1993/10/18

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衆院・政治改革に関する特別委員会

○江田国務大臣 この数年、とりわけこの一、二年でしょうか、我が国の政治の停滞、そして腐敗、これはもう著しい、目に余るものになっていたと思うのですね。難間山積、世界の大きな転換期なのに、日本の政治がそういうことを議論できない状態にある。そこでもう政治改革というのは、本当に国民的な課題であり、待ったなしのことになっていたと思うのです。したがって、前の通常国会で、政府からも案が出る、野党も案を出す、大いに議論をいたしましたが、結局これが挫折をする。これがこの宮澤内閣の……(発言する者あり)そうですね、自民党の方から出して、野党の方からも出して、宮澤内閣の不信任案につながって、それで今回の解散・総選挙、政権交代、こうつながってきたわけです。したがって、私は、もうこれは、国民の政治改革をやれ、それができないことに対する怒り、これが今回の細川内閣をつくったものだと思っております。

 私どもの政党、小さな政党で、政治改革の中で自分たちの政党自体はどうなっていくかわからない、そういうことになっているわけですが、もうそれぞれの政党の運命を考えるより先に、国の政治のことを考えなきゃならぬ。そういう意味ではどうしてもこの政治改革はこの国会でやり遂げなきゃならぬと思っております。

○野田(毅)委員 次に、ロシアが日本海において放射性廃棄物の海洋投棄を再開したという報道があります。

 まず第一に、その事実関係はどういうことなのか。第二に、先般の日ロ首脳会談でこの問題については当然話し合いが行われたはずだと我々考えておりますが、その点どういう内容の話をされたのか。そして第三点、今回の海洋投棄について、政府に対してロシア側から事前通告があったのかどうか。この事実関係について、ぜひひとつ総理あるいは科学技術庁長官、明確なる御答弁を願いたいと思います。

○細川内閣総理大臣 事実関係につきましては担当大臣の方からお答えをさせていただきますが、先般のエリツィン大統領との会談におきまして、海洋投棄についての合意はございません。こちらから一方的に、そのようなことは厳にやめてほしいと、こういう申し入れはいたしました。そして、その申し入れに対して、申し入れに対してと申しますか、そのことについてできるだけ早く、できれば年内にでも合同で調査をやりたい、こういう申し入れをして、それについてはできるならばやろう、こういうことになったわけでございます。
 事実関係につきましては、大臣から御答弁をさせていただきます。

○江田国務大臣 国民の皆さんに大変御心配をかけていることでございまして、報道はもちろん承知をしております。しかし、まだ報道だけですので事実がよくわからない。そこで、早速事実関係を確認をしたいと、外交ルートを通じてロシア政府に対して確認を求めているところでございます。事実であれば、これは我が国初め周辺諸国への配慮に欠くものであって、大変遺憾であると言わざるを得ない。そうなりますと、投棄の即時停止を求めて強く申し入れをしなきゃならぬと思っております。

 ただ、再開というお話ですが、去年あたりからこれは問題になっていまして、そして即時の中止とそれから情報をしっかりこちらに教えてくれること、同時に共同で調査をすること、こういう申し入れをして今までずっと話し合いをしてきておりますが、即時の停止ということについては、ロシア側が即時停止しますという、そういう約束を我々にいただいている状態ではないので、再開という言葉の表現がどうであろうかというのは一つあると思いますが、いずれにしても、こうしたことがないように全力を挙げていきたいと思います。


○江田国務大臣 各党党首にという御質問でしたのでお答えを申し上げますが、私は、常々政治改革の議論のときには申し上げてまいりましたし、きょうも午前中申し上げたのですけれども、政治改革議論をするときにやっちゃいけないことがある。それは、この制度になったら自分は当選しやすいだろうかしにくいだろうかとか、この制度になったら自分の政党は伸びるだろうか減るだろうかとか、この議論はどうしてもしちゃいけない。それはわきに置いて議論をしなかったら、いい議論はできないと思うのですね。

 それで、いい制度ができて、自分が落ちて、そうするといい人が通るわけだからいいじゃないか、いい制度ができて自分の政党が難しくなるなら、その制度で勝てるような政党に脱皮をしたり、再編成をしたりすればいいので、そのことが国民のためになるのだ、こう思っているわけでありまして、現に私ども社民連という政党は、この制度ができましたら、これはこの制度のもとで社民連では戦えません。それを覚悟してやるつもりでおります。


1993/10/18

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