2004年4月28日(水) >>菅直人代表の記者会見録 戻るホーム記者会見目次

岡田克也幹事長・枝野幸男政調会長/記者会見要旨

○年金関連法案の委員会強行採決を受けて
民主党『次の内閣』閣僚の国民年金納付状況について

■岡田克也幹事長より

 
年金法案についての政府与党の強行採決に対し万感の怒りを込めて会見したい。今日の経緯を見ても、与党側の約束は「昼には政府閣僚の国民年金納付状況を出す」とのことだった。そもそも、これは坂口厚生労働大臣が約束したことであり、民主党はそれにあわせて出す必要は全くないわけだが、与党が出すのであれば、民主党『次の内閣』閣僚の国民年金納付状況について急ぎ調べて同時に出すことが合意できていた。にもかかわらず、政府・与党はその約束を反故にして審議を行ったことに現場で抗議したが、委員長はそれに構わず時計を止めることなく審議を進めた。途中、小泉総理からは理事同士で話を‥‥との話もあったが、衛藤厚生労働委員長はそれを無視したまま委員会を続け、最終的には強行採決ということになった。

 まず、政府・与党が国民年金の納付状況についての事実関係を明らかにしないまま審議を続け、強行採決をしたことに対し激しく抗議したい。同時に、重要な年金の問題について、公聴会も行わず、国民の声を聞くこともせずに、なおざりな議論をし、しっかりとした議論を避ける形で強行採決に至ったことは、憲政史上に残る暴挙だ。民主党はこの採決は無効であると考えている。もう一度審議時間を確保し、採決のやり直しを求めたい。

【衆議院議長に対する採決無効の申し入れについて】
 議長には申し入れすることになると思う。現在、野党国対で協議しており、その結論を待って対応することになる。

【民主党の年金法案への対応は万全だったのか】
 この質問に答えるのはまだ早すぎる。民主党はそもそも採決が無効と考えており、過去のことのように話すつもりはない。民主党としては、全力を尽くしてきたとの自信はある。

【今後の対応について】
 民主党は採決無効と言っており、それに対して河野衆議院議長がどのような反応を示すのかを見極める前に本会議の話をするのは早すぎる。

 引き続き、枝野政調会長より、民主党『次の内閣』閣僚の国民年金納付状況について、資料を提示し説明させていただきたい。


■枝野幸男政調会長より

【国民年金保険料納付について】
 
政府・閣僚の年金加入問題については、4月23日の国会質問の中で、坂口厚生労働大臣が4月26日に理事会への提出を約束をしていたものであり、これが破られたこと、また、質問主意書を城島議員が提出していたが、政府はこれについても答弁を拒否した。これは大変遺憾だ。しかも、こうした約束、質問主意書に対する回答を拒否した上に、政府は、閣僚の年金加入に関わる報告の交換条件のように、民主党『次の内閣』閣僚についても同時に報告を行うよう要求してきた。

 私も4月23日の質問の際に申し上げたが、政府側は現行の国民年金制度をそのまま維持して保険料を上げる法案を提出している。民主党は未納問題等が発生する国民年金と厚生、共済年金とに分かれている制度を一元化すべきとの立場である。政府・内閣と野党の立場は違うが、政府の年金法案のずさんさ、与党の無責任な態度を明らかにするため、理不尽ではあるが、政府・与党の要求に応えるとの判断をし、本日昼をめどにまとめたものだ。民主党『次の内閣』の年金加入状況は、与党に対して報告するものではなく、国民に対して報告するものだ。

【今回の報告内容について】
 報告内容としては、与野党間の合意に基づいて、昭和61年の強制加入以降のもの全てと申し上げてきたが、与党側は国会議員に当選して以降との条件を出してきたため、民主党としても昨日時点の与野党合意に基づいて、国会議員初当選以降について報告させていただいた。

 具体的な内容については、初当選以降、かつ強制加入以降の期間について、未納・未加入期間が確認されたのは、菅直人ネクスト総理大臣が厚生大臣在任中のものがあった。現在、菅代表の事務所で経緯を調査しているところだ。私に報告された内容は別紙で説明させていただいた。菅代表は、国会議員に初当選してから今日まで国民年金に継続して加入しているが、厚生大臣在任中(96年1月〜96年10月)の10ヶ月間のみ未加入となっている。調査した結果、国家公務員共済組合に加入した際、年金についても加入したものと考えて脱退したようだ。国共済では短期の医療保険は適用されるが、長期の年金は適用されないため未加入となったようだ。これについては当時、厚生省大臣官房と相談の上での処置であったと聞いているが、その中で何かの間違いがあったようだ。菅代表からは、閣僚退任後(96年11月)から国民年金に再加入し、現在に至っているとの報告を受けている。

 その他、『次の内閣』閣僚については国民年金の方が多いが、部分的に厚生年金の部分がある方を含めて当選あるいは強制加入以降の期間については、全て加入し、支払われているとの報告を受けている。

【どのように調査したのか】
 
可能な限り正確を期してほしいとお願いした。社会保険事務所等に問い合わせてその結論が出るまで待ってほしいとの理由から本日昼ぎりぎりになった方もいるが、どのような形で確認をしたかについては確認していない。

【なぜ菅代表は加入義務があったにも関わらず加入していなかったのか】
 私も弁護士なので、国家公務員共済組合法と国民年金法の両方を確認したが、非常に微妙な法律になっている。さらに調査・確認を菅代表本人及び事務所でもしているものと思う。

【石破防衛庁長官と同じようなケースではないか】
 石破防衛庁長官がどのような事情で未加入になったのかの詳細な報告を受けていないのでわからない。しかし、普通は今まで払ってきて突然やめること自体、強制加入であればできないはずだ。他の年金に入った届け出がなければ、脱退手続きはできないはずだ。それがどのような理由で未加入になったのか、制度等の手続きを含めて確認しなければならないと思う。

【結局自民党と同じではないかとの批判について】
 そのような印象を受ける方がいることは否定はしない。また、そのような印象を与えることは残念なことだ。年金法を審議する者の責任として、自らの意思で積極的に公表することが必要だ。今回の件で調べてみると、大臣等の在任中は複雑な法律関係になっているようだが、少なくとも中川昭一経済産業大臣のケースは異質なものだ。それとは分けて整理・議論しなければならないと思っている。

【代表から詳細についての報告はあるのか】
 何らかの形で菅代表本人から説明があると理解している。

【菅代表の件では、誰が勘違いしたのか】
 詳細は調査中だ。誰がどのように届け出を出しているのか、どのように届け出を受理しているのか、なぜ受理したのか‥‥事実関係がわからない状況であり、現在そのことを含めて調べているとの報告を受けている。通常、脱退できないはずだ。

 2つの法律の隙間となっており、それを対応する方が勘違いをされたのか。国民健康保険は外れるが、国民年金を外すのか外さないのかについては、法律の文言からいえば、国家公務員共済に大臣が加わった時点で、非常に曖昧になっている。どこで食い違いが生じているのかについて、可能な限り調べるよう申し上げている。当時、誰がどのような手続きをしているのかについて、たどっていくしかない。

【菅代表はこの件について何か言っているのか】
 
「事実関係を把握しなければならない」ということ、記者会見等において「迷惑をかける」とのことを言っていた。

 私からは、本人の落ち度、間違いによる故意の未納、未加入問題なのか、そうではないのかについては可能な限り調査してもらいたいと申し上げた。

【年金の主管である旧厚生省が間違えるというのは不思議だ。大臣官房が間違えている可能性があるのか】
 それは本人も驚いており、不思議がっていた。明確な事実関係が把握できていない段階でどこがどうということを申し上げる段階ではない。基本的には、手続き等は大臣官房が行っていたとのことなので、そこに任せていたにも関わらず、どこでどのような形でこのようなことになったのかについては、調べられる限りのことは調べなければならない。

【この件が発覚したのはいつか】
 今日の午前中だ。

【菅代表以外は全員納めていたのか】
 そのように報告を受けている。
 こちらは政府に対して、2週間前から出してもらいたいと申し上げてきた。私自身は準備してきたが、『次の内閣』閣僚のことは昨日決まったことなので、決まった時点で調べてほしいとのお願いをした。

 年金手帳を取りに地元まで往復した議員もいるが、今日の昼という期限を設けていたため、それぞれの『次の内閣』閣僚の責任でご報告いただいた。

【民主党は江角マキコ問題の時にもチェックを迫ったが】
 私自身は自分の年金の過去の支払いをチェックした。菅代表に関しては本人に確認してもらいたい。

【民主党は3閣僚に対して辞任を求めてきたが】
 3閣僚には、説明ができないのであれば、辞めるべきだと申し上げてきた。中川大臣はどうして未納であるのか合理的な説明がないわけで、責任問題は残るだろう。このケースは別として、今回のことで調べてみて、大臣在任中は違うということがわかった。

【厚生大臣という立場での未加入は問題ではないのか】
 直接的には本人に聞いてもらわないとわからないが、国民年金から脱退しており、なぜ脱退できたのか、脱退の手続きをしているのか事実関係を可能な限り調べる必要がある。

以 上 

2004.04.28 17:00〜17:20 (於:衆議院本館−第4控室)


【別紙】

菅直人ネクスト総理大臣

1996.1〜1996.10までの年金加入について

 国会議員に初当選してから今日まで、国民年金に継続して加入している。ただし、その中で厚生大臣に在任中の96年1月から96年10月の10ヶ月間だけは未加入になっている。

 調査した結果、国家公務員共済組合に加入した際、年金についても加入したものと考えて脱退したようだ。短期の医療保険は適用されるが、長期の年金は適用されないため、未加入となった。これについては、当時、厚生省大臣官房と相談の上の処置であったと聞いているが、その中で何かの間違いがあったようだ。閣僚退任後、96年11月から国民年金に再加入し、現在に至っている。


2004年5月14日  民主党ニュース
社会保険庁が菅代表の国民年金脱退手続の誤りを認める

 民主党の菅直人代表は14日に記者会見し、自らの国民年金未加入問題に関して、社会保険庁側から手続きの誤りを認め、訂正する書面が送付されてきたことを公表。これによって、自身の国民年金未加入期間はなくなったことを明らかにした。 
  
 菅代表のもとに武蔵野社会保険事務所から送付されてきたのは、代表の厚生大臣在任期間(平成8年1月11日〜平成8年11月7日)についての国民年金脱退手続きを取り消したことを証明する書類と、同期間に国民年金の加入者であったことを証明する書類。前者は「国民年金被保険者関係届、申出、申請書の処理(平成8年1月11日資格喪失)は、厚生大臣の在任期間については、国家公務員共済組合の長期給付の適用除外となっている事実に基づき取り消し処理を行いました」と記し、「平成8年1月11日に行った資格喪失は誤りであったため、取り消し処理を行った」と手続きの誤りを明確に認めている。後者は、厚生大臣任期中について被保険者期間だったことを示す「国民年金第1号被保険者期間証明書」。 

 これらを明らかにした上で菅代表は、「もっと早く事実を調べ、明らかにできなかったことで、国民のみなさんに年金への不信感を高めてしまったことに変わりはない。改めてお詫び申し上げたい」とした。


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