江田五月 活動日誌 2000年8月(21〜31) >>日程表

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8月21日(月) 大山、蒜山、津黒高原、公共事業、河村さん

今日は、大山山麓の民宿風レストランで起床。晴天なのに、大山の山頂は雲に隠れ、姿を見せてくれません。10時発で、大川寺参拝。大山はまだ、工事用道路は一般車に開放されておらず、「何合目までは車で上れる」というようになっていません。それで良いのでしょう。あちこち探訪。

蒜山高原に戻り、そばを食べて、観光案内書の「コスモスがきれい」との言葉に惹かれて中和村の津黒高原へ。ところがどこにも見あたりません。かってスキーのゲレンデに植えていたが、切り株が丈夫でスキーに危険なので、止めてしまったとのこと。つまり雪もその程度ということでしょうか。

今年3月完成のレジャー施設へ行ってみました。ヤマメを釣ったり手づかみにして、バーベキューで食べ、自然を楽しむ。ふれ込みは良いのですが、客はゼロ。来ていた車は、従業員さんと村役場と、地元ラジオ局。工事は県の補助事業で、管理は村の責任とのこと。砂防工事を活用して作った施設のようですが、村の持ち出し。これで人口1000人弱の村の振興になるのでしょうか。

津黒高原から鳥取県をかすめて苫田ダムの工事の進む奥津町に出る、中国山地を縦走する道を走ってみました。普通車が楽にすれ違える長い立派な舗装道路です。しかし誰が使うのでしょう。北側斜面を走っていて、冬はどうするのでしょう。除雪したってしょうがないでしょう。誰が潤っているのでしょうか。

しかももっと腹が立つのは、このような工事の受注は、指名業者に限られ、指名業者に入れるかどうかに政治がらみの判断が働いていることです。選挙で反対派を応援したものは、排除されます。そのため、倒産に追い込まれる業者もいるのです。

苫田ダムは、大規模の工事が進んでいます。公共事業の見直しは、どうしても必要です。秋の県知事選挙は、実はこうしたことも課題なのですが、論点として浮かび上がらせることができません。残念です。

6時、事務所着。打ち合わせ。民主党代表選は、河村たかしさんが断念、鳩山さんに決まりました。河村さんについては、菅直人さんの「今日の一言」をご覧下さい。よく頑張りました。民主党は、志を持って頑張る人にチャンスを与える政党になりたいと思います。

最終の新幹線で上京。

■ 代表選挙  2000-08-21 (Mon)

 民主党の代表選挙の立候補受付が今日行われる。河村たかし君が20名の推薦人を集める努力を最後まであきらめないで頑張っている。河村君は納税者の意志に沿って税金が使われるためにNPOへの寄付を無税扱いにすることや、国民総背番号制に徹底的に反対するなど極めて活動的な議員だ。代表選挙への立候補の動きはそうした人材が民主党に存在することを示す良い機会でもある。

菅直人さんの「今日の一言」より



8月22日(火) 東チモール、学校、少年犯罪、合唱団

今日は、終日東京日程。9時から、ユニセフが招いた東チモールの若者3人が訪ねてきました。デビット君(16歳)、ベルタさん(まもなく17歳)、マルシアさん(15歳)です。昨秋の住民投票の後、3週間ほど山の奥に避難していたそうで、みな8人以上の大家族ですが、幸い誰も犠牲になった者はいないそうです。よかったね。

「今何が必要?」と聞くと、「学校」との答。先生がいないそうです。そこで「めだかの学校」じゃないけど、「生徒たちが互いに先生になって勉強することもできるよ」、「教科書はきっとユニセフの人が何とかしてくれるよ」と、激励しました。

その後、党本部の責任者の皆さんと、参衆の候補者調整につき打ち合わせ。合間に電話連絡。

2時から2時間、民主党「少年犯罪総合対策プロジェクトチーム」の打ち合わせ。秋の臨時国会で、必ず問題になります。与野党でむやみに対決にすると、子どもたちはどう思うでしょう。だからといって、やみくもに厳罰に走る世相に迎合するのも、見識ある態度とは思われません。難しい判断です。

夜、久しぶりに「六本木合唱団」の練習に参加。急にバスを受け持ったら、なかなか難しかったです。



8月23日(水) 孫、訪欧日程、やよい会、県連選考委員会

今日は、議員宿舎でゆっくり起床。昼、長女が3歳半の孫を連れて来て、一緒に近所の中華料理屋で昼食。久しぶりでした。未熟児で生まれ、小児病院のお世話になった孫も、自己主張が強くなってきました。

その間、簗瀬進参議院議員と法務関係について、小山孝雄参議院議員と訪欧日程について、地元事務所と岡山日程について、電話連絡。9月下旬に憲法調査のため訪欧することになっているのですが、臨時国会日程が重なりそうで、決断の次期が迫っています。

3時前の新幹線で帰岡。6時半から「やよい会」。東大出身の旧若手の飲み会で、15人ほど集まりました。竹馬の友、河原昭文弁護士が中心になり、彼より若い者が集まった会で、彼が若かったから、若手の会としてスタートしましたが、今では旧若手となってしまいました。いつも楽しく、大いに盛り上がるのですが、今日は私は、1時間参加しただけで、次の予定へ。

8時から、民主党県連の「役員・候補者選考委員会」。1時間半ほど、参衆候補者の協議、県知事選の対応、次期役員の調整などを話し合い、終わってちょっと一杯やって、帰宅しました。



8月24日(木) 地元活動、NTT労組、森首相の犯歴データ

今日は、終日地元でした。しかし東京と、何度も電話で連絡。民主党と参議院のそれぞれの憲法調査会について、人事のまとめをつけました。

2時熊谷裕人さんから、5時半一井淳治さんから、それぞれ意見聴取。なかなか大変です。参衆の候補者調整のことですが、まだ内容は明らかに出来ません。

6時半から、NTT労組岡山県支部の第3回大会を明日に控えた懇親会。実家に帰った気分で、各テーブルを回って飲みました。

ところで、森首相が原告となり「噂の真相」を被告として起こした名誉毀損の民事訴訟で、東京地裁は警視庁に対し、被告が申し立てた原告の犯歴に関する調査嘱託を採用しました。事案は公益に関し、被告の行為は公益目的です。そうすると、原告は自分に犯歴なしとして被告を訴えたのですから、その訴え自体によって、自らのプライバシーを放棄しているとみなすべきです。そうでないと、自ら訴えておいて被告の防御のための立証活動をプライバシーを理由に阻止するのは、フェアプレイに反します。訴訟では、フェアプレイは大原則なのです。採用は当然だと思います。

警視庁は、あれこれ理由をつけて調査を拒否するかもしれません。そうすると、「やっぱり警察は首相の不利になることは出来ないのね」と、警察不信を助長することになります。森首相の信頼性も大きく揺らぐことになります。

警視庁の理屈としては、犯歴データは、そこにファイルされた個々人に関係なく、国家の捜査権のためにあるもので、捜査権そのものを守るために、個別の開示請求に応じられない性格のものだということでしよう。しかし、そこにファイルされたデータは、個人のプライバシーそのものですから、個人が自分のデータを知り、誤っていれば訂正を求めることは、個人の当然の権利だと認めるべきです。

そこで原告がプライバシーを放棄していれば、被告は、原告の開示請求権を援用できることになります。それでもなお捜査権をたてに開示を拒むには、抽象的な理屈でなく、具体的に捜査権に支障が生じる理由を明らかにすべきです(clear and present danger test)。

私は、警視庁は調査を拒めないと思います。それでも拒否すると、森首相は行き詰まると思います。これは森首相の犯歴そのもののせいではなく、首相になってからご自身の犯歴を否定した言葉に由来するのです。私たちが求めたことではありません。森首相が自ら墓穴を掘ったということです。こんなことで信頼が揺らぐ首相とは、まったく情けない話です。



8月25日(金) 「民緑」常任役員会、中桐さん、県連選考委員会

今日は、参議院の会派、「民主党・新緑風会」の新役員による初めての常任役員会です。7時過ぎの新幹線で上京。11時から会議。会派の役員選考に対する党の関与の仕方につき討議。党の一体性と参議院の自主性の関係です。

参衆の候補者調整につき、関係者と電話で打ち合わせ。

4時前の新幹線で帰岡。7時過ぎから中桐伸五さんから意見聴取。

8時半から県連候補者・役員選考委員会。明日の県連大会を前に大詰めの調整ですが、なかなかいい知恵が出てきません。加藤勝信さん擁立失敗、総選挙で全敗、県知事候補擁立見送りに加えて、大会に国政選挙候補者の提案が出来なければ、代表としての私の政治責任が問われても仕方がありません。「自分だけ良ければいいと思っているのか」と、厳しい叱責も当然。明日は、大会参加者の皆さんの声に、率直に耳を傾けます。



8月26日(土) 全日通大会、党県連大会、自主投票、盆踊り

今日は、総社市の厚生年金休暇センターで、民主党県連の第4回定期大会が行われました。まず9時から常任幹事会。県知事選への対応と参・衆候補者選考が最大のテーマです。県知事選では、「自主投票の方向だが、大会参加者の議論を踏まえて最終決定をする」と提案、国政選挙候補者については、具体名を提案しないことを決めました。

その途中で、全日通労組県支部の第53回定期大会に出席、挨拶。

10時から、党大会がスタート。最初に私が代表挨拶。「重大な試練の時です。『花枝動かんと欲して、春風寒し』という、王維の詩の1節を思い出します。」

いつも、時間の制約で議論が途中切れの感じがあったので、今日は夕方5時まで、十分時間を取りました。それでも最後は、時間を気にしながら、無事に終わりました。

活動報告については、総選挙の取り組みに関し批判続出。全敗ですから弁解できません。昼食後は活動方針。特に知事選につき、議論続出。最終的に、会場の議論の雰囲気を踏まえて、常任幹事会を開き、採決をしました。自主投票が過半数となったので、その結果を大会に報告、了承されて党議が決まりました。

国政選挙については、調整に全力をあげ、最終的には9月末に臨時大会を開いて決定することとしました。

最後は役員選挙。若干の変更はありましたが、私の代表のほか、幹事長、代行などは、留任となりました。大議論で、とげとげしい言葉もありましたが、これを乗り越え党議が決定できたことは、必ず党の大きな前進につながると思います。これからが大変です。

7時半から南輝学区盆踊り大会、8時から築港元町納涼大会、8時20分から雄神学区盆踊り大会で、それぞれ挨拶。夏の終わりです。

第4回定期大会 議案書



8月27日(日) 「陪審裁判を考える会」合宿

今日は、8時前に自宅を発ち、新幹線と在来線を乗り継いで、1時に沼津に到着。国家公務員共済の施設で、「陪審裁判を考える会」の皆さんの合宿に参加しました。

わが国には大正2年に制定された「陪審法」があり、戦前には現実に陪審裁判が行われていました。現在は、昭和18年の「陪審法の停止に関する法律」によって停止されていますが、その附則Aは「陪審法ハ今次ノ戦争終了後再施行スルモノトシ…」と規定しています。つまり、国民を総動員して戦争を遂行するため、国民の司法参加である陪審制度を停止するが、戦争が終われば元に戻すことが、法律に明記されているのです。以来半世紀経っても、停止されたままというのは、何ということなのでしょう。

そこで、司法制度改革審議会に陪審制導入(正確には、「再導入」)の意見書を出そうというのです。

私は、陪審だけでなく、司法制度改革全体について、民主党の考え方を説明する機会を与えられ、質疑も含め1時間以上話しました。その後参加者25人ほどの皆さんの討議にも加わらせていただきました。同期の田賀秀一弁護士はじめ弁護士、裁判官、修習生、学者、市民の皆さんと、大変刺激的で有意義な質の高い議論ができました。

たくさんの資料も頂きましたが、特に四宮啓弁護士監修の「陪審法判例集成」は、「法律新聞」に載った陪審判例がたくさん載っており、有益です。

6時半から皆さんと懇親会。もっといろんな議論をしたかったのですが、8時過ぎにお別れし、上京。

陪審裁判を考える会ホームページ



8月28日(月) ヒトクローン、海外視察、候補者調整、公共事業

今日は、午前中ほとんど死んでいました。正午に起きあがり、昼シャンして、会館事務所へ。

3時から「人クローン問題に関するPT」。秋にクローン規制の法律が再提出されます。規制はもちろん必要が、政府案では不十分。ヒトクローン胚についてだけ、胎内への移植の禁止と研究の部分的規制を規定するのみで、その他のことはヒト胚の保護を含め何も規定していません。これでは、ヒト胚の闇取引とか規制をくぐるヒトクローン胚の研究とかが、野放しになるおそれがあります。政府案は、沖縄サミットのため、拙速のところがあるのです。そこで民主党は、もっと包括的な法案を作ろうと四苦八苦しているのです。

4時半から参議院憲法調査会のスタッフと打ち合わせ。臨時国会の日程がはっきりしないため、秋の海外視察が流動的。いっそ年末まで延期を、私から言い出そうかと思っています。衆議院が9月初旬に同じ国々を回るので、その成果も踏まえずに参議院が行くというのは、院の独立とは言っても、国民から見ると釈然としないことでしょう。

党選挙対策委員長の前川忠夫さんと会って、岡山県連大会の報告と候補者調整の相談。

与党が公共事業233件の中止を決定。良いことではありますが、やるものですね、破廉恥にも。それとも君子豹変でしょうか。いつまた豹変し直すか分かりません。しかも予算枠は変わらず。猫の目行政、猫だまし。これにクレーム隠し(三菱自動車)と虚偽報告(埼玉県警)とくれば、少年だけでなく、大人も切れるぞ。



8月29日(火) 全印刷労組、憲法調査会、選挙制度、東チモール

今日は、9時半から全印刷局労組の定期大会。大蔵省印刷局の労働組合で、私の地元にも西大寺に事業所があり、お札の紙を作っています。先日の2000円札では、最新の偽造防止技術を使っており、通常なら3年くらいかけるのを、8ヶ月で仕上げたとか。経営形態は国営のままで行けるのか、どのくらい日銀から受注できるのかなど、課題山積。各党からも来賓が多く、挨拶は手短にしました。

昼、松下電器会社の新役員披露パーティーに、ちょっとだけ顔を出し、海外派遣メンバーの会議へ。予定どおり海外出張することに決めました。臨時国会の召集が、25日からの週になりそうな気配だからです。1時から参議院憲法調査会の運営検討委員会。委員長が久世氏から鴻池氏に代わって初めてで、「次は大臣だよ」「だけどすぐ辞めることになるよ」などと、棘のある冗談から始まりました。今後の進め方を協議、小冊子の作り方を協議決定。

2時半から、民主党内人事などにつき記者の取材。3時から、参議院の選挙制度につき取材。一昨年の参議院選挙につき、9月初めに最高裁が、大法廷判決を言い渡す予定ですが、格差が4.98倍となっているのに、合憲判決が予想されます。私は、一票等価の原則の大切さを強調しました。そして、比例代表の100人を廃止し、そのうちの50人程度を各都道府県に人口比例で再配分する考えを述べました。そうすれば、定数削減もできます。

3時半から、東チモール住民投票から1周年なので、議員懇談会としての談話の検討。4時から、党内のことにつき別の取材。その後あれこれの雑用。



8月30日(水) 東チモール、邦人拘束、菅さん、河田さん

今日は、11時半に憲法事情調査の海外派遣につき小山孝雄議員と打ち合わせ。国会日程を睨みながら、微調整です。

東チモールの住民投票から1年。議員懇談会として声明を発表しました。独立の過程は、困難を極めていますが、必ず成功させて、20世紀の問題につき20世紀中に解決の目処をつけなければなりません。国際社会の協力と、とりわけ日本の役割が重要です。西チモールにいる難民と民兵の問題の解決、民族和解の前提としての関係者の責任の明確化などが、当面の課題です。民主党のHPの政策・ネクストキャビネットをクリックし、ネクストキャビネット速報を見てください。

11時45分、外務省の担当者に来てもらって、東チモールの事情につき説明を受けました。今月22日、日本人男性(40歳)が東チモールで逮捕され、翌23日から30日の期限で、身柄を拘束されました。これが不当拘束ではないかとの批判が出ています。外務省担当者は、当時現地にいて、本人と何回も面会をして本人から事情を聞いているとのこと。逮捕状は、グスマンに対する「殺す」との脅迫と、グスマン夫妻に対する名誉毀損で、容疑がこの2つであることは、本人も国連暫定統治機構(UNTAET)もくい違いがないとのこと。その他、周辺事情の説明を受け、国連も日本政府も、事態をはっきりと把握していることを確認して、私も納得しました。今後の推移を見なければ、今の段階では不当との断定は出来ないとの外務省の見方は、納得できます。むしろ東チモールに裁判機構などが整いつつあることを示しているのであって、今後を見極めればいいと思います。

昼食を食べながらスタッフと協議。3時前の新幹線で、帰岡。菅直人さんと電話で、鳩山代表の人事構想にどう臨むかなどにつき意見交換。自然体で、鳩山代表のリーダーシップを見守ることで一致しました。

河田英正さんと、夕食をともにしながら意見交換。



8月31日(木) 山本議員「詐欺疑惑」、候補者調整

今日で夏休みもおしまい。朝夕は涼しくなりましたが、日中は相変わらず厳しい残暑です。

東京から深刻なニュースが飛び込んできました。東京21区で2期目を飾ったばかりの民主党の山本譲司衆議院議員に「詐欺疑惑」とのこと。彼は、菅さんの秘書から都会議員を経て、96年総選挙で立川市、日野市などの小選挙区に初挑戦で当選。昨年の東チモール住民投票では、私と一緒に現地に行った一人です。

「国から支給された政策秘書の給与を他に流用した」という容疑のようですが、その秘書も承知のことなら、秘書からの寄付になります。議員の歳費も含めて、すべてまず党が取得し、後でこれを配分し直す例さえあるようです。しかし秘書が実際には仕事をしていない架空の存在であれば、議員と秘書との間のことではなく、国と議員との間のことになり、国はだまされて給与を支払ったことになって、詐欺が成立します。「給与は要らないから」と、何かの事情で人に頼まれたのだとしても、国との関係で詐欺になることは変わりません。

新聞報道が常に正しいとは限らないので、予断を持ってはいけません。山本さんには、どんな事情があろうとも、まず十分事実を明らかにし、捜査にも協力することを期待します。これで嫌疑が晴れることを望みますが、もし詐欺にあたることがあれば、潔く責任を取ることを期待します。

今日は午後から、候補者調整のため関係の方々と個別に会って話し合い。なかなか困難です。その間東京と電話連絡。民主党の役員調整も始まったようですが、自然体です。

このHPで紹介したほか、「週刊ポスト」の9月8日号の「森政権崖っぷちで・・・」に犯歴紹介についての私のコメントが、日弁連の「自由と正義」に民主党の司法改革案が出ています。



(週刊ポスト9/8 江田五月のコメント部分

――警視庁が犯歴照会に応じない場合について

 「プライバシーを楯に警視庁が照会を拒否することはできないだろう。プライバシー保護の権利は行政に与えられた法益ではなく、あくまで個人に与えられている。裁判所の判断にもあるように、森首相は裁判で白黒の決着をつけようとして提訴したわけだから、その時点で、原告はプライバシーを放棄しているといえるからだ。
 ただし、警視庁が、犯歴はあくまで捜査の必要上使うものであり、それ以外の理由で個別の開示には応じられない、として照会に応じない可能性は考えられる」

――その場合、森首相が国家公安委員会を通じて情報開示を指示すればよいのではないか。

 「確かに、指示をすることは可能だろう。ただし、その場合、総理としての権限を自分の名誉を守るために私することになるから、別の問題を生じることになる。
 私は、今回の裁判所の判断を立派だと思うし、警視庁は照会に応じてしかるべきだと考えている」


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