2-12 物のつかい方(4)・電話

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選挙活動としての電話は,投票依頼も含めて,何の制限もなく,有権者に直接アプローチする手段として極めて有効。運動の浸透度,ひいては票読みにも役立つが,使い方によっては「うるさい」などのイメージタウンにつながることも。最も効果的にこれを生かすのは,「知人から知人へ」電話をすることだ。


●知人から知人ヘ

一般に選挙の電話がうるさいと言われるのは,見知らぬ人から電話がかかることに起因する。知人から知人へ,という形での電話が一本でも多くいくように事務局は協力依頼を惜しんてはならない。

●有効な電話作戦を

事務局からの電話の場合は,有効な電話作戦をたてるべき。具体的には,序盤は,ホーム・ミーティング(個人演説会)や街頭演説の日時・場所を知らせる「お知らせ電話」を中心に展開。「投票依頼電話」は,政策や主張がわかりやすく書かれたビラか後援会のしおり,公選ハガキのいずれかが届いている人を対象に終盤に集中する作戦だ。

●良いかけ方とかけ手

事務局からの電話の場合は,はじめに受け手との関係を明らかにすること。「××様の紹介で…」「○○様と同じ△△校出身の◇◇の事務所のものてすが…」という一言が,抵抗感を柔げる。

また,一般的に女性からの電話の方が,受け手側の抵抗は少ないようだ。電話かけは自宅からでも可能なので,主婦などを中心に協力を頼み,また,慣れていない人てもすぐによいかけ手になれるよう,“電話のがけ方集”を用意しておくとよい。

また,電話をかける時間帯を考え,相手の忙しそうなときは極力避けて,心証を害さぬように。

●チェックをしろ

電話をかけたら,必ず相手の反応をチェックしておくこと。事前に反応ランクをつくり,それに見合う形で印をつけて,今後の作戦決定や票読み,状況分析の手段としよう。また,相手の具体的反応……「頑張れ」「投票するよ」「うちは△△候補を応接しているから」……なども控えておくと役立つ。電話口であからさまに拒否されると気分が沈むが,拒否の電話もまた有効な情報なのである。


■ 効果的な電話作戦を展開しよう

何台の電話が必要か
必要な台数は,目標得票数,名簿の数,かけ手の人数,予算から逆算すれば,だいたい決まる。一台ても多くあることにこしたことはないが,臨時電話は一台につき10万円近くかかり,申し込んでから設置まで,7〜10日は見込まなければならない。候補者の自宅や,支持者の家の電話を借りるのも,ひとつの手だ。

■集会告知ポスターは、ベニヤ版やボール紙で裏打ちすることを禁じられている。また公共の施設の壁や塀、電柱などに貼ることはできない。これら以外のところでその所有者の承諾を受ける必要がある。無断で貼るとトラブルのもと。[関連法律資料G参照]


市民選挙の実践 12

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