2004/05/25 RSKインタビュー

戻るホーム2004目次前へ次へ


どう闘う!? 参議院議員選挙

聞き得タイムです。注目の参議院議員選挙は、6月24日公示、7月11日投票という日程がほぼ固まりました。岡山選挙区は今回から定数が2から1に減る事もあって、かつてない激しい前哨戦が繰り広げられています。公示まで1ヶ月を切りましたが、イブニングネットワークでは昨日から3日連続で、どう闘う参院選、ということで、立候補を予定している3人の方に政策などを伺っています。2回目の今日は、民主党現職で副代表の江田五月さんです。

江田さん、もうずいぶん日に焼けている、そんな感じですね。

江田 そうですかね。このところちょっと街頭演説をずっとやっていますからね。

ちょっと暑い日も続きましたし。

江田 そうですね。昨日もね、真庭郡の方へ、おとといは英田郡の方へと、走り回っています。

そういう時期が来たということにもなるんですが。その公示までも、1ヶ月を切ってますし。

江田 投票日までも40何日ですね。

ということで、この時間は参院選かく闘う、というお話を立候補するであろうという方にお伺いしているのですが。まず江田さんのところは、岡田さんが代表ということで。気分はどうですか、やっぱりこう新たという感じになるんですか。

江田 かれこれ1ヶ月近く、いろいろ問題がありまして。菅さんがやめると、その後小沢さんは急遽どんでん返し、ということで、大変みなさんにご心配をおかけしました。

ただね、私はよかったと、結果的には。岡田さんは50歳で、たしかに知名度とかは、お二人とは比べるとちょっと劣りますけどね。だけど、非常に真面目な人で、原理主義者なんて私たち言うんですけども、これはと決めたらもうテコでも動かないという、そういう岡田さんが、火中の栗を拾う形ではあるけれど、新代表になって。みんな、もうこれは後がないですからね。

私も、実は引き続き副代表ということになりまして、本当に責任重大だと思っておるんですが。これで新しい体制でがんばるという、そういう体制ができたので、よかったと思います。

江田さんご自身は実行部隊、副代表という立場でいうとそういう部分もありましょうし、ある意味こう緩衝材的な部分もしなくちゃいけないだろうし、なかなか大変ですね。

江田 まあだけど、何はともあれ、今度の参議院選挙に勝たないことには、副代表だ何だといっても始まりませんからね。ですからこれはまさに副代表で党の命運をかける選挙になりましたね。

ということで。総選挙の時は、いわゆるマニフェストということで、大いに盛り上がった部分もあったのですが。この参議院選挙に向けては、当然そういうものもお作りになるということですよね。

江田 前からの約束ですからね。マニフェストってのは何かと言うと、選挙の時の政党の約束ってのは何かこう漠然としててね、後から検証しようにもしようがないと、いうようなもので、選挙が終わったらもうコウヤクはピリッと剥がせばおしまいというのが多かったわけですよね。

だけどイギリスなんかはそうじゃなくて、選挙の時にびしっと約束して、数字も入れて、それが守られるか守られないかは、選挙の後の経過を見たらすぐわかる。もちろん政権取らなければ実行できないんですけど。そういうものでやろうという、選挙の文化を変えたわけです。

あの時もまだ完成度はそんな高くないんだけれど、それでもちゃんとやって、それを今回もやるという約束ですから。岡田体制になるまでちょっとガタガタしたので、遅れ気味にはなっていますけど、これは必ずやらければいけませんね。

同時に選挙民も、そういうマニフェストの、検証をする気持ちっていうのを強く持たなくちゃいけないということでしょうね。

江田 そうです。例えば、去年の総選挙の時に、自民党はマニフェストで年金のことを約束したわけですよ、抜本改革。ところが、実際今出しているのは抜本改革にはほど遠い。ボロボロ年金制度そのままで、負担は上げて給付は下げるというのを出してきているわけですから。もうこれだけでもマニフェスト違反なんですよね、彼らは政権を取っているわけですから。というようなことがすぐわかるということがマニフェストなんです。

なるほど。党としての部分はまだ今は制作中ということになると思いますが。江田さんご自身として、その参院選かく闘うという部分では、どういうことを思ってらっしゃいますか。

江田 ひとつは、おかやまマニフェストというのを作って、これで民主党のマニフェストが政権取って実現されるなら、岡山はこうなるというのを今準備中です。まもなく作るつもりなんですが、実際やってみると簡単じゃありません。しかしこれは何とかちゃんと作らなきゃいかんと思っています。

それからもうひとつは、実は今月の22日に63歳の誕生日を迎えまして、だいぶ年にはなってきたなとは思いますがね。ところがこの27年間、誕生祝いをしたことがないんです。それはなぜかというと、誕生日がちょうど父の命日なんですよ。ですから、まさか父の命日にお祝い乾杯なんてやってられないんで。

27年前を思い出すんですけれども、私の父が新しい一歩を踏み出す、すぐに亡くなる。そしてその亡くなるのが、かけこむようにして死んでいった。亡くなった時がちょうど僕の誕生日っていうので。これでもう、やあ政治なんてのはまっぴらごめんだと言っていたのを、急きょ決断をして飛び込んで25年です、国会議員。父の場合も25年やりました。50年たって、こんな無茶な政治を日本にも世界にも残すためにやってきたんじゃないんです。世界だって、本当にもうテロの世紀になりそうでしょう、今。日本も、例えば年金のことを見ても、国会議員の年金不始末がボロボロ、ボロボロですから。

やっぱり今、世界にも日本にも、もう一度、正義と良識を打ち立てる、今こそ正義と良識。これはもう保守だ革新だ与党だ野党だではなくて。岡山は幸か不幸か1名区ですから、県民の良識を、正義と良識というその気持ちをひとつにまとめていただいて、それを私がしっかり受けとめる。これが今の今度の選挙の一番の大切なポイントだと、そこのところを訴えたいと思いますね。

具体的には、世界に目を向けようという言葉は、これはこれでわかるのですが、じゃ具体的にはどうすんだという部分て、やっぱ見えにくいのもありますよね。江田さんなんかでは、やっぱりお考えの中では、こうしたいああしたいというのはあると思うのですが。

江田 世界の事で言えば、端的に一つ言えば、日本の政権がブッシュさんに無茶をやるなと言えるかどうかですよ。スペインで、まさに有権者の1票で政権が代わって、撤退して、ブッシュさんは今もう大弱りで。やっぱり国連に頼まなきゃいかんかな、アブグレイブ収容所もなくさなきゃいかんかなとなっているわけで。ここで日本でも、ブッシュさん無茶やるなと、こうなれば世界がテロ頻発というテロの世紀からもういっぺん平和の道筋へと戻ることができるんですよ。

やっぱり有権者の1票なんですよね。そのイラクの戦争もちゃんと平和への道筋に切り換えるという、その気持ちを私がちゃんと受けとめていきたい、ということです。

江田さんのお気持ちは、私なら言うよ、民主党なら言うよ、という部分ですね。

江田 そうなんです。民主党はそのためにあるんですからね。

その部分と、またちょっと話が戻るようなんですが、岡山が選ばれる人物が一人ということになりました。これは、具体的には、いわゆる選挙運動なされる方にとっては大変なことだろうと思うのですが。ここをどう乗り切るかということなんですが。

江田 こないだもね、ある所で「江田さん、あなたは現職だから、強いでしょう。」と言われてね、「違う!相手も現職」ってね。現職同士がね。だからそれはつらいですよ、東京に行ったらそれは与野党ですけども、岡山の課題についてはみんな岡山の出身の議員が協力してやっているわけですから。それが1議席で、もう食うか食われるかですから、つらいですけれども。

私が思うのは、県民のこのバランス感覚で言うと、衆議院が5つ参議院が2つ、選挙区で出るのが、全部自民党と。自民党でなくたっていいんで、全部が一つの政党。これはやっぱり県民のバランス感覚とは違う、と。

参議院は1人ですけど、実は半数改選ですから2人選ぶのですよね。ひとつの方はもう既に3年前に決まった、自民党で。もう一つはやっぱり自民党でないものを選んでおくことが、県民のバランス感覚に合致するということだと思いますね。

それともうひとつは、やっぱり今、年金の問題ですよね。さっきも言った国会議員の年金不始末がもう次から次から次でね。これは有権者の皆さんが、もうあんな国会議員、選挙に行くのは嫌だというのもよくわかります、その気持ちは。

だけど、ここは考えてほしいのは、選挙に行かなかったらそのツケは必ず国民に返ってくるんですね。だからやっぱりこういう状態でも、今この事態の中で、誰が、本当にこの事態を本当に憂えて、ちゃんとやろうとしているかですよね。

民主党は、86年に新しい制度、国会議員も国民年金に入るという制度になって以来の、全部の党所属の議員を調べました。残念ながら33人いたんで、これはもうお詫びをして処分もしました。私は86年以来のものの33人に入っていませんから、きっちりやっていますから、それはぜひご安心いただきたいのですが。そういうところで、今の与党はほうっかむりですよ、自民党は公表もしないのですから。そのあたりのところもしっかり見て、正義と良識は誰が体現しようとしているか、という、そこのところを県民のみなさんに判断いただきたいと思っています。

ほんとに時間が短く、もう残された時間も短い、ということで、体力勝負の部分もありますので、体にも気をつけていただいて。

江田 本会議にもなるべく私出るようにしますから。今日も実はこれは録音で、午前中本会議にちゃんと出ているんですよ。よろしくお願いします。

どうもありがとうございました。

どう闘う参院選。今日は民主党現職、副代表の江田五月さんでした。


5月26日16:00〜 イブニングネットワーク(RSKラジオ)で放送されました。
「特集〜どう闘う!?参議院議員選挙」  聞き手:松嶋信之さん


2004/05/25 RSKインタビュー

戻るホーム2004目次前へ次へ