2005年7月15日

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162 郵政民営化に関する特別委員会

13時から50分、私が、野党のトップバッターとして質問。冒頭、小泉首相に質疑に臨む姿勢を質し、私たちも充実した質疑を行うことを約束。小泉政治の終わりの始まりと指摘し、フランス革命のルイ16世にならないよう警告。衆議院での造反や参議院の役割に触れ、参議院で否決された場合の解散は筋違いで、内閣総辞職が筋だと強調しました。

郵政民営化については、まず、小泉首相のメールマガジンに見られる小泉マジックの構造を示しました。(1)「民営化は良いことだ」→(2)「公社化はその一里塚だ」→(3)「公社になって良くなった」→(4)「民営化するともっと良くなる」→(5)「賛成?????」というものです。なんとなくこのマジックにだまされている人が多いのが事実です。(1)は総論としては同意見ですが、各論としての具体的な郵政法案には問題山積。(2)は、中央省庁改革基本法33条にあるとおり、公社化は経営形態の終着駅。(3)は賛成。(4)は、百害あって一利なし。(5)は否決。

その上で、現在の実際のカネの流れは「民から官へ」となっていることを示し、この現実の流れを変えない限り、郵政民営化によって自然にカネの流れが「官から民へ」と変化するというのはウソだと指摘。カネの流れを変えるのは郵政民営化ではなく、より直截な手段、即ち国債発行の抑制、特殊法人にメス、景気回復しかありません。これが改革の本丸だと指摘しました。

最後に、郵政法案は「リフォーム詐欺」だと断じて、質問を終わりました。公社制度という経営形態は良くできているのに、難癖をつけて分社化し、あれこれ補強の器具をくっつけてグロテスクなものに改造し、高い請求書を国民に回すということです。


(民主党ニュース) 
江田議員、小泉郵政改革はリフォーム詐欺と厳しく指摘 

 参議院郵政民営化に関する特別委員会で15日午後、小泉首相も出席して質疑が行われ、民主党・新緑風会のトップバッターとして、江田五月参院議員(参議院議員会長)が質問に立った。江田議員は、小泉首相の政治姿勢や郵政民営化の本質を鋭く突き、小泉首相の進める郵政改革は「リフォーム詐欺だ」などと厳しい指摘を行った。 

 質問の冒頭、江田議員は、郵政民営化関連法案の質疑に臨む決意を力強く明らかにした上で、小泉首相に対し、「言葉がゆっくりなら丁寧というわけではない」と諭して、簡潔かつ明快な答弁をするよう求めて質問に入った。 

 まず江田議員は、参院での首相の答弁を、参院自民党の幹部が事前にチェックしていたとされることについて、その真偽を質した。小泉首相は、「どういう答弁をしたらいいかを、個別に与党の幹部と打ち合わせということは滅多にない」として事実上、事前の了解を得たことを認める答弁。江田議員は更に、小泉首相を織田信長でなくルイ16世に例え、「国民の声はむしろ、あなたに対してダメだという声が起きているのではないか」として、「いよいよ(政権の)終わりの始まりだ」と迫った。 

 その上で江田議員は、首相のこれまでの答弁を引き、衆院本会議の採決は、「整然と採決、という認識か」を質した。首相は、「異例のことであるということは認識している」などとした。江田議員はこれに対し、「事実上は自主投票のようなもの」だと断じ、郵政法案が、立法者が法的確信を持っていない、「死に体法案として参議院に来ている」ことを厳しく指摘。首相は、「投票行動は、人それぞれによって思いが違う」などとした。 

 江田議員は、自民党内のゴタゴタも指摘しつつ、「脅しの類で法律をつくることは止めて欲しい」と釘を刺し、チェック機関としての参議院の存在について言及。衆議院の行き過ぎを正す「理の府だ」として、参議院の議決は「当然尊重されなければならない」との首相答弁を引き出した上で、「従って、参議院で否決されたからといって、衆議院を解散するというのは筋が違う」、「内閣総辞職が筋だ」などと厳しい追及を繰り広げた。 

 更に江田議員は、「官から民へ」と繰り返す小泉首相の姿勢に対し、民営化は良いことで、公社化はその一里塚で、公社になったら良くなったので、民営化するともっと良くなるから、賛成、という首相の論理展開の大きな誤りを厳しく指摘し、追及。「民イコール競争イコール善」という単純な図式で語られる問題ではないことを示し、首相も、「必ずしも全て競争が良いというわけではない」、「問題ごとによく見きわめる必要がある」などとした。 

 「公社化は民営化の一里塚だと思っていた」とする小泉首相に対し、「公社で、もっと良くなる余地はある」し、「民営化は百害あって一利なし」だと主張を展開した江田議員は、「騙しのテクニックだ」と首相の手法を批判し、資金の流れに関しても「官から民へ」ではなく、むしろ「民から官へ」流れていることを分かりやすく指摘した。そして、衆議院でなされた修正に関しても、「小泉首相自身が、何も中身は変わっていないと答弁している」ことを引いて、インチキだと批判した。 

 最後に江田議員は、公社という経営形態で、色々なことができる状況なのに、そこに人が入ってきて、やらなくてもいいことをやって、色々な器具を付けて、複雑でグロテスクなものをつくり、請求書だけ国に持ってくる、というのが小泉郵政改革だと厳しく指摘。「そういうリフォーム詐欺は止めて欲しい」と断じて質問を締めくくった。 


平成十七年七月十五日(金曜日)
   午後一時開会
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから郵政民営化に関する特別委員会を再開いたします。
 郵政民営化法案外五案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。

○江田五月君 いよいよ野党質問のスタートとなりました。私は、民主党・新緑風会議員会長を務めておりますが、会派を挙げて、党を挙げてこの法案、誠心誠意、丁寧に誠実に深掘りをして議論をしていきたいと思っております。

 総理もそういう姿勢でおられるようで大変結構だと思いますが、ただ、今日の午前中も丁寧に誠意を持ってということを言われた。言葉が長くてゆっくりならば丁寧で誠意があるというわけではないんですよね。これはお分かりですよね。

 だからといって、答弁を与党の方にまずチェックをしてもらって、それで答弁するという、これでも誠意があるとは言えないと思うんですよね。

 本会議での答弁は、何か参議院自民党の幹部に突き返されて、了解を得たものをこう指で押さえながら丁寧に読まれたというようなニュースを聞いたんですが、そんなことはないんですか、あるんですか。委員会ではどうなんですか。やっぱり与党の幹部の了解を得て答弁されるんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、あの本会議の答弁は、一つ一つじゃないですよね、幾つかこうずっと何項目か質問があるんです。それで、一問一答じゃないから、間違いないように、よく連続して答弁しなきゃなりませんから、用意して読み上げるわけですね。

 その際に、こう手でチェックするというのは、間違いないように、飛ばさないように、行間を飛ばすとまた皆さんから批判されて、答弁違うじゃないかとか、飛ばしたじゃないかとか、そういうことがないように注意しながら、ああ、こう手をここの行間を飛ばさないように注意深く、質問を漏れないように、幾つかの項目ありますから、丁寧に気を付けて答弁しているんです。

 こういう予算、じゃなくて、こういう委員会みたいに一問一答だったら、それぞれ訂正もあるいは聞き直しもできますから、そういうことないんですが、今までの質問に対して、答弁は与党の中でよく協議されたんです。ですから、一々この答弁、この質問に対してどういう答弁をしたらいいかとかいうのを個別に与党の幹部と打合せということはめったにありません。与党の中の今まで疑問点、質問点の中で、解消するためには、あるいは不安、懸念を払拭するためには、どのような答弁がいいかということを丁寧に考えて答弁しているわけであります。

 もちろん、政府の統一見解を示せとかいう場合には、理事会との協議がありますから、よく与野党と打合せして答弁をつくる場合もあります。しかし、一昨日ですか、国会、参議院の本会議でした答弁につきましては、ああ、こういう答弁ではどうですかというよりも、事前に今までの与党の中の協議で疑問点が出たものですから、そういうのをよく調べながら丁寧に答えるように答弁したわけでございます。

○江田五月君 一つお願いですが、私は今、大体質問一分ぐらいなんですよ。総理の答弁三分ぐらいなんですよ。それは、片道という方式もこの参議院の場合あるんですけれども、今回は往復で私の時間は五十分ですから、なるべくひとつ同じことを繰り返し繰り返しということのないように、繰り返しが丁寧というわけではありませんよね、もちろん。今のお話ですと、どうもやっぱりあらかじめ与党といろいろ答弁内容を打合せされたようですが、これは後でまたいろんな角度から追及をしたいと思いますが、いずれにしても、誠実な丁寧な答弁というのは、長いだけではないと、ゆっくりだけではないと。本当に質問に対して真正面から御自身の認識、御自身のお考えでもってきっちり答えてほしいということをまずお願いをしておきます。

 昨日、委員会がスタート、昨日は七月の十四日ですね、パリ祭ですよね。総理は昨日、どこかで、明智光秀にやられないように織田信長、頑張らなきゃ、こういうような趣旨のことをおっしゃったようですが、どうもパリ祭ということを考えますと、明智光秀にやられないように気を付けろ、織田信長ではなくて、むしろルイ十六世にならないように気を付けろと、こう考えていただかなきゃいけないんじゃないかと。

 ルイ十六世というのはどういう人かというと──いや、いいんです、いいんです、私もついさっき調べたばかりですから、そう前から知っているわけじゃないんで。フランスで一七五四年に生まれて、一七六五年に、前が早世したんですね、早死にしたから王位に就いた、これ十一歳ですね。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 十一歳。

○江田五月君 ええ。六五年ですもんね。

 マリー・アントワネットの夫で、知性も教養もあり、改革意欲に燃えていろいろやったと。いろいろやったが、結局、だんだんだんだん民衆の方が前へ前へ進んだんですね。バスティーユの占拠が起きたと。その後、どんどん進んでいって、パリの民衆の神経を逆なでして、最後は一七九三年に、これはすごいですね、表決、採決するんですね。で、採決の結果、これは緊迫していますね、三百八十七対三百三十四で死刑が決定。コンコルド広場の断頭台で露と消えたと。

 我が国は、露と消すような、断頭台に上らせるようなことはありません。採決で仮にこの法案否決されても命は大丈夫ですから、どうぞそこは御安心の上でですね、どうでしょう、あなたは信長よりもむしろルイ十六世に今なっているんじゃないかと、国民の声はむしろ、あなたに対してもうこれは駄目だと、こういう声の方が起きてきているんじゃないかと思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 江田さんのお名前は五月さんといいますね、五月。「ときは今あめが下しる五月かな」と詠んだのは、本能寺に討ち入る前に明智光秀が連歌の会で歌った上の句であります。

 実は、昨日、全国の市長会の中で小泉内閣の改革を支援する市長会の代表の方が十数人激励に来てくれたんです。いよいよ郵政民営化、天王山、天下分け目の戦いですねと、そういう話がありましたから、天王山というのは、明智光秀が本能寺で信長を襲った後、豊臣秀吉と、時の、豊臣じゃなく、秀吉と戦った山崎の合戦、その天王山を奪い合った、そういう戦いでありましたから、ああ、天王山の戦いといえば光秀と秀吉だなという、そういう話をしたまでであります。

 別に私は信長ほどの能力も才能も、英雄でもありません。たまたまそういう話題があったからそういう話をしたまででありまして、今、ルイ十六世の話が出ましたけれども、今は民主主義の時代で、私が断頭台に上って首をはねられるというような時代でもないということも承知しておりますが、よく皆さん方の審議をいただいて、丁寧に誠実に対応していけば大方の議員の賛同が得られると思いますし、そのように私も努力をしていきたいと思いますので、よろしく御協力をいただければと思っております。

○江田五月君 冒頭、何といいますか、お互い笑いを誘いながら議論しておりますが、しかし、これは真剣な議論なんですよ。

 私は、小泉首相誕生から四年少々ですかね、当初は正に騎虎の勢いで、前々回の参議院選挙なども、私どもの方は押されっ放しだったですが。そして、今も確かに歴代内閣と比較すれば結構支持率あることはそれは確かにある、しかし、だんだん下がってきているというのも事実ですが。発足当初の勢いは影を潜めた、日中関係を始めとする外交関係あるいは年金改革を始めとする内政の課題、いずれも小泉政治は限界に来ておる、いよいよ終わりの始まりだなと、そんなことを思っております。

 こうしたことを一々すべて聞いておきたいんですが、一つだけ、八月十五日、靖国神社に総理大臣として参拝をされるかどうか、それともみたま祭りにちょうちんを奉納するだけで済ませるかということも聞いてみたいんですが、今日はもう郵政に特化していきたいと思っております。

 郵政、これは小泉首相の一枚看板で改革の本丸だと。ところが、どうも成立が、まあ風前のともしびとは言いませんが、かなり危ないという感じでおります。

 衆議院の採決を聞きます、本会議。

 小泉さん、あなたは、討論もちゃんとでき、整然と採決されて波乱なく可決をされたと、そういうように答弁されていますよね。これはそういう認識でよろしいんですか、もう一度伺います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 衆議院におきましては、百時間を終える、委員会での審議を終え、整然と採決され、討論が行われ、そして引き続き衆議院の本会議におきましても、全党参加の下で、これまた委員長報告、賛成、反対討論が行われ、記名投票で整然と採決が行われ、可決されたと承知しております。

○江田五月君 なるほどね、整然とと。

 我が国の政治は議会政治なんですよ。で、政党政治ですよね、政党が議会を動かす。政党といっても、政党というのは私的な団体ですから、国会の中ではこれは会派で、会派で動かしていくと。会派というのは、これは一つにまとまって行動するというのが前提になっているわけで、ところが、衆議院は、自民党という会派の中から五十一人の造反が出たと。反対が三十七、棄権が十四でしたかね。そして、会派の合計ではなくて、二百三十三対二百二十八ということになった。

 これは整然である、整然とした採決であると、そういう認識でいいんですね。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 本来の与党の数からいえば、与党全員の数から比べれば差はわずかだったと思いますけれども、採決そのものは整然と行われたと認識しております。

○江田五月君 整然であると。したがって、どういいますかね、何今やっているんでしょうかね、あなたの執行部の皆さんは。何か処分だ処分だとか言っているような話も聞くんですがね。整然として別に何事もないんだったら、あれで普通の姿だと言うんだったら、何をそんなにやっているんですかね。あの事態、あのときに、私は今、小泉さんの、あなたの答弁ぶりから判断すると、やはり自民党、党議の拘束はなかった。したがって、ああいうことがあっても、つまり会派の数がそのまま出てこなくても、それは何の混乱もないんだと、整然たるものだと、こういうことだとあなたは認識しているというふうに聞きますが、それでいいですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、衆議院の委員会並びに本会議における採決は整然と行われたと。しかしながら、その本来の与党の議席数から考えると、与党から政府の案に、あるいは修正案に賛成せず反対した人、棄権した人が出たということであって、これはかなり今までの政府提案に対する投票行動からすれば異例のことであるなということは認識しております。

○江田五月君 異例ではあるが、整然としておって、別段、特別問題ではないと言うんだったら、これはやはり事実上は自主投票みたいなもので、そんな党議の拘束だとか言って、あなたの執行部が造反派と言われる人たちを処分をするとかいうようなことをやろうとしている、これはやっぱりやめた方がいいと、こう思いますね。しかし、いろんなことをおやりになっておって、実際にはあなたの執行部は相当に、この法案に反対をしたり、あるいは採決に加わらなかったりという動きを事前に察知をしていろんなことをやられたんですよね。

 私は、あの郵政法案というのは、これは死に体法案として参議院に来ていると、こう思っているんです。それはどういうことかというと、確かに数では、それは二百三十三対二百二十八で賛成の方が多数ですよ。しかし、その中身ですよね。もし本当に全くの自主投票で執行部が何もしないんだったら、それは、いや、わずかな差だったけれどもよかったねと、我々からすると残念だったねということかもしれませんが、いろんなことを行われていますから、だから思い切って青票を投じた、あるいは採決の場から出ていった、こういう皆さんは確信を持ってこれは反対をしているんです。賛成をしている中には、いや、本当は反対なんだけれども、まあいろんなことがあるからと。(発言する者あり)いや、余計なお世話ではありますが、やっぱり会派で政治を動かしているということから見ると、私たちと違う会派のことであっても、議会政治全体からすると、やっぱりこれは気になりますよ。是非聞かしてほしい。

 いいですか。賛成派は、どうも無理があるけれども、まあしようがないと言う。反対派はかなり確信を持っている。一説によると、本当は反対なんだけど、しようがない、賛成にしたというのが四十四人もいるというような、そういう説さえあるんですよ。そうすると、実際にはですよ、実際には、この法案は数の上では確かに多数を取っていても、その心は実は反対だと。

 法律というのは、格好だけできてりゃいいんじゃないんで、法的確信に支えられていて初めて法律になるんですよ。国民が法的確信を持っていなけりゃ法律なんというのはただの紙切れにすぎない。立法府が、立法者が法的確信に支えられてこれを法律にしようと思っていなかったら、こんなものは死に体法案なんですよ。

 今ここへ来ている法案は、これは死に体法案だと。この死に体法案を名実ともに死に体にさせる、これが参議院での私どもの役目だと、こう思っているんですが、何か言うこと、言うことありますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、生きているからこそ参議院で審議されているんだと思います。

 投票行動というのは、人それぞれによって思いが違うと思います。反対する方も賛成する方も、確信を持って喜んで賛成反対投ずる方もいるでしょうし、あるいは迷って投票する方もいると思います。それは、国会の中の採決、議員一人一人の投票だけでなくて、一般有権者にも言えると思います。自分の心から賛同できる候補者がいなくても、相対的に比較して、ああ、あのA候補よりもB候補がいいなと。しかし、A、B、全面的に信頼することができないけれども、どちらかを選択するんだったらばAかBどっちか選ばなきゃならないと思っている有権者もいると思います。

 しかしながら、どのように意思決定するかというのは、最終的にいかに迷うことがあっても正確に一票として記録されるわけですから、それを尊重するのが重要ではないでしょうか。

○江田五月君 まあ一人一人の議員の皆さんの気持ちにしっかりとそこは、我々の方も聞いてみたいし、あなたもひとつ一人一人の議員の皆さんの心からの正直な判断が形成されるように参議院での審議に当たってほしいと思いますが、この郵政公社というものがどうなっていくかというのは多くの人に影響を与えるんですよ、やはりね。こういうことは、これ実験というのはなかなかできない。実験をして、ああ失敗したねといって、ああ、じゃまた元へ戻そうとか、実験室の中でやっていることじゃないんで、本当に多くの国民、いやいや、世界にもそれは影響を与えていくようなことですから、したがって、本当にみんながきっちりと納得して、立法者が立法者としての法的確信に支えられた、そういう結果を出さないと、脅しのたぐいで、恫喝で法律を作り上げるというようなことは、これは断じてやめてほしい。

 しかも、今回、この六法案すべてに罰則規定があるんですよね。御存じですよね、全部罰則規定がある。私、整備法にはないかと思ったんですが、整備法の中の方にもちょっと入っているんですよ。ですからこれは、まあ田舎の方の郵便局がなくなったっておれはどうでもいいやという人だって、この罰則規定に引っ掛かって刑罰を受けることってあり得るわけですよね。

 法的確信を持てないような法律で国民を罰するというようなことにならないように、ここは本当に誠意を持って審議に当たってほしいと思いますが、改めてもう一度、罰則規定があるというそのことを踏まえて誠意を持ってやってほしいと。いかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 丁寧に誠意を持って様々な疑問点に答弁したいと思っております。


○江田五月君 さて、参議院。参議院で否決されたら内閣不信任とみなすというそういう趣旨の、発言が正確にそうだったかどうか分かりませんが、そういう趣旨のことを言われた。不信任とみなすから解散というところは言葉を濁されておるわけですが、しかし、強くにじみ出ておるということをみんな感じている。

 しかし、総理、日本は二院制ですよね。それぞれにこれ、性格多少違います。例えば総理大臣の指名は、これは衆議院が優先します。しかし、衆議院は解散がある、参議院の方は解散がない、六年の任期はある。しかし、総理大臣の指名について私どもが岡田克也とこの院で選んでも、これは衆議院が小泉純一郎と選べば小泉総理が誕生すると。こういうことで、参議院というのは、じゃ意味がないのか。そうじゃないんです、これチェック機関なんですよ。衆議院の行き過ぎを参議院が正す。衆議院が数の府だとすると、参議院は理の府だというようなことも言われる。まあ余り自分で私たちは理でございますと言うのはどうもちょっと恥ずかしいところもありますが、しかし、そういう仕組みになっているわけですよね。

 その参議院のチェックの機能が働いて、これは否ですと、こう出た場合に、これはやっぱり総理、参議院のチェック機能というのは尊重してもらわなきゃいけないんじゃないか。いやいや、衆議院でああいう結果を出したんだから、参議院はその衆議院の結果を覆すようなことをしちゃいけないというようなことを言う人がいます。しかし、それは違う。


 私は二世議員で、そういえば総理もそう、これは余計なことですが、私の父もスタートは参議院議員でした。私もそうで、一時衆議院に行ってまた参議院へ戻って、参議院というものについて誇りを持っている。参議院議員みんなですよ、党派の違い会派の違いを超えて、みんな参議院議員誇りを持って、で、衆議院と違う結論を参議院で出せばそれはきっちりと尊重してもらわなきゃいかぬと、こう思いますが、いかがですか。


○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 衆議院であれ参議院であれ、多くの有権者から選ばれて当選されたわけでありますから、当然誇りを持っておられると思います。そして、法案につきましても、衆議院通過すればいいというものじゃありません。参議院でも可決されないと法律として成立しない。衆議院のみならず参議院の議決というのは当然尊重されなければいけないと私も思っております。

○江田五月君 したがって、したがって、参議院で否決されたからといって衆議院を解散するというようなことをするのは筋が違う。筋を正そう、通そうと思うと、参議院で否決をされたら、それは参議院のチェック機能が働いてこれではいけないということになったから、これをもし内閣不信任とみなすんなら総辞職と、これが筋。解散というのは筋違いです。もちろん、しかし、私どももあなたに解散権があると、これはよく承知をしております。おやりになるなら、これは受けて立たなきゃいけない。現に私どもも、あなたの選挙区で候補者を本格的に擁立をする歩みを進めております。全国テレビ放映されているところですから名前までは言いませんけれども。(発言する者あり)そこで止めておきましょう。

 さて、前置きはその程度にして、郵政法案に入ります。

 小泉さん、あなたの郵政改革の一番基本的な考え方、これは改革の本丸だと、それが郵政民営化だということで、このことを比較的分かりやすく国民向けに書かれているものがありましたよね。あなたのお得意のあの、何といったっけ、「らいおんはーと 小泉総理のメッセージ」というメールマガジンで拝見をいたしました。去年の八月五日号、これが官から民へ、これで郵政改革をやるんだと、そういうことをかなり詳細、詳細といっても二枚紙ぐらいですけれども、お書きになっております。改革というのは官から民へのことだと、こういうように、あれを読むとそういうふうに結論付けられていると理解をするんですが、それはそういう認識でいいですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 改革の方法は多数あると思いますが、小泉内閣におきましては、官から民へと、いわゆる役所の仕事も民間でできるんだったらばできるだけ民間にゆだねていこうと、地方にできることは地方にゆだねていこうということでありまして、官から民へというのは一つの大きな方針であります。

○江田五月君 この小泉総理のメッセージを見ると、改革の本丸、郵政改革、そして改革というのは官から民へだと、そういうことをお書きになっている。ちょっとあれを、資料を配ってみてください。
   〔資料配付〕

○江田五月君 これをずっと読みますと、大体ここへフリップにしてみたんですが、こういうことのように読める。私は、これは正に小泉マジック、こういうつながりで、一から五までずっと行って、よってこれはいいことだというふうにあなたは、何というんですかね、方式化されていると思います。見ると、郵貯、簡保、郵便、これは大切で、なくさないと。しかし、これらの事業に競争、これを導入するんだと。これが改革だと。官イコール独占イコール悪、民イコール競争イコール善、こういうことで、官から民へ、民営化、民営化は良いことだと、こういうふうにお書きになっている、そういう認識でおられると思うんですが、それはよろしいですか、それで。なるべくあなたのことを正確に理解して言っているつもりなんですが。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 官から民へ、民営、民間でできることは民間にということは私は必要なことだと思っておりますし、民営化による競争によっていろいろなサービスの展開がなされると、商品も多様化されるという点について、私は民営化できる分野が公的な分野にもあれば民営化するべきだと思っております。

○江田五月君 官にも民にもいいところも悪いところもともにある。これはありますよね。官イコール独占で、確かにコストやリスクの意識がなく非効率だと。民イコール競争でコストやリスクを意識して効率的になると。一般的にそういう傾向があるということは、これはそのとおりだと思う。したがって、私たちも、一般論として官から民とかあるいは民営化ということにこれは反対というわけではありません。

 しかし、問題は具体論ですよね。あなたのメッセージでも、去年です、去年の八月五日、総論としてはこういうことだと。で、これからは各論です、具体論です、それで毎日毎日こんなにすごい仕事をしていますと、こういうことを書いておられるわけで、今、私どもはここでその民営化一般論を議論しているんじゃないんで、正にあなたがお出しのあの郵政民営化関連六法案というものを議論しているんですから、ですから、私は、あなたは時々おっしゃるでしょう、民主党はいつから民営化に最初賛成だったのが反対になったんですかと言われるけど、そうじゃない。そういう切り返しは、これはもうやめてほしい。私どもも、一般論はいい、この具体論、これがおかしい、このスキームが変だということを言っているわけですから、そこはお分かりですよね、当然。その具体論を議論していきたいと。

 もう一つ本丸、本丸というのはこれは何なんですかね。これも小泉総理のメッセージでは、ずっとあって、このお金の流れの元の部分からの改革、元だと、だから本丸だと。つまり、お金の流れだと、お金の流れを変えることだと、そこが本丸だと、こう言っているように読めるんですが。そして、まあ三百四十兆、時に三百五十兆と言ったりもしておられるようですが、三百四十兆のこのお金が、特殊法人の方に行くんじゃなくて、国民のところに流れを変える、有益に使われるようにする、それが本丸だと、こう言っておられるように読めるんですが、それでいいんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ本丸というのは一つの表現でありますが、やはり特殊法人改革、それから官から民へという、民間にできることは民間にという、総論賛成と言うんならば、各論として最も大事な改革の一つであるいわゆるこれに抵抗する人たちが根拠としているところであると、そこをぶち破るという意味においてこの本丸だという表現を使っているわけであります。

○江田五月君 さてそこで、もう一度今の。
 五段階論ですよね。「官から民へ」、「民営化は良いことだ」、で「公社化はその一里塚だ」、「公社になって良くなった」、「民営化するともっと良くなる」、したがって「賛成」と、こういうこの、確かに国民の中に、あるいはマスコミの中なんかにももうこの定式が頭へこびりついている、そんな感じの人がかなりいるのは確かです。

 しかし、私どもも、民営化は良いことだと、この一般論、これはある程度は認める。だけど、小泉さん、これは考えてくださいよ。競争というのが常にいいわけではないですよ。競争によって失うものもあるわけです。人間も社会もそれほど単純なものではないですよね。そういえば、たしかどこかの商工共済協同組合でしたか、アルゼンチン債を購入して大暴落して大混乱になったなんていうようなことがありましたが、まあこのことはそれだけにしておきますが。

 競争が必ずしもいいわけではない。競争して、勝つ者がある、負ける者がある。負ける者はどんどんもうどこかへ消えてくださいと、そうすると世の中は競争で勝つ者ばっかりになるから、そうすると世の中がいい世の中になるよと、まさかそんなことを考えていないでしょうね。会社は人をリストラできますよ。しかし、小泉さん、国は、あるいは社会は国民をリストラできないんですよ。敗者になった人たちもちゃんとみんなで一緒にこの社会を動かしていかなきゃいけないんで、競争にも悪いところはあるんだと、これはいかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) もとより、完全な市場経済とか完全な統制経済とかいうことはないと思います。どのように調和を取っていくかということは必要だと思います。競争、必ずしもすべて競争がいいという状況でない点もあると思います。かといって、競争をなくせば、今の状況というものを温存すればいいかということでもないと思います。それは、その時々、問題ごとによってよく見極める必要があると思っております。

○江田五月君 そこで、この郵政事業については、民営化はいいことだという一般論はあるけれども、必ずしも競争を、すべて競争にさせてしまっていいわけではないと。で、いろんな議論をしたじゃないですか。それで、中央省庁改革基本法の議論のときに、三十三条というものがあって、民営化は行わないということで、これは公社化をしていくんだという方針を出して、その後に公社法あるいは信書便法、そういうものを議論をしましたよね。これはあなたの内閣で出されたわけですよね。

 私は、この公社化というのは、これは一里塚じゃないんで、ここはやはりそういういろんな議論をして、こういう公社制度というものを経営形態にして郵政事業をやっていくんだという、そういう経営形態としてはある意味の終着点だったと、そのことを書いたのが三十三条だと思いますよ。ですから、この二番目、Aは、これは大きなはてなが付いているんですよ。

 あなたは、あの公社法とか信書便法とか、あなたが出されたんですよ。あれでいけないんですか、あれで。あなたあのときに、いけないと思いながら出されたんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は元々民営化が必要だと思っておりましたから、公社化は民営化の一里塚だと、前段階だと思っておりました。そして、時間も必要ですし、私が自民党の総裁に選出され、総理大臣に就任して、一度総裁選に選出されて現職のまま再度再選する際にも民営化を公約に掲げました。総選挙、衆議院総選挙におきましても参議院選挙におきましても公約に掲げました。そして信任を受けております。

 そういうことで、公社化で終わりとはもとより思っておりませんでした。しかしながら、手順、段階がありますので、そういう点を踏んで私の公約である民営化にようやく進むことができたなと思って主張してきたわけであり、それを実現するべく現在努力しているところでございます。

○江田五月君 小泉さん、あなた一人で世の中を動かしているわけじゃないんで、確かにあなたは総理大臣ですから、それは世の中を動かしていく最高責任者ではある。しかし、やっぱり内閣というのもあります。国会もあります。もちろん国民もあります。地方議会だってあります。いろんな人々でこの世の中を動かしているわけですから、そういういろんな人の議論を集約して集約して集約して中央省庁改革をやり、公社制度をスタートをさせ、信書便法を作ったりいろいろしたわけです。我々は、信書便法についてはこれは反対をしました。公社法については、政府の原案について私たちは衆議院の段階で賛成をした。しかし、これは修正されて、修正については我々反対でしたから、参議院ではこの修正されたものが来ましたから反対をいたしましたが、公社化そのものについては、あなたがお出しになったものについては我々は賛成をしたんですよ。そういう経過があるんですよ。

 さて、あなたに言わせれば、この三十三条というのは民営化への抵抗を薄めるための、まあ本当は自分は一里塚と思ってやったんで、で、ここまで来たから更に次へ行けるじゃないかと、こうおっしゃるんですが、それはあなた、これだましのテクニックですよね。幼い子供を何もしないからって車へ乗せて、それで何もしないからって部屋まで連れていって、それでそのまま殺してしまうと。そういうだましのテクニックはやめてほしい。強くそう思いますよ。

 「公社になって」、今の、「良くなった」と、これはいいです。これは、公社になって確かにいろいろ良くなった。もっと良くできると、公社でですよ、公社でもっと良くできる余地はあると思いますが、「民営化するともっと良くなる」、これはこれから議論しましょう、具体論ですから。これは、私どもは百害あって一利なしだと思っております。したがって、最後の「賛成」というところは「?????」と、「薄氷の五票差」ということになったのだと思っております。

 さて、民営化にメリットがあるかどうかですが、まあこの信書、郵便、この信書便法であなた競争不十分だと、これはそう思われているんでしょうね、恐らく。いかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 信書便も、私は民間でできる分野は民間に参入を促して民間にゆだねられる部分は民間がした方がいいと思っております。

 できるだけ民営化できるものは民営化していけばいいと思っておりますが、民主党も恐らくこの総論の部分においては賛成だと思うんですが、この郵便局だけどうして公務員じゃなきゃいけないという理由が私は分かんないんです。どうして公務員なら信頼できて民間なら信頼できないのかと。

 私は、公的な分野におきましても、信書便の分野においても、私は現に民間が参入してやっているわけでありますから、そういう点についてはどんどん民間が創意工夫を発揮して、本来公的な分野、役所がやっていた分野、公務員じゃなきゃできないと思われた分野にも、民間なら、ああよくやってくれるなという分野がたくさんありますから、信書便の分野においてもそういう傾向になっていくということは望ましいと思っております。

○江田五月君 信書便について民間参入できるようにした、だけども随分ハードルは高かった、だからなかなか参入できない。そういう非常に高いハードルにしてそれで何とかクリアしたというのがあのときの状況だったけれども、これはもっと、もし信書便についても競争ということならば、ハードルを低くすればいい話で、経営形態をどうするという話ではない。

 さて、百害あっての百害の方もいろいろ言いたいんですが、ちょっと時間がないんでもう一つ、本丸の方をちょっと最後に聞いておきたいと思いますが、三百四十兆のお金が民間へ流れるんだと、そういうことをおっしゃるんですが、これはでたらめですよ、本当に。

 今の、二枚目、今お金の流れどうなっているかというと、これ官から民へと言われますが、実際には民から官へお金が流れている。この表をちょっと詳しく説明している時間がなくなってしまいましたが、今、一九九七年のお金の流れ、郵便貯金から国へ行っているものが二百三十八兆、銀行から国へは三十三兆、銀行から民間に四百七十八兆。これが今、二〇〇四年どうなっているかと。郵便貯金から国が百八十五兆で、五十三兆円これは減っているわけですよね。銀行から民間へ、これも四百二兆で七十六兆円減っている。そして、ここが問題。銀行から国へ行っているのが何と百二兆。九七年三十三兆だったものが六十九兆も増えている。これが今の金の流れじゃないですか。こういう金の流れの中で、この郵貯のところ、郵便のところを民間にしたら、郵便といいますか、郵政事業のところを民間にしたらなぜ一体官から民へお金が流れるようになるのか、こんなことにはならない。ここが一番の問題点で、そして私どもはこういうスキームじゃなくて、三枚目、真の改革の本丸というのは、つまり本当に官から民へお金をちゃんと流すようにするにはこの今の流れを変えることなんですよ。民から官へというお金の流れを変える、郵政民営化をしてもこの傾向は変わらない。

 そして、この傾向そのものを変えるには、具体的には、あなたが事もなげにぽっとこう捨て去った例の国債発行の抑制策ですね。あるいは特殊法人、道路公団なんか、まあああいう橋梁談合みたいなあんなところにどんどんどんどん金が流れるシステム、これは変えなきゃならぬことは明らかです。したがって、そこにきっちりメスを入れる、あるいは本格的景気回復、中小企業支援その他、こういうことをきっちりやっていくことこそが、これが改革の本丸であって、郵政民営化というのは、つまり入口論というのはこの本丸を正すことについて何の役にも立っていないと。このことをこれから私どもずっと、まあ採決ということになるのかあるいは審議未了になるのか分かりませんが、この国会、会期末までしっかりと議論をしていきたいと思っております。

 どうです、今のこの官から民へのうそ、実際にはお金は民から官へ流れている、この私のこの説明にこれ何か反論ありますか。ええ、どなた。ええ、じゃ、竹中さん。

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員の御指摘の図は、まあここでは一九九七年から二〇〇四年までのお金の流れの変化を、銀行そして国、企業との関係でお示しいただいております。これはその意味では御指摘のとおりでありまして、バブル崩壊後、九〇年代から現在に至るまで、正にお金は民の方ではなくて官の方に流れてきた。まさしくその流れを変えるためにこそ郵政民営化が必要であるということを私たちは申し上げているわけでございます。

 この中で委員がお示しの表は、要するに国の財政赤字が広がりました、一方で資金の取り手である企業は余り設備投資しなくなって、お金が流れなくなりました。その点はもうそのとおりでございまして、であるからこそ、私たちも経済の活性化、不良債権の処理をして経済を活性化する、そしてそれがようやく軌道に乗り始めた今現在では、二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支改善に向けて着実にそれを進める、そして特殊法人の改革も進めていく、そのことは責任を持って行っていくわけでございます。

 しかし、一点だけ是非これは申し上げておきたいのは、やはり郵政を民営化しますと、その限りにおいて官から民にお金が回るようになります。家計から見ますと、家計では今運用している千四百兆の資産のうちの二六%が今官に行っています。しかし、それが民営化することによって五%ぐらいに下がる。企業から見ますと、企業の資金調達のうち一九%はこれは官、政策金融等々官から調達している。それをまた五%ぐらいまで減らしていくことができる。全体のお金の流れを変える、そして郵政も民営化する、それを両方行うことが必要だと思っております。

○江田五月君 今の二六%から五%という話ですよね、午前中、慶応大学の何とやらという先生の試算だと言われました。しかし、それは直ちに反論されますよ。私どもは、そういうのは、そういう計算は成り立たないということを後からまたどんどん委員替わって質問いたしますから、十分議論してください。

 それから、修正をされまして、これがまた大インチキなんですね。修正案提出者に聞きたいんですが、もう時間がないんですが、恐らく修正案提出者の皆さんは国民のいろんな心配をなくそうと思って努力をした、されたんだろうと思います。どういう趣旨でと聞くとそう答えるだろうと、いいですよね、だと思いますが、小泉さん自身が何にも中身変わってないんだと答弁しているわけですよね。

 修正案提出者の皆さん、ごまかされちゃいけないですよ、これは、本当に。何も変わっていないんですよ。郵貯にしても簡保にしても、やると書いてあるけど実はできる業務の中に入っているだけで、しかも郵貯、簡保その他の何とか何とか業務と書いてあるので、のの字があるというのは結構重要なんですよね、修正案の皆さん、分かっていると思いますけどね。

 小泉さん、私、もう最後になりましたが、今回のこの郵政民営化関連法案というのは、私は、あなた、これリフォーム詐欺だと思いますよ、リフォーム詐欺。つまり、この公社制度という経営形態はそんなに別に悪くないんですよ。もっとこの形態でいろんなことができるようになるんですよ。ところが、いろんな人を連れてきて中へ入って、あすこが悪いここが悪い、もうこれ、会社三つに分けて上と下に持ち株会社と局会社つくって、それで今度いろんなものをくっ付けて、まあやらなくてもいいことをやって、しかもそれをくっ付けるのにいろんな器具を付けて、例えば財投債の引受協力なんかもこれからなくなっていくわけでしょう。そういうのに、いろんなものをくっ付け、グロテスクなもの、物すごく複雑なグロテスクな、社会・地域貢献基金なんていうのだって物すごくグロテスクなものですよ。そういうものをくっ付けて、請求書だけを国民に持ってくるという、そういうリフォーム詐欺はやめてほしい、そのことを最後に申し上げて、私の質問を終わります。


2005年7月15日

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