| 2003/05/19 |
第156回国会 個人情報の保護に関する特別委員会 第7号
平成十五年五月十九日(月曜日) 午前十時開会
○委員長(尾辻秀久君) 個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○岡崎トミ子君 おはようございます。
個人情報保護に関する特別委員会が始まりまして今日で六日目となります。様々な問題点が指摘されました。今日は、防衛庁に対しての集中的審議をすることになりまして、石破防衛庁長官にもおいでいただきました。ありがとうございます。
私は、自衛官募集等の適齢者情報収集問題について質問をさせていただきたいと思います。
今朝、ただいま、この「地方公共団体から地連への四情報以外の情報提供の内容」ということで資料をいただきました。市町村の数、五百五十七となっております。四月二十三日には三百三十二、そして二十五日には四百四十一ということで、百、百、およそそういう見当で増えてきたというふうに思っておりますが、これをさっと見ましたところ、四情報以外の情報として、親の職業を、それも会社名まで含めて提供していたというケースがございました。それからまた、「自治会等」というふうにありまして、この「自治会等」の表を見ますと百六十二あったということ、それから本籍地まで提供していたものがあったというのが特に目に付いたところでございますが、石破長官は、これ、資料、全部、これで全貌というふうなことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 本日提出申し上げました資料は、十四日、委員会で委員から御指摘を受けまして、私どもとして出させていただいたものでございます。
おっしゃるとおり、数の異動も、四情報以外の情報で御提供いただいている市町村数が四百四十一から五百五十七となっておる、そのとおりでございます。現時点におきまして私どもとして可能な限り、というのはもういい加減な意味ではなくて、本当に当たり前のことでございますが、この問題が提起をされまして以来、全地連挙げまして不眠不休でやりまして、今知り得る限りで最大に精査をいたしたものでございます。
○岡崎トミ子君 可能な限りということは、これからもまた出てくる可能性があるということでございますか。
○国務大臣(石破茂君) それは調査をいい加減にしたとか、そういう意味でおっしゃっておられるのではないのだと、私は思います。そしてまた、私どもとして、本当にこれは私もよく厳命をしたところでございますが、もうとにかく全部出せということを申しております。そうしますと、これから先、例えばこの数字が異動いたしておりますのは、私どもとしてこういうものを出してくださいというふうに申し上げた、その意味が一〇〇%きちんと伝わっていなかったというような、そういうことによるものが相当数あるように承知をいたしております。
ですので、これから先、仮にあるとすれば、それは本当のもうケアレスなもので、本質的、本質的という言葉はどういうものを指すか分かりませんが、今御議論になっております、そういうような事柄の本質にかかわるようなものではないと思っております。もちろん、これから先も、これがきちんとしたものであるかどうかという点は気を付けてまいりますし、仮に、もしケアレスなものであれ何であれ、間違っておるということがあれば国会にその点を御説明しなければいけない、そういうものだと思っております。
○岡崎トミ子君 前回の質問で、北海道留萌市が四情報以外の提供を行っていたケースということで、先月の二十四日までの防衛庁の報告には入っていなかったということを指摘をしております。今回もこれは入っておりません。つまり、これは、十三年度以前については現物がなければ省かれているということでありますけれども、この省いた合理的な理由は何でしょうか。
○副長官(赤城徳彦君) お答えいたします。
これは、調査をするに当たって、ただいまの石破防衛庁長官から説明いたしましたように、徹底的に調査をしろと、もうあらん限りの力を尽くしてこれは調査したわけでございます。
ただ、もちろん調査するに当たっては、ないものについてはこれ調査ができませんので、一定の区切りといいますか、基準としまして、「平成十四年度以降に市町村から提供を受けその事実が確認できるもの及び平成十三年度以前に提供を受け現存するものを対象とし、」ということで、かつてあったんではないかとかその記憶があいまいだというようなものについてはこれは調査のしようがありませんので、こういう基準でもって地方連絡部内に保有している資料等を用いて防衛庁として把握している限りにおいて作成したと、こういう性格でございます。
○岡崎トミ子君 今回の報告でもなおこれまでの適齢者情報の提供を実際にカバーするには遠いということがこの表を見て分かります。
十三年度以前のものについては、現物が残っていなくて記録や記憶だけがあるものはここに載せなかったというような今の御答弁でありますけれども、しかし留萌のように明らかになっているものが記載されていないというのはこれはもうおかしいというふうに思います。せめて留萌市のようなケース、これは入る、こういう基準で見直さなければ全体像が出てこないというふうに思いますが、いかがですか。
○副長官(赤城徳彦君) これ、全体の調査をするに当たっては、今申し上げたような基準で一定の基準をもって、どんな調査でもそうですけれども、一定の基準でもって調査するというのが適当だと思います。
御指摘の留萌市のものですけれども、これはその資料が現存していなかったからその報告に含まれていないということでございますけれども、個別にそういう報道がございましたので、前回の委員会におきましてはこういうことですということでお答えをいたしました。
それは、確かに個別にはそういう報道がされたりとか指摘がされることがありますけれども、調査報告としては一定の基準をもってきちっとした報告をするということが大事だというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 例えば、記憶と記録というのは違うわけですね。記憶だけされていて記録がないものについて入れると不正確になってしまうというのは、説明があればそういうことは理解できるわけなんですけれども、記録があるものぐらいは前広にとらえて私は記載すべきだというふうに考えるんですね。
これまでの実態について確かめられないこと自体が本当に問題です。今回は安心して報告できるくらい正確な記録として私は残すべきだというふうに思いますけれども、長官、いかがですか。
○国務大臣(石破茂君) 今回の調査におきましては、市町村からの適齢者情報の提供に関しましては、先ほど来申し上げておりますように、十四年度以降に市町村から提供を受けその事実を確認し得るもの、そして十三年度以前に提供を受け現存するものを対象とした。それはなぜかといえば、今、副長官がお答えをしたとおりでございます。
十四年度の資料に関しまして、現存するものに限るとするならば、毎年提供を受けているような場合にも、十四年度の文書は既に破棄し、十五年度はいまだ受領していない、そういうケースがあるわけでございます。そういう形になりますと、提供を受けている実態とそれが大きく異なってしまって、かえって正確な像が分かりにくいのではないかということ、もう一方で、過去のことについて記録等によって調査をする場合には、時間をさかのぼるほど不確かなものになってしまうということだと思っております。
したがいまして、記録の裏付けが取りやすい、比較的記憶が鮮明である、また調査の実を上げるために不可欠な十四年度に限って提供の事実を確認し得るものを調査範囲にしたということでございまして、他意は全くございません。
○岡崎トミ子君 留萌のように無職の人を抽出してデータを提供させたのはいつからで、そしてなぜかということについてお聞きしておきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) これ、資料は現存しておりませんので、確かなところというわけではございませんが、留萌募集事務所は平成十一年九月から十四年三月まで、留萌市は平成九年三月から十四年三月まで名簿の提供が行われていたと認識していると。これ、資料は残っていませんので、そういう認識はありますけれども、繰り返しになりますけれども、報告には現存していないということで記載されていないということでございます。
○岡崎トミ子君 非常にずさんですね。
大体、十八歳から二十八歳までの無職の男性だけを抽出してそのリストを上げるというのは、大変私は重要な問題だというふうに思っておりまして、ただいまのような答えだけでは納得できないわけでありますが、この親の職業について、ケースについて次に問題にしていきたいと思いますが。
結局、この親の職業について情報提供をした市町村というのは三つありました。具体的には、これはなぜ、何を聞いていたということになりますか、親の職業に関して。
○副長官(赤城徳彦君) これ、親の職業として、例えば公務員とか会社員とか自営業とか、そういうふうな区別、あるいはその勤務先、そういったものの記述でございます。
○岡崎トミ子君 親の職業の情報がなぜ必要ですか。
○副長官(赤城徳彦君) これ、保護者の方に説明する場合に、いつお訪ねしたらいいか、自営業であるか、勤め人であるかによって大分違いますので、そういったことのために必要であるというふうに考えています。
○岡崎トミ子君 そんなつまんないこと言わないでください。
勤めている人の場合には土曜日とか日曜日とか祝日とか、そういうの決まっているじゃないですか。別に職業を聞かなくても、訪ねていくことはできるというふうに思いますよ。到底理解できません。
これまで、会社名まで集めているというところ、何々銀行、何々工業、○○製作所等ですね、会社員、公務員、自営業、今おっしゃったような、そういうふうに正に必要限度を超えた情報提供ではないかというふうに思いますが、こういうふうに職業に関して調べるということは、思想、信条、家庭環境までうかがわれる、そういう情報だというふうに思いますけれども、いかがですか。
○副長官(赤城徳彦君) これ、今後は四情報に限るということですけれども、これまで四情報以外にいろいろな情報をいただいていました。これはあくまでその募集のために必要な情報と、必要な限りにおいてでありまして、決して健康とかそういうふうなセンシティブ情報を得ていたわけではありません。
それでは職業がなぜ必要かということについて、ちょっとおかしいじゃないかと言われますけれども、正に親御さんに説明に伺うとかそういうときのために、伺ってもそれは不在では意味がありませんので、平日でもいつもうちにいらっしゃるような職業の方か、あるいはその勤め先に出向いた方がいいのか、そういうことのためにこれまで必要があるということでこの数件については報告されたということでございますが、これは、必要性についてはこれは程度問題でございますので、必要性が特に強いものから、それほどでもないというものまであるでしょうし、そういうことで、今後は必要最小限にしようということで四情報に限定してそういう扱いにしたということでございます。
○岡崎トミ子君 親の職業について聞いたというケースは本当これしかないんですけれども、それは本当か私は疑問に感じます。しかし、確かめようがありません。
この報告を前提に聞くわけなんですけれども、あんなに胸を張って防衛庁が、これも必要な情報だということで収集するというふうにこれまでおっしゃってきたわけですけれども、この情報を出しております地連は、長野県九十八、それから福井県六、そして石川県十二ということで、これを足しますと自治体数の数で百十六あるんですね。百十六もありますのに、その中で職業を聞いた市町村というのは実際に山梨県、長野県、静岡県の三つだけで、この情報がやっぱり、たった三つですよ、ですから必要ない情報だったんだということがこの少ない例を見ても分かるんですけれども、いかがですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、親の職業として記述があったものは三件でございます。
それは少ないではないか、あるいは必要ではないんではないかと、こういう御指摘でございますけれども、これは前回も御説明をいたしましたように、制度として地方公共団体も法定受託事務として募集事務の一部を扱うと、こういうことになってございますから、基本的にその市町村が募集のために必要であるということで適齢者情報名簿を作ります。その名簿についての提供をいただいていたということでございます。これは施行令の百二十条の趣旨に基づいていただいていたわけです。
そうしますと、そのそれぞれの地方公共団体においてその募集のために必要性があるかどうか、そういう御判断で、今申し上げたような理由で、職業については必要性があるということでこれまで適齢者名簿が作られていたと、こういうふうに考えます。
我々としても、そういう募集に当たってその親御さんに説明する場合の必要性が一定程度あるということでそういう扱いになっておりましたが、それは、必要性については濃淡、程度がありますので、どれほどの必要性かと、こう言われますと、本当に必要最小限というのはやはり四情報で、地方公共団体から提供いただくのは四情報でいいんではないかと、こういう判断をしたということでございますから、これまで全く必要性がなかったということではございません。
○岡崎トミ子君 手引に職業について情報収集することが記載されている地連が三つ、長野、福井、石川ですね。そして、四情報以外の提供をした自治体の数が百十六あって、そして、それこそ市町村は山梨、長野、静岡の三つだけで、本当に少ないということに驚いて、これしか本当になかったのかという疑問を持ちながら実は私は質問をしているわけなんですけれども、そのことについてはこちらの方に置いておきまして、この中でまた、本籍を聞いているケースもありますけれども、これはなぜ本籍が必要ですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、本籍を確認、提供を受けたというのはなぜかということでございますけれども、これは当然のことでございますけれども、日本国籍を有しない者はこれは自衛官に応募できないわけでございますので、その国籍を確認するためにこれまた有用性があったというふうに考えております。
○岡崎トミ子君 それもそんなに多いわけではないんですけれども、本籍を知られたくないという人もいて、人によってはセンシティブ情報だというふうに思うわけですけれども。必要ないのに私は収集したのは甚だ不適切だというふうに思います。きちんと確かめて報告をしていただきたいというふうに思います。
もう一度、今日出されたこのデータの中で自治会というのは物すごく多いんですね。びっくりしました。この自治会を報告させていたという、これは非常に、百六十二ですね、大きな数字だと思います。この自治会名をどのように使ったのか教えていただきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) これは自治会等として、自治会名とか行政区とかこういうものの提供をいただいていたわけですけれども、これは実際の募集の現場活動において例えば町内会の方々にも御協力をいただくというふうなケースがあるということで、これもその有用性がないとは言えないということでございます。
○岡崎トミ子君 地縁、血縁、町内会、有力者、そういう人たちの様々な情報をいただいてというようなことで、これを自治会というのは必要としていたということも考えられますよね。どうですか。
○副長官(赤城徳彦君) 募集に当たって町内会の方々に御協力をいただくということでございまして、その町内会の何かを更に調べるという趣旨ではございません。ちょっと御指摘がよく分からなかったんですが、先ほど答弁申し上げたとおり、町内会の方々の御協力を得るという必要性上のことでございます。
○岡崎トミ子君 今まで必要必要という言葉が度々出てきておりまして、これからは最低限必要な四情報に限るという言い方をしているわけなんですけれども、赤城副長官は職業情報も必要だから取っていたというふうに答弁をされ、四情報以外の情報も必要であれば取れるというふうに言ってきておりまして、片山総務大臣は、先日の私の質問に対しては、必要性の判断は一義的にはつかさの人の判断だというふうに言っておりました。仕事熱心であればあるほどたくさんの情報が必要になってまいりますから、本当に仕事熱心な人が情報が必要だというふうに言えばどんどんどんな情報も取れて、この情報に歯止めが利かないというふうになるのではないかというふうに思うんです。
防衛庁は、三つの市町村しか提供していなかった親の職業についての情報を必要だというふうに説明をこれまでしていたわけですね。防衛庁若しくは自衛隊全体として必要だと判断していなかった内容ではないかなと思うんです、余りにも少なくてですね。そういう内容を防衛庁は国会の場で必要だというふうに説明をしているというふうに私自身は思うわけなんですけれども、幾らでも必要だから認めるという範囲が拡大するということでは歯止めを掛けることができないのではないかというふうに思うんです。
この自衛隊法施行令百二十条で、必要な資料の提出を求めることができるという、この求めることができるというふうになっているこの必要なものというのは、最低限必要なものということに確認してよろしいでしょうか。防衛庁長官に確認しておきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) それは先般私が通知を出しまして、これから先、市町村から御提供いただく場合には四情報に限るということを徹底をしたところでございます。これは百二十条と直接連関をするというものではございませんが、この四つの情報以外はいただかないんだということで、防衛庁長官名で徹底をし、確認をしておるところでございます。
それから、先ほど来必要なのかどうなのかという御議論です。委員御指摘のように、仕事熱心な人であれば、これもあった方が便利でしょう、これもあった方が便利でしょうということで御提供いただくことはございます。
今でこそ自衛官の募集というものは多くの方々の御協力もあって大勢の方に来ていただいております。しかし、委員も御案内かと思いますが、一昔前というのは本当に一人の自衛官の応募をいただくだけでも大変なことでございました。あちらにお願いし、こちらにお願いしということで、志願制ではなくて懇願制ではないかなんて言われたこともありましたけれども、本当にお願いしてお願いして、やっと日本の自衛力というのは確保できてきたという経緯があるわけでございます。
したがって、これもあった方が便利だ、これもあった方が便利だということであって、決して思想信条とかそういうようなものを調べようということだったと私は思っておりません。しかしながら、もうそういうようないろんな御議論もございますので、私どもとして、この四つに限るんだということにした次第でございます。
○岡崎トミ子君 四情報だけだということで確認した上で、更にお聞きしたいと思いますが、自衛隊法施行令百二十条は一般的な内容を述べたものにすぎないというふうに思うんですね。個人情報保護の観点は持っていない。個人情報の保護の観点に立った具体的な規定を持つ住基法の規定が優先するのではないかと私はずっと考えてきておりますけれども、この住基データは住基法に基づいて管理されるべきだというふうに私は今でもそのように思います。
政府の個人情報保護法法制化委員でありました明治大学の新美教授も、自衛隊法や施行令は一般的な規定で具体的な記載はない、住基法、住民基本台帳法に明文規定がない以上、提供はできないと厳格に解釈すべきだというふうにインタビューで答えておりますけれども、住民基本台帳法の趣旨に照らして厳格に運用すべきで、明記されていないことはできないという解釈だという、こういう御意見なんですけれども、まず石破長官に伺って、片山総務大臣にも、このことに関して厳格に運用すべきだと、明記されていないことはできないんだという解釈でよろしいかどうかお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 先ほどお答えをいたしましたとおり、私どもとしてこの四情報に限るという運用をするということで、防衛庁長官名でこれを周知徹底したということでございます。
実際に行われますのは、この四情報以外の提供というものがあったとしてもそれはもう受けてはいけないということであり、私どもとしても四情報以外は集めない、そういう運用をしてまいるということでございます。
○国務大臣(片山虎之助君) 住基ネットと住民基本台帳は違うんですよ。住基ネットは何も今回関係はないんですから。住民基本台帳法の例えば閲覧だとか写しの交付だとかその他については住民基本台帳法の手続でやる。今回のこの自衛隊といいますか防衛庁に対する情報提供は、自衛隊法九十七条一項と、それに基づく施行令百二十条一項かな、二項かな、の規定に基づいてやっているわけで、法令の根拠があるんですから、住民基本台帳法、それが問題だとかなんとかということはない。
ただ、必要な限度ということについてはいろんな議論があるかもしれないんで、客観的に見て必要な限度に限る必要があると、こういうことで、それは自衛隊法なり自衛隊法施行令の問題として必要な限度に限る必要があるんで、住基法の四情報が必要な情報だと、こういう御判断ならそれでやってもらうと、そういう話であります。
○岡崎トミ子君 私が申し上げましたのは、今回のこの個人情報保護法に関して、法制定委員だった新美教授が厳格にすべきだということについて言っているということでございますので、この法律を、法案を作った方の御意見として私は申し上げたので、それを確認したかったわけなんですね。
今後は四情報に限ることとしたということなんですけれども、これまでの理由では十分に、私は、なぜいろんなものが提供されてきたのかということに関して、問題がなかったが、より理解を得やすいために四情報に限るという、そういうふうに私は聞いたわけなんですが、この四情報以外の情報提供は不適切だったので改めるという解釈でよろしいでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 四情報で必要なものは十分とは言えません。しかし、それ以外のもの、例えば今、副長官がお答えいたしましたように、では、保護者の方がどこにお勤めなのかということが、そんなことが要るのかという御意見もあるかもしれませんが、行って御理解をいただくということは必要でございます。本人が僕は自衛隊に行きたいんだと言いましても、親御さんの御理解というものを得なければいけない場合もございます。それは、じゃ親御さんがどこにお勤めなのかということを我々の方で一生懸命調べるということでございます。
ですから、市町村から提供をいただくものは四情報に限るということなのでございまして、後のことは本当に自衛官募集の実効を上げるために、そしてきちんとした手続を踏んでやるために必要な情報というものはございます。ですから、不適切であったかと言われれば、不適切でしたとお答えするのは、私はちょっといかがなものかなと思います。必要なもの、本当に必要なもの、後は、私どもの努力で集めるものというのはまた別なのでございますから、これから先は本当に必要な四情報に限るということだと思います。
○岡崎トミ子君 総務大臣にも伺いたいと思いますけれども、四情報に限るというふうにしまして、今お話を伺いながら、この問題が例えば改善されたとしても、じゃ政府全体で管理を行うという場合には、私はこの法の精神にのっとってきちんと四情報だということを徹底していかないと、それ以外のことを取れる、そのようなふうになれると思いますけれども、総務大臣はいかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今度の行政機関個人情報保護法制は、必要な、目的に応じて必要な限度で最小限度の情報を取って、それを有効に活用していくと、こういうことですよね。だから、目的外利用・提供も極めて限定的に考えていると、こういうことですから、法の精神として必要な限度を四情報に限ると、しかし本当はもうちょっとあった方がいいんだけれども、もうちょっと我慢して必要なものをぎりぎり行くんだと、こういう防衛庁の考えは、それはそれで私は大変適当ではないかと思っております。
○岡崎トミ子君 百二十条を根拠にということを防衛庁長官もおっしゃってきておりますけれども、東大の小早川教授も百二十条はあくまでも求めることができるというふうに言っておりまして、政府の住民記録システムのネットワークの構築等に関する研究会で座長を務めていらした小早川教授でありますけれども、この百二十条に個人情報保護の観点はないと、政府側は自治体に何でも要求できるわけではなく、自治体側も無制限に提供できるわけではないというふうに指摘をしておりまして、全く当然だというこの四情報を最低限のことだということについて改めて確認をさせていただきたいというふうに思います。四情報でよろしいということでございますね。
○国務大臣(片山虎之助君) 施行令のできるという書き方は、小早川先生も御存じだと思いますけれども、これは権限があるということなんですよ。何々できるということは、権限があるということを書いているので、できると書いているから云々というのはちょっと今の小早川先生の御趣旨がもうひとつぴんとこないところがありますけれどもね。
何度も言いますけれども、個人情報保護法制がこれできちっとできるわけですから、必要最小限度に限るという、これはもう正しいわけでありまして、自衛隊法であろうが施行令であろうが、その精神は全部かぶるわけであります。
○岡崎トミ子君 それで、これまででも提供していないという自治体もあるわけなんですけれども、この自衛隊法施行令は提出を求めることができるというふうな定めであって、提供はその義務ではないと、住基法などの趣旨に照らしてもこれは要請を断ることはできるという、これは最低限のことだということを確認しておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 権限を行使したら私は義務は生ずると思います。ただ、今までの自衛隊というか防衛庁は、百二十条も、施行令の百二十条があるんだけれども、事実上の要請として行ったと思うんです、権限行使でなくて。権限が後ろ、後ろにある権限に基づく要請行為としてやっているから、要請を断っているところはそれはそれでよろしいという扱いだったと思います。
詳しくはひとつ防衛庁の方にお聞きくださいますように。
○岡崎トミ子君 それは今、総務大臣の所管のところで私は今言っているわけなんです。きちんとそれ以上のことに関して、最低限、今まで出していないところもあるわけですから、それについてはきちんとそのとおりに、最低限そのことは守られるということでよろしいですよね。
○国務大臣(片山虎之助君) 事実上の要請ですから、要請を断ることは当然あり得ます。
○岡崎トミ子君 今、その問題にされております情報提供が、これまで一つ一つ根拠を確かめながら行われてきたのでないことはこれまでの防衛庁の説明に揺れがあったことからもうかがわれるわけなんですけれども、今後、行政機関の間で個人情報のやり取りをする場合に、一々提供する情報の具体的な項目、使用目的、それから提供を求めている側の根拠、提供する側の根拠を文書で明確にしておくべきだというふうに思います。
そうしたやり取りをきちんと記録にすれば、今朝いただきました資料も、皆さんに徹夜でもって作業を急いでいただいたということがありますけれども、そんなことをしなくても正確なものがすぐに出てくるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか、総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 質問をちょっと丁寧に聞いていなかったので、ちょっと水を飲む方にあれしていまして申し訳ないんですが、文書で出すべきだと、こういうことですか。
○岡崎トミ子君 はい。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、これは文書でなくても、口頭でもはっきりと確認できれば私いいと思います。それは文書の方がベターかもしれませんね。
○岡崎トミ子君 ベターであるということは、やはり文書にすると。で、記録に、ベターであることをやってください。まだ成立以前なんですから、是非記録をするということで、正確なものを出せるようにするということでいかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、口頭でもはっきり確認できればいいと思いますけれども、出す方も受ける方も文書の方がいいというのなら、文書の方がベターでしょう、ベター。
○岡崎トミ子君 確認をしたいと思います。是非、そのベターである方法を採用して行っていただきたいと思います。
ところで、先月二十四日の報告によりますと、四情報以外の情報を取っていた地連のうち、提供を受けた情報を電子データ化していた地連が十一ありました。特に山形、山梨というのは、本籍地や親の職業という特に不必要と思われるデータを取っていたわけなんですけれども、この不必要なデータを電子化するという、電子的に保存をするということに関して禁止をしました現行法の第四条の保有制限に違反するのではないでしょうか。
○政府参考人(宇田川新一君) 行政機関が行政目的の達成のために所掌事務の範囲内において必要な個人情報を体系的に集積して電子ファイル化することは当然あり得ることでありますので、その場合には行政機関電算処理個人情報保護法の規制を受けることになりますが、今申し上げましたように、副長官の方から申し上げましたように、必要であると考えられる情報を電子ファイル化してありますので、格別の問題はないものと考えております。
○岡崎トミ子君 いや、やっぱり駄目ですよ、これは。不必要な情報を電子データ化するというのは、現行法の第四条の保有制限に引っ掛かりますよ。大臣、防衛庁長官ですね。
○副長官(赤城徳彦君) 電子ファイル化についてはこの法律上の手続に従って行っているわけでございますけれども、その必要性があるかどうかにつきましては、先ほど答弁申し上げましたように、それぞれ一定の必要性があるということでございます。今後四情報に限るということと、これまでの一定程度の必要性があったということは、また別でございます。
○岡崎トミ子君 いや、先ほどの法文に言う必要というのは、最低限の必要だということで確認をしたと思いますけれども、その必要の範囲を超えたこうした情報の保有、あるいは公務員法の法令遵守義務ということに背いた情報の取得というのは、私は違法ではないかというふうに思いますけれども、いかがですか。
○副長官(赤城徳彦君) 施行令百二十条の趣旨に基づいて提供いただいていたわけで、それの範囲がどこまでかということについては、先ほど来説明していますように、必要性、募集のために必要なものについてでございます。その募集のために必要だという一定の必要性があるということで四情報以外についても提供をいただいていたわけでございまして、それは法律、政令に違反するということではございません。
ただ、今後の運用として必要最小限に限るということで四情報に限ったということでございまして、これまでいただいていた情報がその法令にもとるということではございません。
○岡崎トミ子君 私は、法文の解釈としては、現行法の個人情報ファイルの保有、第四条にある「法律の定める所掌事務を遂行するため必要な場合に限り、」というふうになっていまして、その目的を特定しなければならないというふうになっておりますので、法文の解釈としては私は違法ではないかというふうに、ここで私自身の解釈についてだけではなくて、これは実際に法令で違法だというふうに私は思います。
この必要性の判断ですね。法令遵守義務に適合しているか否かの判断にはやっぱり幅があり得るというふうに思います。その判断というのは、現場の担当者やそれぞれの官庁に任せ切りにする問題ではありませんで、先ほども申し上げましたけれども、職務に大変熱心な人は職務を遂行するためにいろんな方法を考えるだろうというふうに思うんですね。そのいろんな方法で取り組もうとすれば、そのためにより多くの情報、手段が必要というふうに感じられてしまうと。
そこで、この個人情報保護の観点で仕事をする機関あるいはそういう部署、そういう目でチェックをすることがどうしても不可欠だというふうに考えますが、総理も見直しの際には第三者機関の設置について検討するということについて否定をされませんでした。見直しを検討する際に、少なくとも第三者機関の設置ということの必要性についても改めて検討すべきではないかというふうに思いますが、これについては総務大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) お答えいたします。
委員の第三者機関を設置すべきではないかと、こういう御指摘でございますけれども、これは、我が国の行政制度、いわゆる内閣法に基づく各主任の大臣がそれぞれの行政分野を分担管理すると、こういうことが原則でございまして、さらに国会に対して連帯して責任を負うと、こういう制度になっております。そのために、行政機関の長がそれぞれの分担管理事務を行う中で個人情報の保護を適切に図ることが適当であると、このように考えております。
そこで、政府案でございますが、適法でない目的外利用・提供がある場合には行政機関に利用停止を請求することができると。また、行政機関の決定に不服があるときは情報公開・個人情報保護審査会において第三者的な判断がなされる仕組みがございます。
ということで、個々の個人情報の目的外利用・提供やいわゆるセンシティブ情報の取扱いにつきましては、あらかじめ第三者機関がチェックすることは行政全体にとって大変過大な負担と、またそれがかえって行政の遅延ということで国民に対する迷惑にもなると、こういう問題もございまして、私どもとしては、現在の制度がベストではないかと考えております。
いずれにしても、本法案の施行に当たりましては厳格な法の適用が大事だと考えておりますので、しっかりと対処してまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 多大な負担の方が何か重きを置かれていて、個人情報を保護するという観点で仕事をする機関、その重要性は、これから何か問題が起きてきましたときに、私は、大変この第三者機関設置ということが更に問題になってくるのではないかというふうに思います。
少なくとも、今お話をされた情報公開・個人情報保護審査会でこれが強化される、あるいは活用ということは考えるべきだというふうに思いますが、例えば本人の同意ですね。または本人提供以外の目的外利用についてはその目的と理由を記録をするということを義務付けるということについてはいかがでしょうか。その義務付けるという問題と、同時に、行政機関の長は情報公開・個人情報保護審査会の意見を聞くことを原則とすべきではないかと思いますが、この二点についてはいかがでしょうか、総務大臣。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
本法案におきましても、目的外の利用を行う場合におきましては本人の同意を得るというような条項もあるわけでございます。さらに、その他の目的外利用としましてるる御説明いたしておりますように、非常に厳格に個人の権利利益を侵害しない、法令に基づく所掌事務の必要のため必要最低限でと、かつ相当な理由、だれもが納得するような理由によって目的外利用をするという、厳格に目的外利用をチェックすることになっているわけでございます。
したがいまして、それ以外の言わば個人の権利利益に余り侵害のおそれが少ないような、そういう案件も含めまして、こういう個人情報保護審査会の第三者機関の事前の同意を得るとか、事前の承認を得るとか、あるいは一々に記録を取っておくとかいうようなことになりますと、先ほども副大臣から御答弁申し上げておりますように、行政に対する負担のみならず、行政それ自身が大変な遅延をもたらしまして、国民の皆さんにもかえって御迷惑になるというようなことになろうかと思います。
目的外利用等につきましては、主要なものにつきましては、事前の公表制度におきまして公表されるものに、経常的な提供先については公表されることになっておりますし、また総務大臣による施行状況調査で、その都度起こります目的外利用につきましては調査公表することになっておりますので、それによって対応していきたいと考えております。
○岡崎トミ子君 何かこうすっきりしなかったんですけれども、本人提供以外のものについてはやはり目的外利用について目的と理由を記録をするということが、後々の問題になっていかないということで、再度私は義務付けるべきではないかということを申し上げておきたいというふうに思いますし、行政機関の長もこの保護審査会の意見を聴くことということを原則にしていただきたいというふうに思います。
こうした仕組みを取っても、なお権利の主体である個人に不服が出ることがあり得るわけなんですけれども、その不服の申立てに機敏に対応することとしては、裁判に訴える場合にそれを不当に阻害しないということが必要だというふうに思います。その不服の申立てがあった場合の回答期限を三十日以内にすべきではないかと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
開示請求等々につきまして期日が定められておるわけですが、今御指摘の不服申立てにつきましては、そういう案件が出ますと、審査会に諮問をするということになっておるわけでございます。不服申立てに係ります案件につきましては、そういうことで、非常に慎重な判断を要するものからその他様々でございますので、一律に諮問の結果の期限を法定するということは適当ではないのではないかと考えております。
いずれにしましても、本法案の施行に当たりましては、不服申立てのこの審査会の諮問に当たりまして速やかな諮問がなされるように厳格に運用してまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 是非、回答期限三十日以内とすべきではないかということについて、強く要求をしておきたいと思いますが。
管轄権、訴訟の管轄権の問題ですね。これにつきましても、東京地裁でしか訴えられないというのでは大変不合理でありますので、最低限別の地裁あるいは沖縄で訴えることができるようにすべきではないかと思いますが、この点についていかがですか。
○副大臣(若松謙維君) この行政事件訴訟は、いわゆる被告であります行政庁の所在地の裁判所の所管が原則だということでの今のお尋ねだと思うんですが、これもいわゆる地方の機関に各行政機関の長が委任すると、そういうことであれば、現在の裁判管轄でありましても、地方の機関の所在地の裁判所に提起できる、こういった制度がございますので、正に私どもはそういった委任を進めて国民の便利を図ってまいりたいと考えております。
○岡崎トミ子君 これまで、防衛庁といたしましては不必要なというふうに私たちは思う、あるいは不適切な手法でというふうにも思います情報を、様々に市町村に対して協力という形ではあるかもしれないけれども受け取っていた。そういう問題が大変センシティブな情報であったり不必要な情報であったりということも含めまして、これからはその四情報に限ってということだということを今日は確認をすることができたというふうに思っております。
是非とも、これからも問題が出ました場合には、私は別な部署でもこの問題について追及をしていかなければならないというふうに思っております。
時間が大変短くて、もう一つ防衛庁に対しては聞かなければならない問題がございましたけれども、それは次の機会ということにいたしまして、まずは、今日までに徹夜の作業をして名簿を出してくださったということに感謝をしておきたいというふうに思っておりますが、これからの運用についてはよろしくお願いをしたいと思います。
ありがとうございました。
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○委員長(尾辻秀久君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、平野貞夫君が委員を辞任され、その補欠として岩本荘太君が選任されました。
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○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。
まず、防衛庁長官にお伺いしたいと思います。
募集業務の意義について、今日いろいろと変化が起きてきていると私は理解しております。かつてこの募集はなかなか国民のコンセンサスが十分に得られない中で大変苦労をした経過があったと思います。近年、特に冷戦終了後、国際業務等が加わることによって、国民の期待や理解も徐々に広がって募集環境も変わってきたというふうにも思うわけでありますけれども、今日、いわゆる有事法制、武力事態に関する法制が国の法体系の中に今位置付けられようと、そういう議論が進んでいる中にあって、私は、一層この募集業務の意義と重要性が増してくる、大事な業務になってくると、こう思っております。
その上で、これは単に防衛庁の一部の仕事というだけではなくて、政府全体を通じてこの募集業務、これが強制力を用いない、あくまで一つの職業の選択肢の一つとして位置付けられていくわけでありますから、これについての政府全体の取組ということを再検討しなければならないと思います。
その上で、防衛庁長官として、今日あるいは今後における募集業務の意義、重要性についてどのように御認識されているでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘のとおりだと思っております。
有事法制が衆議院において九割の方々の賛成を得て可決され参議院に送られている。この九割というのは大変に重要なことだと思います。これから参議院で御審議を賜るわけでございますけれども、衆議院段階においてはそうであったということ。すなわち、これだけ多くの広範な国民の皆様方が、国の平和と独立があっていろんな議論ができるんだということを御理解いただいたというふうに私は思っております。
その中にあって、それでは自衛官というものをどうやって募集をしていくか。私どもは志願制を取っておるわけでございます。確かに、今就職の状況が変わってまいりましたので、大勢の方が来ていただけるようになりました。しかし、もうそれでいいんだ、たくさん来るからそれでいいんだと、そんな話には絶対ならないはずでございます。どうやって国の平和と独立を守り、精強性を維持するか、そして国民の皆様方の御期待にこたえるかということにおいて、更に自衛官の募集には心してまいりたい。
防衛庁、自衛隊だけの問題ではなくて、政府全体の問題であるということ、そして、委員がよく御案内のことでございますが、私どもの自衛隊の現役の在り方あるいは予備役の在り方というものも含めて、私はもう一度きちんと議論をしていかなければいけないことだというふうに思っておる次第でございます。
○山口那津男君 一口に自衛官と言いましても、多様な職種がありまして、しかも自衛官の仕事というのは一面危険なものを伴う、そういう面もありますし、また一方で、資格や技術、知識、幅広い情報を入手するという、そういう有用な面もあるわけですね。こういった自衛官の職種に対する正当な理解を得られた上で応募していただくというのが一番望ましいわけであります。
そういう中にあって、中学を卒業する人たち、こういう人も生徒として募集する枠組みはあるわけですね。しかしながら、この中学卒業生については、職業選択の判断力といいますか、そういうものが必ずしも十分に形成されていないということもありまして、例えば文書募集を禁止されるとかあるいは保護者を通じて行うとか、そういう制約を行政側が自ら課しているわけであります。
これについて、そうなりますと、一方で募集の必要性があって、一方でその職業選択能力を補う必要があるということを考えた場合に、広報のためのダイレクトメールを保護者に送るためには、今、住基法との関係で四情報の提供に限ると、こういう制約で保護者の名前は必ずしも入手できないわけでありますから、別な方法で入手しなければこの募集業務はできないということになるわけですね。これをどのようにやろうと思っていらっしゃいますか。
○政府参考人(宇田川新一君) 中学生に対する募集広報でございますが、これは、当該中学生の保護者又は当該中学生が就学する中学校の進路指導担当者を通じて行うこととしております。このようなことから、自衛隊生徒の採用試験のダイレクトメールを発送する場合については保護者を通じて行うことになるということになります。
したがいまして、地方連絡部におきましては、募集広報官の日ごろの活動を通ずるなど、あるいは地域の実情に精通しました募集相談員などから提供いただくことにより、適齢者の保護者の方の氏名に係る情報を得るということになろうかと思います。
○山口那津男君 先ほど来の議論の中で、地方公共団体から防衛庁に提供するのは四情報に限定するということで、それ以外の情報の扱いについていろいろと議論があったわけでありますけれども、しかし、今答弁がありましたように、その募集広報官が保護者の情報について地方公共団体以外のところから、町内会その他民間のところから情報を入手する努力をするということ、これ自体は違法なんですか、不適切なんですか。どうなんですか、やっていいことなんですか。ここを明快に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) それは違法なことではございません。それ、当然の業務として行うことでございます。
つまり、保護者の方が分からなければ保護者の方を通じてということができないわけですね。それはもう、例えば山口那津男さんのお父様あてなんというような、そういう手紙を出すわけにはいかぬわけでありまして、その方のお名前というものをいろんな努力によって知る、そして保護者の方、そして御本人という方に自衛隊募集の情報をお伝えするということでありまして、違法なことだとは全く思っておりません。
○山口那津男君 それでは念のためにお伺いしますけれども、これまで市町村等がいわゆる氏名、住所、年齢、性別等四情報以外の情報を地連に提供していたということがありました。今後はこういうことはしないということでありますけれども、じゃ、今までやってきたことが違法だったのか、不適切だったのか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) その点につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、これまで法律、政令に基づいて適法に行ってきたわけで、その必要性についてはいろいろレベルはありますけれども、今後は必要最小限ということで四情報に限定したということでございます。
○山口那津男君 防衛庁の仕事の中には、例えば情報を保全する業務のように積極的に個人情報を収集することが職務とされている分野もあります。また、この募集業務も、募集の端緒を得る、端緒を与えるという点では一定の慎重さ、制約が必要でありますけれども、しかし、自衛隊にふさわしい人材を確保するという面ではやっぱり個人情報はたくさん入手する必要性もあるだろうと、こう思うんですね。また、防衛庁には一方で、情報公開制度のように、その限りで必要な情報に限定をする、そして、そこで得た情報をいたずらにその個人情報を積極的に入手する部門に回してはいけないと、こういう自ら制約を課す部分もあるだろうと思います。
そういう意味では、防衛庁の多様な仕事に即してその個人情報の取扱いについてやはり周知徹底をする、この個人情報保護の精神、情報公開の保護の精神、こういうことと、それから、情報を積極的に入手する必要性とその限界、こういうことについてやはり徹底をする、理解をさせることが必要だろうと思います。この点について防衛庁長官の御認識を伺いたいと思います。
○副長官(赤城徳彦君) 御指摘のように、防衛庁には様々な情報がございまして、それをきちっと管理をしていくということが大事でございます。
もちろん、適切に保管したり、募集担当者以外が閲覧しないとか募集目的以外に使用しないと、こういうふうな管理を行っておりまして、例えば、情報ファイルに管理する場合の扱いについてはこんなふうになっておりまして、個人情報ファイルを複製する場合は管理者の許可を得るとか、管理者は関係職員以外は閲覧できないようにアクセスの制御の措置を取るとか、そういうことをきちっと、これは訓令、通知で決めております。ファイル以外についても、同様に文書管理規則できちっと定めておるということで、今後とも、それを徹底してまいりたいというふうに考えております。
○山口那津男君 是非、当委員会の議論の趣旨も踏まえて、その徹底を図っていただきたいと思います。
最後に、片山大臣にお伺いしますが、自治体の防衛庁への対応、これがかなりばらつきがあるわけですね。情報提供してくださった自治体があるといっても三割前後にとどまっているわけであります。しかし、この募集業務というものが国の法体系の中にきちんと位置付けられようとしているわけでありますから、これは、自治体においても、この協力関係というのがばらつきがないようにこれから図っていく必要があると考えております。あわせて、防災の関係でありますとか、あるいは国民保護法制、これから制定に向けて努力が行われていくと思いますけれども、こういうことの御理解も通じて、このばらつきをなくすような努力ということも一方ではお願いしたいと思うんですが、その点の御認識を伺います。
○国務大臣(片山虎之助君) これは、何度も申し上げますように、法律に基づく受託事務なんですね、法定受託事務。したがいまして、それは誠実に市町村は執行してもらわなきゃいけません。だから、ばらつき等があるとすれば、まず、防衛庁において十分話し合って、ばらつきをなくするように、全部協力してもらうように。もう自衛隊もこれからは国民の自衛隊ですから、災害出動その他いろいろやっているわけでありますので、そういう意味での、自治体との、地方自治体と防衛庁・自衛隊とのコミュニケーション、連携を私は十分やっていただくようにお願いいたしたいと思いますし、総務省としてもできることは協力したいと思っております。
○山口那津男君 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
住基台帳四情報その他の情報の提供について伺います。
防衛庁は、四情報であれ親の職業であれ、今まで提供させてきたことは違法ではなかったと、こういう答弁に終始しまして、驚きました。そもそも、自衛隊が自衛官適齢者名簿として市町村から住基台帳の中学生の氏名、住所、生年月日、性別の四情報の提供を受けることができるという法的な根拠をまず確認します。何ですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、もう何度もお答えしているところでございますので、また繰り返しになろうかと思いますが、自衛官等の募集について、これは地方連絡部が行っているんですが、それと同時に、この自衛隊法第九十七条です。この規定に基づく法定受託事務として都道府県知事及び市町村長が自衛官の募集事務の一部を行っていると、こういうことでございます。
さらに、その規定を受けて自衛隊法施行令第百十九条で、都道府県知事及び市町村長は自衛官の募集に関する広報宣伝を行うものとされております。そのため、地方公共団体においては、自衛官の募集に関する広報宣伝を効果的に行うために、自衛官に応募する可能性がある者を把握するという観点から必要に応じて適齢者名簿の作成を行っていると。要するに、地方公共団体の法定受託事務で、その募集のために必要があるということから適齢者名簿の作成を行っていると。
それの提供を受けていることの根拠につきましては、自衛隊法施行令の百二十条で、内閣総理大臣は云々云々というその規定の趣旨を踏まえて、これは防衛庁の人事教育局長から都道府県募集事務主管部長にあてた依頼文書によって、市町村に対し、地方連絡部に対する適齢者情報の提供について依頼を行うと、こういう法律、政令関係でございます。
○吉川春子君 質問に入るについてちょっと確認しました。
それで、自衛隊九十七条の、都道府県知事及び市町村長は自衛官募集に関する事務の一部を行うということを受けて政令が制定されていて、今言われました百十九条、百二十条、雑則ですね。
この規定は、百十四条の募集の告示から始まりまして、百二十条も自衛官の募集事務、実務が規定されたものですね。その中で、知事、市町村長の自衛官募集の広報宣伝、そして百二十条は、内閣総理大臣が自衛隊員募集が全体としてどうなっているか知るための必要な報告又は資料の提出であって、個々の市町村に住む中学生が自衛隊に応募できる年齢になったかどうかという、こういう個人情報じゃないですよね。
防衛庁長官に伺いたいんですけれども、その四情報を市町村に提供させておりますが、これは個人情報であって、百二十条で言うところの資料には入らない、文言的にも入らないと思いますが、どうですか。資料の定義をおっしゃってください。もう、せっかく防衛庁長官お出ましいただいたので。
○副長官(赤城徳彦君) これは先ほどお答えした仕組みでございますので、その各地方公共団体が募集事務を行う、そのために……
○吉川春子君 いや、資料の中に入るのかということを。
○副長官(赤城徳彦君) ですから、そのために必要なものについて適齢者情報名簿を作っております。
その提供については、この施行令百二十条では、「内閣総理大臣は、自衛官の募集に関し必要があると認めるときは、」「必要な報告又は資料の提出を求めることができる。」でございますから、当然これは入っているわけでございまして、これはこの百二十条の趣旨にのっとって、先ほど総務大臣からの答弁にありましたように、この趣旨にのっとってお願いベースで資料の提供をいただいているということでございます。
○吉川春子君 この資料を、個人情報を含めて読むということでいいですか。イエスかノーで時間がないので答えてください。
○副長官(赤城徳彦君) これは募集に関し必要なものというふうに書いてあるわけで、その必要なものについては当然資料の提出を求めることができるということでございます。無限定に何でも個人情報を得ているということではございません。あくまで募集のための必要ということでございます。
○吉川春子君 資料の提出というふうになっていますので、この資料の中に四情報プラスアルファの個人情報も含むと、こういうふうに解釈していいですかと聞いています。簡単でしょう、答えてください。
○副長官(赤城徳彦君) これは当然その募集のために必要があれば報告又は資料の提出を求めることができるわけですから、そういうこの規定の趣旨を踏まえて資料の提出をいただいていた、四情報以外についても、当然必要があればそういうことでいただいていたということでございます。
○吉川春子君 資料の中に個人情報も含むということでいいですね。防衛庁長官、うなずいていますので。いいですか。
○国務大臣(石破茂君) それはそういうことでございます。
○吉川春子君 総務大臣にお伺いいたします。
住民基本台帳の閲覧の規定はあるんですけれども、国の機関に個人情報を提供できる規定はあるんでしょうか。根拠規定を示してください。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 住基法の規定のお尋ねでございますが、住基法では、何人に対する閲覧と何人からの交付請求について規定がございます。
○吉川春子君 提供の根拠は何条でしょうか、住基法の何条ですか。提供の規定がありますかと聞いています。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 適齢者情報の提供の根拠規定についてお尋ねでございますが、これは先ほど赤城副長官からお答えになったとおり、自衛隊法の九十七条一項……
○吉川春子君 違います、違います。住基台帳のこと。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 住基台帳には先生が御指摘の趣旨の規定はございません。
○吉川春子君 住基台帳には根拠規定ないんですよ。
それで、私は、この自治省が発行したコンメンタールを持っているんですけれども、それによりますと、住民基本台帳法三十七条で、国の行政機関又は都道府県知事は、それぞれの所掌事務について必要があるときは、市町村に対し、住民基本台帳に記載されている事項に関して資料の提出を求めることができると、こうありますが、これは今、根拠規定ではないということを言われたわけです。
それで、これによりますと、求めることのできる資料というのは、元々国の行政機関又は都道府県知事が統計資料を得ようとする場合を想定しているもので、したがって、国の行政機関又は都道府県知事が公証力のある、公に証明という意味ですね、公証力のある個人の特定できる資料を必要とする場合は、本条に基づく資料の提供ではなく、第十一条の住民基本台帳の閲覧又は第十二条の住民票の写しの交付の請求によるほかはないと考えると、これは自治省がコンメンタールで明言しているところです。たとえ行政機関の要請があっても、右から左へ情報を提供することはしないという取扱いになっています。住基台帳はプライバシー保護の厳密な取扱いを求められているからですね。
こうした住民台帳の規定に照らせば、この規定でも提供できるのは資料であって、個人情報ではない。防衛庁に四情報を提供することはすべきではない。それとも、自衛隊は別なんですか。総務大臣、どうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 住基法は、もう何度も言いますように、何人でも閲覧や写しの交付ができるんですよ。今回のこの適格者情報は、なるほど、住基法に載っている情報ではありますけれども、これは自衛隊法九十七条の一項と施行令百二十条に基づいての資料として求めているんですよ。住基法に根拠があって求めているわけじゃない。自衛隊法や施行令について求めているんですよ。だから、今回の場合には、自衛隊の、自衛隊というか防衛庁の場合には法令に基づいているから、そういう法令がないほかの省庁は閲覧や写しの交付でやってもらうと、こういうことであります。
○吉川春子君 多くの国民は、住民基本台帳に提供できる根拠があるから自衛隊が求めているんだなというふうに考えていらっしゃるんじゃないでしょうか。
それで聞きます。総務大臣、政令による委任の問題について伺います。
住民基本台帳に、ほかの行政機関に対して住基台帳の四情報等の個人情報を提供できるという規定はありません。にもかかわらず、自衛隊施行令百二十条、政令ですね、この資料に、住民基本台帳の個人情報が入るというふうに防衛庁長官もさっき答弁されましたけれども、こんな政令を勝手に防衛庁が作るということは委任立法の限界を超えていますよ。
つまり、政令というのは、いいですか、政令というのは法律を実行するために内閣が決めるものであって、国会の手は経ていないんですよ。法律というのは国会の手を経て決めますけれども、一応基本的に法律で決められていることを実行するために政令というものは作られるわけであって、各省が政令で住基台帳の個人情報の提出を決めれば、総務庁はどの省庁にも四情報の提供を認めるということではないと思うんですね。政府の機関がこういうふうにして勝手に、政府の機関というのは防衛庁ですけれども、法律に根拠のない政令を作って、そして法律の域を超えて四情報を提供させているということは恐るべきことじゃないですか。法律のイロハさえ知っていればこんなこと分かることですよ。どうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 政令というのは今の憲法の下では授権と執行なんですよ。授権というのは、法律によって授権する、権限を委任する。それを、細かいことは施行令でいく。根拠は法律なんですよ。あとは、法律に決まったことの細かい執行を書く、この二種類なんですよ。
この施行令百二十条は、九十七条一項を受けての授権の施行令なんで、法律と同じなんですよ。だから、住民基本台帳法の、自衛隊法は、この四情報の提供については、これは特別法になるんで、国会で決めた法律なんですよ。国会で決めた法律でそういうことを明定しているわけですから、それは何ら法律違反ではない。
○吉川春子君 自衛隊法にそんな提供できるなんという規定はないんであって、自衛官の募集をするということで、そしてその募集をする一応日にちはいつにするか、いろいろ事務を、それを政令で決めているわけであって、個人情報という非常に重要なものを住基台帳はやっぱり大事に守らなきゃいけないから、国の行政機関であってもそれは閲覧だと、複写だということを決めているじゃないですか。これはそのコンメンタールでちゃんと今……
○国務大臣(片山虎之助君) 勝手に書いているんだよ。
○吉川春子君 勝手に書いたんですか、大臣。このコンメンタール、勝手に書いたと言われましたけれども、こんなもの勝手に書いたなんと言われたら、それは……
○国務大臣(片山虎之助君) 政府が出したものじゃないでしょう、それは。名前が書いてあるでしょう、それを書いた人の。
○吉川春子君 違いますよ、違いますよ、これ。このコンメンタールはですね、自治省行政局振興課編、こうなっているんですよ。これを勝手に、勝手に書かれたなんということであってはとんでもないことですよ、大臣。
それで、ここには……
○国務大臣(片山虎之助君) 委員長、ちょっと。
○吉川春子君 ちょっと待ってください、私が質問しているところですよ。
ここには、ちゃんとその資料の中には、個人情報は含まれないと。これはやっぱりその四情報あるいは住民基本台帳に決められている個人情報というのは大事にしなきゃならないと、守らなきゃいけないという、これは自治省のきちっとした態度なんですよ。それが法律にも決められているんです。その法律に決められていないものを勝手にまた法律で、特別法との関係と言ったけれども、特別法というのは法律同士ですから、政令が特別法になるなんということはありませんよ。そういうものを国会も通らないで政令で決めて、四情報の提供は求められると、いや、そのほかのセンシティブ情報だっていいんだと、こういうめちゃめちゃな議論は、少なくともやっぱり法律、法治国家でしょう、きちっとそういうものに基づいて執行しなきゃいけないんじゃないですか。
総務大臣、何か言いたいことがあるんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 吉川委員に教えるわけじゃないけれども、あれしますけれども、コンメンタールというのは、振興課が何か書いたか知りませんが、それは立法者としてのいろんな準備や思いを書いたんで、正式な政府の見解というのは、通達だとかあるいは行政実例だとか内閣法制局の解釈だとか、こういうものなんですよ。だから、それは立法者としていろんなことは書いたかもしれぬ、しかしそれは役所の名前じゃなくて何かの研究会か何かじゃないですか。よく調べてください。
○吉川春子君 違いますよ、役所の名前ですよ。
○国務大臣(片山虎之助君) ただ、これは公式な見解になるかもしれぬけれども、そういう手続は経ていないんですよ。だから、それが書いてあることはほとんど正しいと思うけれども、一〇〇%それが正しいわけじゃないです、公のあれとしては。それは単なる解釈の本なんですよ。
それから、四情報は公開情報なんですよ。その公開情報を自衛隊法及びそれに基づく施行令に基づいて出すのが何がおかしいんですか。ちゃんと法令の根拠もあるじゃないですか。(発言する者多し)静かにしなさいよ。質問者はこっちなんだ。
○吉川春子君 法令の根拠なんてないですよ。
○国務大臣(片山虎之助君) 公開四情報じゃないですか。それについて、それ以外は住基法以外のところから市町村が資料を取って提供しているんですよ。
○吉川春子君 今、片山大臣、大変重要なことを言われましたよ。これは、各法律について、立法者の意思ということで、労働基準法についてもありますし、いろんなものありますよ。それに基づいて私たちは質問しているのに、これは政府の見解じゃないと、いい加減なものだみたいなそういうおっしゃり方だと、もう論戦の根拠が失われるじゃないですか。
それで、もう一つ私質問します。
憲法上の権利の委任についてなんですけれども、政令に対してどういうものが委任できるかというのは、学者の間でもあるいは判例の間でもいろいろと積み上げられてきているわけですよ。それで、憲法上の権利、精神的自由を制限する場合の立法の委任は明確であり厳格でなければならない、これは憲法のコンメンタールに書いてあります。
そして、今度のその個人情報というのは、憲法十三条の幸福追求権から導き出されるプライバシーの権利でしょう。その個人情報がやっぱり法律に根拠がないというふうにおっしゃるわけですから、それを政令でもって、政令でもって出させるということはもう大変重要なことなので、防衛庁が言うんだったらまだ分かるんですけれども、総務大臣が、この個人情報を守る立場にある方がそういうふうにおっしゃることはとんでもないと。防衛庁というのは、今まで個人情報を不当に集めたり、何遍国会で問題になってきたんですか。この防衛庁の情報収集の問題性が国会で何遍も何遍も問題になってきているけれども、全然改められていない。そういう中で、やっぱり住基台帳という、一番大事な個人情報ですから、これの管理はきちっとしてもらわなきゃならないんです。
それで、総務大臣、今、私、憲法の問題も言いましたけれども、本当は法制局長官でも来てほしいところですけれども、今日は呼んでません。呼んでませんので──いやいや法制局長官の役割務まりませんよ。
そうじゃなくて、こういう問題について防衛庁が今まで繰り返しいろんな問題を国会で追及されてきたけれども、こういうものをきちっと防ぐという、そういう担保が今度の個人情報保護法にあるんですか。何条にあるんですか。あるいは、個人情報じゃなくて、機関が持っている情報でもいいですけれども、何条でそれが、こういうようなことが防げるという条文があるのか、それをきちっと示していただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 自衛隊法の九十七条の一項は、政令で定めるところにより、自衛隊の募集に関する事務を行うと書いているんですよ。政令の定めるところにより、自衛隊の募集に関する事務、その政令を受けて施行令にずっと規定があるんですよ。その一つが、募集のために必要なら報告をしたり資料の提出をするということがあるんですよ。したがって、これは法律の授権に基づいているわけですから、全く何の問題もないと、こういうわけですよ。
それから、今あなたが言われたことは、個人情報保護法の、条文については聞いてください、あちこちに規定がありますよ。必要最小限度の目的に応じた情報の範囲でやりなさいと、目的外の利用や提供はもう特別の場合にだけに限定的に認めると、こういうことでございますから、今まで防衛庁がやったやつが、それは違法だとかなんとかという問題じゃない。しかし、いろんな議論があるんで、今回は公開四情報に限ると、こう言っているんで、我々もその方がいいでしょうと、こう言っているんですよ。
我々も、個人情報、行政機関の保有する個人情報の保護をするという観点から、今完全に意見は一致しているんですよ。今までのものが違法だとかなんとかということじゃありませんよ。しかし、いろんな御懸念や御議論があるんなら、この際、四情報で我慢してもらって、その範囲でしっかりやってもらうと、こういうことであります。
○吉川春子君 自衛隊法の九十七条は、都道府県知事及び市町村は、「政令で定めるところにより、自衛官の募集に関する事務の一部を行う。」。自衛官の募集に関する事務の一部ですね。そして、その「協力を求めることができる。」と第二項でなっています。
これは、そういうことを、防衛庁がその事務をしますよと、でもほかの法律に抵触するようなことをしていいという授権ではないと思うんです。そうですよね。これはやっぱり日本が、日本の国会が決めているいろんな法律の整合性の中で授権することができるんであって、住基台帳でこういう個人情報はきちっと保護されていると、国の行政機関といえどもその提供はできないんだという立法者の意思です。立法者がそういう解釈をしているんですよ。
防衛庁長官、首ばっかり振っていないで答弁してください。そういうようなことを、法律を踏み外して、法律を踏み外して政令を作って、何度も言いますけれども、政令というのは官僚が作文すればそのままいくんですよ。国会で議論するわけじゃないんですよ、政令は。そういう政令で、住基台帳の認めていないものまで政令で決めて、そしてしかもいろいろ問題が起きていると。こういうようなこと、おかしいんじゃないでしょうか。それに対する反省は全然ないんですか、防衛庁長官。
○国務大臣(石破茂君) どうも委員の法理論が実を言うと理解できなくて恐縮なのでありますけれども、要は、私どもは法に基づいて政令を作っている。そしてまた、四つの情報というのは、これは公開をされている情報であって、その部分について法定受託事務になっている。我々がお願いをし、いただくと、そういう形になっておるわけでありまして、そこには違法というものは全くどこにも存在をしないわけでございます。委員が何を問題にしようとしておるのか、私はどうも今ひとつ理解しかねるところがございますが。
政令というのは確かに、そういうようなもう法律ではない、国会で通るというようなものではございませんね。しかしながら、そこに基づいている政令が法的根拠、先ほど来、総務大臣も述べておられますとおり、法的根拠はきちんとあるものであり、そしてそこにおいて違法なことは何ら行われていないわけでございます。ですから、委員が何を問題にしようとされておるのか、もう一度御教示いただければ大変幸いだと思います。
○吉川春子君 こういう感覚の防衛庁長官が住民基本台帳の情報を集めて、そして、集めてとおっしゃいましたでしょう。自分で集めなきゃいけないんですよ。これから自分で集めると言ったじゃないですか。そういうことをやられるということに対して、国民は物すごく不安を感ずると思います。
もう一つ聞きます。
新美先生が、さっき岡崎議員も取り上げましたけれども、この方は政府の個人情報保護法案制定化委員会のメンバーでいらっしゃると伺っております。この先生が、自衛隊法や施行令は一般的な規定で、具体的な記載はない、住基台帳に明文規定がない以上提供はできないものと解釈すべきだと、このように言っているんです。それから、小早川先生も、この人は住基ネット関係で政府の座長もお務めになった方で、情報公開審議会委員もされていますけれども、言ってみれば、政府から招聘されて、そういう法律作りにお二人とも絡んだ先生ですけれども、百二十条に個人情報保護の観点はないと、このように言っているわけですよ。
防衛庁長官、私の言っていることが全く分からない、これはもう本当に恐るべきこと、悩ましい、嘆かわしいことですよ。そんな防衛庁長官に個人情報を大事にするなんていうことはもう期待できないじゃないですか。
でも、片山大臣、こういう先生方がこの施行令に対して、非常にこういうのは住民台帳法に明文規定がない以上提供はできないと、こういうふうにおっしゃっていることについてどう思うんですか。政府が一生懸命お願いして法案を作っていただいた先生方じゃないですか。こういう学者の意見については耳を傾けないんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) インタビューの記事というのは大変圧縮されて出ますからね、正確に先生方の御意見かどうか私は分からないと思うんですよ。
ただ、吉川委員、お分かりいただきたいのは、四情報は公開情報なんですよ、そうでしょう。これはだれでも何人でも閲覧できるし、写しの交付ができるんですよ。それについて自衛隊法や施行令に基づいて資料として市町村長が出す、法定受託事務なんだから。何がおかしいんですか、何のおかしさもない。元々だれでも見れるんですよ。見る代わりに法定受託事務になっているから資料として出す、それのどこがおかしいんですか、四情報。
○吉川春子君 私は、自分の考えはもちろんそうなんだけれども、自治省の考えに基づいて今日は質問しているんですよ。その自治省、今は総務省ですけれども、名前が変わっただけじゃないですか。この仕事については引き続きやっているわけでしょう。だから、そういうことで、その資料の中には個人情報は含まれないんだと、こういうふうにおっしゃっているんですよ。
それで、担当大臣にお伺いしたいんですけれども、もう時間がなくなりましたので。
政府の法律の中に、資料の提供というのをあちこちに書いてあるんですけれども、この資料の中に全部個人情報というのを含めて考えるんでしょうか。どうですか。細田先生、大臣、どうですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
資料というのは、ちょっと法制的には正確でないかもしれませんが、いろんな行政文書ですとかあるいはそのほかの図画、場合によりますと電子的記録等々も含まれると思いますけれども、当然、個人情報はそういうものに記載されておりますので、資料を提供するという場合にはそれに記載される個人情報も提供されることになるわけでございます。
今、正にこれまで行政機関における個人情報の取扱いは基本的にはルールがございませんで、唯一、電算機個人情報、ファイル化されたものについてのルールしかなかったわけでございまして、それを抜本的に強化すべきということで、今新しい行政機関法案ですべての個人情報を対象にして規制の制定をお願いしているところでございます。
○吉川春子君 もうとんでもない答弁ですよ。資料の中に個人情報が含まれるなんて、そんな解釈、できます。
担当大臣にもう一度伺いますけれども、法律の中で、政令も含めて資料という言葉がたくさん出てくると思いますけれども、そういう中に果たして個人情報を一般的に含めていいのか悪いのか、その点について慎重な検討をしていただきたいと思いますが、その点は明言できますか。
○国務大臣(細田博之君) ちょっと私は個人情報保護法案の担当として出ておりまして、政府に関連する情報の問題についてはやはり総務大臣にお答えいただくのがいいと思います。
新法で今定義をしておりますのは、「この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものをいう。」。括弧書きがありまして、「(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)」と書いてあるわけでございます。その他、これは重畳的に個人情報データベースとかまた別の法体系になっておりますので、今の御議論と直接関連させることができるかどうかはちょっと分かりません。
○吉川春子君 今度は、そうすると、提供するという場合、個人情報ということをきちっと書くということは最低限必要じゃないかと思いますけれども、その点についてはどうですか。大臣、もう時間がないので、大臣。
○国務大臣(細田博之君) 行政の話をしておられるんですか。
○吉川春子君 いや、行政の話ということも含めて一般法ですね、基本法ですね。だから、個人情報を提供するとか個人情報についての問題についてはきちっと個人情報という概念を明確にしなきゃいけない、個人情報ということを明らかにしなきゃいけないと思いますが、その点は、基本的なお考えで結構ですが、伺います。
○国務大臣(細田博之君) 第二条で定義を先ほどお読みしましたようにはっきりしておりますので、その中身が何であるかということは今後やはり判例とかいろいろな法令の適用に応じて次第にでき上がっていくべきものだと考えておりますが、基本はこの第二条に規定しておる定義でございます。
○吉川春子君 すごくやっぱり、四情報だったらば当然のことのように提供していいんだと、こういうことでは全然ないということを、私は、旧自治省、現在の総務省のコンメンタールに基づいて、また学説、判例に基づいて指摘をいたしました。これがあいまいになるということは非常に行政機関に対する不信感も高まりますので、その点は防衛庁長官、総務大臣、くれぐれも個人情報の扱いについてはもう万全を期してもらいたい。
この問題についてはまた引き続きやることといたしまして、時間ですので、私の質問は終わります。
○森ゆうこ君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の森ゆうこでございます。
防衛庁リスト問題、適齢者情報の収集問題を教訓に、防衛庁にはしっかりした情報管理、危機管理をしていただきたいと思います。防衛庁長官に今後の取組についての私は決意を伺いたいと思います。
昨年の防衛庁リスト問題、そして今回の自衛官募集のための適齢者情報収集の問題、この二つの問題の本質は一体どこにあったのでしょうか。世間では、今回の問題が起こったことをきっかけに、防衛庁のみならず行政機関が個人情報を収集すること自体が悪いことだという意見まで出ています。そのようなところに問題の本質があるのではありません。国家機密を預かる防衛庁が必要な情報を収集し適正に活用することは当然のことであり、それが悪いことであるはずがありません。大臣がむしろこの点について、国民に対してよく理解、そして納得していただけるよう明快なメッセージを勇気を持って発するべきだと私は思います。
今回の問題は、国の安全保障と、それを担当すべき防衛庁の情報収集、情報管理、危機管理の在り方そのものが問われた問題ではなかったかと。すなわち、防衛庁リスト問題でも新聞記者に内部情報が漏えいしたことがそもそもの事の発端であり、防衛庁においてそのようなずさんな情報管理が行われていたことの方がむしろ大きな問題であると考えます。
また、防衛庁リスト問題や今回の適齢者情報問題に関し防衛庁の対応を見ていると、本当に適切な危機管理が行われていたのか、首をかしげざるを得ません。国家の安全保障を担う組織がこのようなずさんな情報管理、危機管理しかできなかったことがこの問題の本質であり、今後の我が国の安全保障を考えた場合、最も大きな問題なのだと私は思います。
有事法制も衆議院を通過し、本日から参議院で本格的に審議が始まるわけです。今後、我が国の安全保障に対して、防衛庁の果たす役割はますます大きくなると考えますが、これまでのような対応しかできないような組織に、我が国の安全や国民の生命をゆだねてよいものか不安を感じざるを得ません。もちろん、防衛庁の職員には猛省を求めるとともに、今後の情報管理の徹底、危機管理を徹底していただき、二度とこのような失態を起こさないようにしていただきたい。
防衛庁長官に、今後の取組について決意を伺います。
○国務大臣(石破茂君) リスト問題をどう思うかということですが、私は長官に就任いたしましたときに、情報公開法の趣旨というものをきちんと理解し徹底させることが大事だということを就任の記者会見で申しました。
今度の問題も同様なんだろうと思っております。今度の問題は、四情報に限る、じゃそれが必要なのか十分なのか、そういう議論が何か交錯をしてしまったような気がします。私は、四情報以外というものの提供があったとしても、それが即違法だというわけではございません。そこのところをきちんとした上で、しかしながらいろんな御議論もある、御懸念もあるので、四情報に限って私どもはちょうだいをする、そこから先は自助努力でやるわけですが、本当に精強な自衛隊というものを作るためにそれ以外の情報を収集することは、これはむしろ当然のことでございます。そうしなければ精強な自衛隊というのは作れない。委員御案内と思いますが、服務の宣誓ということがあって、事に臨んでは身の危険を顧みずという人を集めるわけですから、それはもう私どもきちんとして必要な情報は今後も集めてまいります。
しかし、市町村からいただく場合には四情報に限って、あとはやるということで、私どもは今までいい加減なことをしてきたというような御指摘は当たらないのだろうと思っております。ただ、やはり、今回も思うのですけれども、この法の趣旨というものをきちんと徹底させる、これもやはりシビリアンコントロールで大事なことなんだろうと思っております。
私ども、二十四万人の組織でございますので、地方連絡網全国各地に何百か所とあるわけです、何十か所とあるわけですね。そうしますと、本当に第一線の広報官たち、みんなよく法の趣旨は分かっているわけですけれども、そこで先ほど総務大臣から三割の自治体しか御協力いただけないというお話がありました。そういう厳しい中で本当にみんないろんなことを考えながらやっておるわけでございます。彼らの努力というものがあって自衛隊は成り立っていると言っても過言ではないわけでありますけれども、そこでもう一つ大事なのは、法の趣旨というものをよく御理解いただき、そういうような御懸念をいただかないようにもう一度徹底をしてまいりたいと思っております。
危機管理もできないような防衛庁にこの国を任せられるかというような御指摘は、一部からいただいております。しかしながら、私は私どもの防衛庁がそんなにいい加減な組織だとは思っておりません。きちんと申し上げるべきは申し上げ、徹底すべきは徹底をいたしまして、国民の御負託にこたえる、一番大事なのは法の徹底、シビリアンコントロール、そういうことだと私は思っております。
御指摘を踏まえまして、今後更に努力をしてまいりたいと存じます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
個人情報保護、そして情報公開、さらには国家機密の保護ということも防衛庁には求められるわけでございます。この点に関しまして今、ただいま長官からもはっきりとしたお考えを述べていただいたわけですけれども、この委員会の審議におきまして、やはり御答弁がはっきりしないと様々なまたそこから議論を呼ぶわけですので、きちっとした質問に対して回答をいただくということをこれからも望みまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。
四情報以外の情報の内訳を見てびっくりしました。戸籍の情報などが入っています。本籍は現在一切民間の履歴書には載せない、部落差別などを引き起こすので載せないというのに、わざわざ本籍を取っています。
保護者あるいは家族のことですが、家族欄も一般の履歴書のマニュアルからは削除をされています。それは、本人の能力によって採用するのであって親の職業は関係ない、親の職業を書かせるということは様々な差別につながるので履歴書からは削除されています。
先ほど、いい加減なことをやってきたとは思えないという答弁がありましたが、ひどいですよ。もうどこの履歴書にも載っていないようなことを勝手に取っているわけじゃないですか。こんな情報をなぜ取っているのか。
続柄欄、これは戸籍の続柄ですか、住民票の続柄ですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、続柄の欄には子というふうに書いてありますけれども、それがどちらのものであるかということは必ずしも明確ではありません。
○福島瑞穂君 それでしたら、住民票ですね。その戸籍の情報、筆頭者というのはこれは戸籍しかありませんし、本籍があります。家族の欄を、家族を書かせる。保護者はこれは戸籍でも住民票でも取れません。そうしますと、戸籍の情報、本籍地を書かせる、家族を書かせる、それ以外の情報を取っているわけですね。どこの履歴書にももう存在しないようなことを取っている。
先ほど本当に問題だと思いました。親の職業を自助努力で調べると、これは様々な差別を引き起こしたことから批判をされている身元調査そのものじゃないですか。本籍地だって問題だ、部落差別につながると、家族だっておかしい、職業だっておかしいと何十年と言われてきたことを防衛庁が全く分かっていなくて今回このようなものを出してきた。どうですか、これは問題ないんですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、私どもの募集において必要な範囲において調べるということでございます。ですから、先ほど答弁申し上げましたように、では親御さんがどこにお勤めで、どの時間に行けばお話ができるのかということが必要な場合があるとすれば、その範囲において調べるということでありまして、すべてそういうものを調べてというようなつもりは全くございません。
それは調査をいたしますときに、当然これは本当に必要なものなのかどうなのかということがきちんと確認をされなければいけないことで、必要な範囲においてということにおいて何ら変わりはございません。
○福島瑞穂君 これを一般の民間企業や他のところが言ったら、本当に大問題ですよ。つまり、本人の能力においてのみその人を採用するということが崩れるじゃないですか。親を捜してということ自身も問題ですし、職業欄を書かせることも問題ですよ。家族欄を書かせることだって差別につながるという議論があり、本籍地だって今ないですよ。どうしてこんなことをやるのか、そのことについての一切の反省がない。今日ここの答弁で言っていることが一般的に通用すると、これは大問題です。
それと、四情報。ですから、親の職業を調べるとか、それは身元調査ではないんですか。本籍地を書かせるのは何の意味があるんですか。
○副長官(赤城徳彦君) この四情報以外にいろいろ情報をいただいていたわけですけれども、これは履歴書に何を書くかというものとはちょっと性格が違っていまして、地方公共団体が法定受託事務としてその募集事務の一部を扱うと、それに必要なものについて適齢者情報としてあの名簿を、適齢者名簿を作っていたわけでございますから、それは募集の事務に必要なものだということで、個々については先ほど御答弁いたしましたように、例えば親の職業についても、親の方に連絡をする便宜という募集の事務に必要があってそういうことを行っていたと。
それから、本籍については、日本国籍かどうかを確認するとか、そういう募集の事務のための必要であって、履歴書として応募するときにどう書くかというものとはまた別でございます。
○福島瑞穂君 珍妙な回答ですよ。しかも、人権感覚やっぱりないと思います。住所が分かっていればそこに親が通常はいるわけですね。親の会社に電話をするわけでもない。
それから、おかしいですよ、なぜ履歴書に本籍地を書かせないか、なぜ履歴書に家族欄を書かせないか、親の職業を書かせないか、それは差別を生むから、問題があるから書かせないのに、募集の際に必要だから取ればいいとすると本当に問題ですよ。それは差別を生むからやめろと言われてきたことがさっぱり分かっていないですよ。いまだに、いい加減なことをやってきたとは思えない、違法ではなかったと言うんであれば、それは本当に問題だと思います。
それから、四情報でも、取るのは、内部で動かすのは問題であると考えます。閲覧、交付を請求すれば、閲覧、交付においては正当な目的があるかどうかを窓口が判断します。交付を、住民票の交付を受ける、四情報について受けるためには、そのためには料金を払わなくてはいけません。また、それは窓口でもチェックができるわけです。内部で四情報が行けば全然そのチェックができないじゃないですか。先ほど他の委員からも指摘がありました。
私は、四情報についても内部で流すのは何のチェックもできずにこれは問題であると、こういう個人情報について内部の提供ができることを認めることは極めて個人情報の観点から問題であると考えますが、いかがですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、まず住民基本台帳法上の根拠ではなくて、自衛隊法施行令に基づいて行っている事務ですから、そこで募集のために必要があればということで一定の情報についてはいただいていました。それを必要最小限に限ろうということで今回限ったわけですけれども、それが四情報です。
その基準としては、住民基本台帳法上、これ何人も閲覧できる四情報に限ろうということで限ったわけで、これは何人も閲覧できるものでございますから、しかも元々は自衛隊法、また施行令に基づいて、募集のために必要があれば資料の提供、報告を受けることができるというその規定の趣旨に基づいて行っていたもの、それを更に必要最小限の何人も閲覧できる四情報に限ると、こういう趣旨でございますから、それがいかぬというのはちょっとどうかなと、正に適法に適正にやっているというふうに感じております。
○福島瑞穂君 閲覧や交付については個別的にきちっとやらなくちゃいけない。それが内部で流通をしてしまって他のチェックができないことが問題です。
それから、ちょっと話が戻って済みませんが、どうして住民票の閲覧、交付において四情報に限られたのか。それは、他の情報が外部にというか、出ることによって、ほかの人が知る、本人以外の人間が知ることによって差別を生んだりプライバシー侵害ができるからです。ところが、今日出てきたのは、続柄はあるわ本籍はあるわ保護者はあるわ、筆頭者ですよ、これは戸籍筆頭者だから。戸籍って普通の人は見れないんですよ、戸籍は本籍地も戸籍筆頭者も見れないですよ、身分事項欄も見れないですよ。
ですから、住民票上四つの条項に無理やり、無理やりというか、四条項、プライバシー侵害の観点からこれしか閲覧できない、交付ができないとなっているのに、自衛隊は今まで戸籍情報も含めて取っていたんですよ。しかも、保護者欄が入っていますから、戸籍、住民票に限っていないんですよ。これは問題ないんですか、今問題ないんですか。
○副長官(赤城徳彦君) これはまず法体系が違うという、根拠法が違うということをまず申し上げました。自衛隊法施行令に基づいて情報をいただいている、その元々は、自衛官の募集は防衛庁の地方連絡部と法定受託事務として地方公共団体が行います。つまり、地方公共団体が法定受託事務として自ら募集事務を行うという自らの事務でございます。その募集のために必要があれば適齢者情報という形で様々な情報をその中で集積をしていく、これはどういう、会社であれ何であれ、募集をするために必要があればどこにその働き掛けをすればいいか、どこへ連絡をすればいいか、ダイレクトメールをどういうふうに発送すればいいか、そのための情報というのはそれは独自に努力をして蓄積をしていくものだと思います。
しかし今回、限るというのは、地方公共団体から提供していただく情報としては四情報に限定しよう、これは必要最小限だ、その基準は何人も閲覧できるものだと、そうことで四情報に今後限定をしていくということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○福島瑞穂君 私は、今までやってきたことに対する反省も全くなく、必要な情報は取れるんだ、そして四情報についても内部であればチェックなく取れるんだと、こういう答弁だったら、本当にこの個人情報保護法案できたら、行政内部で情報がどんな形でたらい回しにされるか、本当に危ないですよ。
普通の企業が本籍地を知ったら、これは大問題です。普通の企業が親の身元調査、職業を調べて、それをやったら大問題です。先ほどおっしゃったじゃないですか、親の職業を調べるとか。それは、もしそれが普通の企業が、例えば公務員でもそうです、身元調査をしたということが明らかになったら、例えば本籍地の特別なリストが出回ったこととかあります。それは本当に大問題、大人権問題になったわけです。そういう例えば身元調査をすること、本籍地を入手すること、例えばそれが部落差別になったり、外国人差別になったり、あるいは様々な、婚外子差別になったり、親の職業による差別になったり、(発言する者あり)いや、それはそうですよ。これは、普通の企業がやったら大問題のことを、一般的な条項があるということを利用して、理由として防衛庁が取ってきたと、そのことに対する反省が全くないじゃないですか。
○国務大臣(石破茂君) 必要なことを必要な範囲において調べておるということでございます。それは、そういうことが分からなければ私どもは国を守る、精強な自衛官というものを募集することができないからやっておるわけです。自衛官は必要ないとか、そんなことはそもそも要らないとか、そういうお考えにお立ちであればそれは議論はまた別でございますけれども、私どもは必要なものを必要な範囲において、日本国の平和と独立を守る自衛隊、それを構成する自衛官を募集するためにやっておる、何ら違法なことはいたしておりません。
○福島瑞穂君 また答弁がずれると思います。
その人がどういう人なのか、どうして本籍、じゃ、本籍地と何か関係があるんですか。本籍地を知ることが、その人が国を守るかどうかについて必要があるんですか。それはおかしいじゃないですか。
つまり、本人の能力や本人の適性や、というか、差別ということが分かっていないですよ。本人の能力以外のことによって身元調査をされたり差別をされるのがおかしいのに、様々な情報を取って、しかもこれは行政に頼んで、内輪で取って、全部、それが全く問題ないというのは全くおかしいですよ。
じゃ、次に行きます。結構です。
八条の、今回の議論が非常に問題だというふうに思うのは、今回、個人情報保護法案八条二項の三には外部提供の規定があります。そうしますと、この法律がもし通った暁には、この「前項の規定は、保有個人情報の利用又は提供を制限する他の法令の規定の適用を妨げるものではない。」と。これまでできなかったはずの適齢者名簿のような外部提供が逆にできるようになってしまうのではないか。つまり、この条項の解釈が、特に第八条二項二号もそうですけれども、「内部で利用する場合であって、当該保有個人情報を利用することについて相当な理由のあるとき。」ということで、外部提供ができるわけです。そうしますと、この法律が通った暁には、もっともっと内部における外部提供が行われるのではないか。大変危惧をされるのですが、この点についてはいかがですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答えを申し上げます。
本行政機関法案におきましては、個人の権利利益の保護の観点から、目的外の提供を厳しく制限していることは既にるるお答えを申し上げているところでございます。
すなわち、目的外提供を原則禁止といたしまして、これが例外的に許容されますのは、法令の定める事務の遂行に必要な限度である場合であり、かつ個人の権利利益を不当に損なうおそれが認められない場合、その上で、その相当な理由ということで、だれもが納得できる客観的な理由が必要であるということを御説明申し上げているわけでございます。
この法案は、これも既に申し上げているところでございますが、これまでは、この個人情報の言わば保護の法制としては、電算処理された個人情報を対象とした現行法があるわけでございますが、これをすべての行政機関が保有する個人情報に拡大して、これまで以上にそういう意味で目的外の情報、個人情報の提供を制限しようというものであるということは是非御理解いただきたいと存じます。
○福島瑞穂君 しかし、今日の答弁でも、四情報に限ることが望ましいが、かつてにおいて別に違法でもなく何ら問題がなかったという答弁ですね。そうしますと、この二号の「相当な理由のあるとき。」、そして三項の「他の法令の規定の適用を妨げるものではない。」、この解釈によりますと、別に、私は四情報であっても内部提供は問題であると、何らチェックが働かない、閲覧、交付であれば窓口でのチェックが働くけれども、何の根拠もなくやっていると思いますが、今日の答弁だと、四情報に限ることは望ましいが、別に今まで問題はなかったということであれば、この解釈によっては、四情報以外でもやってもこの法律に反するとは言えないんですか、どうですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
先ほども御答弁申し上げておりますように、目的外提供については原則禁止ということで、その例外的に許容される場合は、三点申し上げたわけでありますが、法令の定める事務の遂行に必要な限度であり、かつ個人の権利利益を不当に損なうおそれが認められない場合で、その上で相当な理由がある場合ということで申し上げているわけでありますが、今御指摘のこの防衛庁の自衛隊の、自衛隊員の適齢者情報につきましては、正に法令に基づくということで、自衛隊法に基づいて行われているものでございますし、そして、これまでは募集事務に当たって必要な事務ということでいろいろな御指摘のような情報も取られておったわけでありますが、それを四情報に限定をしていこうということで、更に厳格に運用されるということで聞いておるわけでございます。
この四情報以外のものにつきまして、必要か必要でないかの判断というのは第一次的には行政機関の長が判断することになると思います。私どもから今この段階で、この募集事務に必要でないとはなかなか言えないんではないかと考えております。
○福島瑞穂君 それでは、どうですか、もしこの個人情報保護法案が成立していたとして、この四情報以外について外部提供したことに、内部提供といいますか、したことについて、これはこの個人情報保護法八条に反するのか反しないのか、大臣、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) あれ、地方団体は、今回の行政機関個人情報保護法の適用ありませんから。
○福島瑞穂君 ただ、内部で出すとして、例えば、これは条例が必要ではないか、あるいは条例がなくて提供できるかという論点も出てくると思います。
そうしますと、大臣、もう一回確認をしますが、今日の答弁だと、四情報に限るといっても、今までの在り方が違法であった、問題であったという答弁はついぞ出てきませんでした。そうしますと、個人情報保護法案ができて、今のように個人、四情報以外についてもし提供があったとして、この法律上、何ら問題がないということですか。
○国務大臣(片山虎之助君) この行政機関個人情報保護法は、あなたが言われることには関係ないんですよ。問題は、住民基本台帳法と自衛隊法及びその施行令の関係なんですよ。四情報については何ら問題がないと思いますし、募集に必要な限度において、それ以外についても私は違法の問題は直ちに生じないと思います。
○福島瑞穂君 いや、違いますよ。
この八条は、「行政機関が法令の定め」、ちょっと条文を読むのはあれですけれども、例えば「保有個人情報の利用又は提供を制限する他の法令の規定の適用を妨げるものではない。」と、八条は利用及び提供の制限を言っております。ですから、今日だと何も問題がないことになってしまう。八条は結局ざるになってしまうのではないかというふうに非常に思います。つまり、今の今日の話で、情報提供、問題なかったということであれば、内部で情報をほかのようなやり方で提供したとしても問題がなくなるわけで、そのような感覚でこの法律が運用されるのであれば本当に問題であるというふうに思います。
時間ですのでこれで終わりますが、本当に今までの個人情報の取扱いについて問題がないと言い、そして今後も内部で提供するというのであれば、本当にこの個人情報そのものの行政情報のたらい回しが内部で行われるというふうに強く危惧を申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(尾辻秀久君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(尾辻秀久君) 速記を起こしてください。
これより、本会議の間、休憩いたします。
正午休憩
─────・─────
午後二時四十一分開会
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから個人情報の保護に関する特別委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、質疑を行います。
─────────────
○委員長(尾辻秀久君) この際、片山総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。片山総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 午前中の答弁について、答弁の正確性を欠いた点がありましたので、改めて答弁いたします。
「住民基本台帳法逐条解説」による住民基本台帳法第三十七条の解釈に関してでありますが、この「住民基本台帳法逐条解説」は、自治省行政局振興課編著でありますけれども、担当者の私見によるものも含まれておるものであり、必ずしも政府の公定解釈を示しているものではございません。
「住民基本台帳法逐条解説」においては、第三十七条第一項の資料の提供には、公証力のある個人が特定できる資料を想定していない旨を記述しておりますが、これは、住民基本台帳法においては、住民基本台帳の閲覧及び住民票の写しの交付の手続が規定されていることを踏まえ、このような解釈をしているものであります。
しかし、住民基本台帳に記載された情報については、住民基本台帳法上他の法律の規定に基づく情報提供がなされることを否定しておらず、例えば刑事訴訟法第百九十七条第二項に基づく照会に応じる場合など、情報提供がなされることもあり得るところであります。
自衛官の募集に係る適齢者情報の提供については、自衛隊法第九十七条第一項及び同法施行令第百二十条の規定に基づき市町村長に対して依頼しているものであり、住民基本台帳法の関係で問題となることはないものと考えております。
以上であります。
─────────────
○委員長(尾辻秀久君) 質疑のある方は順次御発言願います。
○内藤正光君 民主党の新緑風会の内藤でございますが、先週に引き続きまして、今日も七十分ほどお時間をいただきまして、質問をさせていただきます。
まず、片山大臣、ちょっと事前レクなかったんで恐縮なんですが、裁判管轄の特例についてお考えをお尋ねしたいと思うんですが、私たちは、この委員会、衆議院の委員会においてもそうなんですが、やはりこの個人情報保護法においても裁判管轄の特例を行うべきだということを主張をしてまいりました。
そういった主張に対しまして片山大臣は、こういった問題は司法制度改革全体の中で議論していくべきだということを何度もおっしゃったわけでございます。私もその辺の司法制度改革の推進本部のことをいろいろ調べておりまして、片山大臣も、また細田大臣も本部員として加わっているわけでございまして、確かにそのおっしゃった項目も行政事件訴訟の見直しというところに入っております。これらを期限を区切ってちゃんと結論を出すというふうに書いてありますね、平成十六年十一月三十日までに措置を講ずべきものと。この措置を講ずべきものの措置とは何かと聞いたら、これは法律、もし必要ならばそういった趣旨の法改正を行うんだというちょっとお返事もいただいてはいるわけなんです。
中でも、現時点における状況、その議論の状況なんですが、幾つかはその方向性がおおむね一致しているものがあるようですね。その一つが、行政訴訟へのアクセスを容易にするために行政訴訟の管轄裁判所を拡大する。これこそ正に裁判管轄の特例ですね。これは、大体この本部の中では議論の方向性は一致している。つまり、実現すべきだという方向で一致しているという話を伺いまして大変安心しているところでございますが。
そこで、総務大臣にお尋ねしたいのは、本部員として片山大臣のこの裁判管轄の特例について、これ、個人情報保護法というものにくっ付けてのお考えでなくても結構です、司法制度改革という流れの中で裁判管轄の特例についてどういうお考えをお持ちなのか。やるべきなのか、いやいや、ちょっと慎重にすべきだと、そういう個人的な政治家としてのお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 私も細田大臣も司法制度改革本部のメンバーでございますが、余り、大変熱心なメンバーというところまでは実は行っておりませんで、いろんな会議に出て議論を聞かせていただいておりますけれども、自分自身のしっかりした考えを必ずしも持つに至っておりませんが、私は行政事件訴訟というのは、これは必要なことだと思いますね、よその国では行政裁判所もあるところあるんですから。だから、司法裁判所が行政事件裁判所的な性格を持ってやっていると。そういう意味では、基本的にはやっぱりアクセスをできるだけ広くするという方が方向としては正しいと思います。
ただ、今の行政事件訴訟が問題なのは、やっぱり被告庁が、被告の行政庁が大変いろんな負担を被るんですね。その場合に、例えば東京にありますよね、各役所は、それがブロックに出掛けていっていろいろやる、証拠の資料をどうするこうするということになると、大変これは手間が掛かる、時間が掛かるということもありまして、そこの見合いですね。国民の皆さんには私はアクセスを広げる方がいいと思いますけれども、受けて立つ行政庁の方の、これは行政が遅延するということは国民にマイナスを与えるわけですから、だからそこのところの見合いなんですよね。それで、情報公開法のときは大議論やって、御承知のように衆議院で修正でああいうことになりまして、私は正直言って一つの方向だと思いますけれども、ただ、もう少し司法制度改革の中で議論をして、今私が言ったようなことのうまい接点で方向付けをする必要があるんではなかろうかと、こういうふうに思っております。
これは大変専門家でない者の意見でございますけれども、かなり認識としては近いところあると思いますけれども、私は、やっぱり行政庁側のことも少し考えてやる必要があるんじゃなかろうかという点が幾らか違うのかなと。昔ちょっとおりましたものですから、ひとつそこを御理解いただきたいと思います。
○内藤正光君 是非、まずはちょっと熱心な本部員として頑張っていただかなければいけないとは思いますが。
やはり、絶えず行政というのは国民からの監視があるという、この緊張感の中でよりよいものになっていくんですよね。ですから、もっと住民のアクセスを容易にするために、裁判管轄の特例というのは本来、今回この保護法の中でもやっていくべきものだと私は思うんです。
また、情報公開法ではいろいろな議論の中で特例的措置として入れ込んだということなんですが、しかし、この個人情報保護法、行政機関個人情報保護法の場合は、情報公開請求とはちょっと異なって、個人的な切実な事情から個人の立場で訴えるというケースが多いわけですよ。どちらかというと、情報公開請求というのは運動論的な動きの中でやっていく。運動論的なものと個人の立場で訴える、どちらが弱いかというと、やはり個人の立場で訴える方がなかなか難しい。ハードルが大きいわけですよ。だからこそ、情報公開法で認められたのだったらば、当然のこととして、私はこの個人情報保護法の中でも認められるべきものだと思うんです。
ちょっと、再度お考えをお伺いしたいと思いますが。
○国務大臣(片山虎之助君) 内藤委員の言われるのは一つの考え方だと、私もそういうふうに思います。
そこで、基本的な方は司法制度改革の中で結論、方向付けをしてもらうことにして、当面は、できるだけ権限委任しまして、地方の機関の長に、そういうことで運用上アクセスができやすいようにはいたしたいと、こう思いまして、情報公開法と、議論はありますよ、考え方は。しかし、なるほど個人情報の方が極めてそういう意味では特殊個人的ですよね。情報公開の方がもう少し広いというのか評論家的というのか、そういう観点がありますので、そういうものを踏まえながら、司法制度改革の中でしっかり議論していくべき事項ではないかと、こう思いますが、お気持ちは、お考えはよく分かります。
○内藤正光君 本当に、ちょっと事前通告していなくて、答えられればということでお尋ねしたいんですが、結論を出すまでの間、委任ができるんだ、委任でやっていくんだということをおっしゃるわけなんですが、もう既に、具体的にどういう場合が委任できるとか、そういった分かりやすい形になって表に出されているんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、各省はそれぞれ御検討かもしれませんが、まだ、私は承知しておりません。
ただ、何度も答弁させていただきましたように、多いのは本当に教育と医療なんですよ。九割ぐらい、年次によってはあれがございますので、まあ七、八割というところでしょうか。そういう意味では、やっぱり関係の省庁にはそういう意味での十分な御検討を賜ろうと、こういうふうに思っております、法案が通りましたら。もう既に検討はしているかもしれませんけれども、まだ私だけ承知していないのかもしれませんが、そういうふうに考えております。
○内藤正光君 この行政機関法の所管大臣として、少なくとも、この九割を占めるという教育と医療の分野において具体的にどういったケースが委任できるのか、それを早急に分かりやすい形で出すようにお約束していただきたいんですが。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
今、大臣からもるる御答弁申し上げましたように、情報公開法のケースとちょっと違いまして、個人情報の場合は、個人情報を実際保有しているのが現地機関に相なるわけでございまして、したがいまして、できるだけ地域の方のそういう抗告訴訟上の便宜に資するというようなことで委任を推進していきたいということで申し上げているところでございますが、現状はそういうことでございまして、大臣からも御答弁申し上げましたように、この法律の施行後、各機関において現地機関への開示に絡む権限を委任していく、そういう方向で努力していきたいと思っております。
○内藤正光君 済みません、施行後というのは、正確に言うとどういうことですか。全面施行なのか施行後なのか、その辺も、言葉の定義もはっきりしてください。
○政府参考人(松田隆利君) 恐縮でございます。
公布後でございます。この法律が成立いたしましたならば、そういう方向で努力してまいりたいと考えております。
○内藤正光君 事務方の方では努力してまいりたいとおっしゃっていただいたわけなんですが、やはりここは、所管大臣としてやはりその辺の決意をまずお示しいただく必要があろうかと思います。お願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 公布から施行まで少し時間がありますから、その間に方針を出してもらいます、各省庁に。
○内藤正光君 また、ちゃんと期限を区切って方針を出していただくという大臣のお約束をいただきましたので、関連の省庁にはそういった方向で速やかに準備を進めていただくようお願いしたいと思います。
さて、では、通告をしてありました一般法について何点か質問させていただきたいと思います。
まず、中小企業への配慮という点でございますが、情報化時代の今日、どの事業者も生産性向上だとかマーケット拡大のためにインターネットを利用するというのは不可欠なんだろうと思います。
衆議院の審議でもそうだったんですが、五千以下の個人情報しか持たないところに対しては、そこを元々対応しないというか対象としないということでかなりの配慮がなされているようにはお見受けはいたしますが、では、個人情報取扱事業者になると、結構多いですよ、そういうのは。とはなるんだけれども、自ら法務部門のようなところを持たない大企業ではないようなところ、いわゆる中小、ベンチャー、そういったところへの配慮はどうなのかということなんですが、この個人情報保護法の第四章第一節の事業者の義務というところで、事業者が判断求められているところ、結構多いわけですよね、いろいろな条文の中で。
例えば十八条の四項、例示をさしていただきますと、例えばこういうふうに書いてあるんですね。十八条の第四項の一号で、これは利用目的通知の適用除外のところだとは思いますが、「利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合」、こういった場合は適用除外になるわけですね。
そして、その次の第二号では「利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利又は正当な利益を害するおそれがある場合」というように、随所にこういうふうに各条文に「おそれがある場合」だとか何々すべきだとかいうような決まりというか、ところがあるんですが、ただ、事業者にしてみると、「害するおそれ」とはどこまでを言うのかとか、あるいはまた、どこまでの義務を果たさなきゃならないのかとか等々、いろいろ判断といいますか、事業者が本当に真剣に考えて判断しなきゃいけないところが随所に散見されるわけなんですが、実際に私の周りでITベンチャーの経営者がいるわけなんですが、この点でもやはりかなりの不安を感じているわけなんです。
以上の観点から、私は、これを読めといったってなかなか難しいと思います、これだと単に平たく条文しか書いてありませんから。ですから、例えば分かりやすくかみ砕いてガイドラインを策定するなど、中小企業への配慮、負担とならないような私は配慮が行われるべきだと考えますが、その辺どのように考えていらっしゃるのか。もし、既に着手をされているのであれば、その辺の現状についてもお話しいただければと思います。
○国務大臣(細田博之君) おっしゃいますように、ぎりぎり五千ということで線を引くと言っておりますが、中小企業の中にはそれを超える、若干超える程度の規模で、法律上過大な負担があるとむしろびっくりされるというか、それほどの実態でないにもかかわらずいろいろなことをしなければならないというようなことになることは、事業の円滑な推進にとりまして障害がある可能性はなきにしもあらずでございますが、まあ元々、まずこの法の目的から申しますと、特に通常の活動で問題なき限りやかましいことは言わないといいますか、そういうことが前提ではございますから、こういう法律があることで何か身構えたり恐れたりする必要はまずないということだけは申し上げておきたいと思いますし、また、国が主務大臣として乗り出してくるというのはむしろ社会的に見て大きな問題が生じたときであって、個人からの苦情等があった場合には照会があって、こういうことがあったから御相談してくださいよというのが基本だと思うんですね。
それから、それじゃ一体どういうところからそれぞれの事業者についてはガイドライン等で言わばこの法律の円滑な実施のために指導といいますか助言をするかということでございますが、その事業者がいわゆる、例えば情報処理業界とかデータベースの関係の業界ですとか、何らかの団体に入っているようなケースでは、そういう団体はくまなく各省から御連絡をして、こういうケースはこういうふうに考えておりますよというガイドラインは、これ全部作成準備段階に入っております。
まあ、これは法律が厳密に言うと通らないと着手できないことになっておりますが、やはり事態は緊急を要しておるということで、関係各省、本当に努力をして、いろんなひな形を基にしながら、しかし業界、産業界の実情を考えるとこういうこともあるなということでガイドラインの案文を作っておりますので、今後、それに基づく広報啓発など、必要な団体には当然やりたいと思っておりますし、それから、個別に来る人もあると思うんですね、自分は団体に属していないけれどもどうしたらいいだろうかと。これはまた、しかるべきサービスをして余り迷惑が掛からないように、これは私が今初めて申すことでございますけれども、そういうことも、広報的な活動もしっかりやっていきたいと思います。
この法律ができたから自分で読めというわけにいかないというのは正に内藤議員がおっしゃったとおりでございますから、しかもそれが、しっかりした運用が個人情報の保護という意味では一番いいわけでございますから、事前に、例えばソフトウエアをちゃんと整備するとか、社内の管理をきちんとやってもらうということがまず最初のこの問題のイロハでございますので、そういったことをやっていただけるようなことを今後やりたいと思いますし、今のところ中小企業団体がどうするかというと、業種別団体でございませんのでどうしようかということでございますけれども、事実上、例えば商工会連合会とか中小企業の商工会とか、そういったルートにも流れて、皆さんにお役に立つようなこともしていきたいと考えております。
○内藤正光君 その関連ではありますが、第三十七条以降、言ってしまえば第二節なんですが、「民間団体による個人情報の保護の推進」ということで認定個人情報保護団体のことが述べられ、また規定されていると思います。
この団体、ぱっと見れば分かるように、民間発意の団体であって、その役割は何かといったら、第四十二条にも書いてありますように、苦情処理が主な仕事だろうなというのは分かるんですが、ただ、この団体について衆参を通じて余り取り上げられてはいないようなので、私自身もまだイメージがはっきり描き切れていないところがあります。
そこで、この際、委員会の審議を通じてこの団体のイメージをよりはっきりさせるためにお伺いしたいんですが、民間発意の団体とはいいながらも、条文にこういうふうに書き込むからにはあるイメージを持っているだろうとは思います。どんな設立形態を予想してこういう条文を書いているのか、あるいはまた、苦情処理のほかどんな活動を期待しようとしているのか、この辺のところを分かりやすく、イメージが膨らむように教えていただけますでしょうか。
○大臣政務官(大村秀章君) お答えを申し上げます。
今、委員言われましたように、この第二節、三十七条以降に十数条にわたりましてこの認定個人情報保護団体という制度の条文がある、もうおっしゃるとおりでございまして、これは、民間団体による自主的な取組を尊重する。この個人情報保護法案そのものが民間同士の、民民の個人情報の保護に関するルールとか、そういう在り方を規定をしているものでございまして、そういう意味では、その趣旨を、よりその趣旨に沿って円滑にルールを更にきめ細かく作っていただくとか、また民間同士で解決に向けてやっていただくという趣旨からこういう団体の制度を設けているわけでございます。
おっしゃいましたように、事業は、ここに書いてありますように、条文で言いますと四十二条、「苦情の処理」と、四十三条の「個人情報保護指針」、いわゆる民間による自主的なガイドラインの作成ということでございまして、これが、この二つが中心になるわけでございますけれども、こうしたものを主な目的にする団体、会員を持った団体を主務大臣が認定をする、そういたしますと、その認定個人情報保護団体という名前を使えるわけでございまして、その団体が自分のメンバー、会員を公表して、うちの会員というのはこういうふうにしっかりと個人情報の保護についてルールにのっとってきちっとやっていますよということを周知をするという制度でございます。
それについて、一般の消費者とか実際のそういった一般の国民の皆さんが、いやどうも私の情報、ちょっと問い合わせしたいとか、うちの、私が取引しているこの相手はどうもこの個人情報の保護についてちょっとまだ足らないところがあるんじゃないかというようなことがあれば、それをこの団体の方にお申出をいただければ、いろいろと情報を提供したりまた仲裁に入ったりということもしていただけるものじゃないかというふうに期待をいたしております。
具体的には、もう既に、具体的に一番典型的なのはやはり業界団体ということに、事業者の団体ということになると思いますが、既に例えば百貨店協会でありますとかチェーンストア協会とか、またインターネットプロバイダー協会などなど、もう既に自主的なそういう個人情報の保護についてのルールといいますかガイドラインといったものを作っている、そういったものもたくさんあるわけでございまして、そういった団体を、これを想定をいたしているわけでございます。
そういう意味で、これも先ほど大臣が言われましたように、国、各府省も、役所もこのガイドラインを、行政としてのガイドラインを今作っていただくように鋭意作業を進めていただいているわけでありますけれども、この法律が成立をした暁には、是非こういった認定個人情報保護団体、この制度も是非活用していただいて、そして多くの団体が自主的にそういうルールを作って活動していただくようにお願いをしたいというふうに思っております。
○内藤正光君 この団体がしっかりとした指針を示して傘下の会社にこの指針に従うよう協力を求めると、あるいはまた何かの苦情があった場合にはこの団体が窓口になるということは分かりました。これは大事なことだろうと思います。
と同時に、逆に、苦情といっても、いわゆる本当に善意に基づいた苦情というんでしょうか、そればかりであればいいんですが、中にはクレーマー等の悪意の行為も当然のことながら予想され得るわけでございますが、そういった悪意の行為に対して傘下の企業を守るということも必要だとは思います。大きな企業だったらば、それなりの法務部門だとか総務部門があるからそれはそれでいいんでしょうが、先ほどから申し上げておりますように、大体そういったところを持たない企業が多いんだろうと思います。例えばIT系のベンチャーであるならば、もうぎりぎりの人員でやっていると。そういった場合はそういったクレーマー等の悪意の行為から守らなきゃいけない。
そこで、この団体はそういったことに何らかの役割を果たすことができるのか、期待されているのか、あるいはまたそれは法的に可能なのかどうか、お尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(大村秀章君) お答え申し上げます。
正にこの点は内藤委員おっしゃるとおりかなというふうに我々思っておりまして、この法律は、先ほど私申し上げましたように、やはり民民同士のルール、そして取扱いを決めているものでございまして、苦情につきましてもやはりその個人と、個人本人とそして事業者との間で自主的に話合いをしていただいて解決をしていただくというのが基本でございますし、そういう意味で、法案、この法律の第三十一条に事業者の努力義務というものも規定をしているわけでありますけれども、今おっしゃいましたようにクレーマー的な、ある意味で悪意を持ったといいますか、なかなか扱いが難しい、そういう方は中にはおられることも想定されるわけでございまして、そうなりますと、なかなか当事者間で解決をしないという場合も予想されるわけでございます。
そういう場合に、この認定個人情報保護団体というのは正に、直接当事者同士というよりも、本人からその団体の方にも話をしていただいて、そして四十三条でガイドラインを作っておりますし、また四十二条でそういったことで苦情の受付そして相談とか助言、そういったものを間に入ってやるという制度でございます。そういう意味で、もちろん、どうしても最後までおれは納得しねえと、こういうことで訴えられる場合は、もちろんその後に行政主務大臣への申出といいますか苦情ということもあると思いますし、また最後は、最終的にはやはり裁判でということにもなろうかと思いますが、あくまでも民間同士の自主的な解決ということであれば、その各事業者が加入しているこうした事業者団体が一応想定されますこの認定個人情報保護団体、相当大きな役割を果たすものだというふうに我々は思っておりますし、是非そういうふうな団体としてこれを育てていきたいというふうに思っております。
○内藤正光君 だんだん分かってきました。基本的にはこういった認定団体をベースにして、まず問題が発生したら民民間の調整で問題解決を図ってくれというところがまず第一段階にあって、しかしそれを超えるような事案、社会的に大変大きな悪影響を及ぼすようなそんな大きな事案に対してはなかなかこの団体で解決はできないかもしれない、そこでそのときになって初めて主務大臣なるものが出てくるという仕組みになっているなというのはだんだん分かってきたんですが、だから余り心配するなとおっしゃるかもしれませんが、しかしやはりそこには一抹の不安があるわけです。
といいますのは、やはり主務大臣制というものの問題なんですが、私どもがこれまで何度も訴えてきましたのは、やはり主務大臣制では所管が複数の省庁にまたがるような事業者の場合あるいは案件の場合どうなるのか、いろいろ勧告権だとかそういったものをかざしながら複数の省庁がいろいろ介入してくるんじゃないか、これは何としても避けなきゃいけないと、そういうようなことは申し上げてきました。
そこで、具体的には三十六条の三項にしっかり書いてあるわけですよね。三十六条の三項、二十五ページではありますが、「各主務大臣は、この節の規定の施行に当たっては、相互に緊密に連絡し、及び協力しなければならない。」というふうに書いてありますが、さて、じゃこれを、この条文を具体的にどういうふうに理解したらよいのかということで確認をさしていただきたいと思いますが、主務大臣がやるべきことは助言だとかあるいはまた勧告だとか命令等々があろうかと思いますが、この条文を素直に読むならば、複数の省庁から、こういった勧告だとかあるいは助言が複数の省庁からなされるということはまずあり得ないというふうに理解してよいのかどうか、お尋ねします。
○国務大臣(細田博之君) この委員会でも、各党各議員の皆様方から、この点非常に強く御懸念の声があります。今非常に御理解いただいて、そもそも個人のベースでできるだけ自分の力で話し合い、また自分の個人情報を守るように交渉していただく、そしてさらにそこに事業者団体等が入っていただいて、あらかじめ指導あるいは基準等もお話しして自主的な調整を図っていただくと。しかる後に、社会的に非常に大きな問題とか、なかなか個人のみでは対応し難い大きな問題、これについては主務大臣がいよいよ乗り出していかなきゃならないんですが、これは初めて今具体的に申し上げることですが、やはりこの法律通りましたら内閣府に各省連絡会議を設立しようと思います。そして、関係全省に入ってもらいます。
こういう例は過去にもいろんな例でございます。全省に、関係省入ってもらって、それを基本方針で書いてもいいし、書くかどうかは今後の問題としても、きちっとそういう対処をするということにいたしまして、いやしくもこれは国で取り上げざるを得ないぞと、大変な社会問題でこういうマスコミにも取り上げられた、あるいは政党からも取り上げられている、社会問題化していると。それだけ大きな案件については、内閣府であるかあるいは関係省庁であるか、問題提起をしてもらって、自分の省としては報告徴収に踏み切りたい、皆さんどうでしょうかということを言って、それについて、ああ、この業は私の省も関心ありますと、だから私も連名で報告徴収等もしたいというようなことができたときには、その希望する省は、それで所管がどういう前例にするというような議論なく、共同いたしまして意思決定をして、その連絡会議で、それではここから、この企業から報告徴収をいたしましょう、それに続くいろんな手続もそうでございますが、それだけ逆に言うと大きな案件であると思っておりますので、こういうものにかかるのは。
それを単に一省の判断で、自分は自分の省の関係からいうとこれは必要だから報告を勝手に取るぞというような体制よりは、協議をして、かつ、何本もそういう対応が出ることも迷惑が掛かりますので、意思統一をしながら、それでは共同で出しましょうと、こういう仕組みをしっかり作ってまいりたいと思います。それで、そこで判断をしてその手続を進めるということで、この所管の問題とか時間の遅れとかそういうものは排除して、速やかな法目的が達成できるように工夫してまいりたいと思います。
○内藤正光君 分かりました。どうも。
続きまして、片山大臣にお尋ねしたいと思います。よろしいですか。お尋ねしたいと思います。
言うまでもなく、この夏から住基ネットの広域稼働、本格稼働が始まるわけでございますが、それとの絡みで地方自治情報センターというものについて改めていろいろ御議論させていただきたいと思います。
地方自治情報センターがなぜできたのか、経緯を簡単に申し上げさせていただくならば、本来、国だとか地方自治体がやるべき事務を、行政事務を、効率化という観点でやはりひとつまとめてやってもらった方がいいだろうということで、民間であるところの地方自治情報センターというものを指定してそこにやってもらうと。で、業務を委任したわけですね。
そこで、私の関心事は、万が一そのセンターの違法行為等で個人の権利侵害があった場合、どこが責任を取るのか、国、地方自治体の法的責任はどうなっているのか、そういったことについてちょっと関心ございますので、何点か詰めさせていただきたいと思いますが。
まず確認したいのは、地方自治情報センターが担うのはやはり行政事務そのものですよね。本来、国だとか地方自治体がやるべきことを効率化という観点でやってもらうということですから、正に行政事務そのもの。そしてまた、その重要性にかんがみて、万が一のことがあったら、そのセンターの職員に対しては公務員法を上回る罰則を用意してあるということですよね。
そういったことを前提にして、じゃ国の責任はどうなのかということなんですが、やはりそこは公権力の行使というところがどういったところで法律の中で規定されているかというのがポイントになろうかと思いますが、見ると余り多くないんですよね。一つは指定情報処理機関の指定ですよね、これが一つ。あと、同機関に対して、センターに対して安全管理上必要と認められたらば監督命令ということ、ここが大きな公権力の行使、国の同センターに対する公権力の行使になろうかと思いますが、しかしこの二つ、どう見ても、それ相応のことをやっていればその公権力の行使について国が何か大きな責任を問われるんだろうかといったときに、私はちょっと問いにくいんだろうと思います、正直申し上げまして。
そこで、私は大臣にお尋ねしたいのは、センターの違法行為により権利侵害が起きても国は法的な責任を負いにくいという構図になっていやしないかというふうに思うんですが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えをいたします。
住基法上の規定では、市町村、都道府県及び指定情報処理機関がそれぞれその管理する部分について責任を負うことになっておりますが、一方で都道府県知事は指定情報処理機関に対して、先ほど先生御指摘ありましたように、「必要な措置を講ずべきことを指示することができる。」ということとされておりまして、また、本人確認情報処理の実施の状況に関し必要な報告を求め、又は指定情報処理機関の事務所に立入検査を行うことができるものとされておるところでございまして、こういった権限の範囲内において都道府県知事も責任を負うことになっておるものでございます。また、総務大臣も、総務大臣は指定情報処理機関に対して監督規定もございますので、その範囲において責任を負うということになるというふうに考えております。
○内藤正光君 確認させていただきたいのは、いろいろな監督義務だとか、いろいろあります。本来、これは行政事務なんですよ、紛れもない。紛れもない国だとか地方自治体がやるべきものを、効率化という観点で、ちょっと存在がはっきりしないこのセンター、正に民間ですよ、民間にやらせておいて、何か問題が起きて、権利侵害が起きても、これだと国家賠償法が適用されないんじゃないんですか。適用され得ますか、何か問題が起きた場合。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 国賠法のお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたように、総務大臣は法律の規定に基づきまして、例えば三十条の二十二で監督命令等をすることができる、それからまた報告を聴取し、立入検査をすることができるという規定がございまして、また指定の取消し等の規定もございます。
それで、こういう監督責任を懈怠してそういう事故が発生したということになれば、その監督責任の懈怠に対する責任が生ずるということになろうかというふうに考えております。
○内藤正光君 条文では、正におっしゃっていただいたように、監督上必要な命令をすることができる、できる規定ですよね。しなければならない、義務じゃないですよね。というように、かなりダイレクトに国だとか自治体が法的責任を負いにくいような構図になっているんですよ、これは。
〔委員長退席、理事若林正俊君着席〕
私の問題提起したいのは、繰り返しになりますが、本来、国だとか地方自治体がやるべき行政事務を、効率化という観点で、民間であるところの指定機関、すなわちセンターですよ、そこに委任させて、問題が起きても国が直接責任を負わないというのは私はいかがなものかと思うんですが、そこを言っているんです。これだと、することができるというふうになっていて、本当にこれなかなか国だとか自治体に法的責任を問うということは難しい仕掛けになっているんですよ。そこを私は問題提起しているんです。いかがですか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
本来、この住民ネットのシステムにつきましては市町村と都道府県の事務でございまして、責任問題云々ということからすれば、市町村又は都道府県がその管理する範囲で責任を負うというのが第一義的な責任の帰属だというふうに考えられるんじゃないかというふうに考えております。
○内藤正光君 市町村あるいは都道府県の管理の範囲内で責任を負うと。
じゃ、例えば、いろいろな細かな事例が、細かには言えませんが、例えばこのセンターの違法行為によって権利侵害が起きた場合、これは市町村あるいは自治体に直接法的な責任を問うこと、どういう場合があり得ますか、逆に言うと。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
先ほどもお答えしましたとおり、指定情報処理機関が不注意な事務処理で御本人というか他人に損害を与えたという場合は、第一義的にはその指定情報処理機関の責任ということになろうかと思います。
先ほども申し上げましたように、三十条の二十九でございますが、「都道府県知事又は指定情報処理機関は、当該本人確認情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の当該本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。」という規定がございまして、第一義的には都道府県又は指定情報処理機関が責任を負うと。
それで、その都道府県知事又は総務大臣の監督責任がございますので、そういうことが起こる可能性があるのに不注意を見逃していたというふうな、見逃して適切な措置を取らなかったということになれば、その範囲で都道府県知事又は総務大臣の責任が生ずるということになろうかというふうに考えております。
○内藤正光君 例えば住基法のたしか三十条の十の三項、ごらんいただけますか。三十条の十の三項ですね。よろしいですかね。これ行わない規定と、つまり都道府県が──そこの条文見付けられましたか。これ読んでいただければ分かるように、都道府県が本人確認事務をだれかに委任した場合は、もう委任してしまった限りは都道府県自体は行わないものとすると、行わないというふうになっていますよね。つまり、もう全部委任してしまったら、後、都道府県は一切その事務は行わない、委任しちゃっているわけですから。
そういった条文がある中で、本当にこれ責任って、問えます。もう都道府県は一切これで行わないというふうに言い切っちゃっているんですよ、この条文で、事務は、それに関する事務は。私は、この条文があるとなかなか自治体の法的責任というのは問うことは難しいんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
先生今御指摘の三十条の十の第三項でございますが、これは指定情報処理機関に委任して指定情報処理機関が行っている事務については都道府県は行わないという規定でございまして、これは当然のことでございまして、それは二重になるからでございまして、指定情報処理機関で行っているものについては都道府県が行わない、当然のことを規定したものでございます。それのみの規定でございまして、また、それのみの規定でございます。
それで、都道府県知事が責任を負わないんじゃないかということでございますが、先ほども申しましたように、市町村、それから都道府県、それから指定情報処理機関はそれぞれの管理する範囲において直接それを責任を負うということでございます。
例えば、市町村はCSですね、コミュニケーションサーバーの管理責任を負います。都道府県は、都道府県サーバー、都道府県の住民の本人確認情報を保存しておりますが、と、都道府県ネットワークの管理責任を負います。それから指定情報処理機関は、指定情報処理機関サーバー、全住民の本人確認情報を保存しておりますが、これと全国ネットワークの管理責任を負うということでございます。これは第一義的な責任ということでございます。
〔理事若林正俊君退席、委員長着席〕
そのほかに、当然監督責任という、委任をしておりますので、その監督責任ということも当然考えられますので、その範囲でその監督責任が生ずる場合もあるということを先ほどからお答えしているところでございます。
○内藤正光君 ちょっと視点を変えて、これもしかしたらそもそも論になってしまうのかもしれませんが、センターが保有する情報というのは基本的には原則公開になっていますよね。となると、たとえそれらを外部に漏えいしても何の罪が問えるのかっていって、問えないんですよね、きっと。原則公開になっているものですから、ちゃんとした手続を経て入手すれば入手できる情報を外部に漏えいしたといっても、これは問えないと思うんですよね。
で、ここでちょっとお尋ねしたいんですが、そういった情報を扱うセンターに対して、なぜ公務員法を上回るような厳しい罰則規定を科しているんですか。ちょっとお尋ねします。その辺が分からないんです。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
先生御指摘のように、四情報につきましては、これはネットの話でございませんで、基本台帳法上、何人も閲覧できるということになっておりますが、ネット、住基ネットにつきましては、その四情報のほかにプラス二情報、住民基本台帳、住民票コードですね。失礼しました、コードとそれらの変更情報を計六情報扱っておりまして、特にこの住基コードにつきましては慎重な取扱いを要すると。例えば法律上も、何人もその住基コードの告知を求めてはいかぬということを書いてございますので、住基コードにつきましては慎重な取扱いを要すということで、市町村、取り扱う職員のみならず、指定情報処理機関につきましても国家公務員、地方公務員の守秘義務規定以上の守秘義務規定を課しているところでございます。
○内藤正光君 時間の関係もありますので、ちょっとここで確認したいのは、やっぱり普通に読むと、何か国だとか地方自治体が直接に法的責任を負うことを何か巧みに回避しているような構図になっているような気がしてならないんですが、そうではないということでいいんですね。
○政府参考人(畠中誠二郎君) そうではございません。それぞれが責任を負うという法律上の規定になってございます。
○内藤正光君 なぜちょっとこういう質問をしてきたかというと、実は行政機関法の方の問題に戻るわけなんですが、保有の定義をお尋ねしたいと思います。
第二条第三項で保有の定義がなされていますよね。簡単に読ませていただきますと、「この法律において「保有個人情報」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該行政機関の職員が組織的に利用するものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。」と。
そこで、この保有の概念なんですが、仮に同法が定義する行政機関以外が持つ情報を、他の機関が持つ情報をネットワーク上で見た場合、これは保有に当たるんですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
保有の概念ですが、当然、個人情報を管理する責任といいますか、権限を持って、例えば廃棄することができるとかいうようなことで保有しているということになるわけでございまして、一時的にどこかで閲覧をする、アクセスをするだけの状態では保有とは考えておりません。
○内藤正光君 では、ダウンロードをするような場合は、これは保有に当たるんですか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。
ダウンロードしまして、その機関として、行政機関としてその情報を保有する、処理する、管理する状態になれば保有ということになろうかと存じます。
○内藤正光君 分かりました。
ネット上で一時的に閲覧する場合は保有には当たらない、しかしそれをダウンロードして行政が物理的に所有する場合は、これは正しく保有に当たるということですね。
そこを確認させていただいたならば本当にあとの質問はある意味いいわけなんですが、やはり先ほどの地方自治情報センターとの関係、ちょっと私はここで問いたいわけなんですね。
例えば、地方自治情報センターはどうもやはり今の六情報だけで私はとどまるものではないのかなと。なぜかといえば、国家公務員、公務員法を上回る罰則規定を設けて、なおかつセンター内に第三者機関の設置までこの住基法でもって定めているわけですよね。ちなみに、たしか第何条でしたか、あるんです、第三者機関。これ、普通、民間のセンターにそんなものを設置は義務付けないですよね。大体、通常は行政機関の中に設置を義務付けるものなんですが、そこまでやるのはなぜなのかといったら、これは将来的にはやはりこの四プラス二情報だけのみならず、もしかしたらいろいろ膨らんでくるんだろうと。
そういったときに、例えば行政機関が物理的には直接保有しないまでも、そういったセンターの情報を閲覧し、またダウンロードすることでこの個人情報、行政機関法を、適用には当たらなくなってしまいますよね。私はそういうことはあり得ないんだということをちょっと確認をさせていただきたいんですが、まず、そもそも六情報以上将来的にも増やさないんだということを言い切ってしまえばそこで終わってしまうんですが、その辺の見解を。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
現行法上、六情報以外に持ち得るということはあり得ません。
○内藤正光君 誤解をしていただきたくないのは、こういった委員会の場で言うのは問題かなとは思うんですが、私は、個人的にはやはりいつまでも六情報でいいのかなという気持ちはします。やはりこれからITを活用して行政サービスの向上を図っていくためには、本当それだけじゃ何の意味もないと思います、何の意味も。だからこそ私は、公務員法を上回るような罰則規定を設けたりとか、民間でありながらそこのセンターの中に第三者機関の設置を義務付けたんだろうと私は見ています。
で、私は、ここで大事なのは、これは本当にさっきの一番最初の話に戻るわけなんですが、やはり個人情報の物理的な所有形態、保有形態はともかく、あくまで最終責任は、そういったセンターだとか訳の分からないところに帰するんじゃなくて、国だとか地方自治体に直接法的な責任が帰するような仕組みにしなきゃいけないということが私は大事だと思います。で、そのことを、別に答弁は要りませんが、申し上げ、総務大臣、何かございますか。もしあったら、答弁お願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方自治情報センターは、元々は地方団体のいろんな共同のシステム開発のためできたんですよ。税のことをやる、あるいは給与やいろんな内部管理事務をやる場合に一つの団体だけじゃなかなかできないという、能力もない、お金も掛かるというので、共同開発のためにできたんですね。
ただ、長い歴史がありますから、ここを指定情報処理機関にしたらどうだろうかということで法律ができたときの指定行為があったと思いますけれども、私も財団法人でいいのかなという気はいつもしているんですよ。総務委員会でも、衆議院の、何度もお答え申し上げておりますけれども、もう少し県と、都道府県と市町村と指定機関の事務と権限と責任の配分をきちっと整理する必要があるかもしれませんね。私は今一応できていると思いますけれども。
そして、基本的には行政機関個人情報保護法とは違うんですよ。住基というのは、これは都道府県と市町村の共同の事務といいますか、共同のネットワークですから、それの委任を受けて情報センターが仕事をやっていると、こういう関係ですから、ストレートに行政機関個人情報保護は出てこないんだけれども、しかし精神はそれは同じじゃなきゃいけませんよね、扱いや精神は。だから、そういうことを踏まえて、今の指定情報処理機関である地方自治情報センターの在り方、位置付け、これは少しいろいろ議論させていただきたいと。
それから、今はそれで責任を取るようになっているんですよ、指定情報処理機関も都道府県も市町村も。ただ、総務省の方は、これはこの監督だとかあるいは企画立案だとか、そういうことなんですね。制度を作るとか、いろんな安全上の監督をやったり、そういうかかわり方はしておりますが、元々は市町村や都道府県の事務を共同でやるんですから、その限りでは直ちにストレートな責任は出ない、監督責任は出ると、こういうことでございまして、今いろいろお話聞いていまして、やっぱり正鵠を得たというんですな、正鵠を得た指摘も相当ございますので、十分今後検討させていただきたいと、こういうふうに思っております。
○内藤正光君 ちょっと、行政機関法ではございますが、多少テーマは変わりまして、ちょっと十四条についてお尋ねしたいと思います。
ページ数で言えば十七ページだと思います。三項のロなんですね、三項のロをごらんいただきたいと思います。ちょっと読ませていただきますと、「行政機関の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの」というような条文がございます。
条文読むとちょっと難しいんですが、要は、ケースとしては、企業の秘密情報だとか医療情報等のことを想定しての話だと思うんですが、必要だから秘密にするからちょっと行政機関に渡してくれないかという約束の下で譲り受けたもの、当時の状況においてはこれは公開すると問題があるからということで譲り受けたものの情報の扱いについて言っていると思いますが、しかし、問題は現在開示することの可否であるわけですから、現在の状況こそがやはり重要なんだとは思います。
だから、この現在と当時というものの意味合いですよね。しかし、幸いなことにこの条文では、「当時の状況等に照らして」と、「等」と書いてありますが、平たく言えば、現在の状況というのは「等」に含まれるのかどうか。つまり、当時は確かにいろいろ状況があって公開するとまずいということで譲り受けた情報も、時間の経過に伴って、時間の経過というのは外交機密でも意味を持つものですよね、時間が何年かたてば大分状況は違っていると、十年たてば、あるいは二十年たてば。そういったときに、この「等」に、現在の状況というのは「等」に含まれるというふうに解釈してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答えを申し上げます。
第十四号、第三号ロの趣旨は、今、先生お尋ねありましたとおりでございますが、法人等から開示しないとの条件の下で任意に提供された情報については、当該条件が合理的なものと認められる限り開示しないというのが通例だというふうに法案で、法文では書いてございますが、そういうものは不開示情報として保護しようとするものでございまして、情報提供者の信頼と期待を基本的に保護しようとするものでございます。
開示しないとの条件を付すことの合理性の判断に当たりましては、基本的には当該情報が提供された当時の状況に照らして判断することになるわけでありますが、現在の状況を含めまして、その後の事情の変化に照らして判断することも全く排除するわけではないと考えております。
○内藤正光君 十分明確な答弁をいただいたとは思いますが、当時は不開示が適当だということで、当時はですよ、開示しちゃいけないということで譲り受けた情報も、今現在の状況に照らし合わせて、やはりここはオープンにしても構わないだろう、開示しても構わないだろうという判断をされたら開示することもあり得るという理解でよろしいわけですね。端的で結構です。
○政府参考人(松田隆利君) 先生御指摘のとおりでございます。
○内藤正光君 はい、分かりました。
では、続きまして、第十五条の部分開示という規定について質問をさせていただきたいと思います。
これでは十九ページになろうかと思いますが、もっと正確に言えば、私が興味があるのは、部分開示と一部墨塗りによる文書の公開の権利性というものの関係なんですが、御案内のように古い話なんですが、二十年前の大阪府の知事の交際費の問題に関連して、これを公開するかどうかというときに、最高裁は平成十三年に出した最高裁判決は、一部墨塗りをしたものの公開というものの権利性を否定した判決だったと思います。
しかし、その後、各地方自治体の公開のありようを見てきますと、決して必ずしもその最高裁判決にのっとったものでもないし、また、元々のことをいえば当時の大阪府の特殊な事情があったんだろうとは推測はいたしますが、ちょっと確認までに質問をさせていただきたいのは、一部墨塗りによる公開の権利性というものについて、この十五条はどういうふうに解釈したらよろしいんでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答えを申し上げます。
先生御指摘の最高裁判決でございますが、これは、大阪府の公文書公開条例、ここでは部分開示の規定がないということで、今おっしゃられました一部墨塗りではなく、一体的な情報を更に細分化してまで公開することは義務付けていないというふうに最高裁判決では判示されておるところでございます。
それに対しまして本法案におきましては、行政機関の長に対しまして、開示請求があったときは原則として開示する義務を明記しておるわけでございまして、第三者あるいは公共の利益を保護するために必要があるため開示できないことがありますけれども、本法案ではその部分開示の規定も設けておりまして、そういう部分的な開示を容認をしているということでございます。
○内藤正光君 ちょっと十分早く、まだ残っているわけなんですが、私の今疑問に思っている質問はすべてさせていただきました。ただ、まだまだこの個人情報保護法、我が党、あるいはまた野党四党、まだどういう対応をするか全くもって決まっておりません。しかし、まだまだこれで私は十分だとは思っていません。
繰り返しませんが、本当に包括法でありながら主務大臣制でいいんだろうかという問題もありますし、なかなか総理との質疑で明言はしていただけなかったんですが、やはり万が一漏れたら、漏えいしたら社会的に大変な影響を及ぼし得るような、例えば医療だとかそういった分野に個別法の制定ですね。総務大臣は、全面施行までに何らかの結論を出すと明確におっしゃっていただいたのに、なかなか政治のリーダーであるところの小泉総理がその辺の明言がなされなかった。私は本当にこれはいかがなものかというふうに、数々、私はまだまだ不満