2005年 江田五月のショートコメント 戻るホーム主張目次

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2005/12/29 《激動の一年》

あっというまの1年だった。春の合併に伴う自治体選挙と国政補選、7月の東京都議選、秋の総選挙と岡山市長・市議補選。民主党の代表選もあった。年末の今、テレビは小泉劇場一色。信長に擬するのもいいが、国民は観客ではない。小泉政治の結果を受け取る当事者であり、本当は政治の主体なのだという視点が霞んでいる。年末には疲れからか帯状疱疹にかかりご心配をかけたが、順調に回復している。じっくり休養し、通常国会冒頭の小泉首相への代表質問に備えたい。よいお年をお迎え下さい。


2005/12/26 《インド洋大津波1年》

23万余人の犠牲者を出したスマトラ沖地震・大津波から、本日でまる1年。国際社会が結束して支援にあたり、復興は着実に進んでいる。わが国もその先頭に立ってきたが、援助資金が当初使われなかったり、要請を尊重しすぎたり、不慣れな外務省所管団体に依存しすぎた失敗もある。経験あるNGOの活用をはじめODAのあり方を検討することが重要。この国際連帯の経験を、東アジア共同体への一歩としたい。


2005/12/22 《人口減少社会》

本日発表された05年の人口動態統計の推計値によると、出生数は過去最低の106万7000人で、死亡数の107万7000人を1万人下回り、人口減少が予想より2年早く到来した。合計特殊出生率も1.28を下回る見込みだ。年金改革の政府案は、出生率は07年に1.306で底を打ち徐々に回復することが前提だから、「100年安心」は早くも崩壊した。団塊ジュニア世代の晩婚化や出生率低下の傾向に歯止めを掛ける方策が、今何より必要だ。


2005/12/19 《民主党女性議員》

先の総選挙で、民主党の女性衆議院議員は15名から7名に減った。男女共同参画の推進のため、女性議員の比率を高めなければならない。そこで、これまでの男女共同参画推進委員会を、前原代表直属の推進本部とし、女性枠設定や候補者発掘への取り組みを始めた。ドイツでは初の女性首相が誕生し、フランス大統領選でも女性候補が浮上。「小泉チルドレン」に負けるわけにはいかない。


2005/12/15 《耐震偽装の刑事責任》

耐震偽装の刑事責任追及に、注目が移ってきた。建築基準法等の行政法規違反のほか、刑法犯の成立が問題だ。姉歯氏の行為は文書偽造には当たらない。共謀共同正犯理論を駆使しても、他の関係者を含む殺人未遂、詐欺、強要等の立証は容易ではない。業法違反から始まる捜査当局の努力を見守りたい。関係企業群の組織的関与で「豆腐のようなビル」が多数建造され、莫大な被害を生じさせたことは事実だ。近代刑法は個人責任体系だが、それとは別に、社会防衛に直結する「リコ(RICO)法」的体系を検討したい。


2005/12/12 《対質回避は耐震回避か》

耐震強度偽装問題で14日、衆議院委員会で姉歯元建築士ら4名の証人喚問が行われる。しかし、全員同席での質問という民主党の主張を、与党は頑として受け付けない。証人同士の対決を避けたいのだ。国交省は5日、姉歯氏を刑事告発。破産申し立てや自殺もある。司法の壁や口裏あわせなどで、真相解明潰しを許してはならない。


2005/12/08 《画期的な最高裁判例変更》

ついに最高裁大法廷が、行政訴訟の重い門を開いた。原告適格に関する従来の判例を変更し、小田急高架化の行政訴訟につき、地権者以外にも原告適格を認めた。司法制度改革の一環として今年4月施行された改正行政事件訴訟法の規定を考慮したもので、立法が司法をリードした形だ。行政訴訟の役割は、国民主権のもとで、国民の立場に立ち、国民のために司法が行政をチェックすることであり、本判決の意義は大きい。町田長官と藤田判事が、「法律上の利益」を越え「保護される利益」説を展開した。私もこの問題提起に共感する。


2005/12/05 《日中韓首脳会談》

東アジアの国際関係構築のため、日本の果たすべき役割が混迷している。調整中だった日中韓首脳会談が、中国の「現在の雰囲気と条件にかんがみ」という理由で見送られたが、小泉首相は「それでも結構だ。中国の事情を尊重する」と、他人事のような構えだ。台湾では「一つの中国」を唱えた国民党が地方選挙で躍進。小泉外交で、日本はアジアの友人を失いつつある。


2005/12/01 《三位一体改革》

国と地方の税財源を見直す「三位一体改革」につき、国の補助金を削減 し地方に3兆円を税源移譲するとの内容で、政府と地方6団体が正式合意した。しかし、各省庁と地方が綱引きを繰り返すうちに、金額ベースばかりが取り沙汰され、サービスの内容や権限の議論がどこかに行ってしまった。地域主権の実現が目的のはず。地方自治体の主体性や責任の明確化や、「地域力」アップのためのNPO支援が不可欠だ。


2005/11/28 《政治家の信頼崩壊》

マンション問題につき、自民党の武部幹事長は「悪者探しに終始すると、景気がおかしくなる」と発言。伊藤公介・元国土庁長官は「友人が困っている」といって、渦中の不動産業者を連れて国土交通省幹部まで相談に行った。西村真悟衆議院議員は本日、弁護士法違反容疑で逮捕され、犯罪収益容疑もある。いずれも国民との信頼関係を崩壊させる行為であり、素早い対応が必要だ。民主党は直ちに臨時役員会を開き、西村議員の離党届けを受理せず、除籍処分と議員辞職勧告を行うことを決定した。


2005/11/24 《新型インフルエンザ》

鳥インフルエンザウイルスが変異して人に感染する新型インフルエンザの世界的大流行が、心配されている。日本で大流行すると、国民の4人に1人が感染し、最大で2500万人の外来患者、64万人の死者が出るとの推定がある。有効な予防ワクチンは現在ない。中国からは徐々に死亡例が報告され、EUは欧州規模の予防訓練を実施した。厚労省は対策推進本部を設置したが、自治体の対応は全く不十分だ。防災の見地から、早急に予算措置を含む対策を採らなければならない。


2005/11/21 《構造計算偽装事件》 

耐震強度の構造計算が偽装され、震度5強どころか、マンションによっては自壊の恐れさえあるという。関与した民間の検査機関が、偽装を見逃した。国土交通省は、検査が適切であれば不正を防げたとみているようだが、疑問だ。民間への開放は、7年前の建築基準法改正の結果だが、サービスが良くなるはずの「官から民へ」の規制緩和が、裏目に出た。直ちに、関係業者を強力に指導して実害発生を防ぎ、徹底的な点検と結果公表で全国の住民の不安を払拭しなければならない。建築の基本は人の命だ。


2005/11/17 《日米首脳会談》

京都迎賓館での日米首脳会談で、小泉首相は明確に、戦後日本の外交原則を変更し、日米同盟最優先に舵を切った。「日米関係が良ければ良いほど、中国、韓国などと良好な関係が築ける」と言い放ち、アジア諸国との協調も国連重視も後景に退けてしまった。かくして、イラクの自衛隊派遣延長、米軍再編問題、牛肉輸入再開問題などは、米国のお望みどおりとなる。説明不能で自分勝手な思いこみで外交を行えば、国と国民を他国に捧げてしまいかねない。小泉首相の外交観も国益観も、今や支離滅裂だ。


2005/11/14 《出直し大阪市長選挙》

現職市長の辞任により、大阪市政改革のあり方を問う市長選が13日告示。自・公推薦の出直し前職と共産推薦の新人に対し、無所属市民派の前民主党衆議院議員が挑戦を決断し、実質三つ巴となった。投開票日は27日だ。大阪市政の現状は目を覆うばかりだ。密室の市政運営にメスを入れ、市民の手による改革を実現するため、助役が市長に昇格という悪しき連鎖を断ち切り、情報公開や市民参加を進める市民派市長の誕生を心から願う。


2005/11/10 《国会コーラスリサイタル》

来週14日(月)夕刻、東京・九段会館で国会コーラスリサイタルが開催される。2002年6月以来2回目の超党派の企画で、前回は大盛況・大好評だった。今回も岡村喬生さんの指揮で、私は司会とバスパートを担当する。目玉はベルディーのナブッコ。ゲストは、ボニージャックス、中島啓江、スリーグレイセス他多彩。1枚4000円で、収益金は創立60周年にあたるユニセフ親善大使のアグネス・チャンさんに渡す。是非ご協力を…。


2005/11/07 《小選挙区で勝てる候補者》

次期総選挙へ向けて、民主党の候補者選考作業が進んでいる。まず、新人と前・元職に分けて、公認基準を作る。小選挙区での勝利を見込める候補を揃えるため、複数回落選者には厳しくなる。年齢も加味される。岡山では、1・3・5区が懸案だが、5区は再起を期す。基準は必要だが、当てはめ方が大切。ドライなだけでは、有権者は納得しない。


2005/11/03 《ネット暴力とネチケット》

インターネット上の人権侵害の度合いが、年々深刻になっている。法務省人権擁護局が対応した人権侵害は5年で10倍。警察の相談件数は今年上期で2608件で、前年同期より866件増。匿名性が荒んだ心を増幅し、言葉の暴力を誘っている。プロバイダー責任制限法の適用は国内だけなので、国際条約等も必要だろう。ネチケット確立に向けて、利用者の努力が求められる。


2005/10/31 《第3次小泉内閣発足》

小泉首相の人事も、ついに手駒がなくなったか。サプライズが全く見られないのが、今回の人事の唯一のサプライズだ。改革の総仕上げというが、党三役も新閣僚も、女性を除きイエスマンを揃えただけで、何の思いも伝わってこない。来年九月に向けて、じっくりと戦略を練っていきたい。


2005/10/27 《二つのハンセン病判決》

旧植民地のハンセン療養所入所者が起こした行政訴訟につき、ほぼ同時に二つの正反対の判決が出た。韓国が棄却、台湾は認容だが、いずれも、立法趣旨は被害者を幅広く救済しようとするものであることを認め、各療養所を法律の適用対象に含めることは是認している。本日原告らと、厚生労働大臣と法務大臣に会い、政治の判断で全面救済をすべきだと要請した。政治の出番だ。


2005/10/24 《景気回復と二極分化》

景気回復の統計指標が華やかな中で、所得分配と貧困の国際比較に関するOECDレポートが注目される。OECD25ヶ国のうち、日本は、所得格差指数(ジニ係数)が31.4%で10位、貧困率が15.3%で5位だという。厚労省の調査によると、当初所得の格差だけでなく、税控除と社会保障給付を含めた再分配所得の格差も、上昇しつつある。日本の税と社会保障給付による所得再分配効果が、国際水準と比較して貧弱なことが明らかだ。二極分化縮小を目指す政策の重要性が増している。景気回復に浮かれてはならない。


2005/10/20 《ハンセン病行政訴訟判決》

韓国ソロクトと台湾楽生院に関する判決が25日に言い渡される。日本統治下で開設された両ハンセン病療養所の入所者142人が、01年に議員立法で制定したハンセン病補償法に基づき、補償金不支給処分の取消を訴求したもの。私は議員懇談会の会長として立法に関わった責任者だ。最大限広範囲に救済しようという法律の趣旨をしっかり踏まえた温かい血の通った判決を得て、早急な救済を実現させたい。


2005/10/17 《5度目の靖国参拝》

小泉首相は本日、ついに靖国参拝を強行した。大阪高裁が9月30日、傍論ではあるが違憲判断を示したばかりだ。憲法適合性の判断は、最終的には司法に委ねられているのに、三権分立など気にしない様子だ。民主党の前原代表は早速、遺憾の意を表し、無宗教の戦没者追悼施設の早期建設を強く求めている。野党だけでなく、与党でも小泉首相のイエスマン以外は、ことごとく批判的だ。中国、韓国の反発だけでなく、米国も6カ国協議への影響を懸念している。日本にとって近隣諸国との外交関係は最重要課題なのに、首相一人の「信念」によって永年の努力が崩れ去り、国民は大きな被害を受ける。首相の責任は、もはや「説明」ですむ枠を越えており、リセットが必要だ。


2005/10/13 《対案路線》

特別国会中盤になり、民主党では連日、公務員給与、憲法と国民投票、共謀罪、テロ特措法などにつき、白熱した議論をしている。前原代表の対案路線も、硬直した「原理主義」で中途半端なものに堕するのでなく、国民の充分な納得を得られる提案型の対応をとることが大切だ。


2005/10/10 《選挙の極意》

岡山市長選で、全面支援した無所属市民派の高井崇志候補は涙を飲んだ。同時に行われた市議補欠選挙では、民主党公認の近藤昭候補が圧勝した。有権者に納得してもらうには、言葉だけでは足りない。実績を上げて存在感を示すなど、日ごろの地道な活動が、民主党再生の鍵だ。


2005/10/06 《民意の潮目が変わるか?》

岡山と武蔵野の市長選に続いて、参院神奈川補選と宮城県知事選が始まった。最終盤に入った岡山は、民主党が全面支援する36歳の無所属市民派候補が、知名度不足を挽回し、菅直人さんや榊原英資さんの応援を得て、トップの68歳財界候補に肉薄中。最終日には、民主党新代表の前原誠司さんも来岡。10年後を見すえたスタートのためには、若さは必須条件だ。民意の流れを変えたい。


2005/10/03 《体がいくつあっても足りない》

10月は神無月なのに、師走並の忙しさだ。2日には岡山市長選が告示。6日には参院神奈川補選が始まる。国会では、役員会、常任幹事会、常任役員会と目白押しで、とうとう法務部門会議と役員会の定例日がピッタリ重なり、大事な政策の会議に出席できなくなった。ともあれ、限られた時間を最大限有効活用し結果を出すのみだ。


2005/09/29 《代表質問》

衆参の代表質問が終わった。前原新代表の質問は、論旨明快、声も態度も明瞭で、好評だ。参議院では、民主党の3人の質問者の内2人が、全員て゛6人の内4人が女性で、福祉、教育、子育てなどを質した。小泉首相の答弁は、絶対多数のゆとりを装ってはいるが、誠意のかけらもなく、何の印象も残らなかった。民主党は反転攻勢のきっかけをつかんだ。


2005/09/26 《刺客の余波の市長選》

総選挙の刺客騒ぎの余波で、岡山市と武蔵野市で来週、市長選が行われる。岡山市では、本日の民主党県連持ち回り常任幹事会で、二人の自民系予定候補からの推薦依頼を、不適格として拒絶した。迷走した65歳の前自民党代議士と、財界支援の68歳の自民党推薦者だ。民主党関係者はこぞって、高井崇志という36歳の無所属市民派候補支援で頑張る。


2005/09/22 《特別国会開会》

昨日、特別国会が召集され、小泉純一郎さんが首班指名され第3次小泉内閣がスタートした。総選挙で国民が選択した政治の流れではあるが、かなりの危うさを含んでいる。小泉対前原は、衆院では3対1、参院では3対2で、参議院の重要性が顕著になった。民主党は、前原新代表体制が始動し、私は参院会派の議員会長に再任され、党の役員会メンバーになった。「国のかたち研究会」も活動を開始したし、落選した仲間の支援と政策の勉強に精力的に取り組む。


2005/09/19 《秋の陣、始まる》

43才の前原さんが、96対94で菅さんを破り、民主党代表に就任。松本政調会長・野田国対委員長・玄葉幹事長代理という40代トリオが中心となって、特別国会に臨む。岡山県では、津村さん、柚木さんの30代コンビの小選挙区勝利に続いて、35歳の高井さんが無所属市民派で岡山市長選挙に臨む。若手の奮闘に期待大だ。 


2005/09/15 《トリプル選挙》

総選挙が終わるやいなや、民主党代表選挙、参議院会派役員選挙、岡山市長選挙のトリプル選挙に突入した。民主党もこの国も危機的状況で、菅直人さんの去就が注目される。国民・市民と有権者とを最優先にし、前向きな選択肢を考えて行きたい。


2005/09/12 《民主党再建》

大津波のような総選挙の惨憺たる結果を受けて、早速次に向けての準備が始まった。逆風の中、岡山2区と4区では大接戦の末、小選挙区で勝利した。勝因は、最後まで挑戦者として、先手を取って攻め続けたことだ。国民の将来のために、ここで試合放棄は許されない。攻め続ける。


2005/09/08 《台風一過、快晴へ》

列島を包み込んで猛威を奮った台風14号が去り、さわやかな青空が戻ってきた。総選挙も最終盤。小泉台風の被害を乗り越え、スカッとして曇りのない政権を創る好機としたい。幸い岡山では、民主党各候補は健闘している。特に2区と4区は、悲願の小選挙区勝利も夢ではない。残り2日、党総合選対副本部長として、全力を尽くす。


2005/09/05 《アダム・スミス以前》

小泉首相によると、郵政民営化は「官僚統制」から「市場原理」への転換で、後者の優位性は東西ドイツや南北朝鮮を見れば明らからしい。「郵政民営化」は「体制選択」の問題だと言いたいのだろうか。福祉や教育から災害対策まですべて市場原理なら、「混合経済体制」の全否定で、アダム・スミス以前だ。


2005/09/01 《小泉首相の出鱈目》

小泉首相が総選挙公示前に、9月下旬の訪米と首脳会談をキャンセルしていたことが分かった。常任理事国入りは、また一段と難しくなった。また、年金改革についての岡田代表の追求に対し、いま各党で協議しているところだとかわしたが、責任者の丹羽座長は、もう協議は打ち切りだと述べた。出鱈目政治は、もう終わりにしたい。


2005/08/29 《総選挙が始まる》

小泉首相の八つ当たり解散で、いよいよ総選挙の公示だ。小泉旋風が吹き荒れていたが、自民党内にも大きな傷口が広がり始め、事前の遊説でも手応えが出てきた。まっすぐにひたむきに、真剣に政策を訴えれば、必ず有権者は理解と共感を得られる。明日から12日間、全国を必死に駆け抜け、政権交代を実現する。


2005/08/25 《人口減少と子育て支援マニフェスト》

厚労省の人口動態統計によると、今年1月から6月までに人口が3万1千人減少した。人口減少時代が、予測よりも2年早く到来したと言えそうだ。小泉政権の下で、社会保障費に占める家族・子ども向け支出の割合は、4%程度しかない。民主党は、「子ども家庭省」の設置をマニフェストに盛り込んだ。さらに、月額1万6千円の「子ども手当」、出生時1人あたり20万円の「出産時助成金」を創設し、義務教育終了年齢まで小児医療費の負担を1割に軽減する。政権が変われば、子どもたちの明日が変わる。


2005/08/22 《小泉劇場の実態》

刺客を放つ小泉劇場の出し物に、注目が集まっている。テレビのワイドショーとしては面白いが、実態は、市民感覚とは全く異質で、古臭い永田町的手法を、勧善懲悪の時代劇に置き換えるだけのことだ。地元岡山では、現職市長が市民への責任を放棄し、自民前職を立候補断念に追い込んだ。市民と政治家と、主客が転倒している。1億円小切手事件で引退した元首相の後継公認は、何の疑問もなく世襲三世候補へ。前職二人がまだ調整ができない選挙区もある。相変わらずのドロドロ、ドタバタは、三文ドラマそのものだ。


2005/08/18 《新党はできたが…》

小泉首相の容赦なき反対派つぶし攻勢に対し、ついに綿貫民輔氏らが「国民新党」を立ち上げた。北海道では、あの鈴木宗男氏が「新党大地」を立ち上げる。しかし、ロッキード事件当時の新自クや社民連の結成、細川内閣成立の前後の日本新党や新党さきがけなどの結成のような輝きや、ときめきはみられない。自民党のコップの中のさざなみだが、小泉首相の手法に対し窮鼠が猫を噛んだ印象はある。小泉マジックの有効性は薄れていくのではないか。なお、田村秀昭氏の行動は残念。民主党は除籍とする。


2005/08/15 《風が変わって来た》

解散以来、異常と思えるほどの小泉突風が吹き荒れていたが、どうやらピークは過ぎたようだ。埼玉県熊谷市で本多平直・前議員と街頭演説し、参議院民主党の責任者として、郵政法案否決の経過と意義を真正面から訴えたが、有権者の視線は温かい。小泉首相は今年もまた、公約の8・15靖国参拝を果たせなかった。憑き物の落ちた単なる「変人」なら、怖くない。


2005/08/11 《自民党のドタバタが始まった》

東京10区に続き、岡山2区にも「小泉組」の刺客が放たれた。郵政法案で反対票の前職、熊代昭彦さんに対し、萩原誠司岡山市長が自民党公認候補となる。民主党の前職、津村啓介さんの選挙情勢は一変し、議席を死守しなければならない。岡山4区では、元首相の後継選びが山場を迎えている。岡山5区でも現職同士が小競り合い。3区の刺客は誰か。民主党岡山県連は、既に全区に公認候補を決定し、必死の訴えを開始した。


2005/08/08 《「殿ご乱心」》

参議院本会議での郵政法案の採決は、民主党は一糸乱れず、自民党は造反が30人に及んだ。その結果、参議院がチェック機能を発揮し、大差の否決となった。小泉首相の衆議院解散という選択は、筋違いの極であり、「殿ご乱心」だ。しかしこれにより、国民の出番が来た。「郵政」の是非がテーマではない。暴走する小泉首相を取り替え、行き詰まったわが国の状況を刷新する絶好のチャンスだ。全力を尽くす。


2005/08/04 《もっと大事なことがある》

大詰めを迎えた郵政法案の参院本会議採決が、週明けの8日となった。与党は昨日の夕方まで明5日に固執していたが、民主党はこれにつよく抵抗する姿勢を示し、もともと可決に確信を持てない自民党執行部が動揺した。土日に選挙区に戻る自民党議員の耳に、国民の声がどう届くかが、決定的に重要となった。修正や継続審議の動きも消え、自民党内では、法案の中身などそっちのけで、解散回避の方策に焦点が移った様子だ。解散で政治が混乱するのではない。自民党政治が、大事なことをすべて放置し、混乱しているから、解散になるのだ。これを収拾する大仕事が、有権者の手に委ねられる。


2005/08/01 《通常国会最終盤》

通常国会も残り僅かとなり、郵政法案は最大の山場が近づいている。政府と自民党は郵政のことしか眼中になく、その他の懸案については無責任を極めている。今国会の最重要テーマだったはずの政治資金規正法改正は断念。副大臣罷免のあおりで「共謀罪」法案は継続審議。来年度予算の概算要求基準策定も後回し。人権擁護法案は暗礁に乗り上げ、提出見送り。民主党は無責任自民に付き合ってはいられない。本日、「人権侵害救済予防法案」を衆議院に提出した。


2005/07/28 《政治とカネ・夏の陣》

政治の場で進展がなかった政治とカネ問題が、司法の場で大きく動き出した。山崎拓前副総裁の迂回献金問題では、検察審査会が「起訴相当」と議決。村岡兼造氏の刑事裁判でも、橋本元首相、野中元幹事長、青木参議院会長の証人申請が採用された。小泉自民党総裁は、これでもなお、郵政民営化一点張り。 「もっと大事なことがある。」


2005/07/25 《震度5強の激震》

23日の首都圏の強い地震は、千葉県北西部が震源で、幸い死者はなかったが、首都 の防災体制の不備が明らかとなった。交通網は大混乱し、運転再開に7時間かかった 路線もある。携帯電話は時間帯により、殆ど不通となった。多数のエレベーターが停 止して人が閉じ込められ、管理会社の対応の限界がわかった。肝心の情報伝達の不備もあった。首都直下型地震対策への警鐘と捉らえ、家族、地域、行政それぞれの立場で本気で対策を考え直す時だ。


2005/07/21 《アスベスト健康被害問題》 

旧労働省が、石綿粉塵の濃度規制の基準値を、1976年から今年4月まで29年間も変更しなかった。多数の作業員の死亡例が報告され、諸外国では見直しが相次いでいたのだから、この不作為の罪は大きい。民主党は、衆議院で審議中の労働安全衛生法等改正案につき、アスベスト(石綿)による健康被害に限定して、労災補償保険法を改正して時効延長することを内容とする修正案の提出準備に入った。政府や与党には、これから急増する被害患者の救済など、望むべくもない。


2005/07/18 《法務大臣・副大臣》

郵政法案での衆議院造反派に対する政府の強硬姿勢が、国会日程を行き詰まらせている。造反した滝実法務副大臣を罷免し、後任を指名しないため、法務委員会で審議中の「組織犯罪処罰法改正案=共謀罪」法案の政府答弁者が南野大臣一人になり、審議が進まない。民主党は法案には反対だが、小泉政権の国会無視のあおりで審議が止まることは、本意ではない。行き詰まりと大混乱を乗り越えるには、国民の声を聞くしかないのか。


2005/07/14 《郵政審議のトップバッター》

参院郵政特別委員会は本日、審議入りした。質疑は明日からで、私が野党のトップバッターとして、テレビ放映つきで質問に立つ。衆議院では自民党から51人もの造反が出た。ここは「造反有理」。「理の府」参議院で、廃案・否決にするための大事なスタートだ。


2005/07/11 《すざく打ち上げ成功》

X線天文衛星「アストロE2」を搭載した国産ロケットM5の打ち上げが成功。衛星は軌道に乗り、宇宙の守護神にたとえて「すざく」と命名された。宇宙開発は、わが国の科学技術開発の重要な分野で、世界をリードする積極姿勢が大切。「すざく」が貴重な科学的成果が得られることを心より期待する。


2005/07/07 《正念場の参議院》

衆議院本会議での郵政法案採決は、5票という僅差で可決だった。自民党執行部の圧力をはねのけ、37人の反対、14人の欠席・棄権が出たことにより、法案は立法者の法的確信を失い、形だけで実質を伴わないものとなった。参議院では、与野党の議席数はより拮抗しており、与党のうち18人が反対すれば、否決となる。小泉首相の恫喝も通じにくい。「死に体」法案を廃案・否決とし、名実ともに葬り去ることが、参議院の役割だ。議員会長として、長く暑い夏が始まった。


2005/07/04 《都議会・民主躍進》

昨日の都議選で、民主党は議席数を19から35に増やし、第2党になった。躍進といえる。鼻の差の惜敗も複数あり、43.99%という低投票率を考えれば、大健闘だ。自民、共産、ネットはいずれも議席を減らし、都議会でも2大政党化が進んだ。女性は19から22と過去最多。この勢いをさらに増して、次期総選挙に繋げることが、民主党執行部の現実的課題となった。責任重大だ。因みに、私が応援した候補者は、23勝7敗だった。

参考:民主党公認・推薦候補一覧


2005/06/30 《ITER誘致断念》

「国際熱核融合実験炉(ITER)」の誘致に、日本は失敗した。私が科学技術庁長官時代に、21世紀の世界のエネルギー戦略を展望し、日本の技術力による国際参加の目玉として取り組んだ課題だ。小泉内閣のもとで、中国の日本支持を取り付けられなかったのが、最大の原因。関連技術開発の割り当てを厚めに受けることで、関係諸国の反感を買いかねない。巨額の財政負担の重圧は免れたが、小泉内閣の姿勢では、日本が国際社会共同の科学技術開発をリードすることは、絶対に不可能だ。


2005/06/27 《郵政法案の山場》

今週の前半が、郵政関連法案の衆議院での最大の山場らしい。与謝野政調会長らの修正申し入れに対し、小泉首相は「修正は認めない。廃案になってもいい」と言い放ったようだ。衆議院で否決され、廃案になるなら大歓迎だ。強引に可決すれば、参議院は大混乱必至だ。仮に協議がまとまっても、世間の目を欺くまやかしの域を出まい。参議院側は、しっかり目を見開き、準備を整えなければならない。


2005/06/23 《明日から都議選》

東京都議選が、明日告示になる。7月3日が投開票。石原知事のチェック役を果たせる都議会を目指して、民主党は空白区をなくし、51人を公認した。現有19議席だが、30議席は超えたい。7人の推薦女性候補もいる。投票率が心配で、40%そこそことの予想もある。過去4回の都議選の結果は、そのまま国政選挙の結果に連動した。選対本部長代理として、全力を尽くす。ご支援を!!


2005/06/20 《寄付金税制とNPO》

政府税制調査会は17日、公益法人改革に関し、寄付金優遇対象法人を実質的に拡大する方針をまとめた。NPO法人の必要性は、このところ高まる一方で、活躍の場も広がっている。しかし、税制優遇を受けられる認定NPO法人は、今年5月末でわずかの34法人に過ぎない。今回の拡大も、多少の化粧直しに過ぎまい。民主党の提案が実現すれば、現在の21,996法人の5割以上が適用対象となる。「NPOの元気が、日本を変える!」のだ。


2005/06/16 《会期延長》

今国会の会期は19日迄だが、土日を除くと、明日で終わりだ。ところが与党は、55日間の会期延長を申し入れてきた。会期は、議会運営の基本ルールのひとつだ。郵政法案審議のためだというが、これまでの審議で欠陥だらけが明らかになった。担当の竹中大臣周辺の金銭スキャンダルも出てきた。与党内での修正協議の行方も不透明だ。この区切りで、廃案か継続審議にすべきだ。民主党は会期延長に反対し、ルールに則り全力を尽くす。


2005/06/13 《ネチケット》

インターネットや電子メールによるやり取りは、「ネットワーク」の「エチケット」、つまり「ネチケット」をわきまえなければならない。残念ながら、私のホームページの掲示板や電子メールアドレスにも、これをわきまえない書き込みやメールが多数寄せられている。特徴的なことは、その殆どが匿名かハンドルネームで、アドレスもない。しかし、匿名性はネットの特徴の一つであり、即効性のある対応は取れない。政治が権力による改善策を考えるようになると、利用者が自ら墓穴を掘ることになる。最低限のルールを守る「ネット文化」を創りたいものだ。

参考:Wikipedia:電子掲示板


2005/06/09 《サッカーW杯予選突破》

サッカー日本代表が、決勝進出に一番乗り。街は、興奮の渦だ。関係者の努力で、サッカーも国民的スポーツとなった。快挙の原動力となったジーコ監督には、学ぶ点が多い。徹底的にチームの全員を信頼し、一人ひとりに責任を持たせ、結果を出した。民主党も学びたい。来年の今ごろは、眠られぬ夜が続く。政治もそうなる可能性がある。


2005/06/06 《出生率と自殺》

深刻な統計結果が二つ、相次いで発表された。一つは合計特殊出生率。昨年と同じ1.29だが、端数ではさらに減少し、新生児の数が過去最低となった。もう一つは自殺者。7年連続で3万人を突破し、集団自殺が激増している。民主党は、児童手当や学童保育の拡充等の子育て支援や若者の雇用就労支援、ホームレスの自立支援に積極的に取り組んでいる。政治はこの統計に目を背けることは許されない。


2005/06/02 《EU憲法条約》

半世紀以上にわたる欧州統合のプロセスが、最後ともいえるEU憲法条約の批准問題で、産みの苦しみを味わっている。発効には25加盟国すべての批准が必要で、すでに9カ国が批准しているが、先月29日のフランスに続いて1日のオランダでも、国民投票で否決された。投票率は70.5%と62.8%で、関心の深さが現れている。共通通貨まで持つに至った統合が、これで崩れるとは思えないが、条約の練り直しなど、複雑で困難なプロセスを辿ることは必至だ。憲法改正問題は命がけの課題だと、改めて思い知らされた。


2005/05/30 《日本脳炎予防接種》

日本脳炎は、一斉予防接種により蔓延が防止できる。しかし副作用があり、接種の是非は比較考量で決まる。60年代は年間1000人以上が発病していたが、92年以降は10人未満に激減。副作用は100万人に1人の割合。昨年も女子中学生が、接種後に重い神経症状に陥った。厚労省は本日、市町村に推奨をやめるよう緊急勧告を発令したが、希望者への接種は続けるという。すでに現場で接種体制がとられた後であり、混乱も予想される。なぜ突然の緊急対応が必要と判断したのか、昨年の事故は想定内か外かなど、厚労省の説明責任は重い。


2005/05/26 《NPT再検討会議の決裂》

私が今国会冒頭の代表質問で触れた核拡散防止条約(NPT)再検討会議が、3委員会すべてで合意形成に失敗し、事実上決裂となった。イランや北朝鮮に対する核不拡散の処方せん、保有核兵器の完全廃棄、新型核研究の放棄などの課題が、風前のともしびに。深刻な事態だ。NPT体制の維持と強化は、人類の生存にとって不可欠。日本代表団の果たした役割を検証したい。


2005/05/23 《国会全面空転》

政府の郵政法案をめぐって、国会は全面空転となった。中央省庁改革基本法に違反する欠陥法案を、官邸直轄で強行する小泉流の議会運営だ。小泉首相ひとりの突出なのに、自民党は眉をひそめるだけで、なす術なし。特急券付きの特別委員会設置は、エスカレーターに乗るのと同じで、この暴挙に手を貸すことは出来ない。参議院は与野党合意で、決算総括質疑を含めすべての質疑を延期した。与野党対決でないところがみそ。暴走する小泉政治にストップを掛けたい。


2005/05/19 《岡田体制2年目始動》

民主党の岡田体制が2年目に入った。昨年、年金未加入問題で大ピンチの中、火中の栗を拾い、直後の参院選で大躍進。私も一人区で圧勝し、岡田執行部の一員となった。民主党の使命は政権交代の実現。岡山県でもまもなく、すべての国政選挙区で公認候補が揃う。郵政法案も鮮明な対立となり、戦闘準備完了だ。


2005/05/16 《アムネスティ議連再建》

1990年に設立し、私が初代事務局長を務めたアムネスティ議員連盟が、日本支部の法人化達成と鯨岡会長の引退の後、休眠していた。来月のアイリーン・カーン国際事務総長の来日を機会に、会長を中山太郎さん、代行を私として、活動再開することになった。アムネスティは、世界的視野で人権保障の向上・発展に寄与することを目的とした国際団体で、ノーベル平和賞も受賞している。日本・EU議員会議でも、多党制民主主義、法の支配と並んで、人権の重要性が強調された。責任重大だ。

参考:アムネスティ・インターナショナル日本


2005/05/12 《死刑求刑、無罪判決》

佐賀地裁が、死刑求刑事件に無罪判決を言い渡した。3人の女性の不審死と被告人の行為とを結びつける直接の拠り所は、自白上申書しかなかったが、これは信用性が疑問だとして、すでに証拠不採用が決定されていた。後は間接事実の立証とその事実に基づく推論だが、判決は個別の論点に詳細な判断を下し、証明なしと判断した。犯罪被害事実の存在だけで、犯人を作り上げることが正当化されるわけではない。検察は控訴の方針というが、重大事犯に無罪判決があったことで、刑事司法制度への信頼が揺らぐことのないよう、法務当局の今後の対応に注目したい。


2005/05/09 《「労働の人間化」》

JRの事故報道の重点が、会社の経営体質や収益主義から、関係者のモラルの問題に移り始めている。許しがたい対応もあるが、問題の核心はモラルではない。国鉄改革当時、誰もが民営化を歓迎したが、大惨事に到って、その経営体質に慄然としている。「郵政民営化」が呼号されるなか、郵便局で過労死や自殺者が激増してはいないか。「疎外」という言葉は、まだ古語になっていない。改めて「労働の人間化」を考えたい。


2005/05/05 《こどもの日》

4月1日現在の子ども(15歳未満)の数は、1765万人。前年より15万人減り、24年連続で減少した。総人口に占める割合も、31年連続の低下。過去最低を更新し、歯止めがかからない。諸外国の最低水準だ。反面、児童虐待の2003年度の件数は2万6000件を超え、前年度より12%も増えた。「ニート」「フリーター」も増える一方だ。真山美保さんの「子どもたちが不憫だ」という言葉が思い出される。国連子ども総会の「子ども最優先」原則が、今こそ大切だ。


2005/05/02 《日本国憲法》

憲法記念日の機会に、各地で色々な企画が行われている。昨日、憲法を岡山弁に直してみようという若者たちの会に出席した。憲法を見たこともないものが、軽い乗りで憲法に親しもうという企画で、いわゆる護憲派ではない。衆参両院の憲法調査会でも報告書が出た。いよいよ国民的議論が始まる。国民総参加で、21世紀型の憲法を創造しよう。


2005/04/28 《郵政民営化法案》

郵政民営化法案が国会に提出された。一連の政府と与党のドンチャン騒ぎは、国民を無視しているだけでなく、完全な出来レースだった。このまま成立させれば、新会社はグループの一体的経営で肥大化し、巨額の郵政資金の不透明で非効率な流れは改まらず、大変な民業圧迫となることも危惧される。民主党は、政府案の見せ掛けとまやかしを徹底的に明らかにし、 真の郵政改革の道筋を描いていきたい。


2005/04/25 《衆議院補欠選挙》

昨日の衆議院補欠選挙で、民主党は2敗。心配していたとおり、これほどの低投票率となると、やはり自公選挙協力の厚い壁を破ることはできなかった。執行部の一人として、お詫びをしなければならない。全党を挙げた選挙戦だったが、取り組みにちぐはぐな場面もあり、反省点も残る。次は、後半国会と都議選。党の一体感をさらに強める必要性を痛感する。

参考:05/04/24 統一国政補欠選挙結果


2005/04/21 《参議院憲法調査会》

参議院憲法調査会が5年の調査を終え、報告書を議決して議長に提出した。全期間にわたり委員として関わったのは、私ともう一人だけ。会長代理やアメリカ調査団長も務めた。

(1)「国民主権」「基本的人権」「平和主義」の三大原則が定着していること、(2)現行憲法が優れた憲法で、戦後日本の歩みに寄与してきたこと、(3)「国民主権」の原則をさらに発展させるべきことなどで共通認識を得たことは、今後の憲法論議の方向を示したもので、大きな意義を持つ。今後は改正手続きのあり方を論議して行くことになる。国民総参加で、自分たちで作ったと実感できる21世紀型の憲法をめざし、全力を尽くす。

参考:日本国憲法に関する調査報告書(参議院憲法調査会)


2005/04/18 《合併市長選挙》

昨日、合併に伴う市長選挙の投開票が、全国の10市で行われた。地元岡山県でも、総社市と赤磐市で行われたが、いずれも民主党推薦候補が保守系候補に競り勝ち、自民党は政党としての選択肢を示せなかった。衆議院小選挙区は自民党独占の岡山県でも、確実に地殻変動が起きている。福岡2区・宮城2区の補欠選挙に繋げて行きたい。

総社市長選開票結果 投票率67.1%
当選 17,504票 竹内洋二(55) 無所属新(民主推薦)
17,434票 片岡聡一(45) 無所属新

赤磐市長選開票結果 投票率75.24%
当選 11,008票 荒嶋龍一(66) 無所属新(民主推薦)
9,639票 遠藤雅晴(61) 無所属新
5,634票 保田守(53) 無所属新

2005/04/14 《国政統一補選》

衆院統一補選が始まり、私も昨日は福岡市、本日と明日は仙台市に応援に入り、全力投球している。昨年の参院選に続き、ここで2勝すれば、政権交代が見えてくる。問題は投票率。メルマガ読者にお願い。福岡2区(福岡市中央区、南区、城南区)と宮城2区(仙台市泉区、宮城野区、若林区)の知人友人に、棄権防止を呼び掛けて欲しい。


2005/04/11 《反日デモとアジアの平和》

中国や韓国で、大規模な反日デモが起きた。教科書検定問題や国連常任理事国入りへの抗議というが、根はもっと深い。戦後60年の経過で、世代交代に伴い、過去に日本がどれほど相手を傷つけたかを忘れ、自分の気持ちだけで無責任に持論を展開する人が増えたことに、危うさを感じる。国交回復をした先達の思いに立ち返り、アジアの平和のために、新世代間の根源的な対話を始めよう。


2005/04/07 《再審決定と死刑制度》

名張ぶどう酒事件の第7次再審請求で、名古屋高裁は5日、死刑判決に対する再審開始と死刑の執行停止を決定した。新証拠の中には、最近の科学技術の発展による毒物分析の結果もある。ハンセン病への偏見で患者に死刑執行をした可能性の高い藤本事件を見ても、刑罰としての死刑に付きまとっている欠陥から、目をそらすことは出来ない。裁判員制度の導入の前に、ぜひ取調べの可視化を実現したい。


2005/04/04 《ローマ教皇死去》

ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世のご逝去に、謹んで哀悼の意を表する。「宗教と政治」という困難なテーマに、真正面から向き合い、26年間の在任中に130カ国以上を訪問し「空飛ぶ聖座」と呼ばれた。冷戦終結の立役者のひとりであり、湾岸戦争やイラク戦争を批判し、世界平和に一身を捧げられた。新教皇の今後の活躍を期待したい。


2005/03/31 《平成17年度へ》

いよいよ明日から平成17年度が始まる。東京では桜が開花。私の地元事務所もメ ンバーが入れ替わり、新体制でスタートする。通常国会も後半戦に入り、年金改 革や郵政改革が中心課題に。何よりもまず、4月24日の二つの国政補欠選挙に勝利 することで 幸先きのよいスタートを切りたい。


2005/03/28  《年金改革と両院合同会議》

年金改革は、昨年の参院選で民主党が国民から託された重大な課題だ。強行導入 された政府の小手先き改革を批判し、一元化による抜本改革をめざして、粘り強 い取り組みを続け、やっと与党の譲歩を引き出して、両院の決議に基づき「合同 会議」を設置することが決まった。国民に開かれた場で、全政党が参加して、今 秋までに改革の骨格の成案を得ることをめざす。与党も具体案を示さなければな らない。国民のために、与党と民主党と、どちらの方が国民に対して誠実である か、従来とは質の違った競い合いをしたい。


2005/03/24 《新株発行差止め仮処分》

東京高裁が、ニッポン放送の新株発行差止め仮処分を是認した地裁決定を維持した。関わった裁判所はすべて合議体だから、9人の裁判官のうち少なくとも6人 が、この結論を支持したことになり、この司法判断は先例的価値を持つ。企業の M&Aにつき様々な手法が取り入れられ、法律上の議論も複雑精緻になった。ベン チャー企業が堂々と大マスコミを相手に四つ相撲を取れる時代だ。国民の知る権 利が増進し、投資家や社員の利益も増すよう、先例を積み重ねることが必要。日 本の司法の処理能力の飛躍的向上が求められる。


2005/03/21 《犯罪被害者支援》

死者12人、負傷者5500人以上を出した地下鉄サリン事件から、ちょうど10年が経過。今も多くの人が、後遺症に苦しんでいる。裁判所が認定したサリン被害額は約28億円なのに、20億円が未払いだ。社会の正義観念と信頼が揺らいでおり、国の対応が不可欠だ。犯罪被害者支援は、私の初当選以来のテーマで、この事件を契機に大きく進みつつある。4月1日には、犯罪被害者等基本法が施行され、施策推進会議が設置される。国連の宣言に合致した制度にしていきたい。


2005/03/17 《元チェス世界王者ボビー・フィッシャー》

本日の法務委員会で、入管に8ヶ月も強制収容されているチェスの元世界王者、ボビー・フィッシャー氏の件を取り上げた。彼は、わが国ではなんの罪も犯していない。アイスランド政府は、米国の圧力をはねのけて、彼に旅券を発行し、受け入れを表明。しかし日本政府は、入管法53条を盾に、彼を米国へ強制送還しようとしている。「日本が国連常任理事国入りをめざすなら、人権感覚を疑問視されることは避けねば…」という私の問いに、南野法務大臣は、「早い解決を見つけていきたい」と答弁。将棋で言えば大山康晴さんのような人で、ヨーロッパ全体が注目している。


2005/03/14 《複雑巧妙な詐欺手口》

毎日のように詐欺被害の相談が寄せられる。今日のケ−スは、「融資が当たりま した」と勝手に五千円を振り込み、断るとキャンセル料だと称して二万五千円を 請求されたもの。会社や親にも、集中的に電話を掛ける。個人情報の流出も大問 題だ。少額だからと、つい支払ってしまうことは、避けたい。慌てずに余分な情 報を相手に与えず、専門窓口に相談する事が大切。機動性のある「司法ネット」 の立ち上げが急がれる。

参考:「振り込め詐欺(恐喝)」事件にご注意! 警察庁


2005/03/10 《年金与野党協議》

9日の自民・民主・公明の幹事長会談で、年金改革の与野党協議がスタートし た。政府の「百年安心」という年金改革に対しては、昨年の参院選で国民の怒り が爆発し、民主党の勝利につながった。以来、「年金の議論を終わらせない」と、民主党はまやかしを許さず、抜本改革による一元化をめざした。年金消費税や納税者番号制の導入など、困難だが逃げられない課題がある。昨年の「三党合意」との関係如何などの議論は、国民は望んでいない。国民の納得が得られるよ う、透明性の高い議論で、国民年金を含む一元化を実現するため、期限を区切っ て逃げることなく本気で議論しよう。


2005/03/07 《イタリア女性記者誤射》

イラクの武装集団から解放されたイタリアの女性記者の護送車が、アメリカ軍の 銃撃に会い、治安当局員が死亡、2人が負傷した。双方の言い分は真っ向から食 い違っているが、イタリア側に何の落ち度もないという方が、説得力がありそう だ。イタリアでは、イラクに駐留中のイタリア軍の撤退を求める声も出始め、 ローマの地検が「故意の殺人」として捜査を開始したとの報道もある。日本の 奥、井ノ上両氏の誤射事件の真相は、どうだったのか。解明が進むことを期待する。


2005/03/02 《参院予算委員会開会》

来年度予算審議は、本日から参議院に移った。政治とカネ、三位一体改革、定率減税廃止などの課題は、未消化のままだ。ヤミ献金事件の証人喚問は、3度合意を交わしたが、まだ実現できない。検察審査会の「不起訴不当」議決を受け、橋本元首相らの再聴取や村岡公判での新証言も行われた。参議院民主党の責任は重い。


2005/02/28 《H2A打ち上げ成功》

1年3ヶ月ぶりのH2Aロケット打ち上げ成功を、素直に喜びたい。軌道に乗った衛星は、気象観測や航空管制などに活躍する。しかしこれで、日本が国際貢献と宇宙開発に新たなスタートを切ったと言うには、まだ課題は多い。国産化率100%のH2ロケット1号機の打ち上げは、1994年春、私が科学技術庁長官の時だった。科学技術立国再建のために尽力していきたい。


2005/02/24 《定率減税》

実質的には1兆6500億円の増税となる定率減税廃止が、こそ泥的に強行されようとしている。景気に致命的な悪影響を与えかねない措置なのに、予算執行のための税法改正と抱き合わせで、一体として成立させる動きだ。あくまで切り離し、増税を是とするのか、時間を掛けて議論すべきだ。


2005/02/21 《経営者の自殺》

19日、小柳皓正さんが自殺した。運輸省のキャリアから西武鉄道に移り、一番困難な時期に社長を務めた。彼個人に、自分自身の命を捨てるほどの刑事責任があったとは、到底思えない。だから捜査当局も、任意の事情聴取に留めていたのではないか。真面目な人だけに、それが仇になった。私の大学教養学部時代のクラスメートだ。合掌。


2005/02/17 《京都議定書発効》

日本時間の16日午後2時に、先進国に温暖化ガス削減を義務付けた京都議定書が発効した。国際公約となり、法的拘束力も生じる。米国と中国の二大排出国の参加を、何としても実現しなければならない。日本は昨今の排出量増加により、2012年までに、現在より14%削減しなければならない。できることをすべて、今日から始めよう。子どもたちのために。


2005/02/14 《北朝鮮声明》

北朝鮮による6カ国協議の無期限中断と核兵器保有の表明は、日朝平壌宣言を無視する大変遺憾な事態だ。しかし、強面の対抗が事態を改善するとは、到底思えない。北朝鮮の無神経で無作法な所為に、真正面から対応しなくても、日本国の体面が汚されることは何もない。5カ国の結束で、粘り強く6カ国協議再開への知恵を絞るときだ。


2005/02/10 《人権侵害救済法》

民主党内に、私を座長として、人権侵害救済法プロジェクトチームを設置した。政府から完全に独立した人権救済機関を作るのが理想で、国際社会の要請だが、現在はまだ、人権は法務省の所掌だ。人権機関の早期設立の要請と政府からの独立の要請と、どこに調和点を見つけることができるか、必死に探り、21世紀型の人権救済に繋げていきたい。


2005/02/07 《南アフリカの教育》

南アフリカのパンドール教育大臣が来日。昨年秋の訪問で旧知の女性大臣であり、本日の扇参議院議長らとの会談に、私も同席した。扇議長が、ソウェトの訓練所へのミシン11台などの贈与を報告。大臣が、9年の義務教育が有償のため不就学の子どもが多く、来年1月から貧民層の4割を無償に、将来はすべて無償にする方針だと説明。木陰で教育している学校も多いとのこと。国連は子ども最優先(children first)を宣言している。日本のODAを必要としている人々が、 世界には溢れている。


2005/02/03 《一般教書演説》

ブッシュ大統領が2日の一般教書演説で、「政権2期目の青写真」を示した。内政では公的年金制度の抜本改革を強調し、外交では「専制やテロの台頭を防ぐ力を持つのは自由だけだ」と、自由主義国家の結集を呼びかけた。イラク戦争で取った「有志連合」の延長線で、多様な価値観は認めないというのであれば、新しい世界は開けない。中東でも北朝鮮でも、関係国との話し合いを重視する立場も示しており、ソフト戦略への転換がほの見えるのかも? 日本の立場を明確にすべきだ。


2005/01/31 《イラク議会選挙》

30日、厳戒体制の中でイラクの国民議会選挙が行われた。投票率は60%とか。40人を超える死者、スンニ派のボイコット、選挙監視の不十分など問題点も多く、大成功だと喜ぶことは出来ない。東ティモールの住民投票や制憲議会選挙には、私も選挙監視に参加し、国民が一体となって新しい国づくりを進めたプロセスに感動した。今回の選挙を真のイラク復興に繋げていくには、銃口による威嚇でなく、真実に基づく和解の道筋を見出すことが大切。そのためにこそ、国際社会が力を合わせたい。


2005/01/27 《検察審査会》

検察審査会が日歯の1億円献金事件で、橋本元首相、野中元幹事長、青木参院議員会長につき、不起訴不当の議決をし、それぞれ疑問点を明示して再捜査を求めた。橋本元首相については取り調べが形式的だと捜査を批判し、野中元幹事長については起訴すべきだと付言している。法的拘束力はないが、検察は再捜査の方針を示した。国会も、検察任せにせず、全案件に先立ち、本件の事案解明に全力を尽くすべきだ。


2005/01/24 《通常国会始まる》

本日から始まった代表質問は、冒頭から荒れた。民主党の岡田代表の再質問に対する小泉首相の答弁と態度には、衆議院本会議場で傍聴していた私も、本当にびっくりした。岡田代表は答弁漏れを指摘しているのではないから、すでに答弁したと答えるのみでは、実質的には答弁拒否。議論の中から結論を見いだしていこうという、民主主義の基本が揺らいでいる。慢心した小泉首相に対し、明朝、私が参議院のトップバッターとして、代表質問に立つ。


2005/01/20 《国会議員年金》

本日、国会議員の互助年金等に関する調査会が、答申を出した。現行法を廃止し、給付削減と負担増加により、国庫負担率50%程度の新制度をつくるというものだ。国会議員に特別の年金制度を作るという点は、現行と変わっていない。民主党案のように、思い切って早急に年金制度を一元化し、議員年金を廃止すべき。時間だけかけて、この答申案さえ実現しないようでは政治不信はますます深まる。


2005/01/17 《阪神大震災10年》

戦後最悪の自然災害、阪神大震災から10年が経った。あらためて6433人の犠牲者のご冥福を祈る。被災地には多くのボランティアが駆けつけた。その陣頭指揮に立った一人で現地NGO救援連絡会議代表を務めた草地賢一さんは、私の高校時代以来の親友。5年前、パプア・ニューギニアから帰国直後に急死。最後まで国際ボランティアだった彼の遺志を多くの人が継いで、今も中越地震の現場やスマトラ沖地震の被災地で、黙々と働いている。この教訓を生かし、広げていきたい。


2005/01/13 《冬の食中毒》

福山市の特養ホームで、7人が亡くなった。原因解明の前に、遺体が火葬にされた。ノロウイルスだと思われる。聞きなれない病源体のうえ、発見の発端は匿名電話だった。新型肺炎SARSや鳥インフルエンザなど新興感染症もある。何事でも、異常な事態があれば、まず情報の公開と共有が大切。それと、手を洗おう。


2005/01/10 《アッバス氏当選》

パレスチナ自治政府議長に、穏健派のアッバス氏が高得票率で選出された。「イスラエルとの武力衝突の終結」が公約。結果を歓迎したい。中東和平は、世界平和に不可欠のテーマだ。今年こそ、過去のしがらみを乗り越え、「平和の世紀」をスタートさせたい。


2005/01/06 《新年会まわり》

東京での活動を、5日から開始した。新年会はどこでも、例年のお祝いムードはなく、みな真剣そのもの。ジャカルタでは緊急首脳会議で、復興支援策を協議。国連主導の支援構築も決まった。歴史的な年が始まったと実感する。


2005/01/03 《謹賀新年》

謹賀新年。高校のクラス会を開いた。20人が集まったが、話題は健康と孫のこと。今になって、高校時代は抑圧の青春だったことをカミングアウトするなど、思いは遥かに遡る。「毎日が日曜日」を乗り越え、若い後継者を育てたい。次々に育ってくるのが楽しみだ。


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〜2001/06/14 政策秘書のショートコメント


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