2000/05/12

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(法務委員会〕

刑事訴訟法及び検察審査会法の一部を改正する法律案(閣法第七二号)
(衆議院送付)要旨

 本法律案は、刑事手続において、犯罪被事者等に対するより適切な配慮と一層の保護を図るため、刑事訴訟法及び検察審査会法の一部を改正しようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。

一、刑事訴訟法の一部改正

  1. 証人尋問の際の証人への付添い及び証人と被告人又は傍聴人との間の遮へいの制度を導入する。

  2. 証人を別室に在室させ、テレビモニターを通じて証人尋問を行うビデオリンク方式による証人尋問を導入する。

  3. 親告罪である強姦罪等の性犯罪について、告訴期間の制限を撤廃する。

  4. 公判期日において、被害者等による被害に関する心情その他の意見の陳述を認める。
二、検察審査会法の一部改正

 検察審査会への審査申立権者の範囲を被害者の遺族に拡大すること及び審査申立人による検察審査会への意見書又は資料の提出を認める。

三、施行期日

 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし一3及び二の改正規定は、公布の日から起算して二十日を経過した日から、一2の改正規定は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から、それぞれ施行する。


(法務委員会)

犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律案(閣法第七三号)
(衆議院送付)要旨

 本法律案は、犯罪被害者等の保護を図るために、刑事事件に付随する措置について所要の法整備を行おうとするものであり、その主な内容は次のとおりである。

、裁判長は、被害者又はその遺族等から申出があるときは、申出をした者が刑事事件の公判手続を傍聴できるよう配慮しなければならない。

、被害者等から損害賠償の請求など正当な理由に基づき刑事事件の訴訟記録の閲覧又は謄写の申出があり、相当と認めるときは、刑事事件の係属中であっても、裁判所は、申出をした者にその閲覧又は謄写をさせることができる。

、被告人と被害者等は、両者の間における刑事事件に関連する民事上の争いについて合意が成立した場合には、刑事事件の係属する裁判所に対し、共同して当該合意の公判調書への記載を求める申立てをすることができ、その合意が公判調書に記載されたときは、その記載は、裁判上の和解と同一の効力を有する。

、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において制令で定める日から施行する。


刑事訴訟法及び検察審査会法の一部を改正する法律案並びに犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律案に対する附帯決議

 犯罪被害者等が、個人の尊厳が重んぜられ、それにふさわしい処遇が保障されるよう、犯罪被害者等に対する支援を更に充実するため、次の諸点について格段の配慮をすべきである。

 政府及び最高裁判所は、犯罪被害者等の保護及び配慮が喫緊の課題であることにかんがみ、両法律の趣旨を広く周知徹底すること。

 政府及び最高裁判裁判所は、両法律の施行に当たっては、犯罪被害者等の保護に十分に配慮するとともに、反対尋問権の保障を含む被告人の権利を不当に制限することのないよう、刑事司法の適正な運営の確保に努めること。

 政府は、犯罪被害者等の権利に関する国民の関心と理解を深めるための教育及び啓発に努めるとともに、犯罪捜査に従事する者に対し、犯罪被害者等の人権、心身の状況等に関する理解を深めるための訓練・啓発を行うこと。

 政府は、犯罪被害者等に対する経済的支援の必要性にかんがみ、犯罪被害者等給付金支給制度の拡充に努めるとともに、被害回復に資するための没収・追徴に関する制度を含む新たな支援制度について検討すること。

 政府は、犯罪被害者等が受けた被害の回復及び社会復帰を支援するため、犯罪被害者等に対する相談・カウンセリング体制の整備、犯罪被害者等の安全・生活の平穏の確保、民間の被害者支援組織等への援助等精神的・経済的支援を含めた総合的な犯罪被害者対策を、関係省庁の密接な連携の下に推進すること。

 政府は、犯罪被害者等支援の観点から、司法制度改革審議会の審議結果等を踏まえ、検察審査会判度の在り方について見直しを検討すること。

   右決議する。


2000/05/12

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