1958/02/20

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28 参議院・農林水産委員会

狩猟法の一部を改正する法律案について


○江田三郎君 焼き鳥は加工品なんですか。

○政府委員(石谷憲男君) 加工品だと思います。

○江田三郎君 そこで、いろいろの焼き鳥を売っていますね、あれを食ったらどうなるんですか。スズメの焼き鳥なら、これはまあ問題ないと思いますけれども、そのほかいろんな焼き鳥が出てくる。たとえば渡り鳥など、鳥屋の方ですが、あんなところに行くと、メジロのなんとかは、老人に非常な効力がある、こういって特にそればかり食わしておるところもあるし、そうでなくても、禁止されておるはずの焼き鳥が相当出ているんですが、こういうものを一体どう取り締られるのか、その点なんです。

○政府委員(石谷憲男君) 譲り受けまして、それを食べたということになれば、これは当然、ツグミのような場合におきましては違法ということに相なろうかと思うわけでございますが、ただ、料理屋等で食べたという場合におきましては、なかなか問題はそう簡単じゃないのじゃないか、かように考えに相当関係が出ているのじゃないか。そういったことから考えると、小禽類、直接害虫あるいはその他関係あるような禽類の捕獲いうことは、大問題に考えなければならない。もちろん、今でも愛禽何とか協会とか、いろいろな協会が、動物愛護の協会もありますが、ああいうものに対して、農林省はどういうふうに育成しているか、ああいう協会の保護発展をしているか、また、金をどのくらい使っているのか、どういう工合に会に予算を分けているのか、そういうような現状。それから先ほど申しましたような、今の動物層の動きということがわかりますならば、一つお話を願いたいと思います。

○江田三郎君 私は、食うことが悪いというのじゃないのですが、かすみ網なんかの問題、午前中に質問があったようですけれども、ちょっと席をはずしておったので……、今度の改正の理由もわかりますけれども、一体、あの渡り鳥のかすみ綱ですね。ああいうことはちょっとルーズになってしまっておるんじゃないかという印象を受けるのですが、今度のやつは、ああいう点はどうなるんですか。

○政府委員(石谷憲男君) このかすみ網による狩猟につきましても、今回の改正を取り上げました機会に、さらにやかましい議論が実はあったわけでございます。それでやはり、これはもちろん、従来通りに、今回の措置といたしましても、かすみ綱は禁止猟具として指定をしているということは、その通りでございますが、その間の議論の経緯の中におきましては、なかなか、禁止論と、それから再開論と申しますか、かすみ綱を猟具として使わせるべしという議論の間に、激しい論争があったようでございます。そこでまあ、私どもといたしまするというと、集約して申しまするというと、要するに、渡りの通路に相なる所にああいった装置をしかけて、しかも一網打尽に捕獲をするというようなこと自体が、現在有益な小禽類というものの増殖を考えているときに、非常なマイナスをするということはその通りでございます。また、かすみ網の論争をめぐりまして、いつでも問題になりまするのは、ツグミ、アトリ、カシラダカといったような鳥が、むしろこれはいわゆる害鳥だという議論と、それはそうじゃなくて益鳥だという議論と分れるわけでございます。かすみ網の再開を主張する人たちは、主としてそういうものは捕えるべきであって、そうしてこれらのものはいずれも食性調査をやってみるというと、害鳥だと、こういうことでございますが、これらに対しては双方の主張は、やはり資料というものは必ずしも同一のものではないようでありますが、私どもが調査をいたし、さらに各方面の見解等も総合いたしまするというと、決して、アトリ、カシラダカは害鳥じゃない、やはり益鳥と判断すべきである。こういうことで一綱打尽式な狩猟方法は、これは認めるわけにはいかない。こういうことで今回の改正法におきましては、従来通りやるという問題があるわけでございます。ただし、この場合におきましても、全国、まあこれは統計によると、まらまちでございまするが、三千人に達する、かつてかすみ綱をやり、さらにそのことによりまして、ある時期に、その地方における農山村の人々の生活のかてにもなったというような、いわば過去における実績を持っておる人たちの生活上の問題ということになりまするというと、なかなか一朝一夕で、その問題を完全に否定し切るということもできかねるような場合もあるのではないかということで、これまたこれは現行法通りでございますが、それならツグミの場合におきましては、たとえば、この狩猟法の十二条に基きまして、鳥獣の捕獲の許可をいたします場合において、それからその捕獲の対象から、この方法は全面的にはずすというような考え方も、実はとっておらぬわけですが、これらのことは、あげて鳥獣審議会の十分なる議に待ちまして、ツグミ網によりますところの狩猟を、例外的に認めるような場合におきましても、よほど条件は厳重に取り扱わなければならない、かようなことに、実は議論の結論もなっておるわけであります。

○江田三郎君 長官うまいことを言われますけれども、なかなか取り締りできぬでしょう。あれは、ツグミだけはかかっていい、メジロはかかってはならぬと言ったところで、鳥はかかってくる。かかったメジロを逃がしてやるということは、そんなことはできるわけはないので、それではいろいろ条件をつけられておっても、ずいぶん目に余るようなものがあるように、私どもは観察しておるのです。もう少しかすみ網の扱い方というものを検討されぬと、少し片ちんばになりはしないかと思うのですね。それから、そんなことはどう言うてみたってすぐ結論は出ぬから、私はどうでもいいのですけれども、小鳥の巣箱ですね、ああいう予算というのは、この予算の中で出しているのですか。あれは、たとえば国有林なんかの別な予算で出しているのですか、どうなんですか。

○政府委員(石谷憲男君) この禁猟区と保護区の中に、いわゆる巣箱施設というものをやることになっていますが、これは林野庁の金でやれるようになっております。この都道府県段階で組んでおります地方の狩猟予算の中には、そういった施設に対する補助金といったようなものも相当含まれておるということでございます。国有林につきましては、これは自分の事業のために必要だということであれば、これは十分にできるように、実際は部内的に講じられております。

○江田三郎君 去年の夏、立山へ登ってみましたら、あすこは登山道路にずいぶん巣箱がありましてね。ああいうのを見ると、やはり愛鳥精神というようなものが、しろうとにでも何か考えられるのですね。せめてああいうものを、観光地帯の国有林関係は、もう少し、巣箱といったって、国有林の予算の方から出せば大したことはないのですから、もっと置いてもらったらどうか。同じ観光地帯の国有林のとこでも、そんなものが全然ないところもある。これは余分な話をしますと、立山地区なんかは、巣箱だけでなしに、木の表示がありますね。何やらの木、何やらの木という、ああいうものがあるだけでも、どんなに山へ行ったときに楽しい気がするかわからぬですよ。もっとああいう点については、こちらの予算から出すとか、あるいは都道府県からやるということになると、そんな金はなかなかないですから、国有林関係では大したことにならぬのですから、しかも、大局においては山を愛することになるのですから、もう少し思い切ってやらしてもらいたいと思うのですけれども、それはまあ注文しておきます。

○政府委員(石谷憲男君) 十分に考慮していたしたいと思います。


1958/02/20

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