2010年6月16日

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議員半数任期満了に当たっての議長挨拶(案)

平成22年6月16日

 議事を終了するに当たり、一言ご挨拶を申し上げます。

 今常会は去る1月18日に召集され、本日その会期を終える運びとなりました。会期終盤には内閣総理大臣の交代もありましたが、平成二十二年度総予算をはじめとする重要案件、そして国民生活に深くかかわる多くの課題について、真摯な議論が重ねられました。議員の皆さんのご尽力に心から敬意を表し、厚く御礼申し上げます。

 本年は本院議員の改選期に当たり、来る7月25日をもって議員の半数が任期を終えます。前回通常選挙からの3年間、いわゆる「ねじれ国会」や政権交代により、参議院は激動の渦中にありました。新しい国会運営の方法を模索する中で、交渉が進まず十分な議論ができなかったことも、確かにありました。今国会中に決算審議を終えることができなかったのも残念でした。

 参議院らしさ、という言葉がしばしば語られます。それは何であるか、参議院議員として経験を積んでこられた皆さんご自身には、それぞれのお答えがあると思います。私も議長席から議員各位の議論を拝聴して、わが意を得たりと納得したり、意外な切り口ではっとさせられたり、また涙を禁じえなかったこともありました。それは良識から発せられた言葉であったがゆえであり、それこそが参議院らしさではないでしょうか。厳しい意見の対立があるときでも、この気風が大切に守られていくことを、心から望みます。

 このたびの改選を機に参議院を離れられる方には、長きにわたり議員としての重責を果たされ、数々のご功績を残されましたことに、深く敬意を表します。今後ともそのご経験をもとに、わが国議会制民主主義の発展のため、ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

 これからも参議院に残られる方、選挙を経てここに帰って来られる方には、引き続き参議院らしさを大切に、活発な議論を交わすことで国民生活の一層の向上に努めていただきますようお願いして、閉会に当たってのご挨拶といたします。

 ありがとうございました。


2010年6月16日

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