1992/03 五月会だより No.61 ホーム主張目次たより目次前へ次へ


今こそ連合新党結成の時 一番の政治改革は政権交代

世界の激動がいよいよ日本本にも及んできたようです。相次ぐスキャンダルは自民党長期一党支配体制に大きな衝撃を与えています。連合新党を結成して政権交代を実現する時がきたようです。

参議院奈良・宮城補選で連合候補圧勝

 二月九日投票の参議院奈良補欠選挙で「連合の会」公認で社会党、民社党、社民連推薦の吉田之久氏が自民党公認候補に六万七千票の大差をつけて圧勝しました。共和事件で阿部文男元北海道・沖縄開発庁長官が逮捕され、自民党の政治腐敗に対する有権者の厳しい批判が示されました。野党も「連合の会」のもとに、社会・民社・社民連が結集して大きな相乗効果を発揮することができました。さらに三月八日投票の参議院宮城補欠選挙でも、連合候補の荻野浩基氏が勝利しました。江田五月議員は社民連代表としてこれらの戦いの先頭に立ち、奈良へは五回、宮城にも四回応援に行くなど全力投球をしています。

相次ぐスキャンダルで政界は大激動

 共和事件に続いて東京佐川急便事件が起こり、政界は大激動。特にこの佐川急便事件はロッキード事件、リクルート事件を上回る空前のスキャンダルと言われ、与野党一五〇名近い国会議員に八百億円近い金が流れていると言われています(社民連には一人もありません)。

 この「三十年間に急成長した佐川急便は、政界に大量に献金することで政治家の力を利用し、運輸省、労働省、建設省、国税庁、検察庁、自治体などに圧力をかけていたようです、さらに暴力団も加わった政・官・財・暴の黒い構造が、いま明らかになろうとしています。

 あいつぐ政治スキャンダルは、いずれもバブル経済崩壊の中で、四十年以上続いた自民党長期一党支配体制が制度疲労を起こし、崩れはじめたことを示しています。

当面する政治改革の緊急課題

 現在開会中の国会では、あいつぐ政治疑惑の真相を解明して、緊急を要する政治改革の法案を成立させなければなりません。まず収賄をしたり、選挙で買収をしたり、政治献金の収支報告を偽ったりした国会議員に対して、連座制を強化し、資格剥奪や一定期間の公民権停止などの罰則を強化する政治腐敗防止法を制定する。そして政治資金をガラス張りにするために、政治家の政治団体を一つに限定し、収支報告もすべて公開とする、さらに企業献金や団体献金を禁止して一定限度内の個人献金のみとする政治資金規制法の改正。政治家の資産公開法(政治資金の私的流用を防止する)。違憲状態にある衆議院の定数を抜本是正する定数是正(社民連案は総定数四七一で二倍未満)、などです。

 宮沢総理は二泊三日の合宿をして、不退転の決意で政治改革をすると言いましたが、さっそくその翌日から自民党の幹部たちは後ろ向きの発言をして水をかけています。自民党が本気になって自ら痛みを感ずるような政治改革の法案を国会で成立させるまで、特に自民党支持の有権者の皆さんは、自民党を選挙で負け続けさせる必要があると思います。

参院選へ向けての 3つのシナリオ

 奈良、宮城に続いて群馬二区衆議院補選、茨城参議院補選、埼玉知事選、埼玉参議院補選が予定されています。江田議員と社民連は、比例代表選挙の準備活動を精力的に展開するとともに、参議院選挙へ向けて三つのシナリオを想定しています。

 第一のシナリオは、七月の参議院選挙で連合の会を中心とする野党が躍進し、自民党が五十五議席以下で敗北、自・公・民あわせても過半数に達しない場合です。この場合はいわゆる大連合構想が浮上します。第二のシナリオは、社会党・民社党・社民連・連合参議院が一つになって連合新党を結成することです。連合新党ができれば、保守リベラル派と連携して政権交代をめざします。第三のシナリオは、連合新党を結成する前に、民社党・連合参議院と社民連で国会内統一会派を作ること、あるいは社会党と社民連でそれぞれ党名変更をして新党を結成することです。

 これらの三つのシナリオはそれぞれ相矛盾するものではなく、いずれも連合新党を結成して政権交代を実現する、という基本シナリオに向けてのプロセスの選択です。

 宮沢内閣の支持率は二〇%から三〇%と低迷し、不支持率は五〇%から七〇%に達しています。政局はいつ何が起こっても不思議のない状況になりつつあります。「やぶれかぶれ解散」「捜査妨害解散」「ダブル選挙」も念頭に置かなければなりません。まさに江田五月議員が新年に予言したとおり、壬申(じんしん)の大動乱が始まりました。どのような状況にも対応できるよう、みなさんのご協力をお願いいたします。


 共和事件、佐川急便事件と政界がらみの事件が連発し、それでなくても不人気の宮沢政権の支持率はついに不支持率を二〇ポイントも下回る瀕死寸前に追い込まれた。最大の原因は、あい次ぐ政治スキャンダルに村し、何一つ効果的な手を打つこともなく、政治浄化へのリーダーシップを発揮し得ない弱体内閣に対する国民の不満が表れているように思う。

 しかし先の予算委員会での証人、参考人尋問での野党質問もデキレースではないかと疑われるほど迫力のないもので、小学生の模擬国会でもあれよりはましではないかと思えた。野党が一致して国会を空転させた意味は、いったいどこにあるのだろうか。

 要するに、今や与野党込みで、日本の国政はダメになりきっているとしか言いようはない。もはや、日本政界には自浄能力はない。自民党を含めての政界の再編と、可能な限りの新しい血の導入が必要だろう。七月の参議院選挙が目前だ。我々国民の手で、消費税選挙以上のショック療法をほどこすことが大切。

 その場合やはり注目すべきは第一に連合候補の大量当選だろう。そして次にはやはり手の汚れていない社民連への支持だと思う。これは、次なる連合新党への大切な一歩になるからだ。次の総選挙では自民か連合新党かの選択が国民に問われる選挙にしなければならない。そして新党は、多くの市民が参加できるものにしなければならない。

 江田五月さん!出番ですヨ。


気まま対談

今回のゲスト 石田美栄さん

女性学の現場で精力的な活動を続けておられる石田さん。6月には「女・男の現在(いま)を見つめて――岡山女性学10年」と題する著書が山陽新聞社から発刊される予定です。

政治腐敗は「末期的症状」

江田 いや、おひさしぶりです。

石田 本当に。もう五〜六年になりますかしら。その頃は『政権交代』なんて夢のまた夢で、「夢なんだけど、やるんだ」って江田さんががんばってらしたのが、最近はひょとしたら夢物語じゃなくなるぞって感じで、だからこうして久しぶりにお会いしてみようかなと…(笑)。

江田 確かに、随分状況が変わってきて、この夏の参議院選挙を境に、政界再編というのは、ほぼ確実に起こりそうですね。その大きな要因の一つは、やはり政治腐敗がその極に達したことでしょう。具体的に言えば、選挙に金がかかる。さらに派閥を作り、それを維持していくことに金がかかるというので、政治家と金のどろどろとした結びつきが、もうどうしようもないところまで来ている。

 ここまでくると、さすがに『ちょっと』と感じる人も多いんですが、それでも男性の中には『そりや、政治なんだから金もかかるだろう。少々悪いことをしたってガバッと儲けるくらいの器量がないと…』なんて考えが、まだ根強くある。でも、女性にはそういった意識が希薄なように思えるんですが。

石田 徒党を組んで、ボスになろうとする。そのためにお金がいる、ということでしょうが、そもそも群れをなすというのは男性的な感覚ですよね。男性は日常でも会社とか、そういった組織の中で生きているでしょう。その点、女性は出産にしても家事にしても、よく言えば日々の営み自体が非常に個人的ですよね。

「生産社会」から 「生活社会」へ

江田 今、石田先生がおっしゃった会社ということについて言えば、『日本は会社社会だ』と言われるような状況があるわけですが、これはいかにして効率的に生産をあげ利潤を得るか、といういわば「生産優先」の原理。しかし、これからは今までのような生産一辺倒の姿勢は通用しなくなる。政治の世界でもこれに代わる新しい基準が必要なわけで、僕たちはこれを『生活者の政治』という言い方をしてるんですが。

石田 生活そのものも変わってきてますよね。最近は、デパートでも高級品が売れないんだそうです。皆さん、物質的な充足ではなく、心の豊かさを求めている、つまり生活に対する考え方の質が変化しているというか…。

江田 ところが、これを旧来の生産第一主義で見ると、『高級品が売れない=不況』となる。じゃあ大変だ、やれ公定歩合をどうの、公共投資をどうのとなる。経済というのはゼロ成長だとどうも困るらしいんですが、何も成長率を維持することだけが大切じゃないんで、すべての人に仕事があって、物価が安定していればそれでいいんだ、と言えなくもないですよね。

石田 『男性的発想』とでも言うんでしょうか。女性の感覚でいえば、何もがむしゃらに働いて、お金を儲けて、経済的に豊かな暮らしをするのではなくて、そこそこの収入があれば、それでいい。賢い使い方をすれば、実質的には多くの収入を得ることになるんですから。

江田 なるほど、そういう意味では、生活者の政治を実現するためには、女性の力がぜひとも必要だ、ということになります。

石田 先の県議会議員選挙で、岡山県でも女性議員が一人増えましたよね(阿部すま子さん)。あの方は自民党ですが、それでも女性議員が一人増えたことで、高齢化社会や福祉の問題に対する取り組みが、随分違ってきてるんじやないでしょうか。

 「アファーマティブ・アクション」が必要

江田 ところで、女性の政策決定への参加という点では、岡山県の現状はどうなんですか?

石田 これを聞かれると長野知事も胸を張って「岡山県では各種審議会等への女性の登用は、全国でも有数のレベルだ」と言われるんです。数の上ではそうなんですが、実際は『土木』だとか『建設』といった分野には「専門家がいない」女性の委員がいないなど、分野に偏りがあって、三分の一くらいの審議会のメンバーに女性がいないというのが現状です。

 ですから、日本にも欧米などで行われているアファーマティブ・アクションみたいなものが必要なんじゃないかと思いますね。

江田 読者の方々のためにちょっと説明しますと、アフアーマティブ・アクションというのは、積極的登用とでも訳せばいいのかな。たとえば行政組織で職員の何割、あるいは管理職の何割は女性を登用しなければならない、と法律で決めちゃうわけです。

石田 フランスの法律を研究している知人に聞いたんですが、フランスでは法律を作る時、目的というものをはっさりとさせる。最後までその目的を達成するために法律を作る。ところが日本では、最初は目的があるんだけれども、法律を作っているうちに、あちこちに『気がね』して、できあがった時には、目的があいまいになってしまう、と言うんですね。男女雇用機会均等法などがいい例ですが…。

江田 ま、それでも(均等法は)ないよりはあった方がいいんですが、あれを審議する段階でも、「こんな厳しい罰則を作ったら、大半の企業はとても持ちこたえられない」といった意見が随分出て、結果、骨抜きになった部分が多々あることは本当に残念でした。しかし、十数年前、自動車の排ガス規制の時も、これでは潰れてしまう、ということで、自動車業界が猛烈に反対したけれども、結局断行して、その結果、日本は世界でも有数の排ガス処理技術を持つようになったわけですから、やってできないことはないんですよね。

生活感に根ざした政治を

石田 それと、テレビ番組で見たのですが、スウェーデンの女性の労働市場省大臣の話しで、彼女が職務を遂行するために、旦那さんが三人目の子供の育児休暇を取っているんです。やっぱり進んでるなあ、と思うと同時に、日本で女性が政治へ進出するためには、家庭や周囲の環境などの面で、越えなければならないハードルが沢山あるな、という感じを受けました。

江田 僕に言わせれば、石田さんのおっしゃりようはまだまだ甘い(笑)。『世界の常識、日本の非常識』みたいなところがあって、日本のように女性が政治に携わることを奇異に感じたり、それに対して見えざる障壁を設けたりする国はむしろ少数派です。

 それに、子育てをし家庭生活を営みながら大臣の職務を全うできるというのは、考えてみれば当たり前の話しなんで…。

石田 そうでなければ『生活者の政治』なんて実現できっこありませんよ。

 私、今日おじゃましてびっくりしたんですが、奥様がいないんで、江田さんがご自分でストーブに火をつけて、お茶を用意されてたでしょ。こんなこと言っても誰も信じないかも知れないけど、これが生活者っていうことなんですよね(笑)。そういう意味でも、江田さんに大いに期待してます。

江田 ははは(と大いに照れつつ)。ありがとうございます。

石田 美栄(いしだ・みえ)さん
一九三七(昭和十二)年、玉野市生まれ。津田塾大学英文科卒業後、アメリカ、イギリスに留学。現在、中国短期大学英語英文科教授。D・Hロレンス、G・エリオットなど、英国小説に関する論文を多数執筆するかたわら、「声楽家のためのイタリア語」「われらアメリカの女たち−ドキュメントアメリカ女性史」などの訳書も刊行。岡山女性学会代表。


GLOBE(グローブ)総会に出席
江田議員、得意の英語で議長をつとめる

 GLOBE(グローブ・地球環境国際議員連盟)の総会が二月三日〜五日にワシンで開かれ、江田五月議員が出席しました。

 GLOBEはは日本とアメリカとEC、そしてロシアの地球環境問題に熱心な国会議約六○名で組織している国際議員連盟です。半年に一度持ち回りで総会を開いていますが、今回はワシントンで開催されました。日本からは江田議員のほかに、小杉隆(自民)、愛知和男(自民)、堂本暁子(社会)、広中和歌子(公明)の各議員が参加しました。

 今回の会議の目的は、六月にブラジルで開かれるUNCED(国連環境開発会議『地球サミット』)への提言を決議することで、白熱した討論が行われました。

 特に議論の焦点となったのは、二酸化炭素削減条約の問題と、ガットと環境の問題です。二酸化炭素削減条約については、条約に後向きの姿勢をとるアメリカ政府に対してアメリカの議員も含めて批判し、西暦二〇〇〇年までに一九九〇年レベルで安定化させる目標を条約に明記させるよう決議しました。ガットと環境については、ガットの自由貿易のルールづくりが環境問題を軽視していることに議論が集中しました。この討議は特に激論が展開されましたが、この時、江田議員は四時間にわたって議長役を務め、得意の英語で議論をさばき、名議長の評価を得ました。

 また江田議員の提案した「環境スワップトライアングル」は、環境問題と累積債務問題をリンクした新しいユニークな提案として注目されました。


すばる会2月例会でホットな論議

 二月十一日、全逓会館会議室で『すばる会(江田五月グループの地方議員勉強会)』二月例会が開かれた。約三十名の会員が集まり、熱心に勉強した。報告は江田五月衆議院議員が政界再編を中心としたホットな中央政界の状況を、大亀書記長と橘県議が県政界の現在の動向を、寺田、羽場両市議が各々、チボリ公園問題の現状と問題点、ゴミ非常事態宣言下の岡山市のゴミ行政の問題点などを報告。

 出席者の発言は時節柄、政界再編の可能性と江田議員の果たすべき役割や、本年十月に行われる知事選の見通しなどに集中、約三時間に及ぶ勉強会となった。(事務局寺田)


社民連地方議員団会議結成 分権・自治・参加の基本精神で

 江田五月グループの「すばる会」に遅れること六か月、社民連地方議員団会議が結成された。

 二月五日、東京四谷の主婦会館において、各級の自治体議員約五十名を集めて設立総会が開催され、規約、役員選出などを行い組織としてのスタートを切った。

 これは以前からの懸案であったが、昨年の全国研修会で大阪、岡山などの代議員から強い要望が出されて実現したもの。社民連が分権と自治と参加を唱えて旗揚げしてから十年余、その実質的活動を担う自治体議員同士の情報交換と連携はますます必要になっている。さらに今年は参議院選挙をはじめ、場合によっては総選挙も予想され、政界の大変動も起こりうる可能性が高く、これに正面から立ち向かおうという熱気で会場は満たされた。

 岡山県からは、金谷光夫倉敷市議、寺田明生岡山市議、橘民義県議、羽場頼三郎岡山市議が参加し、金谷氏が代表幹事、橘、羽場両氏が幹事に選出された。


五月会ふるさと便り

津高五月会・発足す  津高五月会・臼杵 伸

 岡山市の北の一角に、津高五月会が孤々の声をあげました。去る十二月七日、有志約六十名が集い、発会式を行いました。

 遅きに失した憾みはありますが、政治の変革はいよいよこれからが本番。早々に同志を糾合し、微力ながらも後援の実をあげんものと、役員一同、心に誓い活動をはじめました。

 昨今の政界、何と醜聞の多いことでしょう。早くきれいな政治、国民の納得のいく政治が行われてほしいものです。まず第一にめざすのは、保革二大政党対立政治。次は革新による、全くきれいな政治です。そのために今、江田五月代表の本領を発揮してもらうことを渇望してやみません。

すばるの大合唱でスタート  下山 弘道

 津山市の東部、吉井川と加茂川の合流点に位置する町、旧出雲街道のロマンに彩られた川崎は、東津山駅を中心とした東宮に長い町です。

 昨年九月に周辺町村と労働組合の代表が集まり、作州五月会が結成されました。その席上、神崎津山市議より「作州の全市町村に五月会をつくり、中身の濃い活動ができるようにしたい」との提案があり、さっそく江田五月議員出席のもと、「川崎江田五月会」が盛大に発足いたしました。会は和気あいあいのうちに進められ、「すばる」の大合唱ですばらしいスタートを切りました。

 また今後の活動方針として、楽しい会の運営を何よりも大切にし、新会員の獲得に努めることを確認、全員で川崎五月会の発展を誓い合いました。


江田五月会新春パーティー
昂(すばる)大合唱で最高潮

 成人の日、一月十五日。新春恒例の江田五月会新年会が催されました。会場の岡山口イヤルホテルには、昨年を大きく上回る千人もの人が集まる盛況ぶりでした。

 新春にふさわしく、「出石獅子舞い保存会」による獅子舞いで開会。まず、河原太郎・江田五月会会長が「小さな流れでも、濁流を清流に変えられるという信念を持ってがんばりたい」と主催者挨拶。

 続いて長野士郎岡山県知事、安宅敬祐岡山市長、森暢子社会党書記長、舛田貞三民社党執行委員長、森本徹磨連合会長らが次々と登壇しました。市町村長の紹介、メッセージ・祝電披露の後、大亀幸雄社民連書記長が新年の抱負を語り、予想される選挙への心構えを呼びかけました。

 そして江田五月議員の登場。「今年は壬申の年。太古の壬申の乱は日本を大きく再編する戦だった。政界も大再編の時を迎えている。大暴れしたい」と力強く挨拶。

 乾杯のあとの第二部は、江田五月と女性の皆さんによるバイオリンの演奏でスタート。親しみのあるメロディが流れ、会場は和やかな雰囲気に包まれました。続いては中国人留学生の胡弓演奏。たおやかに「昂(すばる)」が演奏されると、期せずして大合唱が始まり、パーティは最高潮に。

 終盤はビンゴゲームでわいわいがやがや。大小たくさんの景品を前に、笑う人あれば悔しがる人もあり。最後は河原昭文弁護士の、恒例のエールで締めとなりました。


安宅市長一周年記念の集い
江田五月も出席して激励

 二月十一日、安宅敬祐氏が岡山市長に就任した丸一年を祝って、「記念パーティ」が和やかなうちにも盛大に行われました。

 会場のホテルニューオカヤマには四百人以上の人が参加。それぞれ、共に戦った一年前を思い出し、旧交を暖める姿があちこちで見られました。

 岡山市政は松本・前市長時代らの難問が山積みで苦悩の連続とも言えますが、安宅市長はこの一年、「チボリ撤退」「ゴミ非常事態宣言」など積極的な取り組みを行い、その手腕を発揮してきました。

 この日の挨拶でも、「今後もまだまだ課題は多いが、市民と共に歩む市政を実践していく」という力強い決意表明。満場の拍手を浴びていました。

 もちろん江田五月議員も応援に駆けつけました。安宅市長の人柄がそのまま反映されたような「あったかい」パーティは和気あいあいのうちに進行し、最後に河原昭文氏のエールで幕を閉じたのです。

 ガンバレー・安宅市長。


東チモール議員懇、インドネシア外相と会見

 インドネシア政府より、東チモール議員懇談会に対し会見の申し込みがあり、二月十七日にアラタス外相との懇談会が実現した。その際、アラタス外相よりサンタクルスの事件について以下のような釈明があった。「昨年十一月十二日の事件は大変不幸なことであるが、政府は関与していない。事件に関与したものは市民、軍人に関係なく法で裁かれる。逮捕者は五十六人で、まだ裁判は始まっていない。数日後に国家調査委員会より最終報告書が出される。ポルトガルから出航する船は混乱を招くだけでプラスにならない」などの説明があった。

 一方、議員懇事務局長の江田五月議員より、「昨年末に実施した、東チモールのための国会議員署名が二六四名に達し、加藤官房長官に提出した。国際水準にある調査報告書を提出してもらいたい。公正な裁判の実施、インドネシアと東チモールによる当事者間の話し合い、日本からの訪問団の受け入れ」などの要請がなされた。

 また、インドネシアによる東チモール併合については、歴史的見解に相違があるとの回答。最後に今後の話し合いの継続と人権の尊重が確認され、二時間に及ぶ懇談会を終えた。


サンタクルス事件とは

 昨年十一月十二日、東チモール首都ディリで、警官に殺害されたゴメス氏の追悼ミサが行われた。その後、墓地へ献花に行く無防備な市民数千人に対しインドネシア軍が発砲、多数の死者を出した事件。アムネスティインターナショナルは、死者五十二名、行方不明者二十名、負傷者十一名の名簿を発表している。


編集後記
 政界は今、スキャンダルが連続です。衆議院での証人喚問、参考人聴取でますます疑惑が深まりました。政治家がうまい話しに飛びついて政治を私物化してしまう。許しがたいことです。
 政治を国民の手に取り戻し、汚職のない清潔な政治をめざす江田五月の、今後の活躍を期待したいと思います。


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