江田五月 活動日誌 2000年3月(26〜31) >>日程表

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3月26日(日) 結婚記念日も大忙し

今日は、私たち夫婦の結婚記念日。33回目。「よくもったもんだ」と・・・。

朝9時から、地元「旭操学区スポーツ少年団」の卒、入団式。挨拶。指導員の皆さんは、みなボランティア。頭が下がります。有難うございます。

午後、聖雲書道会展へ。かなの大家、高木聖鶴先生の直門の方々。

夜、自宅から片道1時間半、柵原町で、国政報告会。こじんまりした集まりで、樽井よしかず君の応援依頼。

帰宅は、夜10時。うどんを掻き込んで、劉・ミフネ アートアンサンブルに駆けつけ、世界的クラシックギタリスト、福田進一さんのギターを聞く。聴衆わずか数人の贅沢。

貴闘力の優勝は、やはりすばらしい。中年には、何よりの元気の元。やればできる。



3月27日(月) 警察も財投機関も伏魔殿か?

朝、7時半から恒例の岡山駅前街頭演説。ロシア大統領選など。8時12分ののぞみで上京。

12時半から行政監視委員会理事会。1時から委員会。猪瀬直樹さんたちから財政投融資機関について、参考人意見聴取。

子会社などが沢山ぶら下がり、伏魔殿化していること。情報公開も抵抗が強いこと。政策コスト評価が必要なことなど。3時間にわたって勉強。

理事協議では、国会法105条の会計検査院に対する検査要求(ODA関係)は決定。しかし私の求めた資料要求などは、(1)2月25日の国家公安委員会の決裁書類と (2)28日の国家公安委員会の議事録は、人事のことでプライバシーが書かれているから出せない、(3)全国の警察の麻雀実態調査は、勤務時間外のことだから出来ない、(4)全国の相談記録簿など保存書類の総点検は、膨大になるので出来ないというのが、警察庁の返事。新潟県下の相談記録簿だけは点検。柏崎署をふくめ6警察署で、保管不十分だったとのこと。

これでは満足できません。小渕首相も、国会を延長してでも警察改革すると言っているのだし、今日の委員会でも猪瀬さんから議事録くらい出すべきだと言われているし、新潟ではさらに交通違反揉み消しも出ているし、国政調査権によって提出させて欲しいと求め、継続協議。ちなみに、国政調査権は、議員個人では行使出来ません。

5時半から、明日の質問打ち合わせ。議題は、裁判所職員定員法。折しも、同期同クラスで机を並べた大濱恵弘裁判官の訃報。確か57歳のはず。癌。合掌。



3月28日(火) 司法NC、法務委、弾劾裁判、NC会議、憲法調査会

今日は、朝8時から司法部門会議。内閣提出の「刑事訴訟法改正案」などの審査。被害者と被告人や傍聴席との間に、衝立を置いたり、ビデオリンクを使ったりして、証言しやすくします。被害者は特に傍聴しやすくします。これまで6ヶ月だった性犯罪の告訴期間を撤廃します。犯罪被害の弁償につき和解ができ、これを公判調書に記載して貰うと、強制執行できるようになります。というように、被害者の立場を強めるものではありますが、部分的対策にすぎません。私たち民主党が準備している「犯罪被害者基本法案」があって初めて全体像が見えてくるのであって、政府案だけでは不十分です。民主党案について、パブリックコメントを求めています。このHP表紙の民主党のマークをクリックして、民主党HPへぜひどうぞ。

9時から質問打ち合わせ。10時から法務委員会で、「裁判所職員定員法」の質疑。今日が葬儀の同期同クラスの裁判官、大濱恵弘君のことに触れ、追悼の思いを込めて質問すると前置きして、司法制度改革と裁判官定数の関係、弁護士大幅増員時代に裁判官や職員はどうするのか、速記官の「はやとくん」のこと、家裁調査官と職員総合研修所のこと、そして最高裁判所裁判官のジェンダーバランスなどについて質問。60歳代の男性ばかりで占められている15人の集団が、世間の常識と理にかなった判断を示せるとは到底思えません。過去に最高裁の女性判事は高橋展子さんただ一人。ぜひ女性を任命すべきだと求めました。法案には賛成。全会一致。

11時から政務役員会。幹事長や国対委員長の報告など。昼は、裁判官弾劾裁判所の会議。例の鬼頭史郎さんの時活躍した機関で、私は第2順位の代理裁判長。これは、存在に意味があり、あまり活躍しない方がよろしい。

午後は憲法調査会に応募してくれた学生諸君の審査。結局160人もの学生が応募。しかも皆なかなかしっかりしてます。案ずるより生むが易しですね。どこかで教わったような意見でなく、なるべく自分の意見がはっきり出ているのを20人選び出しました。明日持ち寄ります。

4時から法務委員会再開。「株式消却」の時限立法をまた2年延長。賛成はしましたが、そろそろサンセットにしないと。同じ時刻にNC会議。ストーカー禁止法案など。「昭和の日」も議論。私の意見は、「江田五月から」3月11日をご覧下さい。

弾劾裁判所 裁判官 江田五月


3月29日(水) ウォルフレンさん、憲法調査会、三枝成彰さん

8時、旧知のカレル・ヴァン・ウォルフレンさんを囲む少人数の勉強会。明快。(1) 日本では、政権勢力が国を動かしていない。従って、欧米の野党の課題が調整問題であるのと異なり、日本の野党の課題は構造改革となる。(2) 例えば経済では、日本の経済構造は、相変わらず生産者優位の拡張志向。だから、海外でドルを稼いでも、それを円に変えられず、日本人は豊かになれない。かつては金融機関から円を借りられたが、今ではそれもできない。日本のドルが米国を支え、逆に日本経済を悪化させる。(3) 改革は、息長く丁寧にやらなければ、全体が崩壊する。これは政治の課題であり、これができる能力と規模を持っているのは民主党。(4) 個別の出来事と本質的な課題とを区別した戦略的取り組みを期待する。(5) ブルジョアジー(中間層)が大切。

9時半、議員総会。10時、本会議。木俣佳丈君の質問は、日頃の勉強の成果を十二分に発揮し、秀逸。

昼食付き国対・理事合同会議。1時、決算行政監視部会。衆参の決算委員会と行政監視委員会の打ち合わせ。2時、憲法調査会の学生参考人選び。応募は結局177人。運営検討委員2人以上から推薦のあった応募者は40人。これを第1次合格とし、明日そこから20人に絞る。私の推薦した20人中、12人が他の委員の推薦もあってパス。女性の応募は21人だが、ポジティブアクションをとる。

2時15分、政務役員会。「昭和の日」反対と決定。3時、司法制度改革PT。法曹一元とロースクール。講師は須網隆夫早大教授。

6時、家西悟君のエイズ和解4周年パーティー。

7時、東京オペラシティーで、三枝成彰さんの30周年記念コンサート「映像と音楽のホントの関係」。「ハートカクテル」「花の乱」など、大写しの映像を見ながらのオーケストラ演奏は、迫力満点。「これらが音楽として成功といえるかどうかは、歴史の審判に待つしかない。自分にとっては、これらのファインミュージックは、楽しく、またこれらがあったから、『忠臣蔵』などが生まれた。」との三枝さんの話が印象的。



3月30日(木) 労働者保護法、憲法、NC会議、警察、通販生活

今朝も8時から行動開始。法務労働合同部会。会社分割を認めるための商法改正案とその際の労働契約承継法案につき、法務、労働両省から説明聴取。企業再編の総仕上げはよいが、労働者保護が部分的で不十分。こちらが置いてきぼりでは困ります。そこで民主党として包括的な「労働者保護法案」を提出。

3時から、憲法調査会の応募学生選考。このHPの「掲示板」でおなじみの栗原君は、結局私一人しか推薦者がなく、ごめん。人を選ぶのは難しい。

4時からNC会議。郵便局の窓口で原付の自賠責保険契約を受け付けるのを認める法案で、賛否両論。次回に決定延期。小さいようで、郵便局の将来のあり方が絡んだ大問題です。皆さんどう思いますか?
税制では、課税最低限の引き下げをどうするか。財政再建10カ年計画は。

6時頃やっと日弁連の司法改革シンポの出版祝賀の集いへ。6時半から2時間、「通販生活」で、憲法9条に的を絞った討論会。各党代表6人で、司会は福岡政行教授。

この間を縫って、総務庁から特殊法人の情報公開について、警察庁から不祥事について、説明聴取。警察は相変わらず閉鎖的。いっぺん全てを太陽に晒して虫干ししないと、「臭い物にふた」、「身内に甘い」では、国民の信頼を再構築することはできないと言うのに、危機感薄し。

どうもこのところ、私の書き込みが長くなるので、反省して、今日はここまで。



3月31日(金) 警察改革、国会同意人事、守屋澄子さん祝賀会(岡山)

今日は9時から警察改革PTで警察庁から警察官の研修(教養と呼ぶ)について説明聴取。9時半、議員総会。10時、本会議。

地方分権一括法に基づき新たに出来る「国地方紛争処理委員会」(正式名称はどうだったかなかな?)の委員5名につき、国会の同意を求められた件で、反省あり。これまでは、国対からすぐ部会に下ろし、OKなら同意に賛成としていたが、どうもこれでは安易に流れる。現に今回も、地方の立場に立つ人はいるのか。今回は時間切れでやむなしとして、これからはNCで検討し、必要な場合には候補者に関係委員会まで来て貰って、所信を正すことも考えようということに。

月曜(4月3日)に行政監視委員会で質問することになったので、警察庁、総務庁、郵政省に来てもらう。総務庁は、特殊法人の情報公開について。警察庁から来てくれた若い人たちが、みな警視以上だったのには、やはり驚きです。本人たちは気をつけていても、やはり世間は彼らをちやほやするでしょう。これで人材が育つか。キャリアシステムの難しさですね。

3時前ののぞみで岡山へ。6時半から守屋澄子さんの山陽新聞社賞受賞祝賀会。「若い芽のコンサート」で若者にクラシックを植えつける活動を、地道に謙虚に続けてこられました。「傲慢は応援しません。」と、辛口の挨拶が印象的。後半は、演奏会。ヴァルディ睦子さんの蝶々夫人のアリアは、最後絶句。彼女は、つい最近夫を亡くしました。聴衆もみなそのことを知っていて、大拍手。そういう人間の生き様まで含めた音楽の楽しみ方が、地方の良さです。最後は、遠山慶子さん。さすが。


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