2003年7月29日(火) 戻るホーム記者会見目次

菅 直人代表/定例記者会見要旨

○自由党との合併で、新しい民主党への期待感の高まりを感じる
小泉総理は、抵抗勢力が怒ってくれることを期待している
高速道路無料化について、まさしく「次の内閣」で検討しているところ
自由党の政策は、大きい方向では近い

■自由党との合併で、新しい民主党への期待感の高まりを感じる

【代表】自由党との合併を決めて以降、いろいろな地域をまわっておりますが、大変ある意味では期待感の高まりを私自身感じています。やはり国民の皆さんに分かりやすい選択肢の一方として、新しい民主党は期待感を持たれてきているこんな印象を持っております。あとは皆さんの質問に答えさせていただきます。


<質疑応答>

■小泉総理は、抵抗勢力が怒ってくれることを期待している

【記者】今日午前中の小泉総理の記者会見で、政策転換はしない、内閣改造については改革路線を引き継いでくれる人を適材適所に据えていくということを言っていましたが、その発言についての代表の感想をお聞かせ下さい。

【代表】あとのほうについて適材適所とは?

【記者】内閣改造については、改革路線を支持してくれる人を適材適所にしたいと言っていますが・・・。

【代表】率直に申し上げて、小泉総理というのは非常に政局観だけは大変強い人ですから、変えたという言い方を言いたくないんだろう。つまり転換しないと言っても何もしていないわけですから、何もやっていないことを転換しないということは、相変わらず何もやっていないということだと思います。

昨日もニュースを見ますと、なぜあんなに抵抗勢力と言われる人に喧嘩を売るんだと言ったときに、国民がそれで関心をもってもらいたいからと森さんか誰かに答えていました。まさに私たちが指摘してきたとおりのことをみずから言っているわけです。

つまり何かがしたいから抵抗勢力と喧嘩をしているのではなくて、抵抗勢力が頑張ってくれると自分の人気が出るから頑張っているわけで、今回の転換しないと言っている言葉もそれと同じ意味を持っているだけで、政策的には今と同じように何もしませんと言っているにすぎない。ただそれに反応して抵抗勢力が怒ってくれることを期待しているのではないでしょうか。

■高速道路無料化について、まさしく検討しているところ

【記者】今の「次の内閣」で高速道路無料化と民営化についての意見が出ていたようですが、それについては。

【代表】今それで実は遅れて、本当は最後までいなければいけないのですが、北海道に行く日程があるものですから抜け出してまいりました。拮抗しているというよりも、わが党は大変真面目な党でありますから、従来のいわゆる四公団すべてを一括民営化するということが過去の民主党の議論の積み重ねの中にあったものの、今年の始めごろからいわゆる無料化についても検討してくれということで検討をお願いした中で、先ほど私も同席していましたが過去の民営化論のひとつの案として、そして新たに検討した無料化論もひとつの案としてその2つをPTないし部門会議としてこの次の内閣で両論という形で提案をされているというのが今の状況です。

どの結果がどう来ますかはこの今日1日で決まるかどうかわかりませんが、今の「次の内閣」で検討いただいている。私の考え方も短時間ですが申し上げてきました。ですから多分かなりのところで理解は得られるのではないかと思っています。

■自由党の政策は、大きい方向では近い

【記者】合併で政策について民主党のものをそのまま継承するということになったわけですが、小沢さんは我々の11法案はこれからも主張していくと言っていますが、このへんはどのように今後整理していくのでしょうか。

【代表】これは極めてはっきりしておりまして、いわゆる両党の合併に伴う合意という意味で言えば民主党の政策、規約等がそのまま継承されるとまさに明文で書かれたとおりであります。その中で私たち現民主党としても9月に合併することが決まっているわけですから、11の法案や小沢さんのいろいろな主張について私も改めて勉強しておりますし、そういうもので意見交換をすることはあるし、9月までの民主党の中の議論にそれを取り入れることも当然あると思います。

それは合併の条件とか合併の前提となる協議ということではなくて、あくまで合併の条件という意味では民主党の政策を継承するということです。小沢党首もその辺りは大変注意深く話をされていると、私も同席するケースが多いですから思っておりまして、自分たちも民主党の仲間として参加したときには自分たちというか個々が考えてきていることは、もちろん仲間の1人として、そのことを申し上げたりとか、あるいは政権を共にするというか一緒につくるわけですから、もし政権交代ができればその中でそういった考え方も実現に向けて努力したいと申し上げているわけです。

更に言えば、私も改めて注意深く小沢党首なり11項目なりを見ておりますが、大きい方向では極めて近いところがあります。もちろん個々の税制とか個々の仕組みの問題では、これまでの民主党と違うところもありますけれども、そういった意味では大きい方向性が一致しているという中では民主党の政策を継承するということで、十分もちろん理解を得られているからああいう合意文になったわけですが、今後の運営でもそんなに大きな支障が起きるとは思っておりません。

編集/民主党役員室


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