2-10 物のつかい方(2)・ハガキ

戻る目次前へ次へ


公選ハガキは,選挙活動として配布できる唯一の文書。これの最も有効な使用法は,推せん形式だ。なるべく多くの人に,選挙区内の知人あてにハガキを書いてもらい,自筆で名前と“私も応援しています”という一言を添えてもらおうというもの。これによって選挙への参加を計れるとともに,受け取った側の注目度も高くなるはず。


●公選ハガキの作成

内容のあるものでなければならないのはもちろんだが,作成の際には次の二点に注意すべきだ。ひとつは,ハガキの一部に“私も応援していますコーナー”を設けること,もうひとつは,一人でも多くの推せん人に一枚でも多く頼めるよう,郵送可能分の2倍以上は印刷しておくこと。

●推せん人200人獲得作戦

公選ハガキは2,000枚(町村議選は800枚)まて発送できる。個人差はあるが,ひとりの推せん人が10枚のハガキを受け持つとして,200人を獲得の目安としよう。候補者や支持者が直接お願いをする,電話や文書で依頼するなど,あらゆる方法で推せん人の輪を広げたい。ここで忘れてはならないのは,選挙区外の応援者。彼らは,地元の人間関係に煩わされることなく,割合気軽に親しい人たちを紹介してくれるからだ。

●紹介リストと注意文

推せん人には公選ハガキと同時に“紹介リスト”と“公選ハガキ書きの注意文”を渡す。紹介リストに記入してもらうと,電話番号と人間関係がわかるだけでなく,事務局側の整理の手間も省ける。また公選ハガキは推せん人が直接投函すると違反文書になるので,“注意文”での主旨説明が不可欠だ。

●公選ハガキの管理と発送

公選ハガキを推せん人の直筆て書いてもらうため,ハガキの配布・回収という作業が必要となる。事務局では,公選ハガキの管理責任者を決め,管理ノートを作るなど,推せん人との間にトラブルが起きないよう心がけなければならない。

選挙期間中に入ってからの問題は,発送の時期をいつにするかということと,推せん形式でのハガキが2,000枚に達しなかった場合の残りの使用法。

これらの判断は,まさに個々の状況によって異なり,各選対の腕のみせどころだ。


■公選ハガキを支持者に自筆で書いてもらうことは選挙の準備行為として告示日前から行うことができる。ただし、ハガキを届けに行ったり頼みに行ったりする時には投票依頼にならないように注意を徹底したほうがよい。[関連法律資料A参照]


市民選挙の実践 10

戻る目次前へ次へ