江田五月 活動日誌 2003年5月 >>日程表 ホーム総目次5月目次前へ次へ

5月15日(木) 自己株、法務、法務委、選対、国の…、質問中断、難民

今日は8時半から、法務・財務金融合同部門会議。与党が議員立法で、商法等改正案の提出を検討しています。定款授権に基づく取締役会決議による自己株式の取得を認めること等がその内容です。一昨年の商法改正で、総会決議の授権による自己株式の取得は、償却目的でなくても可能としましたが、これをさらに緩めるもので、今日はヒアリング。日本版NECがないと、不公正取引の規制が出来ないとの意見が出されました。

8時45分から1時間、法務部門会議。まず、報告等。出会い系サイト規制法案については、修正案のとりまとめが困難で、全野党一致で反対し、附帯決議を付するとの方向を了承。その後、司法制度改革のための裁判所法等改正案につき、日弁連の担当者から意見聴取。司法試験合格後5年の国会議員経験があるものと、特任検事で5年の検事経験があるものに、無条件で弁護士資格を与えることについては、強い懸念が表明されました。さすがに与党も、国会議員の点はお手盛り過ぎて、無修正でとは言えないようです。

10時から1時間半、法務委員会で行刑行政の調査。私は11時から中座し、総合選対事務局会議。統一地方選と統一補選の総括案を検討し、次期国政選挙の対策を協議。12時から、国のかたち研究会。緊急事態法制、自由党との関係、不祥事案などにつき意見交換。

参議院法務委員会

13時から、法務委員会。心神喪失者等医療観察法案と民主党の別案の審議で、私が13時15分から45分間の割り当てで質疑。法案への質問も準備していたのですが、厚生労働省から答弁者として出席している木村義雄厚生労働副大臣につき、看過出来ない問題が浮上しました。昨秋、この法案の審議中に、木村副大臣が、法案を求めている社団法人日本精神科病院協会(日精協)の政治団体から、2回にわたり合計80万円献金を受けたとの事案です。昨日の衆議院厚生労働委員会で、山井和則委員が提起した件です。

衆議院で、与野党の議員で真剣な修正の折衝をして、修正案を議決して参議院に送付してきたことにつき、前回の審議で私は、法案の賛否は別として、立法過程のあり方として注目に値すると評価したばかりです。ところがその過程で、肝心の政府の責任者が、答弁者として審議に関与するという職務行為に関連して、賄賂を受け取っていた可能性があるのです。この点を看過して審議を続けることは、到底出来ません。そこで30分強、質疑項目を変更して、この疑惑を取り上げ、森山法相には、法案提出者として事案を調査をすること、木村副大臣には、厚労省の監督下にある日精協関連の献金リストを委員会に提出することを求めました。どちらも応じなかったので、魚住委員長に対し、委員会として以上の2点を求めるように要求し、そのための理事間協議を求めました。そこで、その協議のため、質疑ストップとなり、50分間質疑が中断しました。

再開後、理事間協議の結果を受けて、魚住委員長が木村副大臣に、リスト提出に協力いただけますかと尋ねたところ、拒絶の答弁だったので、また中断。協議後、委員会を再開して再び尋ね、やっと副大臣は小さな声で、提出に努力しますと答弁。私の再度の質問に、森山大臣は、法案提出者として関心を持っていきますと答弁。私としては、これらの努力の結果を見たうえで残余の質問をすることとし、ほぼ8分間の質問を留保して今日の質問を終えました。

昨秋、日精協は法案審議のために、他にも多くの国会議員に献金攻勢をかけたことが疑われています。法案を金で買うことは、許すことが出来ません。私は、ほぼ24年間の国会議員議員経験の中で、大臣の責任を追及して辞任に追い込んだこともありますが、審議を中断させたことはありません。しかし今回だけは、自分が質疑している場が、賄賂によって汚されているかもしれないのでは、目をつぶることは出来ません。(会議録

そんなわけで、14時からの「衆参両院を統合し、一院制を創る会」の設立総会にも、14時半からの難民保護法案の社民党への説明にも、出席できませんでした。委員会終了後、17時から2時間、来客、取材、電話連絡。難民保護法案は明日、民主党単独で衆議院に提出する運びとなりました。22時、参議院有志で一杯。


森山法務大臣・木村厚生副大臣に迫る

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