1985/11/28

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103 衆議院・大蔵委員会,地方行政委員会,文教委員会,農林水産委員会,社会労働委員会,運輸委員会連合審査会


○江田委員 国会の質問時間にも基礎年金が欲しいところでありますが、どうも瞬間的質問なので、お許しください。

 国鉄共済への支援について政府統一見解をお出しになったわけですが、どういうものが念頭にあるのか、どうもよくわかりません。しかし、いずれにしても頭の痛いことであることは間違いない。この国鉄共済に限らず、年金全体がいろいろと問題がある、そして知恵を絞ってこういうものをお出しになった。しかし、どう見ても全体としてやはり給付が低くなる、負担がふえる、開始年齢が遅くなる、こういうことは間違いないわけで、その意味では、過去の政府が国民に約束していたことが裏切られる、国民の期待が打ち砕かれる。打ち砕かれると言うとちょっときついのかもしれませんが、そういうことは間違いないと思うのですね。総理の念頭にどういうことがあるかわかりませんが、国民の皆さんに対してそのことは済まないことだ、申しわけないことだということだけはどうも念頭にないのじゃないかというような感じがして仕方がないのですが、一体どういうふうに国民に、おわびということになるのか、申しわけないという気持ちをお持ちかということだけ伺っておきたいと思います。

○中曽根内閣総理大臣 国鉄が年金問題も含めまして今日のような事態になったことは、甚だ遺憾であります。

○江田委員 もう時間ですから総理は結構ですが、他の大臣も、国鉄に限らず年金問題がこうやって全体として給付を下げる、負担を上げる、開始年齢をおくらせるということにしなければこれからの展望が開けないことになっておるという、それはだれに責任があるということじゃないかもしれないけれども、私たちは責任がだれかにあると思いますが、しかし、そういう責任問題を越えて、やはり今の事態でこういう国民の皆さんの期待を裏切ることになっていることについての所見を大蔵大臣と厚生大臣に伺っておきたいと思います。

○竹下国務大臣 国鉄問題は別にいたしまして、年金給付が長期に安定するためには国民の皆様方御協力くださいという言葉に尽きるのではないか。既得権の問題は別としましても、期待権のようなものが多少削られるわけでございますから、その点は、そのことも含めてやはり理解を得る努力はこれからもしていかなければいかぬと思っております。

○増岡国務大臣 ただいま大蔵大臣がお述べになりましたように、長期に安定をして、しかも急速に迫る高齢化社会を乗り切るためには、給付の適正化ということはやむを得ないというふうに思います。したがって、負担の方も旧法に比べますと、旧法の場合ではピーク時にかなり過酷な負担増がありますけれども、それも軽くいたしましたので、負担と給付の両面からお考えいただいて御理解いただきたいと思います。前の法律のままですと、もっともっと負担が重なるわけであったのでございまして、御理解いただきたいと思います。

○江田委員 あらかじめの委員長の許可をいただきまして、後の一分間も一緒に使わせていただきました。
 質問を終わります。


1985/11/28

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