2009年4月13日

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第44回さくら祭り中央大会 江田参議院議長祝辞

平成21年4月13日
於 憲政記念館

 参議院議長の江田五月でございます。

 地球温暖化の影響でしょうか、今年、東京では例年より一週間早く桜が開花しました。しかし、その後の寒の戻りで満開となるのが遅れ、おかげでいつもより長く花を楽しむことが出来ました。

 参議院議長の公邸には、冬を彩るカンザクラやマメザクラから、春爛漫のしだれ桜やウコン桜、もちろん何本ものソメイヨシノなど、数多くの種類の桜がありますが、その中に「陽光桜」があります。早春、ソメイヨシノに先駆けて、濃いピンクの華やかな花を咲かせ、小鳥が群がるこの桜は、戦後になって改良された品種です。愛媛の青年学校の教師の方が、戦争中、多くの若者を戦場に送り出して亡くし、平和が戻った後に心を痛めて、青年たちの鎮魂の思いを込めて懸命に品種改良に取り組み、しっかりと枝にしがみついて長く咲く桜を作り上げたそうです。この1月には、「日本さくらの会」のお世話で、この穂木を採取しました。接木で苗が出来ると、中国、アメリカ、ドイツ、フランス、そして熊本県の八代市などに贈呈され、それぞれの地で美しい花を咲かせることと思います。

 今はしだれ桜から八重桜に移り、心浮き立つ桜の季節が過ぎようとしています。代わってこれからは鮮やかな新緑が私たちの目を楽しませてくれるでしょう。私は名前のとおり五月生まれで、この季節には特に思い入れが深く、毎年、平和のうちに素晴らしい自然の移ろいが見られることに感謝したいと思います。

 さらに、この会場に来て知ったのですが、さくら功労者として、私の地元の岡山県からも「旭川さくらみちの桜を守る会」と「児島湖・花回廊サポーターズクラブ」が表彰されるとのことです。いずれの活動もよく知っており、ただ感謝するばかりです。

 本日の大会を主催された「日本さくらの会」は、先に述べた穂木の採取をはじめ、各地で桜の普及に努めてこられました。関係の皆さんには、これからも一層、活発な活動を続けていただくことをお願いして、お祝いの言葉といたします。


2009年4月13日

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