江田五月 活動日誌  2000年4月(21〜25) >>日程表

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4月21日(金)  ペイオフ延期、法律扶助、帰郷

今日は9時から、高レベル放射性廃棄物の処分方法について電気事業連合会が要請に来室。

9時40分から議員総会、10時から本会議。
「預金保険法案」についてで、簗瀬進さんが質問。銀行のペイオフ解禁を1年延期するためなどの法案です。しかし大切なことは、2001年3月末という猶予期限を守り、その間にきちんと不良債権を処理し、資産査定も厳格にし、金融機関の再編成も行って、金融システムを再生させることだったはずです。国際約束でもあったのです。宮沢蔵相も、「順序が間違ったかな」と言ったとか。難しいことは何でも「先送り」の一例です。賛成できません。

与党3党は、先日の株と為替の大揺れの時も、堂々と公的資金で市場介入しようと動いたり、たちが悪いですね。困るのは結局国民なのです。良かったのは、「民事法律扶助法案」が可決成立、10月1日から施行となったことです。憲法32条が、50年かかってやっと現実のものになりました。弁護士さんたちの大変な苦労がありました。人権は国民の不断の努力で守られるのです(憲法12条)。

午後から、民主党HPのビデオ撮影。密室政変劇、少年法などを、即席で2分でまとめました。このHPとリンクしてあるので、見てください。

科学技術庁からも要請に来室。まず高レベル放射性廃棄物。次いでヒトクローン規制法。クローン胚、ハイブリッド胚、キメラ胚って、判りますか。

3時の新幹線で帰郷。久しぶりにわが家で鍋をつつきました。


4月21日(金) 慰安婦問題

岡山の自宅で書きこみます。資料がないので、細かなことはお許し下さい。

民主党提出の「戦時性的強制被害者法案」の核心部分は、従軍慰安婦問題への軍部と政府の関与を認め、かつ戦後の外交的処理では解決がついておらず、従って「国の責任」で謝罪し個人補償することが必要と認めていることです。そこで国権の最高機関である国会が、法律で解決の枠組みを作ろうというものです。

「アジア女性基金」のみなさんのご努力には、心から敬意を表します。しかしこれは、被害者のみなさんに心底から喜ばれなかったようですね。それは、国の責任と謝罪がはっきりしていなかったからではないでしょうか。だから本当の解決にならなかったのではないでしょうか。原文兵衛さんがおなくりになった後、どうなっているのでしょうか。

問題の所在は、はっきりしているのです。民主党案が成立すれば、歴史の前進と真の解決に繋がります。もっともご指摘のとおり、成立可能性は、これからの私たちの努力と国民の選択にかかっています。すぐ総選挙です。ぜひご支援下さい。



4月22日(土) 地元にて、「加藤勝信」、「中桐伸五」、展覧会

今日は、地元日程です。まず8時半から、江田五月会の選対会議。県下1区から5区までの担当者が集まって、解散総選挙目前の各区の状況を点検。いずれもなかなか厳しいものがあります。

10時から5区の「加藤勝信さん」の総社圏後援会事務所開き。なかなか盛会で勢いが出てきそうです。勝信さんは加藤六月さんの女婿で、東大・大蔵省です。六月さんは自由党でしたが、政権離脱の際保守党に移られ、今は与党側です。勝信さんはそういうややこしいしがらみを振り切って、民主党で頑張ります。一昨年の参院選で立候補した江田、一井、加藤の3人がみな民主党に結集します。その内でバッチをつけさせていただいてるのは、私だけ。責任重大です。うまく力を合わせ、民主党の「幅の広さ」を生かせれば、勝てます。

1時半から2区の「中桐伸五さん」の緊急集会。こちらも盛会で、やっと勢いが出てきた感じ。「夢・市民」というボランティアグループに期待します。中桐さんは岡山大出身の医者で、代議士現職。公衆衛生専門で、医療のほか福祉、環境、労働、教育、国際貢献など、幅広く国会で活躍してきました。私が知事選に出た後の衆議院の後継者で、私の責任重大です。

夕方、総合文化センターで、正筆会展、清流会展、白玲会展(いずれもかな書道)と宙(そら)作品展(日本画)。岡山市には、グループのためのいい展覧会場がなく、みな困っています。

原田信一さんご質問やご提言、有難うございます。皆さんのお取組み、尊敬し感謝しています。リップサービスではありません。私はこの種の論争は苦手で(党内で「責任と謝罪」反対派との議論はしましたが)、また議論の相手は民主党(特別のPTで取組んでいます)なので、水入りとさせてください。



4月23日 倉敷市議補選、5区総支部結成、邑久町議選は?

今日は、一日中快晴の日曜日。新緑がきれいです。ところが私は朝から選挙の応援。

倉敷市議補選の告示。朝8時から「今川鉄男候補(民主党推薦)」の出陣式で、1000人からの支持者の皆さんに、民主党県連を代表してお願いの挨拶。今川さんは中国電力労組出身で、連合岡山や友愛会議の大幹部ですが、市民センスを持ったナイス中年です。55歳で、労組の活動に区切りをつけ、残りの人生(まだ先は長い)を、市民のため、市民とともにと、決心してくれました。

有権者は何を基準に選択するでしょう。女性? 若者?? 今川さんは外れます。だから私は、本当に楽観できないと思っています。何としても勝って、「熊谷裕人さん」の4区選挙に弾みをつけなければなりません。

同時に行われる市長選は、民主党は力量不足で独自候補を見送り、ノータッチで、私も県連代表ですから同じ態度です(「室山貴義さん」が立候補しています)。市民の良識に委ねます。

午後2時から総社市で、民主党5区総支部の結成大会。海に面した笠岡市から中国山地の新見市まで、広い選挙区です。すでに1区から4区までは結成されており、これで県内全部そろいました。しかも江田、一井、加藤の3陣営がそろって参加。必勝体制が出来ました。ここで立候補する「加藤勝信さん」には、どうしても民主党公認で闘って貰わなければなりません。「はっきりせよ」との質問も出ました。当然ですよね。

夜、邑久町議会選挙の開票待ち。民主党推薦候補が2人。両方当選すれば良いのですが。



4月24日(月) 岡山(選挙、街頭)・浦安(視察)・旭川(選挙)

 今日、邑久町議選開票を待って、各事務所で祝杯。就寝1時半。民主党推薦候補は、松本巧さん7位、木下哲夫さん10位で当選でした。よかった。

 朝は、7時半から駅前街頭演説。NPT(核拡散防止条約)について。細川内閣の閣僚(科学技術庁長官)の時、延長の是非が検討されました。核保有国の既得権を擁護するだけだとの意見を排し、核軍縮にも取組むことを前提に、延長を支持する方針を決めました。

 今回の検討会議にあたり、、民主党は先日のNC会議で、「核管理政策」をまとめました。中でも、日米安保条約の運用につき、日米間で、日本防衛に際し核兵器を先に使用しない(先制不使用)との合意をとりつける方針を出したことが重要です。

 森首相は、「太平洋・島サミット」で満面の笑顔ですが、太平洋の島々は、核爆発の実験場でした。環境問題を言うなら、核実験の禁止を国際的に合意してはどうでしょうか。私ならそうします。

 8時すぎ上京。昼から行政監視委員会で、「カーサ・デ・かんぽ浦安」の視察。簡易保険福祉事業団の加入者ホームで、総戸数162戸。しかし、65歳以上、入居時3000万円、1ヶ月約11万円の経費負担と、なかなか大変。「高嶺の花」では困ります。

 3時すぎの飛行機で旭川へ。北海道6区の佐々木秀典さん、7区の桜庭(さくらば)泰喜さんの合同集会。2000名を超える大盛会でした。元官房長官の五十嵐広三さんが「今回の青木官房長官の措置は、官房長官を勤めた者から見ても、全く不可解」と、静かに、しかしすごい迫力で説かれました。両名とも、ぜひ当選してもらいたいものです。

 総選挙投票日を6月24日、土曜日に ?? 何を考えているのでしょう?

 旭川泊。



4月25日(火) 早春の旭川、原稿書き、権力者の責任感

今日は北海道、旭川からスタート。当地はまだ早春です。ななかまどは、赤い実も小さな芽もありません。れんぎょうのつぼみも固いまま。まだ道端に雪が残っています。それでもふきのとうは、大きく開いていました。激励に寄った佐々木秀典さんの事務所は、すっかり臨戦態勢。心強いです。

10時過ぎの飛行機で上京。昼から法務省が、サービサー法のことで説明に。明日は私が、「犯罪被害者基本法案」につき、本会議で趣旨説明なので、原稿書き。法務委員会調査室作成の原案はあるのですが、文章が固いし、強調したいところがしきれていません。自分流に全面書き換え。パソコンで。

4時からNC会議。民主党の税制改革案やODA政策の討議。特に税制は、物議を醸しそうです。

ところで予算委員会で、森首相と青木官房長官の説明が完全に食い違いました。4月2日11時半前後のこと。青木さんは、小渕さんから後事を託され、「何かあれば直ちに首相臨時代理に就任する決意でいた」と言う。森さんは、「青木さんは臨時代理への就任要請を固持し続けた」と言う。「森さんの勘違い」で幕引きにしたいようですが、臨時代理の就任と官房長官の就任とは、意味も違うし、何より時期が全く違います。村上正邦さんも森さんと同じ説明をしています。森さんの勘違いでなく、青木さんが嘘を言っている可能性が濃厚。つまり、青木さんは小渕さんから何も託されていない。しかし託されたと強弁するほかない。なぜなら、そうしないと政権が繋がらないから。(こう考えれば、なぜ医師団の説明を拒み続けるか、理由が判ります。)

これが、青木さんの強烈な責任感です。どんなに批判されても、自分が強弁で頑張るほかないというのです。国家のため、私情を排する(滅私)のです。この心意気に感じ入る人もいるでしょう。

しかし私は、権力者の過度の責任感は民主主義にとって有害だと思います。何ごとも「国民主権」、つまり国民が主人公なのです。具合の悪いことが起こっても、国民がそれを知り、国民がそれを正すのです。権力者が「国民は知っても何の得にもならない。任せて起きなさい。悪いようにしないから。」と言い、国民も「細かなことはいいじゃないか。」で済ますのは、民主主義の政治では、決していい結果になりません。いつか権力者は奢り、国民は主権者意識を失うからです。もうそうなっているかもしれません。無粋なようですが、私たち民主党の追及を許して下さい。


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