江田五月 活動日誌 2003年7月 >>日程表 ホーム総目次7月目次前へ次へ

7月25日(金) 津山、委員会傍聴、金子さん、不信任案、角田さん、強行採決

今日は10時から禁足で、国会周辺にいなければなりません。10時半、津山市から中尾市長他の皆さんが、道路関係の要請に来られました。その後、イラク特措法案を審議中の外交防衛委員会に傍聴に行き、11時過ぎ、議員室に戻って来客応対。

12時から1時間半ほど、金子力さんご夫妻と昼食。ユニセフのボランティアとしてイラクのバスラに行き、最近帰ったばかりで、イラクの生々しい事情を聞きました。市民生活のインフラはずたずたで、食べ物も水もゴミ処理もなく、ユニセフやWHOへの援助が何より求められています。自衛隊は有害無益で、どうしても行くなら制服を脱いで行って欲しいとのこと。切実でした。

衆議院で、野党4党が小泉内閣不信任案を提出。15時から、衆議院本会議が始まり、民主党の菅直人代表が35分間、提案理由を説明。本会議場の上部に設置された参議院議員席から傍聴しました。原稿にない部分もアドリブで盛り込み、解散・総選挙への「挑戦状」らしく、メリハリが利いて迫力満点でした。(会議録

17時から、角田義一議員会長と意見交換。18時50分、議員総会。19時15分から、外交防衛委員会を傍聴。小泉首相も出席された締めくくり総括質疑で、これが終わると、与党が採決を強行するのではないかと心配されています。委員会室は超満員で次第に緊張が高まり、19時半、大田昌秀さんの質問が終わったところで、爆発。委員以外の多数の屈強な与党議員が委員長を取り囲み、そこへ押し寄せた野党議員がはね飛ばされたり押しくら饅頭状態となって、委員長の発言は全く何も聞こえません。無茶苦茶ですが、私は国家基本政策委員長なので、混乱の中には入りませんでした。

ただ今、21時半。議院運営委員会理事会の再開を告げるアナウンスがありました。本会議の開会を協議するものです。


総会、本会議、延会、投了

22時45分、やっと議員総会が開かれ、菅直人代表が出席し、激励の挨拶をされました。衆議院本会議で小泉内閣不信任案の提案で熱弁をふるったばかりです。

23時から、本会議。まず、担保・執行法案と仲裁法案を、次いでヤミ金融規制強化法案等を、可決、成立。そして遂に、「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法案」を本会議の日程として追加する件が議題となりました。今日委員会採決が行われたばかりの案件は、今日の本会議の日程には上っていないので、議事日程追加を議決しなければなりません。起立採決。与党多数の起立で日程が追加され、松村龍二外交防衛委員長が、委員会の審査結果を報告することになります。ところが、委員長解任決議案が提出されているので、まずこの決議案を処理しなければなりません。斎藤勁さんが趣旨説明し、若林秀樹さんが賛成討論をしたところで、24時が近くなったので、延会手続き。明26日0時10分から、本会議を開会することとなりました。

0時10分開会後、さらに討論が続き、記名投票の動議を異議なし採決で可決し、記名投票。賛成101対反対136で、委員長解任決議案は否決。直ちに、イラク特措法案につき、委員長の報告。若林さんが反対討論。その他の討論の後、記名投票。1時45分、賛成136対反対102で、法案は可決、成立となりました。  

実はこの他にも、まだ抵抗手段はありました。しかし、会期切れまでにはまだ3日もあります。徹底抗戦といっても、数で負けているのですから、会期切れまでは持ちません。投了となることが見えたので、ここで矛を収めたのです。無力感もありますが、民主主義は最後は多数決です。必ず選挙で、多数を取らなければなりません。散会後、廊下をとぼとぼと歩きながら、決意を新たにしました。それにしても、勝ちにおごって野次を飛ばす与党議員の態度には、腹が立ちました。病人が出るところまでやらなくなったのは、若干の進歩ではあるのです。


2003年7月26日

イラク特別措置法案の成立に当たって(談話)

民主党代表 菅  直 人


本日未明、「イラク特別措置法案」が、与党の横暴により、多くの国民世論の反発と野党の反対を押し切って成立した。

民主党は、イラクの復興支援には、人道的見地から積極的に取り組むべきと主張してきたが、現に戦闘状態が続いているイラクへの自衛隊の派遣については一貫して反対してきた。

大義そのものが疑われている軍事行動の支援のために、イラク国民の要請もなく自衛隊をなし崩し的に派遣することは、無原則に自衛隊を海外に派遣することにつながりかねず、日本の将来に深い禍根を残すものである。ましてや、小泉総理は「非戦闘地域がある」と強弁しながら、「どこが非戦闘地域かは分かるはずがない」と開き直るなど、この法案の矛盾は明らかである。

このような欠陥法案は、国を誤った方向に導くものであり、これを強行成立させた小泉・自公連立政権の責任は重大である。民主党は、本法にもとづくイラクへの自衛隊派遣は反対である。

以 上


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