2003/03/08 共同通信インタビュー

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査察継続で武装解除目指せ 弱肉強食より共存

江田 五月


○イラク問題をどう受けとめているか。

「大量破壊兵器疑惑は払しょくされていないが、確証があるかというとそうでもない。査察の継続と強化で疑惑を解明し、武装解除をするのが正しい方向だ」

○安全保障面での日米同盟の重要性を考えれば、米国支持は当然との意見もある。

「政府の『げたの雪』路線の根拠の一つだが、米国は個別的自衛権でやると言っている。日米同盟とは関係がない」

○国連安全保障理事会で新決議が採択されたら武力行使に賛成するか。

「私は反対だ。フランス、ロシアは拒否権発動も視野に入れ、攻撃させないという態度に出ている。決議が採択されても、玉虫色では駄目だ」

○どんな邪悪な政権でも、他国が武力で転覆を図るのは許されないと。

「そうではない。集団安全保障の権限行使と言い得る前提が整わなければならない。第二次大戦時の日独伊枢軸国のような国が出てきて侵略を始めたら、武力行使はあり得る話しだ」

○米国一極支配の中で日本は米国とどう向き合うべきか。

「日本は米国と密接な関係を保ちながら、自制を求めるところは求めなければいけない。自由や平等、人権という価値を共有しない国は、この地球から放逐しなければならないのか。文明の衝突、弱肉強食ではなく、英知を働かせて共存を果たさねばならない。思い上がらない方がいい」

○イラクに民主主義を求めてはいけないと。

「民主主義という名の独裁じゃいけない。ある日突然、価値観が共有されていない国民のところに民主主義を確立するのは難しい。時間も教育も世代交代も必要だ。あっという間に世界が民主主義になるなんて、とんでもない空理空論だ」

○戦後の復興支援に日本が協力することは。

「不幸な事態には支援の手を差し伸べなければならないが、『攻撃に参加しない』と言いながら一生懸命(米国支持の)根回しばかりやっておいて、後で『おかわいそうに』というのは、何やってんだと言われる。恥ずかしいことだ」

○米国一辺倒の日本外交は見直すべきか。

「変えなきゃいけない。戦前は良くも悪くも『日本の意思』があった。意思のない独立国家は、米国にとって便利だが、国民には誠に不幸だ」

(四國新聞 2003年3月8日朝刊掲載)


2003/03/08

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