2008年3月13日

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参議院協会第67回通常総会 議長挨拶

平成20年3月13日
於 参議院議員会館第一会議室

 参議院議長の江田五月でございます。

 本日、参議院協会の第67回通常総会が盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。お集まりの先生方は昔と変わらずお元気で、こうしてお目にかかることができるのを大変うれしく思います。また、このたび、米寿を迎えられた長寿会員の先生方に、心よりお祝いを申し上げます。

 参議院は昨年、60周年という大きな節目を迎えました。人間で言えば「還暦」を過ぎたことになります。この間、戦後の復興、高度経済成長、昭和の終焉、バブル経済など、さまざまな出来事がありました。こうした激動の時代にあって、皆さまは参議院議員として国政の中心で論戦を繰り広げ、所属会派は異なっても、それぞれのお立場で、国民のために力を尽くしてこられました。そのご貢献はまことに大きく、深く敬意を表します。

 そして、皆さまは議員を退かれてからも、参議院協会の一員として、参議院に対する国民の理解を深めるよう、熱心に活動を続けておられます。衷心より感謝申し上げる次第です。

 さて、参議院はこれまで、衆議院に先駆けてさまざまな試みを進めてきました。最近では、決算審査の充実、ODA調査団の派遣などを始めて、すでに定着してきています。今期の参議院改革についてご報告しますと、昨年12月に改めて参議院改革協議会を設置し、まずは抜本的な改革が不可避である選挙制度について、各会派にご議論をお願いしました。先月には第2回協議会が開催され、具体的な検討に入ったところです。

 皆さまにあえて申し上げるのも僭越ですが、政治を取り巻く状況が刻々と変化する中、私たちは常に、その時々にあった制度や運用を考えていかなければなりません。とりわけ、昨年夏の通常選挙の結果、参議院の構成は大きく変わりました。「ねじれ国会」と言われ、先例のない新しい事態に直面し、難しい舵取りを迫られることもしばしばですが、この状態を後ろ向きにとらえるよりも、ねじれの持つエネルギーをいかに上手に活用していくか、知恵を絞る方が先決と考えています。与野党間の話し合いを大切にしながら、言論の府、良識の府にふさわしく、審議を通じて内容の濃い議論を展開することが、やはり何よりも重要です。

 参議院が、今後も国民の期待により一層応えられるよう、私としても、各会派のご協力をいただきながら、努力を続けてまいる所存です。参議院協会の皆さまには、議会政治の先輩として、引き続きお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。

 結びに、本日ご出席の皆さまをはじめ、会員の方々の一層のご活躍とご健康、そして、参議院協会のますますのご発展を心より祈念しまして、あいさつといたします。

 


2008年3月13日

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