活動日誌 2004年4月 >>日程表 ホーム総目次4月目次前へ次へ

4月8日(木) 法務、法務委、国の…、靖国判決、部落解放、森林議連、帰岡、イラク

法務委員会で、民主党提案の法案を説明
 
政府案に対し質問(会議録

今日は8時から、法務部門会議。法務省から、日本語学校での就学偽装事件や入管局HPでの情報受付などにつき、ヒアリング。さらに日放労から、裁判員法案につき意見聴取。9時半に来客。

10時から12時半までと13時半から16時15分まで、法務委員会で、政府提出の入管難民法改正案と民主党提出の難民等保護法案の質疑を行いました。午前中は、千葉景子さんが1時間15分質問し、民主党案への質問に私が答弁。(会議録)その後、国のかたち研究会に駆けつけました。午後からは、私が45分間、政府案につき質問しました。

政府案と民主党案の最大の違いは、難民認定業務を、現行どおり法務省入管局が行うか、分離して内閣府外局の難民認定委員会に移管するかですが、その根底には、難民についての基本的な考え方の違いがあります。そこで、すべての場面で違いが出てきます。民主党は、日本が難民条約を批准したことを重視し、難民の庇護を国際社会の共通の責務と捉えています。(会議録

16時から1時間強、部落解放推進委員会で、友永健三さんを講師に、部落解放運動の歴史をおさらいしました。

17時過ぎから、福岡地裁の靖国参拝違憲判決と小泉首相の対応につき、取材。この二つは、分けて考える必要があります。

まず判決については、私は疑問の点があります。小泉首相の参拝が公的行為で憲法違反であること自体は、異論がありません。しかし、損害がないからと請求を棄却するのなら、違憲判断は傍論で、余計なことです。事案の処理のため違憲判断を示すことが不可欠というなら、原告の受けた打撃への共感があるはずですから、たとえ名目的でも、損害を認定し、請求を一部認容すべきです。裁判所は、判決の結論に必要なことだけ言えばよく、紛争解決のため特に判断を示す必要がある場合以外は、余計なことは言わないほうが良いと思います。裁判所の気持ちには共鳴しますし、異論反論が飛び交うのも面白いとは思いますが、法律雑誌で発表すれば良いことです。自分の意見にとって都合の良い判示は歓迎、悪ければ批判というのでは、ダブルスタンダードになってしまいます。

判決に対する小泉首相の対応は、憲法を頂点とするこの国のかたちとは、まったく相容れないものです。地裁段階での、傍論に過ぎない判断であっても、司法判断が示されたのです。憲法判断は、裁判所がすべきものであって、小泉首相はその任にありません。従って、聞く耳持たずとの態度は言語道断です。首相がそんな態度に出ると、国民も、自分に都合の悪い判決は無視しても良いことになり、法の支配は崩れます。判決に法的拘束力はなく、単に社会的事実として判決があったというに過ぎませんが、それでもまず、いくら腹が立っても、判決の違憲判断を尊重する態度を示すべきです。

取材で、小泉首相が、ご自分の信念と判決とを両立させる道として、今後取るべき態度は何かと尋ねられました。参拝は、個人の心情に従った私的な行動だということのようですから、ご自分の心情を満足させられれば良いのでしょう。それなら、全く個人として極秘に参拝し、そのことをマスコミ等には一切公表せず、ひとりになったときに密かに満足感に浸っておられれば良いのではないでしょうか。

18時半から、森林環境政策議員懇談会の役員懇親会。鉢呂吉雄会長、小川勝也事務局長のほか、顧問の羽田孜さん、鳩山由紀夫さんらも参加され、全林野の役員の皆さんと中華料理で懇談しました。私は副会長です。最終新幹線で帰岡。

岡山駅に着いて、イラクでの人質事件を知りました。3人の無事を祈ります。このような行動は、事態を悪化させるだけです。しかし日本側としては、小泉内閣の立場を強調するだけでは、解決は難しいと思います。


2004年4月8日(木) >>日程表 ホーム総目次4月目次前へ次へ