民主党FaxNews No.374  2001年3月5日(月) 戻る3月目次

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[CONTENTS]
(1)「森首相退陣迫るなら、与党は本日この場で不信任すべきだ。」
  衆院で森内閣不信任決議案提出=鳩山代表が提案理由説明
(2)一片の良心と謙虚さがあるなら、いさぎよく即刻退陣せよ
  中野副代表が賛成討論
(3)与党内の退陣論は国会軽視・国会否定=鳩山代表が批判
(4)<6日から参議院予算委で論戦>
  北澤俊美参院幹事長、高嶋良充予算委理事が質疑
(5)[イベント案内]「どうするNPO税制」NPO政策フォーラム


衆院で森内閣不信任決議案提出=鳩山代表が提案理由説明
森首相退陣迫るなら、与党は本日この場で不信任すべきだ。

 民主党は5日午前、自由党、共産党、社民党の野党4党で森内閣不信任案を綿貫衆議院議長宛に共同で提出した。これを受けて、同日午後1時から衆議院本会議が開かれ、民主党の鳩山由紀夫代表が、「4会派のみならず国民を代表して提出する」と述べて、不信任案の提案理由を説明した。

 鳩山代表は、不信任の理由として、(1)KSD汚職や株価下落などで政治的・経済的混迷が深まっており、その全ての原因は自公保連立・森内閣にある。森内閣の存在そのものが不信・不安・混迷の元凶(2)平成13年度予算案は財政再建、構造改革に真っ向から逆行するバラマキ予算で、財政危機はますます深刻になっている(3)KSD汚職、機密費疑惑など疑惑解明への消極姿勢と無責任さは際だち、さらに米原潜と実習船の衝突・沈没事故での首相、内閣の対応は国民の命と安全に対する責任感が希薄――と指摘。「森内閣の下で国会的危機から抜け出すことは到底不可能」と結論づけた。

 鳩山代表はそれぞれの理由にさらに詳しく言及。KSD汚職事件については、「逮捕された村上・小山前議員個人の問題ではなく、自民党の構造的な汚職であり、自民党の体質の現れ」と指摘。森首相の師である福田赳夫元首相の「カネで日本国総理の椅子を買い取るようなことがあってはいかん」との言葉を引用し、「自民党全体がカネのために政治を得る体質に堕しているのではないか」と批判した。

 また、経済失政については「公共事業と補助金のバラマキ、過剰な規制の温存、という誤った経済政策は自民党の構造的ゆがみから生まれたもの」と切り捨て、「自民党型政治、自公保政権そのものが不信任され、国民の手によって解体されるべき時が迫っている」と強調した。

 さらに、機密費の疑惑解明に対する消極姿勢と無責任さに対して、「疑惑の解明に進めれば、官僚だけでなく、政権政党の暗部も照らし出され、責任問題が生じることになるからではないか」と分析して見せた。

 えひめ丸事件に関する森首相、内閣の対応については、「一国のリーダーとしての真剣味も危機管理能力もないことが明らかになった」と批判。

 最後に鳩山代表は、与党席を見やりながら、「日本経済をどん底に陥れ、愛すべき日本社会のモラルを失わせた責任が森内閣にあるとしたら、与党の諸君はまさにその共犯者だ」と語気を強めた。そして、与党内に森首相退陣論があることを指し、「諸君に真に国を思う心があるのならば、本日ただいま国会の場において森内閣を不信任すべきだ」とけん制、「言葉と行動を一致させる誠実さを示そう」と壇上から呼びかけた。



一片の良心と謙虚さがあるなら、いさぎよく即刻退陣せよ
中野副代表が賛成討論

 続いて各会派の代表による討論に移り、民主党から中野寛成副代表が登壇し、不信任案への賛成討論を行った。

 中野副代表は、「森内閣の場合、数々の失政に加えてスキャンダルの山々がうずたかく重なり、国民が森内閣を見放し、野党に不信任案提出を促している」と強調。KSD汚職事件で逮捕された村上前参議院議員と森内閣の関係に言及し、「この一点に限っても森総理は自らを恥じて、即刻総辞職するべき」と断じた。

 また、額賀議員や亀井静香自民党政調会長の金銭収受疑惑にも言及し、「森内閣の実態はあまりにも胡散臭い」と糾弾。自民党議員席に向かって「あなた方は本当に森総理を信任できるのか。国会で信任しておいて、その直後の党大会で引きずり下ろそうとしているあなた方の姿、これこそが自民党全体が密室談合の構造に陥っている何よりの証左だ」と挑発した。

 中野副代表は、連立与党の公明、保守両党に対しても、「この不信任案に対しても反対討論もされず、できるだけ国民に目立たぬように気をつけながら、森総理を信任しようとしている。皆さん方の裏表のある言動を国民が知らないとお思いか」と鋭く攻撃した。

 さらに中野副代表は機密費疑惑について、実態解明にも予算減額にも応えない政府の対応を「国民が税金を納めることがばかばかしいと思わせるように政府自らが宣伝していることに他ならない」と批判。

 「えひめ丸」衝突沈没事故での森首相の対応についても、「高校生が生死の危機に瀕している時に心配する風情もなく賭けゴルフに興じていたという一事をもって、あなたはすでに首班の資格はない。どこの国でもそのような冷血漢で無責任な人を首相の座につけておく国はない」と激しい言葉を浴びせかけた。

 中野副代表は、最後に、森首相に向かって「あなたに一片の良心と謙虚さがあるなら、ここにいさぎよく退陣されることを切望する」、与党議員に向かって「一片の使命感と良識があるなら、この不信任案に賛同することを期待する」と述べ、討論を終えた。

 各会派の討論を終え、記名採決が行われた結果、投票総数466票で、賛成192票、反対274票、欠席・棄権13人で、内閣不信任案は否決された。



与党内の退陣論は国会軽視・国会否定
鳩山代表が批判

 民主党の鳩山由紀夫代表は本会議終了後記者団の質問に答え、「否決は残念だ」とした上で、与党内の首相退陣論について「国会軽視、国会否定につながる」と批判。公明党の対応を「偽善的行為者であることが国民の前に明らかになった」と非難した。

 また、民主、自由、共産、社民の野党4党の党首が5日夜、都内のホテルで夕食を共にしながら懇談し、今後も結束して森喜朗首相の即時退陣と自公保政権の早期打倒に全力を挙げることで一致した。



<今日から参議院予算委で論戦スタート>
北澤俊美参院幹事長、高嶋良充予算委理事が質疑

 参議院予算委員会は6,7の両日、森喜朗首相ら全閣僚が出席して基本的質疑(総括質疑)を行う。6日の質疑では、民主党・新緑風会からは北澤俊美参議院幹事長、高嶋良充予算委理事の2人が質問に立つ。質疑時間は午前9時から休憩をはさんで午後2時頃までの予定。NHKテレビで生中継される。



[イベント案内]
「どうするNPO税制」NPO政策フォーラム

 NPO支援税制の与党案をめぐり、NPO界の失望と反発の声が大きく高まっています。これに対し、民主党はじめ野党3党は理念の異なる対案を提出、本格的な国会論戦が始められました。
 民主党NPO委員会は、NPO支援税制等をめぐる国会での論戦をご報告しながら、NPO政策をめぐる様々な課題について皆様とともに意見交換ができればと考えております。

■日時 3月11日(日)17:30〜19:30
■会場 アピオ大阪・2階会議室(大阪市立労働会館)
大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5 (JR・地下鉄森ノ宮駅下車)

○議員からの発言者
 江田 五月(参議院議員・民主党NPO委員長)
 松本 剛明(衆議院議員・予定)

○NPOからの発言者
 早瀬 昇(大阪ボランティア協会)
 高比良正司(前子ども劇場全国センター代表)他

■主催 民主党NPO委員会
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