2008年5月12日

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海上保安制度創設60周年記念式典 参議院議長祝辞

平成20年5月12日
於 パレスホテル

 本日、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、海上保安制度創設60周年記念式典がこのように盛大に開催されましたことを、心からお喜び申し上げます。

 海は、地表の7割を占め、特にわが国は、その海に四方を囲まれている海洋国です。海を大切にし、平和で安心して生活できる環境を保持していくことは、わが国の国是とも言える大切な使命です。かつて私は、衆議院内閣委員会の理事として、祝日法改正により「海の日」の制定に深くかかわりました。海の恵みをどの国よりも必要とし、海の大切さを一番よく知っている私たちだからこその祝日だと思っています。

 私たちは戦後、海を守るという国の役割を果たすことが出来ない立場におかれていましたが、昭和23年に海上保安庁を設置し、以来今日まで60年間、海難救助や犯罪の予防・鎮圧、海洋汚染の防止といった活動に当たっていただきました。ここにあらためて先人の方々のご努力に深く敬意を表するとともに、過酷な環境の下で、昼夜を分かたず業務に励んでおられる海上保安官の皆さまに、心より感謝を申し上げます。

 国際情勢が大きく変動している今日、海上の安全確保は、治安の面だけでなく経済活動の面においても喫緊の課題となっています。また、海が地球環境の保全や変動に与える影響も無視できません。海を守ることは、今やわが国はもとより、世界共通の最重要課題となっています。海上保安庁並びに関係の皆さま方には、汚染がなく安心して航行できる、安全で実り豊かな海の実現に向けて、なお一層力を尽くされますようお願い申し上げます。

 結びに、本日、ご列席の皆さま方のご活躍とご健勝をお祈りして、祝辞といたします。

   平成二十年五月十二日

参議院議長  江田 五月


2008年5月12日

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