2006年7月25日(火) 戻るホーム民主党文書目次記者会見目次

小沢一郎代表 定例記者会見要旨

○豪雨災害:対策本部を設置し、被災者へのお見舞いと視察を指示
昭和天皇の靖国神社参拝中止メモについて
今後首相が靖国を参拝した場合の日中関係について
靖国神社の自民党総裁選における争点化について
自民党総裁選について
田中元総理逮捕が日本政界に及ぼした影響について
民主党政権樹立のため、いかに国民の期待に応えていくか
参院選候補者擁立の進捗状況について

■豪雨災害:対策本部を設置し、被災者へのお見舞いと視察を指示

【代表】 梅雨が長引き、梅雨前線の影響で各地に被害が出ています。亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様にお見舞い申し上げます。私どもも、野党の立場ですが災害対策本部を設置していますので、できる限り被災地の復興、被災者の支援に努力していきたいと思います。なお、被害の大きい鹿児島に、被災者へのお見舞いと視察にできるだけ早く行くように、災害対策本部に指示をしたところです。

<質疑応答>

■昭和天皇の靖国神社参拝中止メモについて

【記者】先週、昭和天皇が靖国神社参拝を止めたことに関する元宮内庁長官の富田氏のメモが出てきましたが、この件に関して、ご所見をお聞かせ下さい。

【代表】直接、天皇陛下からお聞きしたわけではありませんので、真偽のほどは分かりませんが、そのメモを通じて伝えられたことについて若干申し上げると、私は昭和天皇というお方は、たいへん立派なすばらしい天皇陛下だと思います。2〜3度お話させていただく機会がありましたが、その度に昭和天皇への尊崇の念を強くいたしました。

 戦前の昭和史の激動の中を、天皇としてずっと過ごしてこられたわけですが、私の僅かな経験から推察しても、天皇陛下は、ただただ国民の幸せのためにという思いを持っておられる天皇陛下であったと思います。そういう意味で戦争も、いろいろ伝え聞くところによれば、早く終結させなければいけないと、当初の頃は戦争の拡大に強い懸念を示されていたと伝えられていることを知っています。そういう天皇陛下に対して、時の政府、あるいは軍の最高責任者たちが、奏上の度に場当たり的な無責任な発言を繰り返し、立憲君主制の何たるかを最も良く理解されていた昭和天皇もついには堪忍袋の緒を切られて、政府や軍の最高責任者に厳しいお言葉を浴びせたということも、歴史上の事実として伝えられています。私はそういう意味において、昭和天皇は非常にこの戦争に対して、そしてそれによって大きな苦難にあえいでいる国民に対する、大きな深い思いやりの念でいっぱいだったのだろうと思います。

 たまたま私自身、中国や韓国等々から言われる以前に、戦争を指導した者たちは日本国民に対して大いなる責任を有するということをかねてより認識し、いろんな機会で発言してきました。そして、たまたま昭和天皇陛下もその思いをもらされたという元宮内庁長官のメモが見つかったということのようですが、私などは比較にも出来ませんが、ただひたすら日本国民のことのみを、幸せを考えておられた昭和天皇のことを今思い浮かべながら、そのいわば昔流に言えば、大御心を私は感じております。

■今後、総理が靖国を参拝した場合の日中関係について

【記者】関連して質問ですが、世論調査で総理の靖国神社参拝に対する反対意見が6割を超えています。これで総理が参拝をした場合に、日中関係にどのような影響があると思いますか。

【代表】中国のことをこちらで推測して発言はできませんが、小泉政権に対する認識というのは中国側としては「ああいう人だ」という認識を持っているのではないでしょうか。前段の国民の6割が反対だというのは別の問題ですが、中国としてはそのように感じているのではないでしょうか。日中間の影響については決して良いことはない。

■靖国神社問題の自民党総裁選における争点化について

【記者】関連ですが、小泉総理は靖国神社の問題について自民党総裁選の争点にならないと言っていますが、小沢代表は争点になるとお考えですか。

【代表】自民党のことは自民党の人が考えることなので、私に聞かれても答えようがありません。ただ、私はこの靖国神社の問題は、小泉総理が「たったひとつの現象を捉えて」とか「私個人の問題だ」という類いの発言は、全くその本質を理解していない不見識な言葉だと思います。

■自民党総裁選について

【記者】自民党総裁選について、靖国参拝に消極的でアジア外交を重視するとしていた福田元官房長官が不出馬を表明しましたが、今の情勢をどのように見ていて、また、総裁選でこのことに関して議論がなされない可能性もありますが、これについてどのようにお考えでしょうか。

【代表】それは国民の皆さんが判断することです。他党の中の話を私がどうだこうだと言う話ではなくて、小泉総理の言うように「ただ一つだけの事例に過ぎない」といった類いの考え方が良いのか、あるいはやはり良くないのではないかという意見も記者の諸君の報道の中でも見聞きしますが、それは国民が判断することだと思います。

 ただ、余計なことを言えば、誰が云々ではなくて、消極論というその論理的根拠を、自民党の方々はほとんど示していないのではないかと私は思います。昭和天皇陛下の発言についてのメモが、仮にそれが事実だとすれば、それはなぜかということはきちんと判断されておられるのではないでしょうか。あるいはあのメモが意味することは、きちんとした理由の下にあのようなメモになって残ったのだろうと思いますが、これもまた報道から聞くだけですが、今の自民党の中の発言は、ただ単に何となく中国が、韓国が、あるいはその他アジアの国々が何となく反対だし、うまくいかないから止めておいた方がいいのではないか、といった話だけのように聞こえます。私はそうではなく、きちんと理由を示しています。それをひとからげにして論議されると、ちょっと心外ですけどね。いずれにしても、そのことを付け加えておきます。

【記者】総裁選で安倍氏の優位な情勢が続いていますが、安倍政権になった場合の民主党として国会対応や参院選対応等、お考えがあればお聞かせください。

【代表】以前から言っているように、誰になっても関係ないです。なぜならば、政権を国民から任されるかどうかということは、ひとえに我が党自身の問題だからです。自民党が良くないということはみんなそう思っているのですから。では、それに代わる民主党はどうだということに対して、十分に応えきれないでいることが問題なのです。だから、安倍さんになっても、どなたになろうとも、ほとんど関係ない。

■田中元総理逮捕が日本政界に及ぼした影響について

【記者】27日で、ロッキード事件で田中元総理が逮捕されてから30年が経ちますが、逮捕でどのような影響が日本の政界にあったと思いますか。

【代表】一般論として、ああいう政治とカネにまつわるいろいろなトラブルと事件は、田中元総理のことだけはなくて、いっぱい今までに、そして今でもあるわけです。ですから、これは政治、あるいは政治家と、その政治資金のあり方がどのようにあるべきなのかという議論に尽きるわけです。だから私はマスコミの諸君にも言っていることですが、ただその時に何か事件が起きて、それをスキャンダラスなこととして同じように起きたそのことだけを批判していても、いつまでたっても変わらないということを私は言っていますが、やはり一番の問題は、政治と政治資金ということであれば、それは公開性の問題に尽きるのではないでしょうか。ですから、私はどなたから献金を受けようが、私個人の意見としては別にかまわないと。それをきちんと公にし、そして何に使ったかを公にする。もらった人の使い道が不適切かどうかは国民が判断する。

 日本社会での一番の問題は、政治であれ、行政であれ、民間会社であれ、その中身が公開されていないということです。ですから、いつもディスクロージャーが話題になる。しかし、民間会社、マスコミも含めて、会社の内容が完全にディスクローズされているかというと、これも疑問だ。だから日本の国の社会の問題として、私はもう少し「フリー・フェア・オープン」とかつて言ってきましたが、オープンな社会の仕組みに改めるべきではないだろうかと言っているのは、まさにそこにある。

■民主党政権樹立のため、いかに国民の期待に応えていくか

【記者】先ほど、民主党が政権とれるかは民主党自身の問題で、国民の期待に応えきれるかということだと話していましたが、どのように応えていくお考えですか。

【代表】それは私がいつも言っている通り、基本政策についてもっと明確な結論を出し、簡潔に国民に伝える。それが私はまず第一だと思います。簡潔に国民に伝える方法としては、それはもちろん党としてのPRもありますが、議員や候補者が皆で1人でも多くの方に日常活動を通じて伝えていくということ以外に方法はない。私は、その2つの結論と手段をもって、民主党が本当に政権を任されるような政党にならなければならないと思っています。

■参院選候補者擁立の進捗状況について

【記者】参院選の関係ですが、8月8日に第一次公認の発表が予定されていますが、候補者擁立作業の進捗状況についての所感をお聞かせ下さい。

【代表】8日が別にデッドラインではないですが、一応、常任幹事会を8日にセットしているだけの話です。いずれにしろ時期的にはお盆前に何とか作業を進めたいと言っており、その時期が近づいています。

 個人名を特定して発表できるのは、まだ目標の数に至っていません。ただ中身の話として、その方向性や、実態的なことが、かなり詰まってきているというものも結構ありますので、その意味では私の目標からすれば、まあまあ多少遅れ気味ではありますが、着実に1つ1つ増えてきていると考えております。とにかく2人区以上は基本的に現職がいるわけですから、問題は早く1人区の候補者を擁立する作業に、なおギリギリまで全力を尽くしたいと思っています。編集/民主党役員室


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