2006年12月18日(月) 戻るホーム民主党文書目次記者会見目次

小沢一郎代表 定例記者会見要旨

○本間・政府税調会長の公務員宿舎入居問題について
各知事選への候補者の擁立について
基本政策の国民への示し方について
政権政策のマニフェストへの反映の重点/参院千葉・群馬選挙区の国民新党との調整
東京都知事選挙の位置付けについて
オーストラリアとのFTA交渉について

<質疑応答>

■本間・政府税調会長の公務員宿舎入居問題について

【記者】週刊誌の報道で、政府税調の本間会長が、公務員宿舎に夫人でない女性と住んでいたという報道がありますが、政府税調会長の立場で公私混同ではないかという指摘がある中で、本間会長の姿勢について、お考えがあればお伺いします。

【代表】事実の真偽の程は確認していないので分かりませんが、それが事実だとすれば、普通の場合はありえないことだと思います。しかも政府税制調査会といっても、今までの政治の現状をみれば、国民の負担を増やすような処置ばかり講じてきたわけで、なおさらのことでしょう。

■各知事選への候補者の擁立について

【記者】年が明けると、まず愛媛・山梨・宮崎の知事選が選挙戦の幕開けとなりますが、この3つの知事選について代表自身はどのような位置付けでいるのか。また代表は相乗りをせずに独自候補を擁立すべきと各県連に求めていますが、なかなか擁立作業が厳しいと思いますが、独自候補の擁立の努力をすることで民主党内がどのように変わっていくとお考えでしょうか。また、それによって、有権者にどのような民主党の姿勢が示せるとお考えか、お聞かせください。

【代表】独自候補を探す作業、そしてそれが結果として候補者擁立につながるかどうかということがありますが、まず、独自の候補を擁立できるためには、その地域において、民主党が地域の住民の皆さんから、それだけの信頼を得られているかどうか、ということにかかってくるわけであります。選挙の切り口から俗な言い方をすれば、それだけ政治的な基盤が地域の皆さんに浸透しているかどうか、ということにかかるわけです。まだ候補者を結果として擁立できない地域であっても、それを模索するという行動は、政党として、政党の候補者として、あるいは党員として、その基盤を増やすための大きな原動力になるということだけは間違いのないことだろうと思います。

 したがって、結果として擁立できなかったにしろ、真剣にその作業を各地域ともやるということが大事な基礎的な作業であると思っています。

 いま知事選の例を挙げましたけれども、知事選などの場合は、特に地域でのいろいろな人的、あるいはその他のしがらみが強くかかってきますので、余計にそういう面での我が党の足腰の強化、日常活動の強化ということが求められてくるのだろうと思います。

 結果的に擁立できなかったから相乗りという話には、私はつながらないと思います。何か相乗りはよろしくないと、自民党と一緒に選挙をやるというのは民主党の存在を無くしてしまうというふうに私は思っているのですけれども、そういう考え方を貫くことによって、候補者立てられないと裏目に出たみたいな、私には不可解な一部マスコミの報道がありますが、裏目という言葉の意味はそういうふうに使うのではないと思っています。そういう意味において、人間個人の人生でもそうですが、人生の目標・理想が達成できるかどうかは分からないけれども、理想に向かって努力することが尊いのではないでしょうか。

■基本政策の国民への示し方について

【記者】基本政策についてお聞きしますが、年金や高校教育の無償化といったものの財源確保策についてお伺いしますが、このことについて、有権者や納税者にとって現実性を持った政策だということを改めて説明してもらいたいと思います。またマニフェストにどのような基準をもって示していくのか、お伺いします。

【代表】いま議論の最中ですので、私が個人的見解を言う時期ではないと思います。
いずれにしろ、今日もいろいろと皆さんの意見が交わされることと思いますし、また、もちろん財源の裏付けがあって、はじめて政策というのは実行可能になるわけですから、その点でも国民に納得できる考え方を示すべきであると思います。

 ただマスコミも国会議員も、ほとんどの人が、現状の制度や仕組みそのものを前提として全てを考えていると思います。現実にはみな現状を前提として考えているので、その点だけはよく吟味し勉強した上で報道してもらいたいと思います。

■政権政策のマニフェストへの反映の重点/参院千葉・群馬選挙区の国民新党との調整

【記者】関連して、きょう政権政策をまとめる予定ですが、政権政策は参院選に向けてのマニフェストの土台になるものと理解していますが、代表としては自民党との対立軸として、どの点を重点としているのか、お聞きします。また選挙の話になりますが、国民新党との調整で、千葉と群馬が焦点となっていますが、両選挙区について代表はどのようにお考えか、お聞かせください。

【代表】マニフェストのことについても、まだ議論の最中ですので、私が現時点で言う話ではないだろうと思っています。

 選挙については、いま残念ながら、我が党は群馬県においては全員が一致協力して候補者を擁立できるような条件が必ずしも整っていないことが現実問題としてあるだろうと思います。そういう意味において、選対委員長あるいは組織委員長が、群馬県連と話し合いを続けていると聞いています。したがって、その話し合いの中から、いくつかの選択肢が出てくるのではないかと聞いていますが、まだ最終的な報告は受けていません。

 それから千葉県についてですが、首都圏は東京を含めて全て3人以上の大きな選挙区ですので、ここはそれぞれの政党がそれぞれ候補者を擁立してたたかうということが、最初から国民新党の方とも話をしてきたところでありまして、その方針はいま変更する必要はないと思います。

■東京都知事選挙の位置付けについて

【記者】東京都知事選挙が近づいていますが、都知事選の代表の位置づけについてお伺いします。

【代表】都知事選挙も本質的には地方選挙の1つであります。ただ、首都・東京ということの与える影響は非常に大きいという意味において、私も大きな関心を持っています。候補者の選定については、東京都連が第一義的に行うことであって、私がいま具体的には何も聞いていません。しかしながら、いずれにしても、石原都政の驕り、あるいは腐敗等が様々な現象となって現れてきていまして、これは民主党云々という問題ではなくして、多分、石原知事に対して、非常に多くの期待をした都民の皆さんの気持ちを裏切る結果になっていることだろうと思います。そういう意味においても、ぜひ適切な候補者が見つかって、それによって都政を都民のものにするという結果ができれば大変いいと思います。

■オーストラリアとのFTA交渉について

【記者】オーストラリアとのFTA構想について、先般、首脳間の電話会談で、交渉入りに合意しました。この問題についての影響などについて、代表の考え方をお聞かせください。

【代表】自由貿易の問題、特に農業をはじめ一次産業、その意味で他の産業に比べて生産性の低い部門、しかしながら日本国にとって重要な産業、こういうことについては、いま政策の議論中ですが、あまりこの農業政策と食料政策については異論がないように聞いていますが、私どもとしては、最低限の食料を自給するという体制をつくる。また現在の耕作規模で、きちんと農家が再生産できる、あるいは地域社会がこれによって崩壊をするようなことがないようにするという意味において、個別所得保障方式を導入しようということで、皆で議論して、ほぼこの点についてはまとまってきていると思いますので、いずれ農家の皆さんにもきちんと分かりやすく説明できることと思っています。

 この問題は、農業をはじめとする一次産業の問題だけではなく、いつも言いますが、自由ということは、人間にとって、社会にとって非常に大切なことですし、それが人類の進歩を促したということは、過去もそうですし、これからも変わらないことだと思います。しかし自由だけを先行してしまうと、それは結果として強者の論理、弱肉強食の論理に陥ってしまいます。私どもとしては、農業をはじめとする一次産業、特に日本の国、国民の生存にとって必要なものについては、いま申し上げたセーフティーネットをきちんとつくることによって、生産者も消費者も満足できる形で日本の食料自給の安全保障の1つでありますが、体制を作っていきたいと思っています。

 これは農業等の問題だけでなく、社会保障自体はその通りですが、同時に例えば雇用の問題も然りです。今日3人に1人は非正規の雇用関係と言われています。これは私から言うと、少なくとも日本の経済社会の中ではいびつな現状だと思っていますので、この件についても政策がまとまり次第、社会的な規制の一環としてセーフティーネットの仕組みをつくりたいと思っています。

 それから今日の景気の拡大と言われているもののほとんどは、大きな特定の競争力のある大企業の生み出している利益であると思います。もちろんその波及効果はあるのでしょうが、その中で零細企業との格差も大きくなっています。したがって、こういう面でもセーフティーネットの仕組みをつくる必要性が大事だと思っています。

 いずれにしても、いま質問のあった自由貿易、これは私は避けられないテーマだと思っていますし、日本にとって非常にプラスになると思います。ただこの自由貿易を促進するときは、きちんと国内での自給体制、あるいは生産者の再生産、そういうセーフティーネットの仕組みをつくりあげた上で臨んでいかなければならないと思っています。

編集/民主党役員室


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