1988/03/04

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神奈川県社会民主連合  神奈川社民連のめざすもの

事務局長 田上 等

 三月二十八日午後六時三十分から、神奈川社民連三月例会が開催されます。ゲストは江田五月代表。テーマは「十年目を迎えた社民連は何をめざすか」。

 神奈川社民連では昨年から、毎月最終月曜日の夜に月例会と称する勉強会を設定し、タイムリーなゲストを招き、飲みながら食べながらのにぎやかな宵をすごします。

 今年は、一月に田英夫常任顧問を迎えて「田英夫さんを囲む新春の集い」、二月には「進歩党の進路を聞く」と題して川合武氏(元新自由クラブ衆議院議員)、森田敦夫氏(進歩党総務)から進歩党誕生の由来、現状、将来について聞き、出席した神奈川社民連のご意見番・野村好男氏からは、「果たして進歩党は庶民に夢を与えうるのか?」と、その政策をひとつひとつきびしく問い、また進歩党側からも熱心な誠意ある回答を得て、社民連も進歩党も現在日本の既成大政党の政治体質を憂える同志として、ともに切磋琢磨し、あるときはまた協調して、神奈川はもとより日本の政治と真剣に取り組んでいこうと誓いあいました。

 三月に江田代表を迎えたあとには、四月の月例会に生活クラブ生協理事長横田克巳氏による 「神奈川ネットワーク運動が注目を集めたこの一年」を予定しています。五月以降は市長シリーズと銘うって、藤沢市の葉山峻市長、厚木市の足立原茂徳市長など、県内の社民連推薦市長にご登場ねがうつもりです。

 現在、神奈川社民連は矢野凱也代表を先頭に、かつての大物社会党市議の看板を返上して、いまは地元戸塚で子どもたちへの剣道師範をはじめ、あらゆる地域活動の頼もしい相談役の立場から常に横浜市政へのきびしい叱声を忘れない桜井康信副代表、また、地元緑区中山で永年にわたって培ってきた信頼と、本業の不動産業でも業界の役員を務め続けるバイタリティーあふれる内野孝幸副代表、そして、相模原市を中心に県中央部の中小建設業者を組織して、その政治的意義を強調してやまない龍野信保副代表の三副代表のもとに、六人の委員で事が運ばれていきます。

 コンビニエンスストアを手広く経営する加納久朗、神奈川社民連唯一の現職議員久保田俊二(座間市議)、司法書士の永井清治、平和運動や教育問題に取り組む野村好男、社会問題全般にわたる評論家としてユニークな活動を展開している宮内紀靖の五運営委員と、桜井副代表の参謀として、いつでも冷静な分析と事態の的確な把握を欠かさない大場勲監査委員がそのメンバーです。

 神奈川社民連にとってのこの十年間は、ど多分にもれず波風ばかりのきびしい歳月でした。多くの人がやって来ては去っていきました。いま神奈川社民連を支えるひとりひとりは、その波風にじっと耐え、歯を食いしばりながら、人の去っていくさみしさを乗り越えてここまでたどりつきました。議論をすれば歯に衣をきせず、罵声の飛び交う熱血漢たちです。周囲からは、「社民連なんてまだあったの?」 「いったいいつまで社民連につきあったら気がすむんだ!」とさげすまされ、あきれられながら、「クソーツ、いまにきっとあの連中に社民連詣でをさせてみせてやる」と、燃え続けてきた面々です。

 がんばり続けてきたかいがあって、昨年から三人もの自発的な新入会員がありました。国際基督教大学生の堀江宣裕さん、書店鎌倉書房経営の友常俊樹さん、酒販会社勤務で政治家志望の中村公一さん、いずれも若い情熱家です。

 いま、神奈川社民連の若いメンバーたちは首長選挙に関心をもって検討をはじめています。「県内の人口十万内外の都市に青年市長を誕生させる」――これが、ここ一両年のわれわれの大命題です。そして、徐々に規模の大きな都市の市長を勝ちとって、いずれは横浜市長を生み、知事選挙をも主体的に戦っていける勢力を作る。その日をやがて実現させることを固く心に誓って運動を進めていきます。


1988/03/04

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