江田五月 活動日誌 2001年6月(11〜15) >>日程表 ホーム総目次6月目次前へ次へ


6月11日(月) 駅前演説、事務局、葬儀、協議s、小学生殺傷事件

今日は、7時半から恒例の駅前演説。石田みえさん、姫井由美子県議と一緒で、私はハンセン病問題などについて話しました。9時半から、江田事務所会議。石田選挙が遅れています。頑張らなければなりません。

支持者が急逝し、12時から告別式だとの連絡。急遽、岡山市郊外の式場に走り、ご焼香だけで直ちに岡山駅へ引き返し、1時過ぎの新幹線で上京。

17時から、明日の法務委員会の持ち方につき、与党理事と協議。付帯決議の文案につき、法務委員会調査室と、次いで千葉景子さんと協議。今後の国会日程の進め方につき、直嶋国対委員長と協議。明日の司法制度改革審議会の最終答申発表に当たっての談話の作成。

小学生殺傷事件につき、政治の対応が問題となっています。痛ましい事件で、胸が張り裂けそうです。事件のことが少しずつ分かってきました。凶器の用意の仕方、付属小学校を狙った理由、生徒だけの教室を狙ったこと、安定剤服用の時期など、報道の伝えるとおりだとすると、刑事責任能力はあると思います。しかし弁護人によると、供述は取調官に強要されたとか。事件については、まだほとんど何も分かってはいません。

加害者を擁護する気は毛頭ありません。しかし頭から、精神障害者の暴発と決めつけ、障害者対策の論議にはまりこむと、障害者を社会からあぶり出す風潮を強めることになりかねません。学校が社会から隔絶された閉鎖環境になることも問題です。精神障害者の医療や刑罰のあり方の議論は、確かにこれまで不十分でした。これを深めることは必要です。しかし、世論の爆発に便乗してはいけません。小泉首相の素早い指示が、良い方向に繋がればいいのですが。



6月12日(火) 法務委、サービサー、役員会、司改審答申、株価急落

今日は、9時50分法務理事会。10時から12時半まで法務委員会。サービサー法改正案を議題とし、小川敏夫さんらの質疑、討論、採決の後、私の提案した附帯決議を付けました。

サービサーは、他人の債権を取得して回収を図る業種で、2年半ほど前に法律によって認められました。私は民主党の責任者としてその立法に関わりました。小さく産んでどう育つか見極めようと、金融機関の事業者に対する土地の担保権付きの債権等に限定して認め、弁護士がサービサーの経営に関与することが必要とし、利息制限法違反の利息が付いていると元本を含め全て取り扱い禁止としていました。

今回は、取扱債権を拡大し、法律違反の受取利息は判例どおりに元本充当の処理をすれば扱えることとしています。これまで思ったほど参入業者が出て来ず、また特段の問題行動がなかったので、要件を緩めて参入を促進しようというものです。債権が、その額面とは別に、市場価額がついて流通するようになると、債権回収に新しい手法が成立します。債権放棄か倒産処理かの二者択一でない、新しいオフバランスの手法です。不安もありますが、上手にリードすれば新しい債権市場が出来るので、民主党としては賛成しました。

12時半、法務理事懇談会。14日の委員会で、念願の民法改正案(夫婦別姓選択制など)と金庫株の趣旨説明を聞くこととしました。その後、常任役員会で、参議院での議員立法につき議論。午後は、来客応対、委員会調整、司法制度改革審議会の最終答申につき談話作成など。基本的に評価。実行が大切。

17時半、司法制度改革につき小川敏夫NC大臣と記者会見。18時半から郷里の後輩と一杯。

株価急落。昨日のGDP関連ニュースへの反応もありますが、海外の投資家が小泉改革に疑問符をつけたとも言えます。日本経済は危険水域に入りつつあります。不良債権の直接消却は困難、構造改革は暗礁、安全ネットは道遠しとなると、日本沈没。数兆円規模の思い切った安全ネット構築が、政策優先度第1。しかも大至急。緊急事態です。

参考:「21世紀の日本を支える司法制度」について(談話)



6月13日(水) 比例新人s、本会議、理事会議、大阪ハンセン病集会s

今日は、9時から議員総会。比例区新人のツルネン・マルティさん、石川由美子さん、神永礼子さん、田原すみれさん、村木弥生さんが参加され、懇談。4人の女性候補は「女性の元気で日本を変えよう!」とチームで列島を縦断行脚します。民主党は只今、比例区26人中11人が女性です。

10時から本会議。政策評価法案に対し浅尾慶一郎さん、確定拠出年金法案に対し朝日俊弘さんが、代表質問。次いで、3外交案件、4法案の採決。道交法改正案は、(1)更新を5年に延長、(2)障害者の欠格条項廃止、(3)危険運転の罰則強化など。運転代行業の法案、サービサー法改正案なども可決成立。その間、議場内で打ち合わせも進みました。

12時から、国対・理事合同会議。中座して、13時過ぎの便で空路大阪へ。

15時、大阪赤十字会館に到着。緊急シンポジウム「ハンセン病国賠訴訟・隔離の過ちを問う!控訴断念、次の課題は何か」に、長島愛生園の金泰九さんたちと、パネリストとして参加。参院選地方区の山本孝史さん、比例区の樋口恵子さんも挨拶。判決までの総括、判決の意味、今後の課題(国は、市民は)を議論しました。16時半に終了後、西成区へ。

18時半から、同じ顔ぶれで、「ハンセン病問題討論集会」。こちらは、老人ホームの職員さんたちが中心で、主催者はいずれも「福祉運動・みどりの風」です。私は19時前に中座。20時前の新幹線で上京。



6月14日(木) 法務s、国のかたち、ハンセン立法、証言、法務委、NPO

今日は、8時半から法務部門会議。民事訴訟法改正案については、刑事訴訟記録の扱いにつき、与党と修正の折衝をします。9時から、司法制度改革WTで、樋渡司改審事務局長から最終報告の説明を聞きました。10時半、民訴法修正につき党内協議。11時、法務省が法制審議会への諮問につき説明。司改審の最終報告にある民事訴訟と民事執行の改善についてです。

11時半から国のかたち研究会。カレーライスを食べながら、法案処理などについて意見交換。土地収用法、教育3法、ワンストップなど、菅幹事長も多事多難です。

13時から2時間、厚生労働委員会のハンセン病補償立法の審議に出席。元患者の訴えを、正式に参考人からの意見聴取として聞き、次いで岡崎トミ子さんの質疑を聞きました。岡山の副読本のことも取り上げられました。

原告団の曽我野一美さん:「1947年療養所に入り、診断を受けると、自然治癒しているとのこと。以来54年間の療養所生活ですが、その間一度も治療を受けたことはありません。『らい予防法』には、退所の規定がないのです。」

同じく志村康さん:「第1次原告13人の1人です。結婚し、妻が妊娠すると、妻は中絶、夫は断種になります。私の場合もそうでした。中絶手術に赴く妻に付き添いました。あのときの悲しみは、今も忘れられません。」

同じく谺(こだま)雄二さん:「私は、7歳で発病。今69歳です。社会生活をしたことがありません。判決確定で、社会生活への夢が開きました。30年間交際している女性に、結婚を申し込もうと思います。」

全療協の高瀬重二郎さん:「私たちの全面解決要求書を、是非実現して下さい。」

同じく神美知宏さん:「50年前、療養所に入るや、『偽名でなければ、親が困るよ』と言われ、自分の名前を捨てました。7年前、母が急死しました。やっと決心がつき、菅厚生大臣の前で、本名で暮らすことを宣言しました。」

15時から法務委員会の予定が、民法改正案(夫婦別氏制など)の委員会付託が遅れ、16時半理事会、16時50分委員会となりました。そのため、厚生労働委員会は堀利和さんに変わって貰い、法務委員会では、商法等改正2法案(金庫株、単元株)と民法の趣旨説明を聞きました。

この間、NC会議で、触法精神障害者関係のPTが立ち上がり、私は座長代理になったはずです。私自身は、18時前の新幹線で、大宮へ。19時から21時まで高比良正司さん、枝野幸男さんと一緒に、「NPO政策フォーラムin埼玉」に、パネリストとして参加しました。



6月15日(金) 議員総会、本会議(教育3法、ハンセン立法)、都議選応援

今日は、9時半から議員総会。峰崎直樹さんが発言:「『日本で一番ダーティーな政治家、鈴木宗男』と言ったことで、鈴木さんから訴えられましたが、札幌地裁で私の勝訴になりました。控訴されても頑張ります。」

10時から2時間、本会議。繰り上げ当選した金石清禅さんが紹介されました。無所属で、任期は40日ほどだけ。教育3法につき佐藤泰介さんが質疑しました。衆議院で修正され、民主党は賛成で送付されましたが、釈然とせず、厳しい批判の質問でした。問題教師や問題生徒への対応を強めようというもので、今の学校の惨状を見ると気持ちは分かりますが、悪循環に終わることを危惧します。抜かずの伝家の宝刀を用意するだけなら良いのですが、この種のものは、権力者はつい使いたくなるものでして。しっかりした審議が必要です。

8法案の採決。最後が「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律案」で、全会一致で可決成立。衆議院では反対が1名あったので、心配しましたが、ホッとしました。これでもまだ、最終解決の第一歩です。本会議場を出ると、坂口厚労相と偶然出会い、握手をしました。

12時16分の地下鉄で、清瀬へ。20時まで都議選の応援で、食事は立ち食いそばしかありません。街頭演説では、ハンセン病のことを話し、人間回復した元患者の皆さんが温かさを実感できるような社会にしよう、それには市民が主役にならなければと、訴えました。

13時から、北多摩4区の山下太郎さん、28歳で公認。街頭演説2カ所。14時15分から、北多摩1区の大城聡さん、26歳で公認。街頭演説1カ所と連呼。共に加藤公一さんの選挙区で、若い候補で頑張っています。

16時から、武蔵野市の松崎あかねさん、公認。街頭演説2カ所。18時から、日野市の執印真智子さん、生活者ネットで推薦。街頭演説1カ所。女性の元気で東京を変えるというわけです。

19時から、八王子市の相川博さん、公認。街頭演説1カ所。阿久津幸彦さんの選挙区で、地方行政やNPOで福祉活動をしてきた本格派です。


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