江田五月活動日誌 2013年11月 >>日程表 ホーム総目次11月目次前へ次へ

11月15日(金) アゴラ、2°財団、ベルリンの壁、アデナウアー財団、博物館、デパート、前大使夕食会

 今日は終日、曇天で寒い一日でした。9時にホテルを出て、9時半から11時過ぎまで、アゴラ・エネルギ−ヴェンデという団体を訪ねて、ライナー・バーケ代表と懇談しました。彼は、1998年から2005年まで連邦政府の環境次官を務め、2011年の脱原発方針確定の後に、二つの財団からの要請と資金提供を受け、エネルギ−シフトの実現のために関係者をすべて集めて科学的研究をするために、この懇話会を作ったとのことです。過去20年にわたる脱原発とエネルギー供給体制の取り組みを概観し、立ち上がってボードにグラフを描いて、再生可能エネルギー活用の新しいステージの考え方を、特に今後の電力料金設定の考え方を、適切に説明されました。実に広範で具体的に細部まで検討されており、ドイツでは再生可能エネルギーは風力と太陽光に集中させなければならないと強調されました。

曇天のベルリン
アゴラ・エネルギーヴェンデー懇談
同 - 電力価格

 移動して、11時半前から1時間強、「2°財団」を訪ね、欧州気候政策担当のソフィー・ハイツさんと懇談しました。京都議定書の合意を実現するため、2007年に関係企業10社が合意して作った「気候変動対策を推進する経営者財団」で、京都合意に確信を持っていると強調され、企業の代表的な取り組みの説明を聞きました。会議室にはキッチンも併設され、壁にはエプロンが掛かっており、経営者が集まって自分たちで料理を作りながら話し合うのだそうです。

2°財団 - 懇談
同 - キッチン
ベルリンの壁跡

 すべての企画の最後に、ソニーセンターに移動し、13時から1時間半強、ドイツ風のレストランで、コンラート・アデナウアー財団の環境・気候・エネルギー政策コーディネーターのクリスティアン・ヒューブナーさんとアジア・太平洋地域担当のラベア・フェルストマンさんとともに昼食懇談会を行いました。キリスト教民主同盟系のシンクタンクで、2022年原発ゼロについては様々な意見があったそうですが、現在では極めて安定した政治合意となっており、後戻りはあり得ず、いかに難しくてもこの実現のためにあらゆる努力を傾けると強調されました。

ソニーセンター
アデナウワー財団―昼食懇談

 その後、バスで移動して博物館エリアに行き、15時過ぎから16時半まで、博物館を二つと美術館を見学しました。ペルガモン博物館はメソポタミアの、ニュー博物館はエジプトなどの、それぞれ遺跡を集めてあり、見応えがありました。さらに美術館では後期印象派からドイツの画家まで幅広く蒐集してあり、楽しみました。一区画に数多くの施設を集中させているのですが、このほかにもベルリンには合計で50ほど、博物館などがあるそうです。17時から、KaDeWeという高級デパートを覗いてみました。クリスマス商戦真っ盛りでした。そこからホテルまで歩いて帰り、今日の活動日誌を書いたところです。

博物館エリア
ペルガモン博物館で
KaDeWeで

 19時半に出て、20時から、フォルカー・シュタンツェル前駐日大使主催の夕食懇談会に出席します。最後の夜で、寛いだひと時になると思います。

 フォルカー・シュタンツェル前駐日大使との夕食懇談会は、20時から2時間強、1621年開設のZur Letzten Instanzというレストランで開かれました。大使の説明では、かつて死刑囚が執行前に、ここで最後の食事を振舞われたという言い伝えがあるそうで、我々のドイツでの最後の晩餐となりました。しかし話題は、やはり原発や再生可能エネルギーに集中しました。

1621年のレストラン
シュタンツェル前大使と

2013年11月15日(金)

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