江田五月のやさしい政治講座 5 1993/12/13

ホーム主張目次目次前へ次へ


「横路新党構想」について

 永田町では横路北海道知事の中央政界復帰や「横路新党」に対する期待が高まっています。もちろん私もその一人で、学生時代以来の友人である横路知事と一緒に「新党」あるいは「新・新党」をつくっていきたいと思います

 現在「横路新党」構想はいろいろあるようです。たとえば村山(社会党委員長)構想、久保(社会党書記長)構想、田邊(社会党元委員長)構想、社会党若手グループの構想、楢崎(社民連顧問)構想、阿部(社民連書記長)構想、山岸(連合会長)構想、勝手連構想、など。

 それぞれ違いがあって同床異夢のものもあるようですが、ポイントは(1)連立政権を大切にする、(2)「連合+市民」をベースにする、(3)社会党とは別の「新党」あるいは「新・新党」をつくる、事ではないかと思います。12月・1月と政局は緊迫してきており、構想が明らかになるのも近いかもしれません。


「科学技術議員連盟」の結成について

 松前達郎先生(社会党参議院議員・東海大総長・工博)を中心に、超党派の国会議員で「科学技術議員連盟(仮称)」を結成する構想がすすめられています。私も大賛成で企画の段階から参加し、科技庁もバックアップするようにしたいと思います。その構想の一環として若手の国会議員のみなさんと“科学技術政策研究会”を開くことにしました(まず日本新党の若手5名の議員のみなさんとミニ勉強会をしました)。

 超党派の国会議員の役割は相当重要なものがあり、私自身が創設に加わったものとしては人権に関する議員連盟(国際人権活動協力議員連盟・アムネスティ議員連盟・東チモール議員懇談会)があります。さらに情報公開議員連盟の結成の企画もあり、新しい政治の展望をつくり出す意味も含めて、活発でパワフルな超党派の議員連盟をつくっていきたいと思います。

鍋とギックリ腰

 政治とは直接関係のない話題を2つ紹介します。まず鍋。私は鍋料理が大好きで、自宅でも鍋料理は中心的なメニューになっています。東京で夜外食をするときも、やはり鍋がまず頭に浮かびます。よくいく店は平河町の「源三昧」のつみれ鍋、飯田橋「力」(リキ)のもつ鍋、荒木町「桃太郎」の桃太郎鍋などですが、知らないスタッフに食べ方を教えることも私の仕事です。

 次にギックリ腰。2週間程前議員宿舎で冷蔵庫をあけようとしたときに何とギックリ腰になりました。初めてのことでしかもちょうど衆議院と参議院の予算委員会が始まって午前10時から午後6時まで閣僚席にしばりつけられている状態で大変な苦労をしました。閣議や政府与党首脳会議の時にテレビで妙に姿勢がよく見えるのはギックリ腰のせいで背中を伸ばしているためです。大分よくなりましたが、とんだ初体験となりました。


科学技術庁情報

「原子力長期計画」の見直しについて

 日本の原子力政策の基本方針は「原子力開発利用長期計画」(「原子力長計」)に示されています。現在の「長計」は昭和62年6月に原子力委員会(委員長は科学技術庁長官)によって決定されました。ほぼ5年に1度見直し改訂が行われてきましたが、ちょうどいま新しい「長計」のための見直し・改訂作業が行われている最中です。

 従来の「長計」は専門家だけの議論で決められていた面があり、私は今回の見直し・改訂作業では広く国民に議論をしてもらうことが重要だという観点から、国民各層からのヒアリングを行い、また各政党や各団体からの意見もよく聞いて新しい「長計」を決定する方針にしました。原子力の反対派や批判派の皆さんとも議論をして、より柔軟性、多様性、公開性、国際性のある「長計」をつくりあげて、国民合意の原子力政策に近づいていきたいと思います。

女性の参加をプッシュ

 政策決定過程への女性の参加をすすめることは細川内閣の基本方針ですが、科学技術庁長官としても努力しています。

 11月には宇宙開発委員会の長期ビジョン懇談会の29名の委員の中に5名の女性委員(高原須美子・今井道子・今野由梨・里中満智子・猪口邦子のみなさん)をお願いしました(従来は2名)。12月15日付で科学技術庁の顧問と参与の人事があり、21名の顧問の中に4名(数野美つ子・香川芳子・中村桂子・黒田玲子のみなさん、従来は0名)、54名の参与の中に4名(野本陽代・神田紅・猪口邦子・小沢雅子のみなさん、従来は0名)、の女性のみなさんをお願いしました。

 これからも審議会や科学技術会議などで欠員が生じたり、改選期になった時はできる限り女性の委員を登用していきたいと思います。女性科学者も増えてきているので、日本の科学技術政策に女性パワーを生かしていきたいと思います。


やさしい政治講座 1993/12/13

ホーム主張目次目次前へ次へ