2009年1月5日

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参議院衛視観閲式での議長訓辞

平成21年1月5日

 皆さん明けましておめでとうございます。

 ちょっと正月に酒を飲み過ぎたのか、声がガラガラになっておりますが許して下さい。そういうまだ松の内も明けぬ、お屠蘇の酔いも冷めやらぬ今日5日、通常国会が召集されました。

 雲一つ無いキッチリと引き締まった冬の朝、指揮者以下132名の皆さんが勢揃いでこうして出動の式を行う。心から敬意を表しております。

 私は一昨年の就任の時にも本会議場で申し上げましたが、「全職員とともに」国民の負託に答えていく。参議院は議員だけで行動している訳ではありません。皆さんがいてしっかりと規律を保持してくれることで、深い議論ができる、そういう参議院になることができるのだと思っております。

 今年は、また去年の秋から起こってきたアメリカ発の金融危機、これが日本中、いや日本だけでない世界中を襲う、そういうある意味で人類史的な曲がり角にきております。そのときに参議院が衆議院とは一味違ったあり方を以て深い議論ができるかどうか、これが問われる年になっておると思います。

 衛視の皆さんの任務は、なんといってもこの参議院に関する限りは、議長が全ての秩序維持の責任を持っており、その議長の秩序維持権を最先端の皆さんが発揮していただく、そういう任務であります。この任務は、これはどうぞ断固として臆することなく発揮をしていただきたい。しかし、同時に、ここに大勢の国民が参観に、あるいは傍聴にやってまいります。そういう皆さんにも秩序を守っていただくと同時に、しかし、そういう皆さんが国会と国民とが接する最前線の皆さんですから、日本は言うまでもなく国民主権なので、こうした参観などに来られる国民の皆さんに対しては決して高ぶることなく、優しく懇切丁寧に対応していただきたいとお願いをいたします。

 去年は5月に制服の自衛官が乱入して、割腹自殺を図るというような珍事が起きました。皆さんの機敏な行動で尊い命を取り止めることができたのは大変有り難かったと思っております。7月には自衛消防隊の訓練も見させてもらいました。立派にやっておられる。また、9月には緊急地震速報、これを参議院全施設に配備をしております。こうしたものを通じて皆さんの仕事が益々やりがいのあるものになるように、議長としても全力を尽くしてまいります。

 本年一年皆さんの大活躍、心からお願いをして新年にあたってのご挨拶といたします。終わります。


2009年1月5日

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