湯川憲比古 江田事務所から 2月後半 戻るホーム湯川目次前へ次へ


2000/02/15(火) 外国特派員協会で記者会見

 2月14日の衆議院予算委員会で民主党の菅直人政調会長と海江田万里議員が「小渕総理・株疑惑」について質問しました。菅さんと海江田さんは、古川秘書官に株を「だまし取られた」石井夫人にも連休中に会って直接事情を聞き、単に週刊誌の記事の引用による質問にならないよう工夫していました。

 与党は15日以降の予算委員会には小渕総理を出席させないようにしています。その場合どのようにして追及するか疑惑解明PTとして作戦を考えなければなりません。菅政調会長は古川秘書官の証人喚問を要求しましたが、これについても与党の壁はなかなか厚いようです。

 なお昨日、外国特派員協会から江田議員に対して、「小渕総理・株疑惑解明プロジェクトチーム」の座長として記者会見をしてほしい、という依頼がありました。2月16日の午後に行うことになりましたが、その内容はまた報告します。



2000/02/16(水) 地域振興券で票集め

 2月14日の衆議院予算委員会の中で新聞があまり報道しなかったことを書いておきます。民主党の池田元久議員が公明党の続総務庁長官に地域振興券について質問しました。

 続長官の答弁は「私は当時は公明の政策審議会長だった。したがって、私は国民の声として、この地域振興券に真剣に取り組みました。おかげさまで、マスコミから取り上げられて、大変ないわば宣伝をしていただきました。どうでしょうか。800万の票をいただきたい、そうすることによって私どもはキャスチングボートを握るんだ、こういうことをお願いをいたしました。どうでしょう。775万票の票をいただきました。結果は、キャスチングボートをいただいたわけです。そのことが地域振興券に私はつながったとおもいます」というものでした。

 池田議員は「今本当にあきれたのは、地域振興券は800万の票を獲得するためだとはっきりおっしゃいました。まさに正体見たりです」「本当にあきれました。国民にお金をばらまけば喜ぶという政治、いいかげんにしなければならないと私は思います。それは、税金を食いつぶす、まさにタックスイーターの政治じゃないですか」と自自公政権の本質を厳しく批判しました。

 自自公、とりわけ自公はそれぞれの支持基盤に無節操に税金をばらまく政権です。今度の総選挙で自自公政権にストップをかけないと、本当に亡国の道を進むことになると思います。



2000/02/17(木) 外国特派員協会の報告

 2月16日午後3時から外国特派員協会の依頼で、小渕総理・株疑惑について江田議員は記者会見をしました。疑惑解明PTの事務局長代理になった小川敏夫参議院議員も同席しました。

 出席者は約40名で半分は日本人記者でした。江田議員はまず20分程この問題について日本語で説明し、その後40分程は、時には通訳なしで、時には通訳つきで、質疑応答を行いました。

 説明の内容は、週刊誌に報道された古川総理秘書官が、石井名義の株を横領したのではないか、ということも問題ではあるが、この問題の本質は、小渕総理の実兄と秘書官が所有していた600万円程の群馬県のポケベル会社の株が、個人としては彼らの分だけが70億円程のNTTドコモ株になった。しかも小渕総理は長年にわたって郵政族、電気通信族のドンとして、電気通信事業の将来について特別の情報を知り得る立場にあったどころか、電気通信事業の展開についての政策決定に強い影響力を持っていた。この問題について小渕総理はインサイダーそのものであった。これはグローバルスタンダードにも反し、このような総理がサミットの議長をつとめることに私たちは耐えられない、というものでした。

 この後、外国特派員の5,6名が江田議員に質問しました。この問題で小渕総理が違法行為を行ったのか、というような質問が出て、江田議員がたじろいだというような新聞記事もありましたが、そんなことは全くありません。

 民主党はこの問題にどのように取り組んでいくのか、については江田議員は「世界一の借金王」と居直って、国を亡ぼす予算をつくりながら、自らのファミリーは巨億の富を得て恥じない小渕総理の政治責任を、民主党は衆・参の予算委員会や党首討論(クエスチョンタイム)の場で全力をあげて追及する、と力強く述べました。



2000/02/18(金) 鳩山スキャンダルについて

 2月17日の朝刊に民主党の鳩山由紀夫代表の5000万円「ヤミ献金」疑惑の記事が、月刊誌「新潮45」に掲載されると報道されました。私たちがその記事のコピーを読んだのは17日の昼でした。

 野党第一党の党首になれば、菅直人氏の例をあげるまでもなく、この種の試練は当然受けるわけですが、まさにこの時期ということになれば、総選挙直前であるということ、小渕総理のNTTドコモ株疑惑との関連など、政治的背景のある記事だと思います。

 ちょうど2月23日に党首討論(クエスチョンタイム)が行われることが決まった日で、党本部のスタッフの中に、党首討論で小渕総理のNTTドコモ株疑惑を取り上げることに消極論が出ているという情報が流れてきました。江田議員はこれを聞いてすぐに、党首討論でこの問題を取り上げるよう強く進言しました。及び腰になっては、勝負は負けてしまうからです。

 鳩山代表もすぐに記者会見を開いて、300万円のパーティ券購入(後日返却)以外は全面否定し、早急に法的措置をとること、今後ヤミ献金の事実が明らかになるようなことがあれば、責任をとって代表を辞任すると明言しました。この対応はわかりやすく、はっきりしていてよかったと思います。



2000/02/19(土) 司法改革パネルディスカッショ

 2月18日午後5時から有楽町のよみうりホールで、日本弁護士連合会などの主催「裁判が変わる・日本が変わる わが国司法改革のゆくえ」というタイトルのパネルディスカッションが行われました。会場は1500人程で超満員、後で聞いたら1500人位の人が入れず、資料だけ渡して帰ってもらったそうです。

 司法制度改革審議会委員でもある中坊公平さんがまずあいさつをされ、登壇したパネリストは8人。田原総一朗(評論家)、保岡興治(衆議院議員・自民党)、江田五月(参議院議員・民主党)、宮内義彦(オリックス社長)、笹森清(連合事務局長)、清水鳩子(主婦連副会長)、浅見宣義(判事・預金保険機構出向中)、斎藤浩(日弁連)とよいメンバーがそろいました。

 非常によい内容だったと思います。弁護士に対する批判もたくさん出ました。結論としては、わが国の司法改革が絶対必要であること、改革は「ギルド」になってしまっている法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)の自己改革では出来ないこと(法務省や最高裁判所にも出来ない)、本当に市民が参加しなければ司法改革は出来ないことなどが確認されたと思います。特に今回の司法改革の中心である「法曹一元」と「陪・参審制」は超党派の議員立法でなければ実現できないと思います。(湯川)



2000/02/20(日) 資源の最適配分について

 2000年度予算について小渕首相は、「二兎を追うものは一兎をも得ず」と言って、景気回復と財政再建は両立しないと主張しています。これに対して民主党の菅直人政調会長や江田議員、あるいは自民党の加藤紘一さんなどは、景気回復と財政再建を視野に入れた財政構造改革は両立する、と主張しています。

 当然後者が正しいわけですが、もう一つ言うと小渕内閣の予算は従来型の公共事業中心の「景気対策」と”ミレニアム予算”やIT革命などの新型の経済政策の、「二兎を追って一兎をも得ず」の予算になってしまっていると思います。これでは本当の景気回復はできません。経済の大原則である「資源の最適配分」の原則に反するからです。

 現段階での最良の景気対策は、「資源の最適配分」の原則にもとずいて、公共事業の予算を半分(5兆円)にするなど、ムダな歳出を徹底的にカットし、介護保険の保険料支払猶予やペイオフの延期などの先送り政策をやめることだとおもいます。

 さらに言えば、日本の経済がいつまでたってもよくならないのは、金融業界や建設業界・不動産業界などをはじめ、あらゆる業界で従来型の「護送船団方式」の政策により、つぶれるべき企業がつぶれずにいつまでも延命だけしているからでしょう。そのために大半の企業が赤字で税収もあがらず、企業の新陳代謝(メタボリズム)もおこりません。

 雇用のセーフティネット(たとえば雇用保険を2年間保障し、職業訓練・資格取得・能力開発などをサポートする)を十分に整備して、企業のメタボリズムを強力に促進する。このような「創造的破壊」あるいは「破壊的創造」をすることが、「資源の最適配分」を実現する最良の景気対策ではないでしょうか。



2000/02/21(月) 民主党本部HPについて

 2月21日は午前10時頃から約2時間、民主党本部広報委員会の中山君のところにはりついていました。1週間程前から民主党のHPのネクストキャビネット「司法」のところの更新を頼んでいたのに、なかなか実行されないので、はりついてやってもらったのです。

 おかげで1項目しかなかったものが11項目になり、なんとか格好がつきました。民主党本部のHPには他に「ネクストキャビネット速報!」というところがあって、そこは各ネクスト大臣が日々の出来事についてコメント(ミニ談話)を書き込むところです。

 ここはまだ江田ネクスト大臣の3本と枝野政調会長代理(官房)の1本しか書き込まれていません。この欄の担当は内藤正光参議院議員ですが、今日ひょんなことから私が請け負ってこの欄の書き込みを充実させることにしました。早速今井澄雇用・社会保障ネクスト大臣に1本頼みましたが、まだ実行されていないようです。

 民主党本部のHPにはさらに「憲法調査会」と「小渕総理・株疑惑解明PT」の欄をつくらなければなりません。「株疑惑」の方はちょっとキワモノですが、それだけにスピーディにやらなければならないと思います。



2000/02/22(火) 「市民選挙のノウハウ」について

 2月22日午後8時すぎから約3時間、東京都町田市にある民主党衆議院議員の石毛えい子さんの事務所を訪問しました。私は1979年から1982年の菅直人事務所事務局長時代に、79年の衆議院選挙(落選)と80年の衆議院選挙(当選)の菅直人選対の事務局長をやりました。そこでの体験などをもとにして、のちに「市民選挙のノウハウ」というブックレットが菅グループから“出版”されました。私はいわば「市民選挙のノウハウ」の開発者なので、選挙の相談を受けることも多いのです。

 石毛事務所では、石毛えい子さんご本人と事務所の前野さんと秋山さんと話し合いました。石毛えい子さんは長く大学の先生をつとめた福祉の専門家で、前回の衆議院選挙の東京ブロックの比例単独で初当選しました。今回は民主党本部の強い要請で、居住地である町田市と、多摩市の東京第24区の小選挙区から立候補することになりました。相手は「集票アニマル」の自民党伊藤公介衆議院議員、強敵です。

 「カンパとボランティア」をキーワードとする「市民選挙のノウハウ」は20年前のものですが、いまなお生き続けています。それでもIT革命の時代の到来で、大改訂期をむかえたようです。「市民選挙のノウハウ」のミレニアムバージョンで、「市民政治」の実現をめざしたいと思います。



2000/02/24(木) 鳩山クエスチョンタイム

 2月23日午後3時から約40分間、参議院の第一委員会室で国家基本政策委員会の合同審査会のいわゆるクエスチョンタイム(党首討論)が行われました。鳩山代表はよく頑張ったと思います。何よりも小渕総理が「守り」にまわってしまったことを反省しています。

 これからの国会スケジュールが今日かなり明らかになりました。2月25日と28日が衆議院予算委員会の分科会、29日が予算委員会の締め括り総括質疑、その後2000年度予算を予算委員会と衆議院本会議で採決して予算案が衆議院を通過。3月1日から参議院予算委員会の質疑がはじまります。となれば次回のクエスチョンタイムは3月8日ということになります。

 自民党の森幹事長によれば、予算が参議院で成立するのが3月20日頃で、予算関連法案がすべて成立するのは4月中旬頃だそうです。4月25日には自民党小渕派の”5億円”政治資金パーティがあるそうですから、4月16日とか23日投票の解散・総選挙の可能性は小さくなったのかもしれません。

 しかし執念深い小渕総理は自分に有利な状況での解散権の行使をねらい続けていますので、民主党としては短距離レースのかまえで場合によっては10月15日まで走り通す覚悟が必要です。最近のスピードマラソンと同じです。したがって江田事務所の選挙モードに変更はありません。



2000/02/25(金) 疑惑解明プロジェクトチーム

 2月24日は午前10時から午後7時まで群馬県前橋市にいました。前橋市立図書館で昭和45年1月(小渕総理が郵政政務次官に就任)からの上毛新聞のマイクロフィルムを閲覧し、菅直人事務所の松田君から頼まれた群弘通信工業(株)(古川秘書官の告訴状にある故鈴木弘氏の会社)の閉鎖登記簿謄本を前橋地方法務局にとりに行きました。

 ちなみに菅直人事務所の松田君は、元日経新聞記者で、今は「永田町の怪人」として有名な人で、私は彼を早稲田の学生時代から知っています。初当選直後の菅直人事務所に出入りしていた学生グループの中で、ニュースキャスターの久和ひとみさんやTBSの下村君たちとともに、代表格の一人でした。当時問題になっていた丸山ワクチンに関して、抗ガン剤クレスチンの開発者とそれを審査した薬事審議会のメンバーの一人が同一人物であることを発見したのは彼です。

 疑惑解明チームでは事務局長代理の小川敏夫参議院議員が奮闘しています。事務局長の海江田万里衆議院議員も独特の方法で追及をつづけています。16の地方ポケベル会社(上毛通信サービス(株)を含む、いずれもNTTドコモグループに吸収合併された)の閉鎖謄本をとるために、札幌の横路孝弘事務所、仙台の桜井充事務所、前橋の角田義一事務所、東京の小川敏夫事務所、静岡の海野徹事務所、名古屋の河村たかし事務所、新潟の西村県議、長野の北沢俊美事務所、金沢の奥田建事務所、大阪の稲見哲男事務所、岡山の江田五月事務所、広島の菅川健二事務所、高松の村上豊県議事務所、福岡の松本龍事務所、熊本の松野頼久事務所、那覇の上原康助事務所の、民主党の議員および議員候補者の事務所のみなさんに協力していただきました。感謝します。



2000/02/26(土) 小渕流人事について

 昨年10月の第二次改造内閣の組閣の時に、小渕総理は谷垣禎一氏を金融再生委員長に起用しようとしましたが、加藤紘一氏の強い反対で加藤側近の谷垣氏が固辞したので、越智通雄氏を起用しました。「改革派」(大蔵省の背後霊がついている懸念がありますが)に断られて「守旧派」を起用するのは、普通の感覚ではおかしいんですが、小渕流ではおかしくない。

 つまり小渕総理からすれば、日本の金融政策をどうするかにはあまり関心はなく、加藤紘一氏への報復として加藤派の方針に反する一本釣りができなかったので、次善の策として、故福田赳夫氏の娘婿である越智通雄氏を起用して、中曽根康弘氏の息子の弘文氏の起用とあわせて、群馬県の中曽根党と福田党のとりこみをはかったのでしょう。

 今回の谷垣氏の起用も、反小渕色を強め公然と小渕総理の政策を批判する加藤紘一氏のとりこみのねらいもすけて見えますが、いずれにしても越智氏を最重要ポストの一つである金融再生委員長にして、ペイオフを1年延期させ、日本の金融政策の信頼性を内外でおとしめたことに対する、任命権者としての小渕総理の責任は重大で、万死に値すると思います。



2000/02/27(日) 江田事務所会議

 2月26日午前9時すぎから午前10時30分まで、岡山市南中央町の江田事務所3階会議室で「江田事務所会議」を行いました。参加メンバーは、江田五月参議院議員、河原昭文江田五月会会長、大亀幸雄常任顧問、森本徹磨岡山県議、姫井由美子岡山県議、羽場頼三郎岡山市議、田原清正岡山市議、事務局の元田、湯川、江田洋一、保崎、妹尾、小嶋、富田、の14名で、これに今回欠席の山本秀一岡山県議と若井たつこ岡山市議を加えた16名がフルメンバーです。

 会議のテーマは「総選挙対策」で、4月23日投票を想定して江田五月会は各小選挙区選挙で江田五月選挙と同じ取り組みを行うこと、3月4日午前9時から、1区元田、姫井、羽場、2区森本、田原、妹尾、3区湯川、4区江田洋一、保崎、に各小選挙区から2名以上の五月会代表者を加えて選対会議を行うこと、を決めました。

 26日は午前11時からアゼリア会(江田五月を支える女性の会)も開かれ、各候補者夫人も含めて42名が集まりました。岡山第5区の公認候補者がまだ決まっていないのが大問題ですが、岡山の総選挙体制の構築を急ぎたいと思います。



2000/02/28(月) 安全保障基本法について

 江田議員は1993年3月頃から約8ヶ月かけて、衆議院法制局の協力を得て、「安全保障基本法案要綱」をつくりました。1993年3月頃は細川内閣ができる前で、2月に月刊ASAHIの企画で当時は自民党議員の小沢一郎氏と江田議員は対談しました。

 その対談で小沢一郎氏は、前年の中央公論の対談では意見が対立した安全保障問題で江田議員に大幅に歩み寄ってきて、安全保障問題でほぼ意見が一致したのです。そのポイントは集団的安全保障での江田議員の「別組織・国際公務員論」に、小沢一郎氏が賛同したことです。

 これは小沢氏一流の政略だったのですが、政治的に大きな意味をもち、当時の連合会長の山岸さんと小沢氏の会談などにもつながり、後に細川さんから聞いたところによると、この対談を読んで小沢氏と組めるかもしれないと細川さんは思ったそうです。

 そこで江田議員は、「自治労から小沢一郎まで」(これはその年の8月に成立した細川内閣の枠組みです)賛成できる安全保障政策をつくろうと立法作業に着手したのです。細川内閣は約8ヶ月で崩壊しましたが、その後7年たっていま国会で憲法調査会の議論がはじまったところで、新しい意味合いがでてきたかもしれないので、一両日中に「安全保障基本法案要綱」を江田HPに掲載したいと思います。



2000/02/29(火) 竹下政治の6つの特徴

1987年11月に竹下内閣が成立してから現在にいたるまでの12、3年間は、竹下政治の時代だと言ってもよいと思います。小渕総理をはじめとして、野中広務、小沢一郎、青木幹雄、橋本龍太郎、さらには公明党から鳩山由紀夫、羽田孜の民主党代表・幹事長まで、現在の日本の政治のメインプレイヤーたちの多くが竹下人脈の人たちです。

その竹下政治の時代もご本人の健康状態も含めて終焉期をむかえているようです。私は10年程前に、竹下政治の利権政治・公共事業配分政治などの本質部分とは別に、竹下氏の政治手法・政治テクニックの面から「竹下政治の6つの特徴」をあげたことがありましたが、それを書き込んでおきます。

(1)コンセンサス・ポリティックス(合意の政治)(2)コネクション・ポリティックス(人脈の政治)、これらは説明はいらないでしょう。(3)オプション・ポリティックス(選択肢の政治)、竹下氏のたとえば次期首相候補の選択肢は非常に広いのです。(4)スケジューリング・ポリティックス(スケジュールの政治)、別名”竹下カレンダー”とも言われていますが、誰も気がつかないうちからスケジュールを設定することで政治のイニシアティブをとっていく手法で、竹下氏の得意技です。(5)インヴィジブル・ポリティックス(見えない政治)、(4)の結果、はじめは誰も知らないうちに水面下で事が進行していて、一部の人以外にはまったく見えない政治なのです。(6)ノービジョン・ポリティックス(理念なき政治)、以上の結果当然のことながら、政権の獲得・維持だけが目的の理念なき政治なのです。

こうして見ると、竹下政治は政治手法の面からも終焉をむかえているようです。日本の現状は選択肢はもう多くはありません。人脈や合意などのしがらみにとりつかれて、スケジュールを先延ばしすることもできません。市民政治の実現と構造改革の断行という理念・政策をかかげて、総選挙をたたかい、有権者の選択によって竹下政治の時代にピリオドをうってもらう時だと思います。


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