1983/04 五月会だより No.17 ホーム主張目次たより目次前へ次へ


江田五月 中曽根首相と一対一の対決!

衆院予算委 江田議員、堂々の論戦
校内暴力 子を持つ親の悲鳴に耳を!

 江田五月議員は、今国会から新たに予算委員としても活躍していますが、去る三月一八日、参議院予算委員会で総括質問に立ち、教育、憲法、政治倫理、外交・軍縮、財政、政治におけるりーダーシップの問題などをとりあげました。この、主として中曽根首相との一時間半にわたる白熱した論戦の模様は、一部始終、ラジオ、テレビを通じて全国に報道されました。

マンモス校なくせ
 江田議員は先ず、全国民の心を痛めている教育問題、とくに、校内暴力の問題で「校内暴力には多くの原因があるが、なかでも学校の規模が大き過ぎることが問題だ」と、校内暴力の発生にマンモス校が多いことを指摘し、政府の姿勢をただしました。

 折しもこの日、六〇名の警官に立ち合われて卒業式を迎えた東京・町田市の忠生中学は、生徒数一四三七名で三六学級。

 「義務教育国庫負担法」の定める学校規模は二四学級が基準。江田議員の質問によって、現状は、法の基準に反し、三七学級を越えないと、学校の分離・新設が検討されていないことが明らかになりました。そして瀬戸山文部大臣は「今後は、分離して適性基準に近づけるよう改善する」と約束しました。

 さらに江田議員は中曽根首相に対し「P3C一機が百三〇億円。それを七機計上しているが、学校一つの新設費は一七〜八億円。教育予算が切られ過ぎているのではないか」「中曽根さんは、お茶の間直結の政治と言うが、子供を持った親の悲鳴に耳を貸す気持はないのか」と迫りました。これには、とかく口かずの多い中曽根さんもダンマリ。

憲法の理想の実現を
 次に憲法問題について、改憲論者の中曽根首相に「老人、医療、障害者、教育問題などをみても、憲法の理想を実現するために、政治家はもっと頑張らなくてはならない。憲法改正など考えている暇はない筈だ。中曽根内閣の閣僚は憲法改正を口にすべきではない」と主張。中曽根首相は「閣僚にはそのことを徹底した。憲法改正を政治日程にのせることはない」と答弁しました。

 政治倫理の問題で江田議員は「中曽根さんは、タブーをなくしてオープンに議論しようと言われるが、政治倫理、田中元首相の問題では、自らタブーをつくって、固く口を閉ざしているのはどういうわけか」と追及し、田中元首相辞職勧告決議案に対する考えなどをただしたところ「今は何も言えません」 「江田さんは元名裁判官。誘導尋問は困りますねェ」などとひたすら逃げの一手。

政治家はエリを正せ
 江田議員は、こうした中曽根首相の姿勢に対し、満身の怒りをこめて糾弾――、「もし裁判官が、自らふしだらなことで起訴されていながら、そのまま人を裁き続けたら、人はその裁きに従うか。警察官が自ら収賄で起訴されながらそのまま人を取調べたら、誰がその取調べを受けますか。同様に、政治家が地位を利用して賄賂を受けたとして起訴されているのに、国会に居座って法律や予算を決める。国民に法を守れ、税金を払えと言う。これではマジメなものはバカらしくなる。これで、国民の政治に対する信頼が保てると思うのですか!」。江田議員の、もともと太い声が委員会室に炸裂。

 江田議員の国会質問は、ときには大声を張りあげることもありますが、全般に、派手な爆弾質問で相手を攻撃、吊るし上げるというよりも、じっくり議論をつめていくスタイル。国民にわかり易く聞かせ、国政を前向きに動かしていこうという姿勢に好感が持たれています。今回の質問でも、自民党・中曽根内閣の誤った行き方、政策が浮き彫りになり、国民の痛切な声を代弁してくれた、との声が多数寄せられました。


五月君の熱弁に拍手  山本 尚彦(旭中恩師)

 深夜のテレビ番組、参議院予算委員会の代表質問で、江田五月君が中曽根総理につめ寄っている姿を大変頼もしく見ました。

 “積木くずし”に始まって、教育問題、総理の政治姿勢、政治倫理、外交問題と一連の質問内容の流れの中に、学生時代からの彼本来の理論の組立て方や弁論の手法が裁判官時代を通して充分に磨き澄まされ、恐らくはその場に居合せた大臣、議員連中は勿論、テレビを見ていた人々の心を引きつけずにはおかなかったであろうと思いながら番組を見終ったのである。

 限られた時間内で風見鶏相手の質問では、追いつめる事は出来なくて当然の事ながら、議場に笑いと罵声が聞えた事は殊更に面白く、心ある人々を結構楽しませてくれたものと思われます。

 “不言”を以って平素どちらかと言えば無駄口はたたかず、それでいて常に頭の働きと心くばりを忘れなかった少年時代、裁判官時代の江田五月と、テレビ画面中の参議院議員としての江田五月を重ね合わせて、ひとりニンマリと微笑みながら聞き耳をたてて将来の江田五月を脳裡にうかべました。



 共産党は「金も組織もない江田なんか問題外」と豪語していたが、最近は江田人気の上昇がよほど気になる様子。三月二十日の赤旗には則武真一さん直々に執筆して江田攻撃。

 まるで江田五月を不具戴天の敵あつかい。

「共産党をのぞく五野党合意を絵に描いたようなメンバー」
「労働界からも、反共右翼再編成を先どりしたように同盟から総評まで勢揃い」
「父君の江田三郎氏こそ、社会党右転落の元祖」
「臨調のニセ行革、軍拡推進者に期待される江田氏」
「“不沈空母”相乗りの江田五月氏」と――

 則武さんはもっと紳士と思っていただけにビックリ。

 いちいち反論するのも大人げないから感想だけのべておく。この短文の中に、共産党の独善性セクト性が見事にでている。「社会、公明、民社、新自由ク、社民連の揃い踏み」は悪いことですか。日本の政治の不幸は、野党の不団結にあるのではないですか。共産党も国民のために、もっと他党と仲良くしてはいかが。

 「労働界も同盟から総評まで勢揃い」とケナシているが、労働者が団結することはケッコーではないですか。共産党も対立、抗争よりも共斗提携の道を大切にしてはいかが。

 「不沈空母に相乗り」「軍拡推進者から期待される江田五月氏」にいたっては論外。反論する気にもならない無茶苦茶の暴論。

 こんなことでは、共産党を含む野党共斗はますます困難だ。


社民連・民社・新自ク 協力関係ふくらむ

 公明党・民社党・新自由ク・社民連は、院内外においてさまざまな共同行動をすすめている。選挙協力もいろいろな障害を乗りこえて模索されている。

 岡山県下においても社民連、民社党、新自由クの協力関係は徐々に発展している。


林代議士を励ます会

 民社党の衆議院議員林保夫氏は、さる二月十日、ロイヤルホテルにおいて「林保夫を励ますパーティ」を開催した。

 江田五月も激励にかけつけたが、民社党本部を代表して挨拶にたった吉田之久教宣局長(衆議院議員)は「いまこそ中道政党は一致協力してたたかうべきだ。きたる総選挙では、岡山二区からは林保夫を、岡山一区からは江田五月を当選させてほしい」と大熱弁。


新自クパーティー

 新自由クラブ岡山も、三月十九日、ニューみよしのにおいて「結成六周年記念パーティー」を開いた。挨拶にたった江田五月は「新自由クは自民党の政治改革を目指して、社民連は社会党の改革を目指して立ち上がった同志。初心忘れずに、新しい政治の創造のために頑張ろう」と激励。

 つづいて新自由クラブを代表して挨拶にたった中馬弘毅氏(衆議院議員)は、「新自由クと社民連は兄弟分。歴史も生いたちも違うが、新しい政治をめざして頑張ろう。岡山一区では江田五月さんをぜひ当選させてほしい」と訴えた。


税理士による江田五月後援会発足!

 「バレンタインデー」の二月十四日、特大のチョコレートケーキが、江田五月議員にプレゼントされました。 「税理士による江田五月後援会」からです。この日、岡山税理士政治連盟から推薦を受けて正式な後援会が発足しました。いつもの笑顔にも増して、この夜は特別の江田スマイル。

 後援会会長の吉沢税理士の挨拶に続いて江田議員の決意と感謝の言葉。

 「明治維新のような大仕事も少数派が成し遂げました。誰かが第一歩を踏み出さなければいけません。私は政治の大改革に全力でぶつかります。」 はっきりした姿勢に各氏も、力いっぱいの応援を誓いました。税理士各氏と江田五月議員の心が強く結ばれたようです。


街から

五月さんはグリーンでクリーンな人   森芙美(主婦)

 私は日頃から出逢った人たちを色に例えてみる癖がある。ある所で江田五月さんを「透明に近いグリーン」と例えて、賛同をえた。私は又、ダイヤ、エメラルドの透明感がなんとも好き。江田五月さんはそのエメラルドグリーンを持つ人である。「花をもつ人」という言葉が昔からあるが、五月さんは「宝石をもっている人」です。正義に満ち、金に無縁な、活きのいい、ひと味ちがう政治家。まさに透明に近いグリーンでクリーンな人だと思います。政治に無知なそれでいて無縁でいられない私たち主婦が声援してやまない人。期待できる人です。


「希望」の世界に導いて下さい    庄田捷子(主婦)

 峠のむこうには、何があるのでしょうか。諸物価の高騰、所得の伸び悩み、世界中を荒れ狂う不況の嵐、こんなに険しい坂道を私は経験したことがありません。しかし、どんなに困難な道も峠のむこうに「希望」の世界があるのなら耐えることもできます。ところが、金権政治と軍備拡張を押し進める今の政府に私の希望を見出すことは出来ません。

 高校球児が無心に白球を追い、池田高校が優勝しました。私利私欲を捨て、無心に、真一文字に、私達を「希望」の世界に導いてくれる人は江田五月さんと信じ、私は今日も険しい道を歩いて行ます。


江田五月君を立派に育てたい  旭中元校長 浅井 次郎
 日本は江田五月を必要としている。科学の進歩は、私たちの理解をはるかに越えている。電子工学、宇宙科学、生物科学等々、現在の政治の範ちゅうでは処理しえぬところまで来ているのではないか。財界が之を手中にし、自らの利益を計っている現実は、好ましいことではない。更に之を大国が戦争のための兵器に利用していることも残念である。こうした情勢を考えると行政府も、立法府も根本的に考えを新たにすべきときである。この時、二十一世紀の世界的視野に立つ政治家を選ぶ責任をもつ我々は、知性に富み、国際性豊かで、人類愛を信条とする江田五月君を立派に育てねばならぬと思う。


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