2007年11月28日

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全国町村長大会 あいさつ

平成19年11月28日
於 NHKホール

 参議院議長の江田五月でございます。

 全国町村長大会の開催に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。

 町村は、地域の住民にとって、生活に密着した最も身近な自治体です。本日ご列席の皆さまは、その町村における行政のトップとして、住民の方々が日々の暮らしに不安がなく、安定した毎日を送ることができるよう、日夜心を砕いておられることと思います。そのご労苦に深く敬意を表し、心より感謝を申し上げます。

 今日の地域社会には、少子高齢化と過疎化の進行による医療・福祉サービスの低下や、地域間格差の拡大など、多くの課題が横たわっています。私の地元は岡山県で、平成の大合併により町村の数は激減しましたが、地域を回ってみればよく分かります。まさに町村こそが、地方の厳しい現実と必死で戦っているのです。これらの課題は一朝一夕に解決できるものではないでしょう。しかし、町村をはじめ地方自治体が、自らの裁量と責任で、工夫を凝らして新しい効果的な施策を実施することによってしか、これらの課題解決の糸口はつかめません。住民サービスの確保のために、創意と工夫が出来るような地方自治体制を確立することが必要です。

 昨年末には地方分権改革推進法が成立し、地方分権改革は次の一歩を踏み出したところですが、その後も税財源の問題をはじめ、さまざまな論点が絶えることなく立ち現れています。国はきわめて難しい舵取りを求められていますが、何より大切なことは、最大限に現場の声に耳を傾け、改革の推進過程に目を配っていくことだと思います。

 町村長の皆さま方におかれましては、今後とも、自律的な行政を進め、生き生きとした地域社会をつくっていかれるよう、一層のご尽力をいただくことをお願いいたします。

 結びに、本日の大会をステップとして、全国の町村が発展を遂げることを願い、ご列席の皆さまのますますのご健勝とご発展を心よりお祈りして、あいさつとします。

   平成十九年十一月二十八日
                                                                       参議院議長 江 田 五 月


2007年11月28日

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