江田五月 活動日誌 2001年1月(21〜31) >>日程表

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1月21日(日) 倉敷市議選、全逓東備、支部幹事会、新春討論&パーティー

今日は、倉敷市議選のスタートです。4年ごとに、倉敷市議選、北九州市議選、都議選という3連戦があり、その後の政治動向を占う先行指標となる重要な選挙です。

9時から、民主党推薦の笹田富夫候補の出陣式で挨拶。笹田さんと、まだ学生だった私が運転手をして、父の応援で県北を走り回ったこと、母と自然を守る運動をされたことなど、思い出に触れながら、ご支援をお願いしました。10時から、同じく民主党推薦の今川鉄夫候補の出陣式で挨拶。難しいことがあると、中電労組の今川さんにご無理をお願いしてきたこと、昨春の市議補選の高得票が油断に繋がりかねないことを述べ、ご支援をお願いしました。

12時半、全逓労組東備支部の新春旗開きで挨拶。夏の参院選の重要性を強調し、選挙区の石田みえさんと比例区の伊藤基隆さん(組織内)のご支援をお願いしました。

1時半から、民主党岡山県参議院選挙区第1総支部の幹事会。民主党の組織は、国会議員とその候補者が代表となって、総支部を作ります。今日は、私が代表をしている総支部の会です。2時間弱、組織が弱いこと、足並みの乱れが報道されることなど、民主党の現状について意見交換し、役員を決めました。

そして3時半から、「江田五月会新春討論&パーティー」です。政治資金パーティーも兼ね、暮れから最近までの支持者回りの多くは、この参加券のお願いだったのです。

まず1時間半強、菅直人幹事長と私とで、姫井県議の司会で討論。参加者500人で、会場は溢れました。菅さんは、年末のヨーロッパ視察で見てきた、元気になったイギリスやイタリアの現状に触れ、例えばイギリスでは、老大国を、まずサッチャーが大手術して元気にさせ、次いでブレアが丹念にセーフティーネットを張りなおして、暮らしを立て直していることを紹介し、日本では政治が利権漁りで本来の役割を果たさずに来たため、民主党の役割はこの両方(自由主義と社会民主主義の融合)に挑戦することだと、明言しました。そしてKSD問題に触れ、夏の参院選で虎退治を初め与野党逆転を果たし、直ちに議長なども野党で取って、解散総選挙で政権交代を実現すると、新しい日本を作る道筋を示しました。

会場からの質疑は、自民議員の酷さを個別具体的に言ったらどうかとか、精神障害者の福祉の遅れとか、民主党の主張の分かりにくさとかの指摘で、緊張したやり取りをしました。

菅直人さん、伸子さん、江田京子、私

私も、先日の訪米の報告なども交えて今年の課題を話し、大いに盛り上がりました。

5時から1時間半のパーティーは、琴の演奏の後、羽場、若井両市議の司会で、菅さん、連合岡山の真鍋会長らの激励挨拶の後、私が決意表明。参加者800人で、銭太鼓や抽選会もあり、最後は河原会長が乗って、3・3・7拍子の音頭を取り、大盛況でした。

簡単な慰労会の後、私は倉敷市議選の矢野秀典候補の事務所へ挨拶に行きました。知事選でお世話になったのに、若干の不手際で矢野さんにご迷惑をかけたので、事務所に集まってくれた皆さんにお詫びを言い、必勝を期した応援をお願いしました。


本日は厳寒の中、新春討論&パーティーに、ご多忙にもかかわらずご参加下さり、有難うございました。

新世紀を迎えましたが、株価低迷に見られるように、日本の将来に国民の大多数が不安を抱いています。政治の責任は重大です。

いよいよ三十一日から通常国会です。KSD疑惑、外交機密費疑惑等、波乱の幕開けです。

七月には天下分け目の参議院選挙。岡山県は一名区となり、全国注目の激戦区となりました。この結果で、森内閣と日本の将来が決まります。現職の石田みえさんのため、私が先頭に立ち、全力を尽くします。お力を貸して下さい。

寒さはまだ続きます。皆さんのご健勝とご活躍を心より祈念して、お礼のご挨拶といたします。

平成十三年一月二十一日



1月22日(月) 駅前演説、事務局会議、葬儀s、倉敷市議選、額賀さん

今日は、7時半からの恒例の駅前演説に、一井副代表、草苅幹事長、羽場市議、熊谷幹事らと共に参加。景気の先行き、KSD問題などに触れ、森内閣の責任を追及し、民主党による構造改革の実現のため、夏の参院選へのご支援を訴えました。

9時半から事務局会議。昨日の企画の反省、KSDの展開、今週の日程など。

11時から、建部町で親族の葬儀。61歳で肝臓病に倒れられました。合掌。

昼から、倉敷市議選の応援のために、民主党推薦の生田寛候補、連合岡山の津崎賢候補、浜口祐次候補、大野治候補、渡辺和生候補の事務所をそれぞれ回って激励しました。生田さんはクラレ労組の役員で、私もお世話になっているのですが、地元の出身ではなく、しかもクラレの倉敷工場は研究開発部門になり、組合員が激減したので、大変です。

帰路、挨拶まわり。自宅でデスクワークの後、7時から知人の通夜。長く肝臓病と闘いながら、実に献身的に私を応援してくれました。昨年12月9日、富山五月会の忘年会に、病を押して出てきてくれたのが、最後となりました。合掌。

1日に2回、喪服を着るのも辛いことです。富山の仲間と、お好み焼き屋で故人を偲びました。

ところで、KSD関係で疑惑を持たれた額賀経済財政相が、まだ辞任しません。以前、防衛庁長官を引責辞任しているので、2度目となり、将来への影響は大。橋本派が更迭を決めても、人事権者は首相。久世さん、中川さんに続いて、3人目となると、内閣支持率への影響も深刻。森内閣と与党の内部の複雑でどろどろした確執が、見え隠れしています。



1月23日(火) コープ懇談会、食の安全、商業労連、額賀氏辞任

「おかやまコープ」の皆さんと懇談会今日は、10時から2時間、「おかやまコープ」の女性の皆さんを中心に、30人ほどが集まり、石田みえさんと私とを呼んで懇談会を開いて下さいました。全国で、生協の皆さんが中心になって、国会請願の署名運動をしておられ、県下で52万人、東地域だけでも10万人の署名が集まったとのこと。「食の安全」をめざした、食品衛生法第1条の改正をはじめ6項目の請願で、私もすべて賛成。紹介議員になることをお約束しています。

おかやまコープは、http://www.okayama-coop.or.jp/です。詳細は、その「食の安全キャンペーン」をクリックして下さい。

食品衛生法は、戦後すぐ出来た法律で、悪質業者の取り締まりが中心。しかし、消費者の保護や参加の観点が抜けています。私は、「有害食品を市場から排除することは、当然行政の責務です。同時に、消費者に多くの選択肢が与えられ、消費者が安全確保に参加できる仕組みを作ることも大切。そこで運動の目標は、行政に取り締まりをお願いすることだけでなく、情報公開と消費者の選択の保障を求めることではないか。」との意見を言いました。請願はこの趣旨に沿ったものです。

1時前、昨日通夜だった知人の葬儀。すぐ失礼して、2時過ぎの新幹線で上京。

東京駅から直行で、6時から「商業労連中央委員会レセプション」に出席。全国の百貨店従業員を中心とした産別で、岡山では天満屋、天満屋ストア、高島屋の労働組合が加入しています。南雲委員長が、「景気は大変な事態。経営者に任せていると、何もせずに先送りで、経営の不手際を最後は労働者がかぶることになる。私たちの方から積極的に提案し、実現を迫っていこう。」と檄。私は、民主党議員の最初に挨拶。

「額賀さんは辞任しましたが、それでは済まない問題です。リクルート事件と同じだと言う人もいますが、もっと酷い。リクルートで立候補を取り止めた人はいません。今度は小山氏が止めました。それは、KSD事件が、自民党の選挙構造と権力構造そのものに関わることだからです。KSDは、自民党の集金と集票の構造であり、その他のすべての族議員についても、同様の構造が出来上がっているのです。」

「日本は今、経済も社会も、政治も教育も、袋小路に入ってしまいました。ここから抜け出すには、思い切って違うシステムへの移行ボタンをクリックしなければなりません。それが夏の参院選です。民主党こそ責任重大。ご支援を。」



1月24日(水) 役員会、KSD問題座長、憲法勉強会、NPO、環境省、法務委

今日は、正午から1時間、民主党・新緑風会の常任役員会。久保会長の挨拶の後、北澤幹事長、直嶋国対委員長から、鳩山代表のダボス会議出席、通常国会の日程協議、党内の各チームの活動状況などの報告。代表質問は、衆議院が5、6日、参議院が6、7日になりそうですが、31日のクエスチョンタイムの件があり、流動的です。

「参議院民主党・新緑風会KSD問題解明プロジェクトチーム」を設置することが決まり、私が座長、木俣さんが事務局長となりました。10名程度の委員のチームプレーで成果を上げます。

本会議や各委員会の質疑の放映などの「国会テレビ」が、衛星使用量の未払いで、存続が危ぶまれています。意欲的な試みですから、何としても解決策を見つけたいものです。

1時から2時間弱、民主党憲法調査会第1作業部会の勉強会。駿河大学の成田憲彦教授から、主として統治機構のお話を伺いました。

首相公選制について。「議院内閣制を前提とするのは、論理矛盾の解決が難しそうです。実質大統領制にせざるを得ませんが、国会との関係が難しく、国会が利益誘導機関化したり、政党が堕落したりします。民主党は、今のシステムで政権を取ろうというのだから、首相公選制など一笑に付せばよろしい。」

4時半からスタッフと、5時から石毛NC大臣も加わって、NPO委員会の打ち合わせ。NCの中で、石毛さんが担当になりました。また、組織委員会の市民担当がなくなり、NPO委員会に一元化されたので、市民政策議員懇談会も私の担当となりました。(1)障害者欠格条項問題、(2)ハートビル法改正(公共建築物のバリアーフリー化義務づけ)、(3)シックハウス問題、(4)政治参加のバリアフリー化などが課題です。さらにNPO税制や、国内独立人権救済機関などの取り組み方を、打ち合わせました。

6時から、環境省発足祝賀懇親会。1971年に環境庁が設置され、30年でやっと省になりました。歴代長官は、大石武一さん、鯨岡兵輔さん、北川石松さん(金丸信さんに楯突いた人で、久しぶりにお会いしました)など、魅力ある人が多いのですが、30年で38人の長官ですから、短命すぎて、単発の話題提供以外に、実質的な業績を上げるのは無理です。http://www.env.go.jp/へ、どうぞ。

法務委員会でのKSD問題の閉会中審査ですが、昼過ぎに自民党の石渡理事と電話で話し、日程調整となりました。ところが委員長が、30日午後4時まで時間がとれないとのこと。公明党は腰が引けてるのかと思い、だめと言ったら、明日4時を空けるとのこと。どうやらこれで、理事懇談会だけは開けそうです。



1月25日(木) 行革、KSD、取材、原子力委員長、法務理事懇、竹村さん

今日は、拡大予算部門会議勉強会。
(1)10時から2時間、松原聡東洋大教授の「行革、規制緩和」、
(2)1時から2時間、金子郁容慶応大教授の「教育改革」、
(3)3時から2時間、富士総研の浅羽隆史さんの「地方財政」です。
明日もびっしり予定されていますが、どこまで出席できるか。

まず、(1)に出席。

「カリフォルニアの電力危機は、発電の規制緩和で電力の仕入れ料金が10倍にも上昇したのに、配電の規制維持のため販売料金は据え置きで、大幅逆ざやとなり、電力会社の経営が破綻に瀕したためで、規制緩和の失敗例。しかし日本のNTTのように、規制緩和で料金が20分の1に下がった成功例もあります。」

「広義の行政は、行政府のほか、特殊法人、認可法人、指定法人、公益法人があり、これらの改革がこれからの課題です。特殊法人等情報公開法案は、対象を政府の一部と見なせるかどうかで仕分けしています。今後の法人改革は、廃止か民営化か独立行政法人化ですが、その仕分けの際、情報公開の基準が効いてきます。」

残念ながら中座し、11時から1時間、KSD不正疑惑追及委員会。「日本インドネシアNGOネットワーク」の村上園子事務局長らから、KSD関連の財団法人アイム・ジャパン(「中小企業国際人材育成事業団」)の行った研修生と技能実習生の実態を聞きました。(1)実態は研修や技術移転とは無縁の単純労働、(2)パスポート保管による身柄拘束、(3)強制貯金による収奪など、「新しい奴隷制度だ」とか「官製の人買い制度だ」と批判されたものです。労働省だけでなく、法務省の入管行政も問われます。小山孝雄氏は国会質問で、この技能実習の期間延長を求めたのです。

正午から1時間、産経新聞の米国憲法視察についてのインタビュー。

1時から、自由社の石原萌記さん。お顔を見ただけで、1時15分には、KSD委員会に戻り、厚生労働省から「ものつくり大学」についてヒアリング。中座。

2時から、新しく内閣府に属した原子力委員会の藤家洋一委員長が来室。これまでは科学技術庁長官が委員長で、彼は代理でした。新しい原子力長期計画のことや委員会のあり方など、懇談。

ざるそばを掻き込み、3時にやっと、予算勉強会に戻り、また中座。教育改革は、全く聞けませんでした。

4時から、法務委員会理事懇談会。それまでに走り回って、野党委員全員の了解を取りつけ、委員長に書面で、参議院規則38条2項に基づく委員会開催要求書を提出。開催時期の判断は、委員長に委ねられますが、開催を拒むことは出来ません。初めは理由は何かなどと言っていた自民党理事も、日程調整を拒否出来ませんが、直ちにとはいかず、与党の「持ち帰り」で、明日、29日の再度の理事懇を日程調整することに成りました。

5時から、竹村泰子さん、ティモール支援の松野明久さんと、3月来日予定のノーベル平和賞受賞者ラモス・ホルタさん達をどう迎えるかを協議。竹村さんは、人権や男女共同参画で頑張ってきた参議院議員で、民主党の良心。今夏は比例区で頑張ります。http://www.yasuco.com/参照。

5時半、KSDに見る参議院議員の利権構造について、取材。最終新幹線で帰岡。



1月26日(金) 邑久、牛窓、長船、吉井、早島、鴨方、里庄、笠岡、井原、倉敷・原田さん

今日は、8時半自宅発で首長さんたちにあいさつ回りに出かけました。

9時、邑久町の立岡脩二町長。

  1. 昨春、劇的に当選して以来、(1)入札改革―透明性の確保、(2)職員採用改革―試験に適性テストを導入、(3)開発改革―開発委員会にかかる前の工作排除の3点を重点的に進めました。行政の信頼性の回復のためです。

  2. 財政は危機的で、町債は100億円近くになっています。補助金があっても、町の負担は増やせません。

10時、牛窓町の東原和郎町長。

  1. 経常収支比率は92.7%で、県下最悪です。人件費等のほか、広域事業の負担金が大変です。広域事業は、邑久町と2町で、ごみと水道、長船町も一緒に3町で、防災、介護、ITをやっています。

  2. 子ども議会を近々開きます。中学2年生に、議長と16人の議員になってもらい、私や若い課長補佐が答弁します。他の生徒は傍聴です。分かりやすく答弁するのは難しいですが、面白いですよ。

11時、長船町の藤原忠義助役。

  1. 昨秋の国勢調査で、県下第2の6.2%の人口増でした。岡山市、備前市のベッドタウンです。

  2. 40億円弱の町財政のうち、自主財源は13億円程度で、財政力は弱いです。老朽化した庁舎の改修は、やはり後回しですね。

正午、吉井町の荒嶋龍一町長。

  1. 財政は大変。8町で広域し尿処理をしていますが、和気町は既に完備しており、私の町は初年度6000万円の負担です。経常収支比率は82%強で、公共事業や各種団体への補助は減らせないから、人件費カットです。

  2. 1月議会でITへ8000万円計上しました。

  3. 分権と言いますが、東京のほか広島へも陳情に行かなければならないのでは、意味ないですよ。

  4. つちのこがいるのです。捕まえた人には、2001万円の賞金です。

2時、早島町の安原良一町長。

  1. 財政力指数は0.6弱で、町村では恵まれているほうです。固定資産税収入があるからです。だからあまり頭を下げなくてすみます。

  2. ごみは、倉敷市との広域事業ですが、私の町の方が先行して、5種分別、ポリ袋有料化を実現しています。

  3. 広域シルバー人材センターは、補助金目当てになっていて、取り合いでろくな事になりません。私の町は、手を引きました。

3時半。鴨方町の田主智彦町長。

  1. 英語教育に力を入れ、小学校に英語を母国語とする教員を入れ、日本一進んでいます。福祉、教育、文化行政が特色で、先日は「ねぶた」もやりました。

  2. 財政は、大丈夫。中の上でしょう。

4時、里庄町の佐藤清町長。

  1. ITに力を入れ、1月9日に講習会を入れたら、日本中で最初でした。60人のところに、6倍の応募で、内7割は女性、8割は65歳以上です。

  2. 地方分権は、ぜひ財源つきでやって欲しい。地方は自治能力を持っているのです。

4時半、笠岡市の高木直矢市長。5時半、井原市の谷本巖市長。いずれも意見交換です。

7時前、倉敷市議選の原田健明候補の事務所に伺い、1ヶ所個人演説会に参加しました。原田さんは、一人の不幸も許さぬ市政を目指し、5期目の挑戦です。夢の持てない新時代の幕開けに、あくまで政治の夢を追いかける、弱者の心強い味方です。



1月27日(土) 取材、日中、美作地協、法科大学院、地域司法、報告会

今日は、11時から地元紙の取材。テーマは「ITと政治」です。自分で毎日活動日誌の書き込みを始めて、もう少しで満1年になります。次第に評価を頂くようになりました。

12時から、岡山市日中友好協会の新春互礼会で挨拶。「1989年に天安門事件で学生が弾圧され、それ以来北京には行っていないのですが、新しい世紀に入ったことでもあり、お誘いも頂くので、今年はそろそろかなと考えています。ぼやぼやしていると日本は中国に負けるぞとの声もありますが、勝ち負けでなく、新世紀らしい対等のの友好を進めたいものです。昨年末に他界した義父、深谷克海の志も引き継がなければなりません。」

中座して津山へ。2時から連合岡山・美作地域協議会の地域委員会で挨拶。「憂鬱な新世紀の幕開けですが、『新しい理想主義』が必要です。昨年の総選挙でお世話になりながら、失礼しており、お詫びします。しかし今、日本は経済も社会も政治も、袋小路に入ってしまいました。KSD関連のアイム・ジャパンがインドネシアや中国の研修生らに対して行った『新しい奴隷制度』や『官製の人買い』を許すようでは、労働者の国際連帯など言う資格はありません。新しい時代を開きましょう。夏の参院選での石田みえと比例区民主党をどうぞご支援ください。」

岡山に帰り、5時20分過ぎから最後の20分間だけ、岡山大学法学部と岡山弁護士会共催のシンポジウム「岡山大学法科大学院構想」に出席。それまでの議論を聞かず失礼でしたが、問題提起。「司法改革のための法曹人口増員、そのためのロースクール、岡山でも…と、そこまでは良いのですが、ロースクールの認可監督事務をどこに持たせるのでしょうか。文部省でよいのでしょうか。私どもは、文部省の関与を外すべきだと思い、司法試験管理委員会を4者構成に再編成し、これを内閣府の3条機関として、独立した認可監督機能を持たせることを提案しています。」

閉会後、参加者でレセプション。岡山弁護士会は、「地域司法計画」を考えています。地域の自主性で、市民や利用者自身国政報告をする江田五月の手による司法機能の充実を図ろうというのです。法曹一元や陪審制を実現しようと思えば、この積極性は大変貴重です。

7時から、森本徹磨県議の県政報告会で国政報告。15分を10分もオーバーしてしまいました。石田みえさんも決意を述べました。



1月28日(日) 政田駅伝、連合総社、陶器展、見舞い、倉敷市議選

今日は、9時半から政田学区体育協会の健康駅伝大会。開会式で、短く激励の挨拶。寒風を突いて子どもたちも頑張っています。

11時半、総社市で「連合岡山・総社地協」の結成10周年記念式典。佐藤議長、連合岡山の真鍋会長、竹内市長に続き、民主党県連を代表して挨拶。パーティー形式で既に料理も出ているのですが、ここで言っておかなければと、政治の話をしました。

「新世紀は、憂鬱な雰囲気で始まりましたが、『新しい理想主義』が必要です。前世紀の理想主義は、『社会主義』だったでしょう。これは、システムとしては、中央集権の計画経済でした。日本も同じシステムですね。本家のソ連でも行き詰まり、日本も、大きな経済を築いた後、『失われた10年』を経て、今、完全に袋小路に入りました。根本的変革が急務です。」

「そこで民主党は、『市場へ、市民へ、地域へ』と主張しています。分権と市場システムのほか、官のやることを極力小さくして、民間の自立した努力に任せます。そのほうが、ずっと行き届いたサービスが提供できるからです。私は、担い手は一に労働組合、二にNPOだと思っています。前提として、セーフティーネットの構築が欠かせません。」

そして新世紀を開くために、民主党と石田みえへの支援をお願いしました。パーティーは目を見張る迫力の神楽も入り、盛り上がりました。

午後は津高郵便局にある坂野記念館で、竜王焼展示会を楽しみました。陶器に桃の花の色を見事に出していました。

その後、知人2名を病院に見舞い。1名は心臓手術というので、びっくりしましたが、すごいですね、麻酔もなく、カテーテルで血管を広げるのです。インフォームド・コンセントも完全のようです。

今夜は倉敷市議選の開票。3名の民主党推薦候補のほか、6名の候補の当落が気がかりです。これから出かけ、多分すべて分かるのは2時を過ぎるでしょう。明日は、恒例の駅前演説の後、直ちに上京です。


倉敷市議選、全員当選!

ただ今、午前2時40分。倉敷市議選の9候補者の選挙事務所を回って来たところです。回れなかった片沼靖一さんを含め、応援していた10名が、全員当選しました。よかった。

今回の選挙の特徴。(1)投票率が過去最低で、60%を下回りました。(2)女性と若者が健闘しました(当落線上のところだけは、逆になりましたが)。

なぜ、真夜中まで走り回るか。金力と権力に縁のないものは、知力のほか、体力も極限まで駆使しなければ勝てないのです。

倉敷市議選開票結果



1月29日(月) 駅前演説、上京、法務理事懇、閉会中審査

今日は、恒例の駅前演説に8時から参加。KSD問題の審議をめぐって、法務委員会の理事懇談会の日程が入ったので、急遽上京に予定変更です。そこで、その理由となったKSDや官房機密費のことなどについて、国会審議の折衝状況を報告しました。

演説終了後、喫茶店でモーニングを頬張って、直ちに上京。若干の打ち合わせの後、休憩を挟み2回、理事懇談会。決裂。結局明日は、法務委員会は開会に至りませんでした。

折衝の経過については、評価はいろいろあるでしょう。しかし評価をする前に、どんなことをしているかを知っていただくため、ちょっと詳しく報告します。

第1回理事懇談会は、3時開会。約30分間。日笠委員長(公)、石渡、久野、佐々木各理事(自)、江田理事(民)、橋本委員(共)、福島委員(社)が出席。魚住理事(公)、平野委員(由)は欠席。法務委員会は、理事会の正式メンバーが与党4名、野党1名という変則です。理事の割り当てのない会派は、委員がオブザーバーとして出席します。

委員会開会要求は、既に17日、私から口頭で求めており、25日の理事懇で、参議院規則38条2項に基づき、書面で要求しています。与党は持ち帰りました。

石渡: 「経緯を見極めるべきであり、国会召集後の委員会に委ねたい。」
江田: 「国民は注視している。理事間で合意をして、明日委員会を開こう。」
橋本: 「捜査当局と国会が車の両輪で、事案解明を急ぐとき。合意で開会しよう。明日開会を公報掲載し、開会前に協議しよう。」
福島: 「同意見。」
久野: 「今からで準備が間に合うのか。」
佐々木: 「今からでは無理。」
江田: 「随分前から要求している。引き延ばせばいいという態度だ。」
橋本: 「努力せよ。」
委員長: 「他の委員会の様子はどうか。」
委員部: 「参議院では、予算委が、1時理事懇、休憩;外務委が、2時理事懇、休憩;労働委が、11時理事懇、休憩。衆議院では、外務委が、4時理事懇;労働委が、明日11時理事会、11時10分委員会開会決定とのこと。」
委員長: 「休憩、5時再会。自民党はさらに持ち帰って検討すること。」

第2回は、5時開会。約20分間。魚住理事が出席。福島委員が欠席。

石渡: 「自民の態度は変わらない。鴻池国対委員長より『通常国会召集後に、国対委員長としても、誠意を持って開会に努力するので、その旨申し上げてくれ』との伝言があった。」
江田: 「合意出来ないのは遺憾。委員長の判断を求める。自民国対委員長の伝言は承った。与党理事も努力されたい。」
魚住: 「明日は無理。召集後に努力すべき。」
委員部: 「その後、参議院では、予算委が、4時50分理事懇再会;外務委が、5時理事懇再会;労働委は、休憩のまま。衆議院では、外務委が、4時理事懇;労働委は、委員長職権で、明日の開会を決定。」
橋本: 「合意の努力を尽くしていないのは遺憾。委員長の判断を求める。」
委員長: 「委員会開会は、合意に基づくことを要するというのが、私の信念。規則38条2項は、諸刃の剣。よって、明日開会は出来ない。召集後に努力するよう引き継ぐ。」
江田: 「残念。規則38条2項は少数派の権限であり、今も要求は生きているので、早急に開会できるよう合意の努力をしよう。特に与党にお願いする。」

野党が、衆参共同歩調で、攻勢をかけたのですが、民主主義の手続きの非効率部分とも言えます。しかし、ここでの小さなやりとりが、後に効果を上げてきます。召集後、参議院自民党の国対委員長は、今日の言葉を撤回することは出来ません。

結局明日、衆議院の外務委員会(中野委員長《民》)と労働委員会(大石委員長《民》)、参議院の労働・社会政策委員会(吉岡委員長《共》)で、委員会を開会することが決まりました。公明党の委員長は開会に消極的で、与党の立場を優先させたことになります。明日の委員会に与党全会派が欠席か、公明党だけでも出席するかが、これから注目すべきポイントです。

合間を縫って、デスクワーク。はかどりません。



1月30日(火) 役員会、野党集会、NPO、両院総会等、井上市長、政倫審

今日は、正午から「民主党・新緑風会」、つまり参議院の民主党会派の常任役員会。直嶋国対委員長が、通常国会冒頭の状況につき報告。与野党国対折衝は、首相の国会出席時間を含め、すべて決裂。明日からノールールで、各委員会で決定しなければなりません。今日は3委員会で閉会中審査が決定されましたが、与党は公明党も含め欠席で、定足数不足。与党の欠席戦術です。召集前から荒れ模様です。

1時から、「野党共同KSD等疑惑追及集会」。鳩山、志位、土井の各党首と藤井幹事長が揃い踏みです。疑惑追及と参議院選挙協力を誓い合って気勢を上げました。

2時前、NPO事業サポートセンターの高比良正司さんを、鳩山代表、菅幹事長らに引き合わせました。NPO委員長の仕事です。

2時から、民主党両院議員総会で、幹部がそれぞれ熱のこもった挨拶。
鳩山代表:「Love passion commitment(愛・情熱・責任)が大切。 自立と共生、友愛で頑張ります。。ダボスでも、『村上さん逮捕は?』とか『森内閣はいつまで?』と聞かれました。」
菅幹事長:「熊谷代理の言葉を借りれば、今度の国会は、夏の参議院選挙そのもの。国会を戦い抜いて参院選を勝利し、総選挙で政権獲得まで行こう。」

3時半から、参議院で議員総会。選挙組の皆さんは、まだ地元で頑張っているようです。委員会の割り振りなどを決定。
今泉昭さん:「『ものつくり基本法』を制定しましたが、これが『もの作り大学』と混同されて困っています。」

5時、四日市市長の井上哲夫さんが来訪。司法研修所のクラスメートで、1期目は、知事選に落選直後の私を応援に呼んでくれ、予想外の当選。昨秋、2期目を見事クリアー。よそで言えないから、私のところで、ぼやき連発でした。政治家らしくない、全くの市民派市長です。

額賀前大臣が、政治倫理審査会に出席の意向とか。青木参議院自民党幹事長は、額賀氏は「出るところに出て説明する」とか。政倫審は、非公開、議事録なし、宣誓なし(偽証罪の適用はなく、嘘のつき放題)ですから、「出るところ」になりません。小渕首相の施政方針演説への関与とか、1500万円は本当に返したのかとか、宣誓して偽証罪の制裁覚悟で供述して貰わないと、信用されません。つまり証人喚問が必要なのです。



1月31日(水) 召集、憲法調査会、KSD、開会式、施政方針、人権事典

今日は、21世紀最初の国会(第151回国会)の召集日です。“予算の早期成立で景気回復を”と言うなら、なぜ召集を限界まで遅らせたのでしょう。それに予算の執行は、新年度からです。ごまかされてはいけません。

9時半議員総会。10時本会議。議席指定、常任委員長の選挙(議長の指名)や特別委員会設置などですが、これで参議院の人的構成が決まります。休憩。
憲法調査会の様子
10時15分から参議院憲法調査会。村上正邦会長の辞任の許可と新会長の選任までを、会長代理の私が主宰し、動議に基づき、上杉光弘委員を会長に指名しました。次いで幹事懇談会。顔合わせです。

10時半過ぎから、参議院民主党KSD解明PT。私は座長で、約1時間、講師から疑惑の全体像の説明を聞きました。金融機関の勧誘ですから、中小企業経営者も1ヶ月2000円なら付き合います。100万人加入で、1年に240億円が集まります。掛け捨てです。その内80億円が共済事業。残りは、歌謡ショウ、人間ドック、宿泊優待などに使っても、なお巨億が自民党政治家に流れ、政治家は、外国人労働者のビザ期間延長やものつくり大学のために、行政に働きかけました。古関理事長と自民党のあるグループの利権です。これはまた、選挙の集票、集金構造です。党費立て替えと架空党員で、比例名簿順位を買ったのですが、これが自民党の党組織そのものなのです。詳細は省略。

1時、開会式。参議院本会議場で、衆参の議員が天皇のお言葉を聞くのです。全員集まると、席が足りません。次第に出席者が少なくなり、前国会は、700人以上の議員の内、270人強だったそうで、特に出席要請がありました。

2時、裁判官弾劾裁判所の新事務局長が挨拶に来室。

4時から本会議再開。森首相の施政方針演説ほか3演説。施政方針は、言葉ばかりで内容はありません。冒頭、KSDに触れましたが、残念と言うだけで、謝罪も究明の決意もありません。「希望」「人間」「信頼」「地球」と、きれいな言葉は並びますが、景気回復最優先で、財政再建は言葉だけ。外交の項で「人権」が出てきますが、具体策ゼロです。

6時から、「部落問題・人権事典」の出版記念会へ。


江田五月 活動日誌 2001年1月(21〜31) >>日程表

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