2008年4月23日

戻るホーム2008目次前へ次へ


第24回日本国際賞 祝宴 議長祝辞

平成20年4月23日
於 ホテルニューオータニ

 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、多くの皆さまのご出席のもと、第24回日本国際賞の祝宴がこのように盛大に催されましたことを、心よりお喜び申し上げます。

 ヴィントン・サーフ博士、ロバート・エリオット・カーン博士並びにビクター・マキューズィック博士のお三方には、この度の日本国際賞の受賞、まことにおめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 サーフ博士とカーン博士は、現代の社会に欠くことのできないインターネットの基本的な通信概念を構築されました。私も自らのウェブサイトを政治活動の公開の手段として活用していますが、インターネットの発達・普及は、単なる利便性の向上だけでなく、情報公開を旨とする民主主義に資するという面からも、高く評価されるものです。

 一方、マキューズィック博士は、遺伝子と病気に関する情報を網羅的に蓄積され、遺伝医学の礎を築かれました。わが国では現在、iPS細胞の研究をはじめ、ライフサイエンス分野に注目が集まっていますが、同分野における博士の存在はすでにきわめて大きく、その業績により広く医療が進むことが期待されます。

 いずれの研究も人々の生活の向上に大きく貢献するものであり、まさに受賞にふさわしい業績です。皆さまのたゆみないご努力に深く敬意を表します。

 ところで、現在の衆参両院の正副議長のうち、私を含めて3人は偶然にも科学技術庁長官の職を経験しました。わが国にとって科学技術は生命線であり、かつ世界をリードしてきた分野であると自負しています。「日本」の名前を冠したこの「Japan Prize」が、世界の科学技術の発展を加速することを、心からお祈りしています。

 最後に、本日受賞されたお三方の栄誉に対し、改めて惜しみない讃辞をお送りするとともに、長年、その研究生活を支えてこられたご家族の皆さまにも深く感謝の意を表して、祝辞といたします。


2008年4月23日

戻るホーム2008目次前へ次へ