2008年10月28日

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第56回 民間放送全国大会 江田参議院議長祝辞

平成20年10月28日
於 東京国際フォーラム

 参議院議長の江田五月でございます。

 昨年に引き続き、日本民間放送連盟の大会式典にお招きいただき、まことにありがとうございます。盛大な開催に心からお祝いを申し上げます。

 地上デジタル放送の開始まで、いよいよ3年を切りました。テレビは今や生活必需品ですから、今後、かなりの数の人々が新しいテレビやデジタルチューナーの購入を検討するようになります。個々の家計にとって、その金額は決して小さくありません。当然のことながら、投資が見合うのか、番組はより厳しく吟味されるようになるでしょう。

 折しも先日、テレビのゴールデンタイムの平均視聴率のトップが民放からNHKに入れ替わったとの報道がありました。その要因はさまざまと思いますが、民放では同じような番組が乱立し、魅力が薄れているとの厳しい指摘もあります。ラジオも含め、メディア各社が健全に競争し、国民の間に多様な意見を喚起することは、民主主義の基本的な原則を実現するために不可欠です。先ほどもシンポジウムで議論されたようですが、今後、裁判員制度が始まれば、その重要性はますます高まります。

 民放各社にとって、広告収入の減少など、厳しい環境が続いていることは確かでしょう。それでもなお、民間放送には、公共の福祉の増進を担う重要な役割があります。各社には、ぜひとも奮起いただき、技術開発のみ先行して肝心の番組の内容が置いていかれることのないように、より一層のご努力をお願いします。

 種々申し上げましたが、民間放送への期待の大きさゆえとご理解いただければ幸いです。結びに、日夜力を尽くされている日本民間放送連盟の皆さんに感謝し、本日表彰を受けられる方々にお祝いを申し上げるとともに、ご列席の皆さんのますますのご活躍をお祈りして、お祝いの言葉といたします。


2008年10月28日

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