1993/08/25

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衆院・科学技術委員会

○臼井委員長 この際、江田国務大臣及び乾科学技術政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、これを許します。江田国務大臣。

○江田国務大臣 このたび、科学技術庁長官に就任いたしました江田五月でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 細川内閣総理大臣と同様、私も、このたびの内閣を、新しい歴史の出発点を画し、新たな時代の変革に着手する内閣だと思っています。この内閣に閣僚として参加したことの責任の重さを痛感しております。

 人類は今、地球環境、人口、エネルギー等さまざまな課題に直面しています。私たちは、何としてもこれらを解決し、だれもが皆安心して生き生きと多様な価値観を追求できる世界を実現しなければなりません。そのためには、人類の英知を結集すること、すなわち、科学技術を振興することが何よりも重要です。

 さらに進んで我が国は、今後、文化の香り豊かな質の高い実のある生活環境を築き、また、美しい自然と環境を将来に引き継いでいかなければなりません。科学技術の振興は、このような二十一世紀に向けた私たちの理想を実現するための、たゆまない創造活動であると思います。

 こうした時代の要請にこたえていくためには、まず研究開発投資を拡大し、創造性豊かな基礎研究を強化することが必要です。そして、これまで以上に国際協力を進め、人類全体の知的資産形成に貢献していくことが大切です。

 分野としては、原子力等の先端分野だけでなく、例えば、がんの治療、地震や火山噴火の予知、長寿社会に対応するための科学技術等、生活者としての人間に役立つ分野に力を注ぐべきだと思います。原子力は、エネルギーの安定的確保に不可欠ですから、平和利用に徹し、安全の確保を大前提として、着実に開発利用を進めてまいります。

 科学技術行政に課せられた重大な使命に思いをいたしつつ、微力ではございますが、責任者として、全力を尽くす決意です。委員長を初め各委員の皆様の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、私のごあいさつといたします。(拍手)

1993/08/25

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