江田五月 活動日誌 2000年11月(01〜10) >>日程表

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11月1日(水) 科技部会、本会議、法科大学院、理事会議、憲法、草津フォーラム

今日は、8時から科学技術部会。いよいよ来週からクローン法が審議入りとなるので、対応について詰めた議論です。政府案と民主党の対案と、抱き合い心中になるのは、この分野の規制が急がれているので、好ましくありません。政府案の修正により、将来は民主党案のような考え方が日の目を見るようにする方法があるのではないかと思います。

9時半から議員総会。10時から本会議。民主党の伊藤基隆議員が、亡くなられた自民党の岡利定議員の哀悼演説をされました。個人の政治献金についての税制上の優遇措置を延長するための租税特別措置法改正を可決成立。終了後、予算委員打ち合わせ。

枝野幸男さんと、ロースクール(法科大学院)についての民主党の提案について打ち合わせ。

12時から国対・理事合同会議。1時から参議院憲法調査会の運営検討会議。日程が合えば、15日に調査会を開き、延び延びになっている参考人の意見聴取をすることにしました。その後、分野別に検討を具体化する方向で、分野の決め方などの検討を始めることとしました。

2時、科技庁大熊官房長がクローン法の相談。山形の人間国宝に関する相談。

3時過ぎの新幹線で滋賀県草津市へ。6時半から約2時間、NPO議連主催の「地方フォーラムin滋賀」。加藤紘一会長も出席され、私は民主党の提案の報告。各党のご意見の報告があり、6団体の代表からの要望の他、フロアーからもご意見を頂きました。認定機関は、徴税当局との意見はごく僅か。第三者機関というのが圧倒的でした。小規模NPOを大切にとの意見が印象的です。帰京。



11月2日(木) 法務部会、法科大学院、法務委員会、少年法、憲法、石原さん

今日は、8時半から法務部会。少年法をめぐる混乱につき意見交換の後、衆参の法務委員会の報告と協議。民事再生法案と外国倒産法案につき、賛成の態度を確認。少年法改正案に対し、参議院でも修正案や18歳成年法案、犯罪被害者基本法案を提出することと、修正の努力をすることを決定しました。私は、参議院法務委員会の理事なので、責任重大です。

9時から司法制度改革PT。法科大学院(ロースクール)につき、民主党の提案を決定しました。独立行政委員会を作り、設置の認可や監督と司法試験などを所管させることで、法曹養成への文部省の関与をなくします。この点が民主党らしさです。

9時50分法務理事会。10時から昼休みを挟んで4時まで、法務委員会。保岡法務大臣に対する法務行政の一般質疑です。民主党は小川敏夫さんが75分間質問。盗聴実施の有無や森首相の犯歴につき、鋭く切り込むのに、答弁に誠意がありません。理事の私も黙っていられず、2度にわたり合計12分、質疑が中断しました。

昼は昼食つき会議。午後、委員会と並行して直嶋国対委員長と打ち合わせ。結局、少年法の本会議質問が8日になったので、7日に民事再生法などの質疑と採決を行い、8日に臨時に法務委員会を開いて、少年法の趣旨説明を聞き、9日から本格質疑に入ることとしました。後ろ向きの抵抗でなく、論戦を十分深めたいからです。4時からの法務理事懇談会でそのことを決め、私から、その前提として、十分な審議のほか、民主党として修正案などを提出するので、修正協議に応じることを求めました。6日に理事懇談会を開きます。

5時から1時間、憲法につき9条中心に記者のインタビュー。櫻井よし子さんとの対論になるようです。その後、参議院法制局に少年法改正案の修正案その他の法案作りを注文。

6時半新宿で、石原萌記さんの喜寿を祝う会。最終新幹線で帰岡。



11月3日(金) ソフト交歓大会、和気町、展覧会s、川鉄まつり、連合と定期協議

今日は文化の日。7時40分から、旭操スポーツ少年団ソフトボール部第21回交歓大会。岡山市内から16チームが集まってくれました。旭操学区は新設学区で、出来て22年になります。私たちがここに住み着いて20年。人が去り、人が来たり、それなりに落ち着いた学区になってきました。始球式をさせてもらいました。Qちゃん、やわらちゃんにはかないませんが、一応キャッチャーまで届きました。

10時から和気町の文化祭表彰式に、石田みえさんと出席。和気町と中国とのつながりなどに触れた祝辞を述べました。10数年前、藤本町長の熱意に打たれて、中日友好協会秘書長の黄世明さんを和気町に呼んだのです。これが効を奏して、姉妹縁組に発展しました。黄さんはその後肺がんを病みましたが、今日町長さんから聞くと、お元気になっておられるとのこと。中国伝統医学は、端倪すべからざるものがあります。

昼、石田さんと総合文化センターで、操山高校同窓会の梅操展ほか2つの展覧会を鑑賞。芸術心をそそられました。

石田さんと川鉄まつりへ。会社創業50周年を記念した盛大さで、10万人を超える人出でした。大勢の人と挨拶できました。並木町2丁目の文化祭へ。今年で9回目。子供たちやお年寄りの作品も多く、楽しみました。

5時から連合岡山と民主党岡山の定期協議。私たちの至らなさにつき、徹底的に批判され、グーの音も出ませんでした。しかし、石田みえさんの推薦依頼状は、受け付けてもらい、ちょっとは前へ進んだかなと思っています。その後、県連幹部と一杯やって、帰宅。



11月4日(土) 庭の手入れ、山下さん弔問、寺尾さん句集、小野さん歌集

今日は、久しぶりの休日。ゆっくり起きて、日中は庭の手入れ。夜来香(いえらいしゃん)が大きくなり過ぎ、霜にあたらない場所に移せないので、枝を落として小さくしたり、百日紅(さるすべり)の枝を全部落としたり。

邑久郡五月会の会長をしてくれていた山下照雄さんが、今朝亡くなり、夜、弔問に行きました。肺がん闘病1年。62歳でした。私は、通夜も葬儀も国会日程で参列できません。非情の仕事です。

来週から、法務委員会の審議日程が大車輪となります。6日の理事懇談会で細目を決めますが、7日は民事再生法改正案と外国倒産法案につき、私が75分間質疑に立つ予定です。その準備のため、資料を読まなければならないのですが、なかなか。

寺尾俊平さんの川柳句集と小野道子(桂華)さんの歌集「夜の雨」に、ぱらぱら目を通しました。

寺尾さんは岡麻吉さんのご長男。岡さんは、私の父の大親友で、一匹のめざしを二人で分けて酒を飲んだ仲です。寺尾さんも、岡さんの血を継ぎ、大風流人で、没後一周年を記念した出版です。

「初日よ静かに地球は疲れきっている」

小野さんは、女流かな書作家。来年1月、喜寿を迎えられます。初めての歌集に収められた歌は、終戦から昭和35年までの、若き日のもの。歌人復活宣言でしょうか。書にも歌にも、いつも新しい境地に挑戦しておられます。

「戦後派といやしみて指す人ありき戦後派として吾はもの言ふ」

「わが筆は紙にくひ込まぬかどうしてもくひ込まぬのかと筆端を見る」



11月5日(日) 瑞歩ちゃん、庭仕事、上京

今日は、夜まで自宅から一歩も出ませんでした。11時に、私たちが仲人をした小林君夫妻が、お誕生1か月余の瑞歩(みずほ)ちゃんを連れて訪ねてくれました。近所の「沖田神社」へお宮参りの帰りです。やはり近所の「ペリネイト母と子の病院」でご出産。生まれたばかりの時、お顔を見に行きました。一ヶ月でずい分しっかりしてきました。まだ首も座っていないのに抱かせて貰って、ご満悦で記念写真を撮りました。健やかに育ってくれることと思います。

その他は、一日庭仕事など。つるばらが伸び放題に伸びているので、小さい枝をすべて落とし、裸にして整枝しました。これで良いのでしょうか。良かろうが悪かろうが、こんなことをやっていると満足なのです。日が陰ってからは、相撲中継のテレビ桟敷。人気力士が、ずい分変わりましたね。のどかな小春日和でした。

最終新幹線で上京。車中で、民事再生法改正案と外国倒産承認法案の資料を読み始めましたが、ビールが効いて、爆睡。明日、頑張ります。これで私の連休は終わりです。



11月6日(月) 民事再生法等質問準備、JR安全対策、本会議、法務省

今日は、通常の忙しさに戻ったら、何となく調子が出ませんでした。慣れない休みを取ったりしない方がいいのでしょうか。

10時から、民事再生法改正案と海外倒産承認援助法案につき、連合の担当者から要望を聞くことにしていたのが、10時半からとなり、既に11時から、法務省の担当者から聞く予定が入っていて、てんてこ舞い。

11時半から、JRの安全無視の状況についての現場からの要望。津山駅と院庄駅の間で、踏切上に障害物があった場合に点灯させる警報機に、蔦がからまりついて、運転手から確認できなくなっている状況につき、写真で説明を受けました。安全軽視のJRではいけません。

12時半から議員総会。1時から1時間40分、本会議。健康保険法の質疑で、松崎俊久さんが良い質問をされました。医療供給体制の抜本改革を先送りして、医療費を増額するだけ。ただ本会議では質問も答弁も言いっぱなしなので、残念です。

2時45分から、法務委員会理事懇談会。明日の委員会の質問時間、8日の臨時の法務委員会での少年法趣旨説明、9日の法務委員会で6時間の質問が、ほぼ決まりました。

3時15分から法務省の担当者と協議。30分から金融庁と金融再生委員会の担当者から説明聴取。4時半から法務省。5時過ぎから、法務委員会調査室と協議。6時から政府側に質問概要の説明。この間、弁護士会からもファックスで意見聴取。岡山の河田英正さんからもご教示いただきました。こうやって質問の筋書きが次第に決まって行きます。

付帯決議の案に付き、関係者と電話でやりとりしていたら、議員会館を出たのは9時になりました。



11月7日(火) 法務委員会質問、役員会、中田倉敷市長、馬場由子さん

今日は、8時半から湯川政策秘書と質問の最終打ち合わせ。9時50分理事会。10時から昼休み1時間を挟んで3時半頃まで、法務委員会。「民事再生法改正案」と「外国倒産処理手続承認援助法案」の審議です。内容は、法務省HPをご覧下さい。

私は、11時から75分間質問しました。初めの20分ほどは、先日の小川敏夫議員の森首相犯歴問題質問についての補充質問。私は、昭和51年8月8日から平成9年5月13日まで、無事故無違反であることの証明書(SDカード)を持っています。前回免許更新したときに申請して貰ったもので、自動車安全運転センターの発行です。これは犯歴証明書ですよね。差し支えない場合は、現に発行しているのです。これを示しながら、森首相は、天地神明に誓って犯歴はないと言っており、その言葉に嘘はないのだろうから、森首相が自ら申請するなら犯歴のないことの証明書を出したらどうなのかを正しましたが、埒があきません。森首相の言葉に嘘があるからなのでしょうか。

本論に入って1時間弱、法律論のやりとりをしました。いずれ会議録が出れば、このHPに登載します。ご覧下さい。質疑終局後、討論なく採決。全会一致でした。次いで私から、昨日取りまとめていた付帯決議を提案。これも全会一致で採択されました。

この間昼休みに、常任役員会。予算委員会の対策、常任委員会再編成の方針などを協議。

中田倉敷市長らが、地元の道路や河川の予算について要望に見えました。肥田美代子代議士が来室。自由法曹団の弁護士さんたちが、少年法につき要請。連合の政策担当者が民事再生法等につき来室。司法改革フォーラムの皆さんが、ロースクールにつき要請などなど。千客万来です。

6時半から、かって社民連の本部職員として手伝っていただいた馬場由子さんが、現在の金田誠一さんの事務所の仕事もお辞めになるので、ご苦労さん会。菅直人さんを初めバッチ族も含め、大勢の仲間の皆さんが集まってくれ、楽しい会になりました。

法務委員会会議録(11/07)



11月8日(水) 本会議・法務委員会・弾劾裁判所・熊本フォーラム

今日は、9時半から議員総会。10時から約3時間、本会議。

重要な法案については、本会議で趣旨説明を聞き代表質問と答弁のやりとりをします。もっともお互いに言い放しで、隔靴掻痒なのですが。今日は、少年法改正案と警察法改正案。少年法は竹村泰子さんが、警察法は菅川健二さんが、民主党を代表して質問。この手続きが終われば、それぞれ委員会に付託されて審議が始まります。

次いで家畜伝染病予防法改正案。宮崎県と北海道で92年ぶりに口蹄疫発生が確認され、その蔓延防止体制を整備するものです。著作権業管理事業法案。事業者の文化庁登録制度を創設するものです。そして民事再生法改正案と外国倒産法案。昨日法務委員会で採決されたものです。いずれも、内閣から提出されたもので、閣法と略称し、全会一致で可決しましたが、参議院先議のため、これから衆議院に送付されてその審議が始まります。

昼はまず、法務委員会理事会と委員会で、少年法改正案の趣旨説明を聞きました。裁判官弾劾裁判所裁判員会議で、裁判長を選任しました。

大慌てで羽田空港へ駆け込み、空路熊本へ。NPO議連の3回目の地方フォーラムに出席のためです。



NPOフォーラムin熊本・米大統領選挙

6時20分、会場の九電ホールに着いたら、がらがら。「苦戦している」と言っていたとおりかと思ったら、6時半にはほぼ満員。結局300人の参加で、9時まで一人も帰らず、充実したNPO地方フォーラムin熊本となりました。

出席者は加藤紘一会長のほか熊代議員、藤島議員、私。NPO側は熊本から3人、長崎から1人、シーズの松原明さん。会場から14人が発言。鹿児島、福岡、北九州など。今朝の新聞に出た民主党のNPO支援税制の記事も話題になりました。みな元気です。がっかりさせてはなりません。

9時すぎ夕食をかき込み、10時のJRで博多へ。泊。

米大統領選はすごいですね。今日の本会議の間にも、情報は入っていたのですが、気になって羽田空港からも熊本空港からも電話。ブッシュに決まったようだが、フロリダで気になる動き。結局これが再カウントになったのですね。すさまじい民主主義です。もしゴアが敗れると、ラルフ・ネーダーの果たした役割は何だったのでしょうか。ゴアの環境派は本物だけに、複雑な心境です。

ところで熊本で、ブッシュ勝利との一報にはしゃいでいた某与党議員。最終結果は別として、大接戦に考え込んでいた加藤さんと対照的でした。



11月9日(木) 法務部会、修正協議、少年法質疑、伝統建造物、アムネスティ

今日は、まだ暗い内に福岡のホテルを発って、一番便で帰京。9時過ぎに、法務部会に到着し、参議院法務委員会の状況を報告しました。特に、少年法の修正協議の状況を報告し、私が参議院法務委員会の理事として、一任を受けて協議に当たることで、了承されました。続いて司法制度改革PT。

与党からすれば、修正要求を突っぱねておれば、民主党は最後にはよたよたしながらでも賛成することは分かっているのです。党利党略からすると、このくらい与党に好都合なことはありません。しかし私が、首をかけて理事として審議の進捗に抵抗すれば、審議未了で成立しないこともあるのです。私としては、そんな脅しでなく、党利党略を捨てて、私たちが未来を託す次世代を育成していくために何をなすべきかを、与党の皆さんと真剣に探りたいと思いますが、協議はまだ始まっていません。

与党案の「厳罰化」と「検察官関与」は、それでいい結果が得られるかどうかが、データによって検証されているわけではありません。その意味では実験なのです。それでもやって見ようというのなら、一定期間経過後に結果を検証し、そのデータに基づいて、制度を見直す必要があることになると思います。

9時50分理事会。10時から昼休みを挟んで4時まで、法務委員会。竹村泰子さんが75分間質疑を行いました。「アメリカでも韓国でも、厳罰化によって少年犯罪は増えている。」と追及すると、「厳罰化がなかったらもっと増えているのではないか。」と答弁。それこそ何のデータもない話です。質疑中、質疑者には失礼なのですが、理事間協議や国対との協議で、出たり入ったり。走り回っています。

昼は、昼食付き会議。河村たかしさんの伝統的建造物を守る闘いに、裁判所が仮処分却下決定の理由中で、理解ある言葉を述べられました。座り込みで、由緒ある母校の校舎改築に抵抗しているのです。

終了後、理事懇談会。14日午前中と16日終日の質疑、17日午後の参考人質疑、21日頃の施設視察を決めました。

4時半、中国新聞記者が伝統的建造物議連の取材、その他来客。6時からアムネスティ議連の相談。休眠状態になっているので、立て直さなければなりません。



11月10日(金) 勉強会、特別協定、IT基本法、憲法、司法改革、NPO、現代総研

今日は、8時からKPMG コンサルティングの木村剛さんを講師に金融情勢の勉強会。「(1)国債市場の破綻、(2)不良債権の顕在化、(3)生保処理の失敗のいずれかで、日本経済は半年以内に危機に陥る恐れがある。回避するには、用意した70兆円を一気に使い切るぐらいのことが必要。既に命脈の尽きている大企業を潰すのが、急務。代わりの中小企業は、優秀なのがいくらでもいる。」

9時半議員総会。10時本会議。日米特別協定(1978年の62億円から20年で40倍以上に膨張した「思いやり予算」)につき、齋藤勁さんが、歯切れよく分かりやすく質問。次にIT基本法につき、6月の参院三重補選で当選した高橋千秋さんが初質問。その抜粋は、次のとおりです。

『ITは、あくまでも手段であり、目的ではありません。総理がパソコンの練習をしている姿をテレビで拝見しましたが、決して総理にパソコンを使うことを期待しているものではありません。

わたしたちは21世紀にむけてどのような国家・社会を創っていくのか、どのように国際社会に貢献するのか。そのためにITを如何に役立てていくのか。「基本法案」は、このIT革命を推進する哲学・理念・国家戦略が不明確であります。

私たち民主党は、今年三月の段階で、IT革命の四つの基本理念を明確にしております。第一は、経済構造を改革し、チャンスのある社会、チャレンジできる日本をつくること。第二は、高齢者や身障者を疎外せず、多様な生き方や価値観を許容しあう社会を作ること。第三は、誰もが政治や行政へのアクセスと監視の出来る「分権社会」情報民主主義を実現すること。第四は、国境や民族の垣根を越えた協調と信頼を築き、紛争予防と平和の創造に役立てることであります。

わたしたちは、こうした理念も含めて、IT基本法案を制定すべきだと主張してまいりましたが、拙速にまとめられた政府案には不満な点もあります。おおまかに言って、政府案には、三つの点で問題があると考えます。

第一に、単なるIT普及促進基本法であり、国民本位、消費者本位の基本理念が弱いこと。第二に、民主党が主張している「地方分権型IT革命」「情報民主主義」などどんな社会を目指すのかといった理念が欠落しております。第三に、IT革命に一元的に取り組む行政機関の設置が欠落しております。

こうした問題点を明らかにし、国民本位のIT革命断行のための基本法とするため、政府はその裏付けとなる施策を基本法と一体のものとして明らかにすべきと考えます。革命というのは民衆が起こすものであって、政府が強制するものではありません。

そのために、産業優先ではなくIT革命を市民本位となるよう位置づけること、情報民主主義の理念を確立すること、現状の縦割り・硬直的な行政体制を是正し、情報通信行政に関する事務及び事業を一体的に遂行する責任を有する新たな情報通信省の設置への道を確立すること。

こうした施策の提起が欠落しているままでは、基本法が何を目指しているのか、その姿がいまひとつ見えないものと考えます。

特にIT革命に一元的に取り組む行政機関はこれまでの行政では解決できない、またスピードある政策の実行が必要とされるこの分野でのリーダーシップを横断的に取るためにぜひとも必要と考えます。』

その上で、(1)労働・雇用問題、(2)情報バリアーフリー社会の確立、(3)民間主導によるIT革命の推進であります。(4)ネット上の資本市場整備による国民参加型の資本形成、(5)IT時代の税体系のあり方について尋ね、最後に政府の『IT戦略会議にはぜひ、一般の主婦や高齢者や勤労者など使い手としてIT革命の中心となる方々の意見を集約するためにメンバーに』入れるよう要請して質問を終わりました。

任期付公務員特例法と訪問販売法等改正法の採決。後者は、内職・モニター商法やマルチ商法対策で、インターネット通販パソコン誤操作トラブルやマルチ脱法行為の対処策を定めています。いずれも賛成。

12時過ぎ、民主党憲法調査会総会。5つの分野別作業部会の人選につき、役員会の決定を提案し、「急ぎすぎ」といった意見もありましたが、事務局長として決定させて頂きました。そうしないと、論憲が先に進まないからです。

1時、法務省担当者。1時半、司法制度改革審議会へ、法曹養成(ロースクール)と司法参加(陪審等)につき、民主党の提案を届けました。2時から本会議。補正予算につき蔵相の財政演説。2時15分からNPO委員会役員会。支援税制についての衆議院法制局との折衝について、約2時間協議しました。

4時半、法務省の記者クラブで上記の司法改革提案につき記者会見。6時、現代総合研究集団の第17回総会。8時前の新幹線に乗るまで、食事はうどん一杯かきこんだだけでした。帰岡。


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