警告決議をした。新機軸だ。


2009/06/29 《式泳》

各地で「海開き」が始まった。私の地元でも、風光明媚な瀬戸内の海岸の中でも代表格の渋川海水浴場で、開場式と各種イベントが行われた。神事での玉串奉奠に続いて、日本泳法の「神伝流」による儀式が行われ、私がみそぎの式泳の泳者を務めた。小学生時代から水泳道場に通い、現在は九段で日本水泳連盟の範士だが、主役を演ずるのは初めてだ。海に向かってお祓いをし、目などを清め、泳法の基本形となる草、行、真を泳いだ後、安全と加護を祈願した。何ごとも、神仏祈願に頼る前に、まず人事を尽くさなければならない。


2009/06/25 《伝統文化》

本日、雑誌「邦楽と舞踊」の中野儀徳さんの司会で、山東副議長と日本舞踊の葵七皆さんと座談会をした。葵さんは若手を育て国際交流にも取り組んでいる。議長公邸での欧州大使レセプションで、社中の皆さんとともに踊りを披露し、私が無理を言って、「東京音頭」で参加者を巻き込み好評を博した。今日は、私の書道や日本泳法の経験にも触れながら、日本の伝統文化にある内面の充実や「無」の追求にも話題が広がり、世阿弥の「時分の花」と「まことの花」などで話が弾んだ。国会論戦にも、内実を求めたい。


2009/06/22 《名誉回復と追悼》

ハンセン病補償法の施行日である6月22日を「らい予防法による被害者の名誉回復及び追悼の日」とすることが決まり、本日、厚生労働省主催で追悼式が開催された。画期的な熊本国賠判決からすでに8年が経過し、療養所入所者の平均年齢も80歳を越えている。国の施策が作り出した差別と偏見の被害回復は、待ったなしだ。これを確実に実現することが、これからも起きるであろうあらゆる形の差別や偏見を、極力防ぐことに繋がる。4月からは「ハンセン病問題解決促進法」も施行された。地域懇談会も胎動している。

追悼式での挨拶


2009/06/18 《豪・英元捕虜と家族》

豪州のジョー・クームスさんらと面談した。1942年2月にシンガポールで日本軍の捕虜となり、神戸の造船所で、さらに1945年3月からは旧麻生鉱業の炭坑で、使役された。現在88歳で、2人のご子息や英国の旧捕虜のご子息と来日中だ。日本軍の捕虜の待遇は、強制無償労働など、苛烈を極めた。ところが政府は、炭坑での捕虜使役の事実を否定し続け、やっと昨年12月になって、厚生労働省が関係資料を公開した後に、麻生首相もこれを認めた。私は議長の立場で謝罪の言葉を述べたが、麻生首相に取って代わることは出来ない。


2009/06/15 《栄誉機関》

本日、天皇皇后両陛下の行幸啓を仰ぎ、「第65回日本藝術院授賞式」が行われ、麻生首相らとともに特別来賓として出席した。同院は、功績顕著な芸術家を顕彰する栄誉機関で、大正8(1919)年に創設。初代院長は森鴎外だ。現在は、文部科学省設置法に基づく文化庁の特別の機関。今回は9人が日本藝術院賞を受け、このうち、旧知のピアニストの中村紘子さん、書家の小山やす子さん、作家の井上ひさしさんが、昭和16(1941)年に創設された恩賜賞を受けた。学術も芸術も、長い歴史を持つ優遇制度は大切だ。ご受賞を心から喜びたい。


2009/06/11 《温室ガス削減》

麻生首相は、日本の温室効果ガス排出量の中期目標を、「2020年までに05年比で15%削減」と発表した。「極めて野心的」と言うが、90年比では8%減で、国際的な期待値からは遠い。オバマ政権の「緑のニューディール」は、温暖化対策と経済成長を両立可能と見る。日本でも、新たな分野での内需拡大や雇用創出、省エネ技術によるエネルギーコストの低減、エコ製品の市場拡大に伴う経済効果など、新しい経済連関が期待できる。環境問題は、核廃絶と並ぶ人類共通の重要課題であり、国際的駆け引きのテーマではない。


2009/06/08 《全盲ピアニストの快挙》

生まれつき全盲で20歳の辻井伸行さんが、米国のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した。4年に1回の開催で、世界的演奏家を多く輩出して来た。日本人としては初めてで、全盲で国際的コンクール制覇というのも異例だ。演奏後、「障がい者というより、一人のピアニストとして聴いてくれた」と喜びを語ったのが、心を打つ。係累に音楽関係者がいないのに、才能を発掘した両親らの慧眼に、頭が下がる。ひたむきで前向きな姿勢を支援した人たちみんなに、大きな「ブラービー」を送る。


2009/06/04 《足利事件・釈放へ》

女児殺害で無期懲役の受刑者につき、東京高検は東京高裁に対し新鑑定の証拠価値を評価する意見書を提出し、受刑者は執行停止で釈放され再審開始が確実になった。第1審での情状酌量との弁護方針に従い受刑者は「自白」をし、捜査段階のDNA型鑑定結果と「自白」とを証拠として、最高裁でも全員一致の判断で、有罪判決が確定していた。志布志事件や富山冤罪事件の例もあり、人間の判断に「絶対」はないことを改めて痛感する。死刑だったらと思うと、慄然とする。刑罰で被害回復を図るには、大きな限界がある。


2009/06/01 《会期延長へ》

本日の夕方、与党から、今国会の会期を55日間延長するよう申入れを受けた。補正関連法案の成立など景気対策に万全を期すためという。明日の常任委員長懇談会などで対応を決めるが、延長がこのとおり実現しても、通常国会の会期延長は1回のみなので、7月28日には国会は閉会する。補正関連法案の「60日ルール」による再可決はなくなったが、逆に同法案が早期成立した場合は、残余の会期をどうするのか。野党は、麻生首相の問責も視野に入れてきている。解散戦略と絡み、虚々実々の終盤展開となった。


2009/05/28 《原爆症訴訟》

広島・長崎の被爆者30人が、国による原爆症認定却下処分の取り消し等を求めた訴訟で、東京高裁は本日、29人を原爆症と認める控訴審判決を言い渡した。被爆者側は、69から89歳の16人と、死亡した14人の遺族だ。被爆から既に64年が経過することも考えれば、救済拡大と迅速化は待ったなしだ。司法は、この種の課題解決は不慣れなのに、ここまで踏み込んだ。全面解決のために、政治の器量こそが求められている。


2009/05/25 《大相撲と外国人力士》

大相撲夏場所は、幕内最軽量のモンゴル出身の日馬富士が、初優勝を飾った。千秋楽の本割で琴欧洲を、優勝決定選で白鵬を破った。皆、外国人力士だ。これで20場所連続、外国人力士の制覇となる。その先駆けとなる東関親方(高見山)が、今場所で相撲協会を定年退職する。初の外国人幕内優勝を果たし、親方としても曙を横綱に育てた功労者だ。3人の日本人大関は、揃って8勝どまりだった。相撲の国際化は歓迎だが、日本人力士の奮起も期待したい。


2009/05/21 《裁判員制度スタート》

本日スタートした裁判員制度は、戦後改革が一番不徹底だった司法の分野に、国民が主権者として直接に参加するものだ。制度導入に関わった一人として、関係者のご努力に感謝するばかりだ。制度設計の際には、様々な主張の違いをそぎ落として、改革実現の大義で合意を形成した。国民が主権の担い手として一定の責任と負担を負い、その経験が徐々に国民の中に広がることによって、民主主義の質的向上が図られると確信する。細部に残る手直しの余地を理由に、後ろ向きの論陣を張るのでは、いかなる改革も出来ない。


2009/05/18 《率先垂範》

新型インフルエンザは、遂に16日に国内感染が確認され、かなりの速度で近畿地方を中心に拡大している。兵庫県、大阪府ではほぼ全面休校となった。この事態を踏まえ、参議院の新型インフルエンザ対策本部は、感染拡大防止のため、第2段階の措置を取った。全ての参議院施設への入館の際に、手指の消毒とマスクの着用を徹底する。国会は常に国民に開かれており、いかなる障壁もあってはならない。同時に国民に対し、公衆衛生の範を示す必要もある。私も昼前に本館正面で、「先ず隗より始めよ」を実行した。


2009/05/14 《民主党代表選》

小沢代表の辞任表明を受けて、民主党代表選挙が5月16日に行われる。任期途中の交代で、国会開会中でもあり、党規約に則り両院議員総会での国会議員投票で、短期決戦、早期決着を図る。新代表に求められる資質は、政権交代で新しい政治を進めるメッセージを国民に届けられることだ。そのためには、党内選挙ではあっても、国民の方を向いた分かりやすさが欠かせない。岡山県連のように、党員・サポーターの意見を反映しようとの工夫も始まった。首相候補選びであることを意識し、国民の納得を重視したプロセスにしたい。


2009/05/11 《新しい局面へ》

政治の閉塞感は頂点に近いが、今週13日(水)に国会は山場を迎える。まず、グアム移転協定が参議院で不承認となり、両院協議会が開催予定だ。与党は合わせて、09年度補正予算の衆院通過を目指しているが、野党は激しく反発している。さらに、今国会初の党首討論もセットされていた。そこに、小沢代表辞任のニュースが飛び込んできて、政治情勢は一気に緊迫しシナリオのない局面に入ることになった。政治家の世襲、景気と財政規律などの政策面も、政権の担い手についても、総選挙で国民が答えを出すときが近づいている。


2009/05/07 《オバマジョリティー》

オバマ大統領4月5日のプラハ演説は、このところ低迷していた「核廃絶」への機運を活性化させた。麻生首相は、中国に対し核軍縮を求め、来年早々に核軍縮国際会議の日本開催を提案するなど、意欲満々だ。秋葉広島市長と田上長崎市長は揃って、核拡散防止条約(NPT)の会議に合わせてニューヨークを訪れ、国連本部での非政府組織会合でオバマ大統領の核廃絶構想を歓迎し、世界が共に行動するよう呼びかけた。核廃絶を世界の確かな多数派にするため、唯一の核兵器使用国と唯一の被爆国とが、今こそ連携するときだ。


2009/05/04 《憲法改正》

日本国憲法」施行から62年目を迎え、「国民投票法」により来年5月18日には憲法改正原案の発議が可能となる。しかし、両院に設置された「憲法審査会」は、まだ始動していない。一昨年の参院選の際に、自民党が「戦後レジームからの脱却」の旗印の下に、手続法を強行可決して改憲を公約に掲げ、野党がこれに反発した後遺症のため、与野党合意が暗礁に乗り上げているからだ。憲法改正自体には国民の支持があるが、具体的な内容の議論には至っていない。改憲発議には両院の総議員の3分の2の賛成を要し、国民投票も必要だ。政党が功名争いを止め、党派の垣根を乗り越え、政治家が英知を発揮することによって、初めてこれは可能となる。浮き足立つことなく、総選挙後の仕切り直しに、誠意を持って取り組むことが肝心だ。


2009/04/30 《「パンデミック」対応》

新型インフルエンザは、世界的大流行(パンデミック)の危機が迫っている。WHOは矢継ぎ早に、警戒水準を「フェーズ4」から「5」に引き上げ、再引き上げもありうるという。これまでに10か国以上で感染が確認され、世界中で感染者は200人に迫っている。今のところ弱毒性といわれており、日本では水際対策が厳格なので、過度の心配は無用だ。しかし、自己判断によらない冷静な対応が、社会防衛のためにも必要だ。


2009/04/27 《ハンセン病地域議員懇談会》

4月1日の「ハンセン病問題基本法」の施行を受け、岡山県選出の国会議員で作る超党派議員懇談会の準備会が開かれ、私も長く関わった立場で出席した。地元の邑久光明園と長島愛生園から入所者自治会の両会長も出席され、平均年齢が80歳を超え多くの障害を負っている皆さんの看護や介護の劣悪さにつき、切々たる訴えがあった。地域の実情にあった将来構想を考えるのが課題だが、現状があまりに切実で、なかなか未来の夢の話にならない。6月22日には、「名誉回復及び追悼の日」が来る。重い課題だ。


2009/04/23 《経済見通しと根治療法》

世界も日本も、経済の先行きは暗い。IMFは、今年の世界全体のGDPの実質成長率見通しを、1月の0.5%から、第2次世界大戦後初の-1.3%と下方修正した。日本は対象国中最悪の-6.2%だ。日本政府も、去年12月の0%から、過去最悪の-3.3%まで落ち込むとして、大幅下方修正の方針を固めた。貿易収支の悪化が最大の要因とみられる。27日には13.9兆円の補正予算案が提出され、国債発行額は40兆円を超える。対症療法で景気回復しても、財政破綻に苦しむことになる。経済も社会諸制度も、根治療法が必要だ。


2009/04/20 《自治体選挙2》

昨日の「ミニ統一地方選」第2弾でも、16県の19市長選のうち6市で現職が敗北した。青森市の鹿内博さんや宝塚市の中川智子さんなど、野党系市民派の善戦が目立った。年初以来の市議選は、自民苦戦、民主躍進の傾向が顕著だ。4月12日までの44市議選で、自民公認の当選者は前回の86人から79人に減り、民主公認は40人から54人に増えている。次の日曜日は、注目の名古屋市長選だ。総選挙を前にして、党首力の争いとは別に、保守地盤の揺らぎと民主の基礎体力強化が見えてきたのか。


2009/04/16 《緑化》

緑化運動を進める国土緑化推進機構は、衆議院議長が会長、参議院議長が最高顧問を務める。宛職だが、大切な仕事だ。毎年4月15日から1ヶ月間、都道府県緑化推進委員会とともに、「みどりの月間」として各種の催しを開催し、緑の羽による「緑の募金」を行う。昨年の募金総額は約25億円で、森林整備、緑化推進、国際緑化などに充てられた。「緑の募金でふせごう地球温暖化」に、多数ご参加を!


2009/04/13 《自治体選挙》

昨日、ミニ統一地方選の投開票が全国で行われた。岡山県では、市長選で現職と新人が争う場合は、2004年4月以降、現職が9連敗中だったが、西岡憲康備前市長(民主推薦)と石垣正夫新見市長(無所属)がそのジンクスをやぶり当選した。合併の困難を乗り越える新たな取り組みが評価されたといえる。衆院岡山3区、5区という農村部だが、町長選や市議選でも保守系の退潮が目につき、民主党系は、真庭市で公認市議が誕生するなど、推薦を含め議席を増やした。秋には都市部の選挙もあり、国政選挙もあって目が離せない。


2009/04/09 《参院選一票の格差》

参院選の選挙区定数配分の合憲性が、重大な局面を迎えた。07年参院選を違憲無効と主張する訴訟事件が、大法廷に回付され、7月8日に弁論が開かれることとなった。「一票の格差」は最大4.86倍だったが、これまで5.18倍に上った時期もあった。過去の大法廷判決では、一票等価は憲法上の要請だが、都道府県単位は憲法事項でなく、立法事項に過ぎないという多数意見が示されている。参議院は議長の私の下に改革協議会の専門委員会(選挙制度)を設置し議論している。格差の是正は待ったなしだ。


2009/04/06 《脅威・不安・決議》

北朝鮮は昨日、国際社会の強い要請を無視して、「飛翔体」発射を強行した。甚だ遺憾だ。わが国領域への物体の落下は免れたようだ。しかし、国民が不安を感じたこと自体が、脅威といえる。また、「誤探知」など情報の確認と伝達のあり方と過剰な報道ぶりには、今後の問題が残った。衆参両院で、先日の「自制要求決議」が無視されたことに対し、「非難決議」を模索中だ。この時期オバマ大統領が「核廃絶」の決意を表明したことは、誠に時宜に適っている。新たな対立を煽るのでなく、粘り強い外交努力で脅威を取り除きたい。


2009/04/02 《政令市岡山誕生》

昨日、岡山市が政令指定都市に移行した。私の地元で、全国18番目だ。国・県道の整備と管理、児童相談所の運営、小中学校の教員採用など、1572の事務が県から移管された。市域が4区に分けられ、新設された区役所で住民サービスが始まった。道州制をにらんで、中四国の拠点都市としての期待も高まるが、大きければ良いとは限らない。NPOなどの市民組織と行政とのきめ細かな「協働」で、新しい地域社会を構築したい。


2009/03/30 《後半国会へ》

09年度予算と関連4法が27日に成立し、関税定率法の改正案などの日切れ法案も明日の参議院本会議で成立する見通しだ。第171通常国会はいよいよ後半戦に入る。ポイントは、09年度補正予算と「消費者庁設置法案」、「海賊対処法案」や基礎年金の国の負担の割合を2分の1に引き上げるための関連法案、そして野党提出予定の雇用・景気対策独自法案などだ。解散時期も焦点になる。国民の政治不信を煽って現状追認を図る政治手法は邪道だ。堂々たる国民生活重視の審議を期待する。


2009/03/26 《日中議員会議と梅蘭芳》

本日、参議院と中国の全国人民代表大会のメンバーによる第3回「日中議員会議」が、参議院内で開催された。扇前議長のご努力で作られた公式メカニズムで、毎年1回、両国で交互に行う。今夜は、議長公邸でのレセプションもある。この機会に、映画「花の生涯―梅蘭芳」を鑑賞した。数年前に代表質問で取り上げたが、日中戦争の時代に京劇俳優の誇りを守り続け、戦後は日中友好の礎を築いた先人の功績に、改めて敬意を表する。この枠組みをさらに発展させることが、両国間の懸案解決に繋がると確信する。


2009/03/23 《花は咲いたが・・》

岡山と東京から21日、ソメイヨシノの開花のニュースが届いた。岡山では平年より10日早く、観測史上2番目のスピード開花。東京も7日早かった。議長公邸では、「日本さくらの会」経由で世界各地に苗木が届く手筈になった「陽光桜」が、すでに満開だ。庶民による不況対策か、各地で花見の趣向も凝らされているが、肝心の国会では、09年度予算と関連法案の参院審議の山場なのに、与野党ともに閉塞感が色濃く漂っている。桜の満開に合わせて春嵐が吹き荒れるのか、まさに嵐の前の静けさだ。


2009/03/19 《09春闘》

春闘は、賃金の引上げをはじめ労働時間短縮などの労働条件の改善を求める統一闘争で、今年の主要企業の一斉回答が昨日あった。複数の電機大手が、ベア一律ゼロ、ボーナス減額に加え、定期昇給の凍結に踏み切り、大変厳しい回答だ。その上、減産ラッシュなどで残業代もカットされ、マイホームローン返済や老後の人生設計にも影響がでそうだ。雇用や成果配分のあり方など、企業の社会的責任や労働の人間化を、根本から問い直す時期だ。


2009/03/16 《刑事裁判の新展開》

5月21日の裁判員制度の開始に先立って始まった被害者参加制度で、実務の事例が出てきた。裁判所と参加人の対立や被告人の萎縮が心配され、私も特に検察官の負担過重を心配していたが、これまでのところは着実に定着しつつあるようだ。被害者参加した30代の女性が被告人から脅迫的な暴言を吐かれ、出廷を断念した公判で、裁判所は本日「被告の規範意識の低さは深刻」と述べ、懲役2年2月の実刑を言い渡した。参加人側の求刑も行われている。「損害賠償命令制度」適用申請も認められ、その手続きも始まる。暴言については、証人威迫罪などで別に審理が始まる。まさにフルバージョンだ。さあ、いよいよ次は裁判員制度の番だ。


2009/03/12 《政治資金パーティー》

私の資金管理団体は「全国江田五月会」といい、本日、政治資金パーティーを開いた。一昨年の10月以来だ。収益は、地元事務所の運営費に充てる。簡素を旨とし、本日も、昼食時に合わせて、4種のカレービュッフェとし、酒類は出さなかった。著名人によるシンポジウムも行い、本日は茂木友三郎さんを煩わせ、350名ほどの参加者で「国連グローバルコンパクト」の議論をした。会費は1万円で、限度額は150万円だが、公表額の20万円を超えた者はいない。今後とも、有意義な企画で清潔な資金集めを心懸けたい。


2009/03/09 《政党のあり方が問われる》

「政治とカネ」の問題が再燃してきたが、今回は政党のあり方につき、別の切り口が問われている。政党は、個別の選挙区事情による議員と候補者の単なる寄せ集めではなく、組織的一体性を持った政策集団だ。民主党は個々の議員らが各々存在感を示すだけでなく、右往左往することなく一体となって、今回の試練を乗り越えてこそ、国民に信頼される政権政党の資格を得られる。国会議員は、自分のためではなく、国民のために働くという矜持を、今こそ示さなければならない。


2009/03/05 《年度末の攻防》

定額給付金等の財源を賄う補正予算関連法が、昨日の参院本会議での否決の後、衆院本会議の3分の2の再可決で成立した。本日から、09年度本予算の参議院審議が始まり、民主党小沢代表の公設秘書に対する検察捜査まで発生し、年度末政局の攻防が激化している。権力争奪戦の先行きは見通しがつかないが、国民生活の見地から見ると、緊急経済対策にしても雇用や社会保障などにしても、忍耐の限度を越えている。年度内成立が確定した予算審議も極めて重要だし、その後の政治運営の道筋も描き始めなければならない。


2009/03/02 《自治体独自の景気対策》

倉敷市水島にある大手自動車製造会社が世界的大不況で大幅減産し、隣接する総社市に集積する系列関連企業が大打撃を受けている。本日から、市による画期的な景気対策が始まった。同社の新車購入者に、先着200台に限り市が10万円を助成する。初日の午前中だけで、約80台の申請があった。これに応えて、部品工場の元従業員や社員ら延べ2000人が今月いっぱい、小学校や遊園地で遊具の塗り替えなどの奉仕作業を行う。片岡市長から先日、ここに定額給付金を使えないかと相談があった。地方には知恵がある。


2009/02/26 《日米首脳会談とオバマ演説》

世界同時不況の中、経済規模1位と2位のトップが会談した。経済問題での国際協調や地球環境対策などに方向付けがなされたことは有益だった。ブッシュの対イラク開戦からオバマの撤退路線への変更を、麻生首相はどう受け止めたのか。その直後に行われたオバマ大統領の初議会演説は、危機に直面して困難に立ち向かう米国民の覚悟を促すものなのに、国民の9割が肯定的に受け止めた。実質を伴った新しい日米関係構築を始めるには、選挙による国民の負託が必要だ。


2009/02/23 《新型インフルエンザへの備え》

鳥インフルエンザウイルスが変異し、人から人へ感染する新型インフルエンザが発生する可能性が危惧されている。人類のほとんどが免疫を持っていないため、パンデミックという大流行となって、大きな社会問題を引き起こす恐れがある。政府は発生に備えた行動計画を定めて準備を進めているが、自治体、企業、病院などは、まだまだ備えが整っていない。警視庁は近く対策室を立ち上げるため、その準備を開始した。個人の対応はもちろんだが、社会的免疫力を備えるため、政治の信頼確立が急務だ。


2009/02/19 《量刑と裁判員制度》

江東区の女性殺害、遺棄事件につき、死刑求刑に対して無期懲役が言い渡された。人は誰でも、心の中に悪魔的な要素を有し、具体的な犯行結果に直面してパニックになることもある。量刑は、社会の非難を反映すると同時に、犯人の内心に立ち入り人格改善の可能性も見極めなければならない。甲論乙駁あるところだが、裁判所は、圧倒的な非難の声に流されず、量刑の基本を踏まえた判断を下した。裁判員制度では、裁判官が技量を磨き、裁判員と十分な意思疎通を果たし、量刑の基本で合意することが求められる。


2009/02/16 《GDPの急落》 

内閣府が本日発表した08年10〜12月の実質GDP速報値は、年率換算で12.7%減と、3四半期連続で減少した。2桁のマイナスは、第1次石油危機時以来、戦後2度目であり、09年の見通しも暗い。直接の原因は、世界的な金融危機が実体経済に波及し、輸出の減少幅が過去最悪となり、設備投資も大幅にダウンしたことだという。応急的対処策は取られ始めたが、極端に膨張した国際金融市場やこれに振り回される各国実体経済といった構造的要因の改革は、まだ見えてこない。内外ともに、政治の英知と決断が求められる。


2009/02/12 《津山市と洋学》

津山市が市制80周年を迎え、昨日の記念式典に私も祝辞を述べた。「小京都」として知られる美作国の中心都市で、幕末から明治初期にかけて、西洋医学の草分けの宇田川玄随や対露交渉に活躍した箕作阮甫など、優れた洋学者を輩出した。古式泳法「神伝流」の指導を受けた石名善積宗師など、私も思い出は多い。水谷仁さんは洋学者の足跡を冊子にし、式典では薬師寺克行さんが講演した。「新洋学資料館」を建立し、伝統と文化、芸術を基に新たな街づくりを進めようとしている。危機の時代に、周辺部に新たな息吹がある。


2009/02/09 《日本・東ティモール議会交流》

昨年6月に参議院議長としての最初の外国訪問国として訪問した東ティモールから、本日、参議院の公式招待で、ラサマ・アラウジョ議長一行が来日し、参議院本会議場で全議員に紹介して大きな拍手を受けた。今期の国連非常任理事国となった日本は、国連内での東ティモール問題担当国となり、間もなく日本が中心となり、国連の安全保障会議での公開討論会も開かれる。1999年の住民投票から10年の記念事業として、カレ国連事務総長特別代表に、国立図書館建設を提案した。心の通った信頼関係構築に一層努力したい。


2009/02/05 《災害弱者》

今朝、岡山市内の私が子ども時代を過ごした地域で火災が発生し、3人が死亡、1人が重体となった。竹馬の友らにお見舞いの電話を掛けると、犠牲者のお一人は75歳の隣人で、消火活動中に煙に巻かれて亡くなり、他は84歳の母親と障がいを有する50代の子らで、心配していた矢先だという。中心市街地が高齢化して住居も有毒ガス発生など、災害への耐性がなくなっている。暮れの夜警回りで、この地域の消防団を激励したばかりだった。岡山県内では今年すでに建物火災6件で6人が死亡している。何はともあれ、火の用心!


2009/02/02 《自然の怒りか?》

浅間山が今朝2時前に噴火し、関東地方に火山灰が降った。朝の出勤時に、愛車の汚れにびっくりした人も多いという。まるで打ち合わせたかのように、遠く離れた鹿児島の桜島でも、小規模だが爆発的噴火が観測され、噴煙が上がっている。偶然だが、東京でも地元でも知人が、週末に相次いで、木を切っていて事故に遭った。「たまたま」と言って済まされない心の騒ぎを覚える。やりたい放題の政治が、天地自然の大きな流れをおかしくさせてはいないか。災害や災難を、警鐘と受け止めたい。


2009/01/29 《衝撃的な予測》

IMFは、今年の世界経済の成長率は0.5%と戦後最低となり、昨年11月の2.2%から急激に落ち込むと発表。ILOは、世界の雇用年次報告書で、今年の世界全体の失業者が最悪では2億3千万人に上ると指摘。国内でも、派遣・請負関係業界団体の試算では、製造業で働く派遣・業務請負労働者の失業が、今年3月末までに40万人に達するとの見通し。数字だけなら、空疎でバーチャルな響きに過ぎないが、数字の向こうには、現実の生身の人生と家族の生活が存在するのだ。明日から参院でも代表質問だ。血の通った心に響く言葉を聞きたい。


2009/01/26 《予算の修正議決》 

第2次補正予算につき、参議院は本日の本会議で、定額給付金部分を削除するとの議員提案の修正案のとおり修正議決した。予算提出権は内閣にあり、国会にはこれを侵犯するような修正権限はないとの扱いが、長い実務慣行で、衆議院での組み替え動議で処理するのが通例だった。参議院の今回の議決は、国会の予算修正権を前提とするもので、今後の予算審議のあり方に大きな影響を与える。給付金以外では両院の意思は一致している。両院協議会での実質的協議が注目される。


2009/01/22 《オバマ現象》

オバマ第44代米国大統領の就任式は、200万人もの観衆の中で行われた。奴隷制度の過去を持つ国で、黒人が頂点に立った。就任演説では、「新たな責任の時代」として米国市民の「責務」を強調し、外交でも対決から協調に転換した。米国民は、各自の奮起を訴える大統領演説に感動し、主権者としての責任の重さを受け止めている。その演説は、内容から姿や声に至るまで多くの人々を魅了し、この現象は世界中に広がる様相を示している。民主主義の政治過程でも、政治家が人を感動させ人の心に火を点すことは、可能だ。「Yes, we can!」


2009/01/19 《公邸から世界へ》

参議院議長公邸の花は、桜だ。昨冬からフユザクラが可憐な花をつけており、マメザクラもつぼみが膨らんできた。ひときわ大きく鮮やかな紅色で華やかなのが「陽光」だ。花の蜜が甘いのか、満開時には小鳥たちが喧しいほど群れる。青年学校の教師だった高岡正明さんが、戦後、戦地に送り出した若者を悼み平和を希求して、改良を重ねて作った。本日、その穂木を採取し、日本さくらの会を通じて、上海、ワシントンDC、ハンブルグや八代市に、平和を希求するメッセージとして寄贈した。


2009/01/15 《宮中行事》

旧蝋の天皇誕生日、元旦の新年祝賀の儀、昭和天皇20年式年祭、講書始に続いて、本日は歌会始に出席した。国会開会式への行幸、鴨猟招待の各御礼記帳もあり、宮中参内が続いた。歌会始は,マスコミにも生中継され、海外からも作品が寄せられ、国民参加の貴重な文化行事となっている。今年のお題は「生」。ブラジルからはエタノール工場から四方に伸びる甘藷畑の歌が寄せられ、福岡の中学生は原爆で焼かれた人影と自分の影を対比させた。青森の農家の古古米を案じる歌もあった。開かれた皇室を示す得難い企画だ。


2009/01/12 《成人の日に》

1988年生まれの新成人は133万人で、2年連続で過去最低を更新した。少子高齢化が進み、若者負担はますます重くなる。未曽有の経済危機の中で、新成人の69%が「今後の進路」に不安を持ち、就職不安を挙げる人が56%、結婚先延ばし傾向が強まると思う人が66%という調査結果もある。しかし、若さは可能性であり、社会にとって、若者こそが未来の希望なのだ。今年は、裁判員制度が始まり、総選挙も必ずある。傍観せず、未来からの使者として、思い切って瑞々しい発想で、どしどし意思表示をして欲しい。


2009/1/8 《全会一致の参議院決議》

昨日の参院本会議で全会派共同提案による「雇用と住居など国民生活の安定を確保する緊急決議」を、全会一致で採択した。与野党の思惑だけの「言葉遊び」との揶揄もあるが、ねじれ状態を乗り越えた完全合意の意義は大きい。採決の直前に、地元企業の1000人規模の派遣・期間従業員削減とその経営する総合病院の閉鎖のニュースが飛び込んできた。決議は、企業への努力も求めている。政府にも、厚労相の所信表明を言葉だけに終わらせず、趣旨に則った具体的な努力を求めたい。


2009/01/05 《第171通常国会開会》

本日から国会が始まった。異例の早さだ。会期は150日間と法定され、6月3日までだ。今年度第2次補正予算案、来年度予算案とそれらの関連法案が最大の懸案だが、野党は定額給付金を激しく批判し、予算の修正案や法案の対案を準備しており、また「派遣村」での発想で「雇用と住まいの決議案」提出も検討を始めた。ガチンコ勝負だ。麻生首相は記者会見で、色紙に「安心活力」と揮毫したが、いかにも線が弱い。私は出身高校書道部の書き初めで、しがらみを断って新たな天地に臨むとの決意を込めて、全紙に「断」と記した。


2009/01/01 《年のはじめに》

謹賀新年。雲ひとつない快晴で穏やかな元旦だ。今年も皇居での「新年祝賀の儀」が仕事はじめとなり、正殿松の間で、燕尾服姿で参議院議員を代表して祝詞を述べた。しかし年末には、ボランティアの炊き出しから「夜逃げ屋」まで登場し、国民生活は今日の空のようには行かない。今年は必ず総選挙が行われ、国の将来を国民自身が決めるチャンスが来る。躊躇することなく、有権者としての責任を果たそう。


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〜2001/06/14 政策秘書のショートコメント


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