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椿事

つい最近、とても珍しいことが起きました。 政府の、「情報通信技術(IT)戦略本部 個人情報保護法制化専門委員会」(なんちゅう名前だ)というところが、個人情報を保護する…つまりプライバシーを保護する…制度を作ろうとして作業をしておりました。

最近の流行りで、今年の7月、「パブリック・コメント手続」というやつをやりました。「こういうものにしようと思うのだが」と言って、ひろく国民各層のご意見を募集するのです。(めったと聞き入れてもらえないのですが。)

岡山弁護士会がそれに応じて意見を出しました。

10月になってこのナントカ専門委員会が、「個人情報保護基本法制に関する大綱」(ホントになんちゅう名前だ)という答申を出しました。中身を見てみると、これはいかに、制度の基本的システムのところで、岡山の意見がそのまんま採用されているではありませんか。

担当者のZ弁護士は、答申をいっぺん読んで首をひねり、念入りに読み返してまだ半信半疑。日弁連の権威筋に電話して、「間違いない」とお墨付きをもらってやっとこさ、金的を当てたんだと信じることができたそうで、「イヤおどろいたな。こんなん初めてだもんな。」

Z氏はさっそく委員会と執行部にご注進。どこでも反応は「おおーう!」。なにしろこの種のことで、日弁連の意見が採用されることだって滅多にありゃせんのですよ。それをあなた、日弁連を蹴散らして(失礼)、岡山の意見が通ったわけですからな。(Z氏によると、日弁連での論議では、「踏み込みすぎていると言われて、不当にも」負けちゃったんだそうです。)

いまやZ氏は完全にハイになって、「答申は、岡山の意見をとりいれたところ以外は、デキが悪い」とまで言いだす始末です。
なにしろ、
               オキャーマはツオいんじゃけん。

(2000/12/15)


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