ごあいさつ
夢と希望に胸をふくらませた新世紀は、実際に幕が開くと、まずはテロの応酬やデフレの悪化という、難問山積のスタートとなりました。いかがお過ごしですか。
私の21世紀の初仕事は、参議院の憲法調査団の団長として、大揺れの大統領選直後のアメリカ視察でした。そして、ＫＳＤ事件、小泉内閣の誕生、都議選・参院選の苦戦。9月の民主党新体制発足で、私は再度法務ネクスト大臣に就任。
秋の国会は、テロ対策で大荒れ。株価低迷とリストラの嵐。なのに、構造改革はかけ声ばかり。このままでは、21世紀は、文字どおり「戦」「狂」「乱」になってしまいます。民主党は国民の期待に応えられるでしょうか。責任を痛感しています。
しかし、長年取り組んできたハンセン病問題は大きく最終解決に向かいました。東ティモールも5月に独立します。司法制度改革も進みだしました。努力は必ず実ります。
漆黒の闇だからこそ、希望の星を探し出さなければなりません。そこで中坊公平さんと、市民が主役の政治と司法について、思いっきり論じ合う機会を設けました。年度末のお忙しいときとは存じますが、この企画に対する多くの皆さんのご参加とご支援を、心よりお願いいたします。
中坊公平（なかぼう・こうへい）
京都大学法学部卒業。57年弁護士登録。84年大阪弁護士会会長。90年（株）整理回収機構代表取締役社長、司法制度改革審議会委員。2000年警察刷新会議委員。