1991/03 五月会だより No.55 ホーム主張目次たより目次前へ次へ


岡山市政に新しい風が吹く
安宅新市長誕生 江田と社民連の応援が実る

二月十日投票の岡山市長選で、社民連推薦の安宅敬祐さん(49)が見事当選を果たしました。「市政の流れを変えよう」「保・革を超えた市民党」「チボリ公園は再検討」という訴えが、市民の支持を得たのです。小学校から同期だった江田五月社民連代表の応援が、大きな支えとなりました。

江田五月と握手する安宅さん

 「勝った!」「バンザイ!」―その日午後十時前、安宅選挙事務所では喜びの声が一気に爆発しました。それもそのはず、三期日を目指す現職の市長(辞職したため肩書は前職)を相手に、一万六千余票の差をつけての当選。しかも支援を決めていたのは社民連と、一部の労働組合だけ。同窓生らを中心にした“素人軍団”が、草の根選挙で大型選対を破ったのです。

 今回の岡山市長選の焦点は、何といっても「チボリ問題」。「推進」の現職、「白紙撤回」の共産党推薦候補の二人を相手に、安宅さんの「原点に返って再検討」との意見が、大勢の市民の支持を得たのです。チボリ問題がここまでこじれたのは、市民不在のまま計画が進められ、市長らがそれを見逃していたこと。「計画を市民にオープンにし、市民の意見を十分に聞いたうえで、どうするか考えよう」という安宅さんの主張が共感を呼び、受け入れられたのです。現職の突然の辞職という奇策も、「安宅支持― チボリ再検討」という大きな流れには勝てませんでした。

 もう一つの勝因は、やはり「若さ」と「市民党」。岡山市長としては初の昭和生まれ。行動力と豊かな行政経験に対し、岡山市民が大きな期待を寄せていることの表れです。

 それにしても、この選挙は江田五月・社民連代表の活躍を抜きには語れません。社会党をはじめ自民、民社、公明などが自主投票を決めるなかで、社民連が唯一推薦を決定。江田さんは連日、選挙カーに乗り、「安宅岡山市長の誕生」を訴え続けました。清潔、フレッシュ、希望――こうした江田さんの政治姿勢とイメージが、安宅新市長誕生の大きな原動力になったといえます。

 間もなく統一地方選挙が始まります。二十一世紀を目前にして、これまでの古い政治の流れを変える必要があります。今回の岡山市長選が、そのきっかけとなって、江田さんの主張が広く浸透することが望まれます。

開票結果

当81,207
64,696
24,422
 安宅 敬祐
 松本 一 
 福武 彦三
49 無新
76 無前
63 無新

統一地方選 こう闘う 岡山社民連

市民自治の実現を!
市民派生活者の立場から、職員は行政の専門家として、互いに協力しあい、市民総参加の政治を実現。

地域福祉の充実を!
福祉政策の基本は、高齢者や障害者が健常者と共に生きるのがノーマルである、とするノーマライゼインョンの理念に基づく政策の推進にある。地域社会ぐるみの相互扶助活動が重要。

環境と緑を大切に!
大規模な環境破壊によって地球上の全ての生物が危機に直面している。これからは生態系のバランスの回復をはかり「地球市民」の立場にたって緑の保全、生命の安全、環境保全に努力することが大切。

個性豊かな教育を!
画一的な「教育」でなく、多様な個性を伸ばす「共育」が重要です。子供も独立人格であり、その人格は最大限に保護されるべきです。高齢化の進展、余暇時間の増大、所得の向上にともない生涯学習が大切。

地域産業の振興を!
地域間格差をなくし、地域の特色に応じた商業、産業の発展・活性化に努め、魅力ある個性豊かな「街づくり」の推進。

ゆとりある住宅を!
長い通勤時間と「ウサギ小屋」に象徴される住環境でなく、職住接近の生活都市の実現。その為には市民参加の都市計画による公有地化の促進、公的住宅の拡大、家賃の抑制政策が重要。

国際化社会に対応を!
「世界の中の日本、そして自治体」、国際化時代への対応は地方自治体の大きな任務。姉妹都市はもちろんのこと、市民交流も活発に。


 湾岸戦争も、地上戦に突入し、いよいよ抜ききしならないところに入ってしまった。サダムフセインの取った行動は、勿論許し難いところであるが、ブッシュもいささか戦争に走りすぎたのではないか。イラクやクウェートの市民にとっては、極めて不幸なことだ。いつの世も戦争で最も被害を受けるのは一般の民衆だ。為政者は、今少し、大衆の命を大切にしてほしい。

 もう一つは、何事においても、大きい方、強い方が、一歩さがるという考え方にたたなくてはダメだ。アメリカの正義が世界の正義では必ずしもないのだ。アメリカの一極支配、パックス・アメリカーナをねらっての地上戦を選択したのであるとしたならば、ポストガルフウォーの秩序づくりも決してうまくはいかない。日本外交も、この間、まったく主体性のない対米追随に終止して、残念の極みだ。

 ところで、わが岡山では、難しいと事前には思われていた安宅敬祐新市長が誕生した。この主役もおそらくは市民だろう。ヨーロッパの激動の主役、市民とは比ぶべくもないが、しかし、確実に市民が立ち上り、物を考え、既製の団体や集団にあやつられない自立した市民層が増えつつある。これから二十一世紀に向ってこれらの層が、地域を、日本を動かしていく様になるだろう。安宅市長も、これらの人々の厳しい目にさらされながら、一歩一歩期待される市民市長に成長してほしい。市民の目、天の声を基盤とした、市民と直結した市長誕生であったことを忘れずに…。


江田五月グループに あなたの力を!
事務所の近くにお寄りの際は、励ましの声を掛けてやって下さい。

〈 県会議員 〉
3月29日告示→4月7日投票

〈 市会議員・市長 〉
4月14日告示→4月21日投票

〈 町村会議員 〉
4月16日告示→4月21日投票

岡山県議会(岡山市) たちばな民義(40才・公認)
早稲田大学理工学部卒。
江田五月秘書を経て、昭和62年岡山県議会議員当選(一回)
岡山社民連自治体局長。

岡山県議会(倉敷市) さこ 信五(41才・推薦)
東海大学工学部卒。
故江田三郎秘書、江田五月秘書を経て、
昭和58年岡山県議会議員当選(二回)

岡山県議会(津山市) ふじき 靖史(47才・推薦)
高知大学教育学部卒。
津山市内で小中学校勤務。

岡山県議会(玉野市) 河崎 展忠(55才・推薦)
早稲田大学商学部卒。
故江田三郎、秋山長造秘書を経て、
昭和38年岡山県議会議員当選(7回)

岡山県議会(備前市) 藤村 よしひろ(50才・推薦)
県立高梁高校卒。
品川白煉瓦(株)入社、昭和56年から同労組委員長

岡山県議会(赤磐郡) 井本 たけお(66才・推薦)
元瀬戸町議会副議長。
岡山県議会議員当選1回。

津山市長  ながれ 達造(70才・推薦)
津山市議会議員当選2回。
岡山県議会議員当選5回。
津山市長当選2回。

岡山市議会  寺田 あきお(49才・公認)
中央大学法学部卒
江田五月秘書を経て、昭和58年岡山市議会議員当選(二回)
岡山社民連副代表。

岡山市議会  羽場 頼三郎(42才・公認)
早稲田大学法学部卒。
菅直人秘書、江田五月秘書。
岡山社民連副書記長。
専門学校法学講師。

岡山市議会  則武 伸一郎(50才・推薦)
東京農業大学卒。
昭和62年岡山市議会議員当選(一回)
団体参与、会社役員。


津山市議会  神崎 裕康(55才・推薦)
明治大学農学部卒。
故江田三郎秘書を経て、昭和38年津山市議会議員当選(6回)


編集後記 

寒い中にも春の息吹が感じられるようになりました。

先の岡山市長選挙では大変お世話になりました。私たちも皆さんと共に安宅新市長を支えていきたいと思います。さて、統一地方選挙のスタートまで一ヶ月。

江田五月グループの代表選手オール当選のために、皆様のご支援を心からお願いいたします。


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