1999/05/21

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参院・総務委員会  

  本日の会議に付した案件
○男女共同参画社会基本法案(内閣提出)

○委員長(竹村泰子君) 多数と認めます。よって、海老原さん提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
○委員長(竹村泰子君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 江田五月さんから発言を求められておりますので、これを許します。江田さん。

○江田五月君 私は、ただいま可決されました男女共同参画社会基本法案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合、自由党、参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。

 案文を朗読します。

男女共同参画社会基本法案に対する附帯決議(案)

政府は、本法施行に当たり、次の事項について配意すべきである。

一 政策等の立案及び決定への共同参画は、男女共同参画社会の形成に当たり不可欠のものであることにかんがみ、その実態を踏まえ、国及び地方公共団体において、積極的改善措置の積極的活用も図ることにより、その着実な進展を図ること。

一 家庭生活における活動と他の活動の両立については、ILO第一五六号条約の趣旨に沿い、家庭生活と職業生活の両立の重要性に留意しつつ、両立のための環境整備を早急に進めるとともに、特に、子の養育、家族の介護については、社会も共に担うという認識に立って、その社会的支援の充実強化を図ること。

一 男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の策定に当たっては、現行の法制度についても広範にわたり検討を加えるとともに、施策の実施に必要な法制上又は財政上の措置を適宜適切に講ずること。

一 女性に対する暴力の根絶が女性の人権の確立にとって欠くことができないものであることにかんがみ、あらゆる形態の女性に対する暴力の根絶に向けて積極的に取り組むこと。

一 男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進については、男女共同参画会議の調査及び監視機能が十全に発揮されるよう、民間からの人材の登用を含め、体制を充実させること。

一 本法の基本理念に対する国民の理解を深めるために、教育活動及び広報活動等の措置を積極的に講じること。

一 各事業者が、基本理念にのっとり、男女共同参画社会を形成する責務を自覚するよう適切な指導を行うこと。

一 苦情の処理及び人権が侵害された場合における被害者救済のための措置については、オンブズパーソン的機能を含めて検討し、苦情処理及び被害者救済の実効性を確保できる制度とすること。

一 男女共同参画社会の形成を国際的協調の下に促進するため、女子差別撤廃条約その他我が国が締結している国際約束を誠実に履行するため必要な措置を講ずるとともに、男女共同参画の視点に立った国際協力の一層の推進に努めること。

右決議する。
以上です。

○委員長(竹村泰子君) ただいま江田さんから提出された附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕

○委員長(竹村泰子君) 全会一致と認めます。よって、江田さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。

 ただいまの決議に対しまして、野中内閣官房長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野中内閣官房長官。

○国務大臣(野中広務君) ただいま御決議されました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
 ありがとうございました。

○委員長(竹村泰子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(竹村泰子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前八時四十一分散会


1999/05/21

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